お酒のなかでもウイスキーが好きなら一度は飲んでみたいのが入手困難になるほどレアなウイスキーです。しかし入手困難になるようなレア度の高い銘柄はどんなものがあるのでしょうか。ウイスキーには数多くの銘柄、メーカーがありますが、入手困難と言われる多くは日本製のウイスキーです。こちらの記事では入手困難ランキング、入手方法などをまとめました。
目次
入手困難のレアものウイスキーには一定の傾向があり、第一の特徴として熟成期間10年以上が挙げられます。そしてレアなウイスキーの多くは日本産、ジャパニーズウイスキーと呼ばれるものです。ジャパニーズウイスキーは日本国内だけでなく、世界中で人気が高く、より希少性の高いウイスキーとなっています。
ウイスキーのなかでも人気の高いジャパニーズウイスキー、そのなかでも人気がありすぎて常に品薄状態になっている銘柄をメーカー別に紹介します。
【サントリー】
山崎、白州、響
【ニッカ】
竹鶴、余市の数年物
【秩父蒸留所】
イチローズモルトフリーラベル、秩父名称の限定物
【厚岸蒸溜所】
二十四節気シリーズ
【静岡蒸溜所】
プロローグシリーズ
人気ウイスキーが入手困難になった理由は日本でのウイスキーブームに始まり、世界的に日本のウイスキーの人気が高まったことにあります。
日本のウイスキー人気は熟成に使用する樽に秘密があり、特に日本自生のミズナラを使ったミズナラ樽で熟成させたウイスキーは独特の風味と香りがします。
繰り返し熟成に使われたミズナラ樽は香木である白檀や伽羅のような特徴的な香りとなり、世界的にも高い評価となり多くのウイスキーファンを虜にしました。さらに過去にウイスキー消費量が低下した際に、生産量を減少させたことで原酒ストックが減ったことも品薄の要因です。
このように世界的に人気があるにも関わらず供給量が間に合わないため入手困難になり購入競争が激化、さらに手に入れることが難しい状態が続いています。
需要に供給が追いつかないレアものウイスキー、入手困難で希少価値が高いとなれば価格は一体どれくらいになるのでしょうか。レアなジャパニーズウイスキーの相場価格をチェックしてみましょう。
銘柄 | 買取相場 |
---|---|
山崎 | 1万~100万円 |
響 | 5000~50万円 |
白州 | 1万~40万円 |
竹鶴 | 5000~20万円 |
宮城峡 | 2万~30万円 |
買取相場は銘柄や年代によって異なりますが、1万円以上はもちろん、なかには100万円を超える場合もあります。特にサントリーの3銘柄、山崎・響・白州は10年以上であればより入手困難、プレミア価格がつくほどです。
レアものウイスキーの価値は一体どうやって決まるのでしょうか。それが「銘柄」「製造年」「状態」の3つになります。やはり人気のある銘柄は価値が高くなる傾向、特に何かしらの賞を受賞している、世界的に知名度の高いものや人気のある銘柄は高額になります。
製造年は作られた年、長く熟成されたものであればあるほど高値がつき、熟成期間が長いウイスキーは市場に出回る数がそれほどないのでさらにレア度が上がってしまうのです。
ウイスキーは保管状況によって状態が変わり、高温や直射日光の場所では品質が悪くなります。外箱や冊子など付属品が揃っていると価値は上がるでしょう。
日本のウイスキー、ジャパニーズウイスキーは世界的にも人気で高い価値があり、入手困難になっている銘柄も少なくありません。人気品薄銘柄のなかでも特に入手困難となっているジャパニーズウイスキーを紹介します。
サントリーの「山崎25年シングルモルト」、元々人気の高い銘柄・山崎のなかでも飛び抜けて入手が難しく、一般的な酒店ではほぼ見ることのない銘柄のウイスキーです。
ミズナラ樽・スパニッシュオーク樽・アメリカンオーク樽で熟成、フルーティーな甘みとコクがあり、雑味のなまろやかな味わいはストレートもおすすめです。年間生産本数が数千数百本の限定品、伊勢志摩サミットでも振る舞われています。
サントリーの「白州25年シングルモルト」はモルト原酒のみを使用、熟れた果実のような甘さとクリーミー感のなかにスモーキーフレーバーと酸味がバランス良く感じられます。
