オーブンレンジは電子レンジ機能とオーブン機能が使える家電で、近年は様々な機能が付いた機種もあり、あると便利な1台です。オーブンレンジは何も調べずに買ってしまうと、機種によっては使いにくかったと後悔することがあります。ここでは絶対買ってはいけないオーブンレンジの特徴をご紹介、おすすめモデルもぜひチェックしてみてください。
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オーブンレンジを買う際に周りの家電と合うデザインや価格、機能など人によって選ぶ基準があります。しかし買ってから前のオーブンレンジの方が良かった、使い勝手が悪いなど不満が出てしまう場合もあり、結局レンジしか使わないなど勿体ない使い方になってしまうことも少なくありません。
実際に不満が出やすいオーブンレンジというものはあります。一度購入してしまうと早々に買い替えはしない場合も多いので、ぜひ商品を選ぶ前にチェックしてみてください。
実際に買ってはいけないオーブンの特徴はなんなのか、気になるところです。インターネットで購入する際は写真だけでは分かりづらいこともあるので、購入前に必ず細かな所までチェックする事がおすすめです。
まずはサイズ・容量が小さいオーブンレンジです。一人暮らしの方や賃貸暮らしの方は、コンパクトなタイプの方が場所を取らないため選びがちですが、庫内が狭いと大きい皿は入らないなど、使い勝手が悪い部分が出る可能性があります。
タッパーや小皿などは入っても、一定の大きさ以上の皿はターンテーブルが回らないという問題が出やすいので、普段使っているお皿が入る庫内かを確認してから購入すると良いでしょう。
続いてはオーブンの温度設定ができない機種です。機種によっては170℃と180℃しかなかったり、最初から決まったオーブン温度しか選べないものもあります。自分で温度の設定ができるタイプは100~250℃まで10℃単位で選べるなど、調理するものによって設定を変えられます。
温度が違うと思ったような仕上がりにならないことが多いので、低温でじっくり調理したい、高温でピザをパリッと焼きたいなど、作りたい料理が作れる温度設定のある機種を選ぶようにしましょう。
近年は料理のメニューを自動調理してくれたり、メニューをダウンロードできるなど多機能な機種もあります。しかし機能があっても料理をあまりしない、自動メニューを使わずに料理する方には無駄になる可能性が高いでしょう。
機能が多いとその分価格が高くなってしまうので、ランクを下げるとメニュー数が少なかったり機能は減りますが価格がお手頃になり、買いやすくなります。機能が多い方が良さそう、魅力的に感じるという方もおられますが、下げたランクでも十分な機能が付いていることも多いので、使う機能かどうかを確認して選んでみて下さい。
1人暮らしの方や女性の方は、重過ぎる機種も後々大変です。置く場所を変えたり掃除をする際に、一人で運べない程重いものは選ばない方が良いでしょう。最終的に処分するときも引き取りに来てくれる業者を選ばないといけなくなるので、1人で運べるものがおすすめです。
よく知らないメーカーのオーブンレンジも買わない方が良いでしょう。海外のメーカーだったり名前を知らないメーカーの場合は、故障したり部品の交換などのアフターサービスをしてもらえない可能性や保証がないことがあります。
国内メーカーや知名度のあるメーカーはお客様相談センターを設置していたり保証があることが多いので、保証や故障への対応などを確認しておくと良いでしょう。
最後は年式が古い中古品です。中古品も製造から年数が経っていない機種を販売していることもありますが、中には年数が経っているものもあります。中古は前に使っていた方の使用状況が分からず、購入後にすぐ壊れてしまう可能性も否定できません。年式が古いと保証期間も過ぎており、故障したら有料で直すことになるでしょう。
中古は安く購入できますが、年式が古いと家電の寿命も近いことになるので、使える期間と故障のリスクを考えると新品での購入がおすすめです。
オーブンレンジは同じメーカーから複数の機種が販売されていることも多く、メーカーで選びたいという方もおられるでしょう。ここではオーブンレンジメーカーごとに特徴などをご紹介してまいります。
