新築建築やリフォームでキッチンを変更する際、有名メーカーであるTOTOのキッチンを採用する人も少なくありません。使い勝手が良く、優秀と評価されるTOTOキッチンですが、一方で「後悔した」という方もいるようです。
本記事ではTOTOキッチンを採用して後悔したという意見のポイントをまとめました。実際に採用するかどうかの参考にしてみてください。
TOTOはシステムトイレやシステムキッチン、ユニットバスルームなど住宅設備機器の製造販売を行う国内メーカーです。特にトイレやバスルームなどの印象が強いメーカーですが、実はTOTOのシステムキッチンもおすすめ設備、水回り設備を手掛けたノウハウを活かし、独自機能や使いやすさを重視したポイントがたくさんあります。
キッチンリフォームでTOTOキッチンを選ぶ方も多いですが、いくら機能に優れて優秀と言われても自分に合わなければ意味がありません。そこでTOTOキッチンの特徴をしっかりと把握し、合うかどうかを確認しておきましょう。
自分に合わなければ使い勝手が悪い、と後悔してしまいます。実際にTOTOキッチンを採用して後悔したポイントをまとめているのでチェックして、取り入れるかどうかを検討してください。
TOTOキッチンを採用して使い勝手が良い、便利・優秀だと言われるのは実はTOTOキッチンのなかでも最上位グレードである「クラッソ」です。クラッソは優秀なのですが、それ以外のTOTOキッチンはこれといった特徴がありません。
他メーカーのキッチンの場合、収納や食洗機に強みがある、カラーバリエーションが豊富、クオリティが高いなど大きな特徴があるものの、クラッソ以外のTOTOキッチンにはそれがありません。そのためクラッソ以外を選んだ場合、特徴がなく一般グレードのキッチンなので、後悔することが多いようです。
TOTOキッチンには自然光や照明などの光に当たると美しい、透明感のあるクリスタルカウンターを採用しています。クリスタルカウンターはTOTO独自のもの、デザイン性も高くおしゃれなキッチンを求める方にも好評ですが、キズがつきやすく、水の跡が目立ちます。
光を反射したときの美しさは、逆にキズが目立つ結果になってしまいます。そして同じように水の跡もしっかりと見えてしまうのです。汚れや水跡が目立ってしまうのでこまめな掃除が必須。使用後は常に掃除をする癖をつけなければあっという間に見た目が残念な結果になってしまいます。
また、排水口があまり大きくないのでゴミが溜まりやすく、そちらのお手入れも頻繁にする必要があります。しかし毎回使い終わりにキッチンをきれいにしている人であればあまり気にならない問題です。
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後悔ポイントのひとつに費用が高い、ということも含まれます。先程も記述したように、TOTOキッチンはこれといった特徴がなく、性能面で言えば他メーカーと比較してもあまり特化したポイントがありません。
しかし購入価格はあまり変わらず、同じ値段であれば他のキッチンを採用したほうが良かった、と後悔する方も少なくありません。優秀と言われるクラッソは、最上位グレードであり、お値段もそれなりにします。
値段だけで見ればTOTOキッチンを選ぶ、という選択肢はなくなる可能性も高くなります。特徴がなくても他より安ければ購入するメリットもありますが、TOTOキッチンの一般グレードであれば機能性にそこまで違いはない、むしろ劣る可能性もあるのに値段が変わりません。
最近ではデザイン性にこだわる方も増えていますが、この点についてもTOTOキッチンである必要はありません。価格・デザイン・バリエーションでキッチンを決めるのであれば、TOTOキッチンはあまり適していないと言えるでしょう。
TOTOキッチンにはステンレスの天板を使用しているタイプもありますが、ステンレスの天板はキズや汚れが目立ってしまいます。天板はキッチンでもっとも利用する部分であり、熱いものを置いたり汚れる頻度が高く、耐熱性や耐久性・耐汚性が求められます。
ステンレスの天板は耐熱性・耐久性・耐汚性に優れ、手入れもしやすい素材ですが、キズが付きやすいのが弱点となってしまいます。そのためキズやキズの隙間に入り込んだ汚れが目立ってしまうのです。キズが目立ちにくいエンボス仕上げもありますが、そうするとこんどは水拭きした跡が目立ってしまいます。
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TOTOキッチンの後悔ポイントを紹介しましたが、すべてにおいて劣っている、選ぶ価値のないキッチン、というわけではありません。使う人によってはTOTOキッチンが合っている、欲しかった機能や好みのデザインであるなど、TOTOキッチンを選ぶメリットもあります。