キリッと引き締まった味わいにアルコール感のない華やかな香りが楽しめます。これまでに数々の賞を受賞、「日本らしい味わい」「国籍・年令問わず味わえる」として世界中で高い評価を受けています。
ニッカの「余市20年シングルモルト」は現在終売の銘柄、甘さのあるピート香と芳醇な香りのなかにフルーティーな味わいがあります。
余市20年は「飲む香水」と言われるほど豊かな香りが特徴的、深みのある香りに甘さと渋みのバランスが良く、濃厚でコクのある味わいとなっています。20年という長い年月熟成させた重みの詰まったウイスキーです。
サントリーの「響30年」は年間生産数数千本しか製造されず、使われるモルト原酒は最低酒齢30年以上のものを厳選、これに酒齢30年以上の円熟グレーン原酒を手作業でブレンドしているため、かなり希少価値の高い数量限定ウイスキーです。
フルーティーな味わいと甘み、長期熟成によるとろみのある口当たり、酒屋などに卸されることもありますが入荷即完売なのでなかなか購入することは難しいでしょう。
ニッカの「竹鶴35年」は竹鶴シリーズ最高峰、2000~2011年の期間に本数限定で生産・販売、現在は終売している希少価値の高いウイスキーです。
30年以上熟成させた希少なモルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンド、長期熟成による芳醇な香りと深い味わい、フルーティーな香りの中に隠れたミズナラの香り、力強くも繊細で上品な甘みはトロピカルフルーツのような味わいとなっています。
レア度が高いウイスキーは一般的な酒屋などに出回ることが少ないので、ほとんど現物を見かけることはありません。入手困難なレアウイスキー、どうしても手に入れたいけれど、入手方法はあるのでしょうか。
品薄状態のレアウイスキー、酒屋にはなくてもネネット上で販売されていることもありますが、そのほとんどが希望小売価格の数倍の値段になっています。定価で買う方法は4つ、こちらの入手方法をチェックしてください。
【大型ショッピングモールや百貨店・量販店・コンビニ】
稀に大型のショッピングモールや百貨店・量販店・コンビニで定価販売されていることがあり、特に父の日や年末年始、お中元・お歳暮などのギフトシーズンが狙い目です。
店頭に並ぶ可能性が高いのはサントリーの取り扱いが多い大型ショッピングモール・百貨店、コンビニは不定期で入荷されることもあるので、ウイスキー関連の情報を更新しているSNSなどをチェックしておくと入荷情報が分かります。
【特定の酒屋の常連になる】
優良店やウイスキーを多く取り扱っている酒屋の常連、お得意さんになればレアウイスキーの入荷情報を教えてくれる可能性もあります。実際にレアウイスキーが入荷されても常連にしか売らない店も少なくありません。
お得意さんになれるような酒屋がない場合にはウイスキーメインの酒屋の会員・メルマガ登録しておくのも良いでしょう。
【SNSなどでネット販売サイトの入荷情報をチェック】
アプリやお店のSNSで入荷情報を得る方法もあります。ネット販売サイトに入荷があれば速報で通知されるので買い時を逃しません。しかし先着購入の場合は競争率が激しく、速報から1分で完売することもあるのでしっかりとチェックしておきましょう。
【くじ・福袋・ガチャなどの抽選】
ウイスキーくじやウイスキー福袋、ウイスキーガチャなど、抽選で販売しているところもあります。抽選は自社サイトや楽天市場内の酒屋などで行われています。
こちらも抽選販売が開始されて数分で売り切れ必須なので、販売予告があればアラーム設置などで逃さないようにしておくのもおすすめです。
定価以上でも手っ取り早く購入したいのであれば、ネットオークションや買取店で入手する方法があります。ネットオークションはシステム上高額になるので金銭的な余裕がなければ少し難しいかもしれません。
また、フリマアプリ・メルカリに出品されている場合もあります。レアウイスキーが出品されると即座に売り切れるので、入荷情報をいち早くキャッチするためには定期的にブログやSNSを確認しておきましょう。
入手困難なジャパニーズウイスキーをランキングで紹介しましたが、今後入手困難になりそう、値上がりしそうなウイスキーも要チェックです。レア度が上がる前に入手するのも良いでしょう。
