ガルバリウムを使用した外壁の家が最近増えていますが、ガルバリウムにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。今回はガルバリウムの後悔ポイントや満足ポイント、さらには色別の印象などについても紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
そもそもガルバリウムとは何のことなのでしょうか。ガルバリウムは、元々アメリカで開発された金属素材で、現在は日本においても外壁や屋根材などの建築資材として広く使用されています。
このガルバリウムの素材は、金属鋼板をアルミ・亜鉛・シリコンでメッキしたもので、他の素材と比べても耐久年数が長く錆びにも強いという、うれしい特性を持っています。
では最初に、自宅の外壁をガルバリウムにして後悔するポイントについて見ていきましょう。特に声の多い6つのデメリットポイントについて紹介してきますので、参考にしていただければ幸いです。
ガルバリウムは、先にも述べたようにサビが発生しにくい特徴を持つ金属の素材として知られています。しかし、全くサビの心配のない金属素材ではない素材よりは、サビの発生リスクは当然高くなってしまいます。
このガルバリウムに関しては、通常であればさほどサビに関して心配することはありませんが、沿岸地域などサビの発生しやすい場所に関しては、外壁や屋根材としてのガルバリウムの使用に注意が必要なようです。
ガルバリウムは、キズが付きやすいというデメリットもあると言われています。キズがついてしまうと、そこからサビが発生してしまうリスクも高まるため、キズに関しても注意しておく必要があります。
特に施工時の不注意でキズがついてしまうことはぜひとも避けたいため、できるだけ信頼のおける業者選びをすることも大切です。その後の扱いに関しても、大きなキズをつけることのないようある程度の気遣いも必要です。
ガルバリウムは薄くて軽いという特徴を持っていますが、それゆえに簡単にへこんでしまいやすいというデメリットも存在しています。一度へこんでしまうと元に戻すのはかなり難しいため、へこんでしまうリスクをできるだけ避けることが重要です。
何か荷物をぶつけてしまったり、野球のボールなど硬いものを不用意にあてたりしないように細心の注意を払いましょう。万が一へこんでしまった場合は、補修というよりも交換が必要となってしまいます。
シンプルなデザインで人気の高いガルバリウムですが、その反面個性的なデザイン探している方にとっては、少し物足りなく感じてしまうかもしれません。ガルバリウムに関しては、複雑な形状にしたりすることが非常に難しく、複雑なデザインを求めている方にとっては不向きな素材と言うことができるでしょう。
ガルバリウムを外壁にした場合のデメリットとしては、熱を通しやすいというものがあります。ガルバリウムはどうしても金属素材のため、外気の影響をそのまま受けてしまうのです。
特に夏の暑さがかなり厳しくなる地域や、冬の冷え込みが激しい地域に関しては、ガルバリウムを使用するかどうかについては慎重に選ぶことが必要となります。
ガルバリウムを外壁にする際には、費用がどの程度かかるのかも気になるところです。ガルバリウムは他の素材の外壁よりも初期費用が少し高くなってしまう傾向にあります。
ガルバリウムの扱いはとても難しく、どの業者でも簡単に扱うことができるわけではありません。その分、施工価格も下がりにくくなり、全体的に高めの初期費用となるのです。
では次に、外壁をガルバリウムにして満足するポイントについて見ていきましょう。ガルバリウムにどんなメリットがあるのかについてもしっかり理解することで、賢い決定をすることができます。
外壁をガルバリウムにする一つ目の満足ポイントは、耐用年数が長いという点です。トタンよりも数倍の耐用年数があり、サイディングよりも耐用年数が少し長いと言われています。
もちろん環境等によっても耐用年数の違いは出てきますが、塗装などのメンテナンスをこまめに行っていくことで、かなりの長期に渡って快適な状態を保つことが可能となります。
ガルバリウムの外壁は、耐震性の面でもかなり定評があります。薄い金属で作られているため、揺れにも強く建物自体に及ぼす影響もかなり少なくなります。耐震性の面でより強い家を考えておられる方には、ぴったりの素材の外壁と言うことができるでしょう。
外壁の大敵とも言われるのが”凍害”です。凍害というのは外壁の隙間に水が入り、その水が凍って膨張することによって外壁に日々が入ってしまう現象のことを言います。この点でガルバリウムの外壁では隙間自体の発生がほとんどないため、この凍害が起こりにくくなるのです。
特に冬場の冷え込みが踵くなる地域にお住まいの方にとっては、凍害の少ないこのガルバリウムの外壁は大きなメリットとなります。周辺で凍害の被害が多い場合は、ガルバリウムの外壁を考慮するのも一つの有効な対策となります。
ガルバリウムの外壁を導入している家は、まだそれほど多いというわけではありません。そのため、他の住宅とは少し違った雰囲気を演出することが可能で、シンプルでスタイリッシュなかっこいい雰囲気の家を楽しむことができます。
ガルバリウムの外壁に関しては、さまざまな色のバリエーションがあります。そして、それぞれの色の違いにより印象もかなり変わってきます。では、ガルバリウムの外壁がもたらす色別の印象について見ていきましょう。
シルバーのガルバリウムの外壁は、非常にシンプルな印象を与えてくれるカラーリングで、とても人気の高い色です。メタリックな色合いが明るい雰囲気や近未来的なイメージを演出してくれます。
数多くあるカラーリングの中でも、清潔感と爽やかさな印象をひときわ与えてくれるのが「白色」です。とてもスタイリッシュなイメージを演出してくれるカラーで、こちらも使用している方は多くいます。
白色は汚れが目立ってしまうので、メンテナンスが大変なのではないかと心配される方も少なくないようですが、ガルバリウムの外壁の場合は簡単に水洗いを行うことができるため、それほど手間もかからず、ずっと爽やかできれいな外壁を保っていくことができます。
かなりカッコよくなると人気の高いカラーリングが「黒」です。ガルバリウムの黒は、重厚感や高級感を感じさせる色となっており、シンプルなデザインでありながらおしゃれな雰囲気も演出することができます。また、洋風だけでなく和風の家にもぴったりな万能カラーでもあります。
グレーカラーのガルバリウムの外壁も、家をとてもスタイリッシュに見せてくれる色となります。また、黒に近いグレーから白寄りのものまでラインナップもたくさんあるため、好みに合わせて選ぶこともできます。
グレーカラーのガルバリウムのもう一つの特徴として、白や黒よりも汚れが目立ちにくいという点もあります。外壁の汚れはグレーカラーに近い色をしていることが多いため、カモフラージュとなり水洗いができていない状態が長くなってしまっていても、汚れが目立ちにくくスタイリッシュな雰囲気を保つことができます。
ブルーのガルバリウムは、個性を出しやすい魅力的な色として知られています。ブルーの中にも明るめのものから紺色に近いブルーまで様々ですが、明るめのブルーカラーは開放感ある雰囲気を演出することができ、濃いめのブルーは少し落ち着いたクールな雰囲気となります。
濃いめのブルーの場合、年月に応じて色あせしやすくなるというデメリットがあり、比較的早めのメンテナンスが必要となる場合がありますが、それでも他とは異なる個性的な雰囲気を楽しむことのできるおすすめのカラーリングとなっています。
ガルバリウムの外壁は、日本でもまだそれほど浸透しているわけではありません。それだけに、他の住宅をは一線を画すデザインを楽しむことのできる素材であるとも言うことができます。
個性的なデザインであると共に、そのシンプルさとメンテナンスのしやすさ、さらに耐震性の強さなど、さまざまなメリットのあるこのガルバリウムの外壁の導入を、ぜひ考慮してみるのはいかがでしょうか。