TOTOキッチンにはクラッソとミッテの2タイプがあり、両方に共通する特徴が「水ほうき水栓」と「すべり台シンク」です。水ほうき水栓はシャワーの幅が広く、水ハネが少ないのが特徴、節水効果で少しの水でもしっかり汚れを流してくれます。
すべり台シンクはシンク内部に3度の傾きがあり、水がスムーズに排水口に流れる仕様になっています。また、排水口位置が中央ではなく角にあるので洗い物をしていてもゴミが角に流れていくのでジャマになりません。他にもクラッソ・ミッテには様々な特徴があるのでチェックしてみましょう。
TOTOキッチンの最上位グレード・クラッソには先紹介した「水ほうき水栓」「すべり台シンク」以外に5つの特徴があります。各特徴のポイントをまとめました。
【きれい除菌水】
クラッソには除菌専用水栓パーツがあり、薬品・洗剤を使わない除菌効果のある水を生成、除菌だけでなくヌメリ防止効果もあるので、排水口にある網カゴの殺菌繁殖も防いでくれます。
除菌成分は塩化物イオンを電気分解したものなので、環境にも配慮されているので安心です。また、除菌水で洗い物をすることでまな板や包丁、ふきんの除菌もしてくれます。
【クリスタルカウンター】
クラッソのキッチンはクリスタルカウンターを採用、透明感のあるデザインですっきりとおしゃれ、耐熱性・耐衝撃性に優れ、単色・柄入りの選択が可能、キズが気になる方は柄入りを選ぶと良いでしょう。
【ゼロフィルターeco】
キッチンに設置される換気扇はゼロフィルターecoの選択が可能、ファンには撥油コートを施しているので油汚れを軽減、約10年間はお手入れ不要、整流板。オイルパック・ファンの取り外しは工具いらずで掃除も手軽にできます。
【デザイン】
クラッソのデザインは凹凸・隙間をなくした「ノイズレスデザイン」採用、すべてが直線的なフォルムと無駄をなくしたデザインはすっきりとした印象を与えます。
【選べる60種の扉カラー】
扉カラーバリエーションは単色・抽象柄が39色、木目柄21色の全60種、インテリアや室内に合わせた選択が可能です。
低価格から中価格位置にあるミッテ、「水ほうき水栓」「すべり台シンク」以外に4つの特徴があります。
【つま先らく押し水栓スイッチ】
ミッテキッチンの下部にはつま先で押すことができる水のスイッチがあります。手が汚れていても足で操作できるので便利です。水流は一定、水ほうき水栓と併用することで従来型シングルレバー水栓と比較して年間約43%の節水が可能です。
【センターラインキャビネット】
キッチン下部にある収納は中央で分けたセンターラインキャビネット、上段引き出し内部はコンパクトな調味料ボトルやカトラリーが収納できる場所もあり、調理中でもスムーズに取り出し可能、さらにキッチンをすっきり片付けることができます。下段引き出し下部には6cmのけこみがあり、ぶ厚めのキッチンマットも使えます。
【スーパークリーンフード】
キッチンに設置する換気扇がノンフィルター構造のスーパークリーンフードが選択可能、フィルターなしなので目詰まりやフィルター交換の手間もなし、部品の取り外しも簡単なのでお手入れも手軽にできます。
【選べる36種の扉カラー】
ミッテの扉カラーバリエーションは全36種、価格別に3グレードがあり、単色・抽象柄、木目柄から選ぶことができます。
クラッソとミッテはそれぞれに価格・特徴が異なり、クラッソの価格は約80万~180万円、ミッテは約70万~140万円となっています。価格以外のクラッソとミッテの違いをチェックしてみましょう。
両者カウンターの大きな違いはクリスタルカウンター、ミッテで選べるカウンターはメラミン・ステンレス・人工大理石の3タイプ、クラッソはミッテ3タイプにクリスタルカウンターの選択が可能です。
TOTOキッチンの水栓は水ほうき水栓ですが、クラッソとミッテでは仕様が異なります。ミッテは手動の水ほうき水栓のみですが、クラッソの水栓はタッチスイッチである「タッチレス水ほうき水栓LF」の選択が可能。両手がふさがっているときや手が汚れているときでも手の甲でタッチすれば水を出すことができます。さらにクラッソは除菌水が生成できる「きれい除菌水」を選ぶこともできます。
レンジフードにも違いがあり、どちらもノンフィルターですが、ミッテはスーパークリーンフード、クラッソはゼロフィルターフードecoとスーパークリーンフードのどちらかが選択できます。メンテ回数や掃除不要メインで選ぶのであればクラッソがおすすめです。
シンクは水やゴミが排水口に流れるすべり台シンクを採用していますが、他にもスタンダードなステンレスや人工大理石などもあり、さらに選べるレイアウトが異なります。ミッテのレイアウトはI型・L型・ペニンシュラ・アイランドの4パターン、クラッソはさらにセパレート型を追加した5パターンが選べます。
TOTOキッチンはクラッソとミッテの2タイプがありますが、より便利で機能的に使うのであればザ・クラッソを選択すれば後悔もありません。様々な機能が付属しているクラッソで、キッチンを快適に利用してみましょう。