先程も紹介したサントリーの「余市」、特に余市20年はすでに終売された銘柄で新たに販売されることがない、希少価値の高いウイスキーのため、今後さらに値上がりする可能性が高くなっています。
さらに余市には複数ラインナップがありますが、現在販売されているのは「余市NA(ノンエイジ・年代表記なし)」のみ、他はすべて終売となっているため、余市NA以外は値上がりするかもしれません。
「イチローズモルト」は埼玉県にある秩父蒸留所で造られているウイスキー、製造販売しているのは株式会社ベンチャーウイスキーです。
自社製造の樽で熟成、樽だけでなく原料や製造方法にもこだわり、製造工程はハンドクラフトがメイン、そのため供給は一定でありながらも求める声が多いために品薄状態になっているのです。
さらに世界的な品評会で最優秀賞7年連続、最高賞5年連続受賞など、世界的にも高い評価を得たウイスキーなので今後も人気が高まり値上がりも止まらなくなっています。
サントリー「碧AO」はサントリー所有のスコットランド・アイルランド・アメリカ・カナダ・日本5カ国の7蒸溜所の原酒を厳選した、「世界5大ブレンド」ウイスキーです。
2019年リリースの碧AOラインナップは1本のみですが、2022年6月に数量限定で「碧AO SMOKY PLEASURE」が発売されています。各国の特徴ある原酒を混ぜ合わせた味わいは濃密で甘みがあり、クセがなく後味すっきりと飲みやすく、ウイスキー愛好家には好まれる銘柄です。
元々人気のある日本のウイスキー、さらに多くのレアウイスキーを販売しているサントリーであることから、今後は値上がりするかもしれません。
入手困難なジャパニーズウイスキーは飲みやすく高品質と世界中で大人気、近年ではさらに希少価値が高まり価格も高騰化、定価購入が珍しい状態です。
そのため買取市場でも高額買取される傾向があり、「ウイスキー投資」という言葉もあるほどです。入手困難なレアウイスキーの買取額をまとめましたが、買取価格は買取店は状態、在庫状況などによって変動するため、紹介する値段より上下する場合もあるので注意してください。
【サントリー・山崎】
レアウイスキーのなかでもかなりの高額で買取されるのがサントリー・山崎、そのなかでも長期熟成されたヴィンテージボトルは高額です。
買取相場は山崎25年が100万円以上、山崎18年10万円以上、山崎NAでも8000円、他にも限定品が多数あり、そのどれもが数十万円になります。これまでの最高額は山崎55年の8500万円、2020年に海外で行われたオークションでした。
山崎55年は限定100本のみ、定価330万円と最初から数が高く定価も高値、それがさらに希少価値をアップさせ、8000万以上の価格になったようです。
【軽井沢】
すでに閉鎖された蒸溜所・メルシャン軽井沢蒸溜所で製造された「軽井沢」は、現在終売された銘柄でかなり希少価値が高く、幻のウイスキーとも言われるコレクター人気の高いウイスキーです。
オンラインオークションでは軽井沢1960が約1400万円、軽井沢1963シングルカスク50年熟成345万円など、どれも高額買取されています。
他に軽井沢17年で15万円以上、軽井沢12年と熟成期間が比較的短いものでも10万円以上になるなど、軽井沢銘柄のボトルは軒並み高額査定になる傾向にあります。
【サントリー・響】
サントリー・響は味だけでなく、ボトルも人気があります。30面カットのクリスタルボトルに封じられた響30年は完備品で65万円以上、響21年箱付きは74万円以上となっています。
九谷焼や有田焼などの陶器を使った響35年はコレクター人気も高く、九谷焼の巨匠・徳田八十吉氏造型のものは500万円以上、古九谷・写し絵牡丹蝶図筒形瓶400万円以上など、どれも高額です。
近年海外での人気も高いジャパニーズウイスキー、これは元々海外の人々が抱く日本製に対する信頼の高さや日本食文化の興味の高さに加え、繊細でバランスの良い味わいや香り、世界的な品評会での受賞歴なども理由に挙げられます。そのため現在はジャパニーズウイスキー人気が世界中で高騰、どれも入手困難な状況となっているのです。