まずは東芝です。東芝からは過熱水蒸気オーブンレンジと角皿式スチームオーブンレンジ、オーブンレンジを販売しており、レンジ機能のみの多機能レンジのタイプもあります。
過熱水蒸気オーブンレンジは石窯ドームのプレミアムモデルや熱風2段350℃オーブンのハイグレードモデルなど、高性能・高機能モデルもありますが、お弁当も温められるシンプルで使いやすい角皿式のモデルなど様々な機種があります。
続いて日立です。日立は加熱水蒸気オーブンレンジのヘルシーシェフが代表的なシリーズで、300℃2段熱風コンベクションオーブンのタイプや250℃上下ヒーター式のタイプがあります。大型カラータッチ液晶を搭載し、本体に搭載されていないレシピもアプリで配信してくれる機種もあるので、調理家電として大活躍します。
過熱水蒸気を使ったノンフライや油を使わないいため物もできるので、便利です。ヘルシーシェフ以外では、単機能レンジや簡単に操作できるフラット庫内オーブンレンジも販売しています。
SHARPはウォーターオーブンのヘルシオが代表的で、冷蔵庫や冷凍室にある食材を角皿に並べるだけでOKの自動調理機能がある機種もあります。どのタイプも無線LAN機能で購入後もレシピを増やすことも可能で、多くのレシピから調理ができます。
水の力で素材本来のうまみを引き出すので、焼いただけでも美味しく仕上がるのが特徴です。他にも過熱水蒸気オーブンレンジやコンパクトなオーブンレンジも数機種ずつあります。
PanasonicはBistroシリーズが有名で、下ごしらえした材料を耐熱ガラス製ボウルに入れるだけのワンボウルメニューがある機種や、低温70℃~高火力300℃まで設定が変えられたりアプリでメニューを増やせる機種もあるので、様々なレシピが作れます。
Bistro以外ではシンプルながら使いやすい機能が充実したタイプや単機能電子レンジも販売しています。
バルミューダは2003年設立の日本の会社で、デザインとエンジニアリングの会社です。デザイン性の高さから人気がありますが、オーブンレンジはダイヤルを回すだけのシンプルな使い勝手なので、複雑な使い方だとなかなか使わないという方にもおすすめです。
オーブンは100℃~250℃を10℃単位で選べ、発酵も予熱も可能なのでパンなども作れます。ホーロー加工の角皿が付いているので、調理後にテーブルにそのまま出すこともできるので便利です。
家電や調理器具、マスクなどでお馴染みのアイリスオーヤマもオーブンレンジを多機種販売しています。スチームオーブンレンジやコンベクションスチームオーブンレンジ、ターンテーブルのオーブンレンジなどがあり、操作性もシンプルで使いやすくなっています。
価格がお手頃なので、若い世代の方にも買いやすく、自動メニューが付いている機種もあるので便利です。単機能レンジとオーブンレンジで迷っている方にも、アイリスオーヤマの価格帯ならオーブンレンジにしようという方も多いでしょう。
ここからは失敗しないオーブンレンジの選び方をご紹介してまいります。使う方によって様々な選び方がありますが、なかなか全てが揃っている機種は少ないかもしれません。どこを重視したいか、どの部分が譲れないかを考えてみてください。
スチーム機能が付いたオーブンレンジは、スチーム用カップを庫内に一緒に入れて調理したり、本体のタンクに水を入れて使用するタイプなどがあります。給水タンクは機種によって容量が違います、水は毎回入れ替える必要がありますが、タンク式の方が水の量が多いのでスチーム機能が十分発揮できるでしょう。
設置場所が決まっている方は、設置場所に合わせることも重要です。オーブンレンジは使用していると熱を持つため、放熱する空間を必要とします。上部と左右、背面も機種によって何センチ壁から離してください、という決まりがメーカーや機種ごとにあります。
特に上部や背面は10㎝以上の空間が必要になる場合が多く、選ぶサイズによっては空間が確保できない場合もあるでしょう。棚の中に設置したり上や横に棚がある場合は、放熱の空間がちゃんと取れるサイズかを確認して購入してください。
選び方3つ目はテーブルのタイプです。テーブルはフラットなタイプと丸いお皿が乗っているターンテーブルがあります。ターンテーブルは単機能電子レンジのタイプにもよくあるタイプで、お皿が回転しながら温めてくれます。ターンテーブルは物によっては引っかかって動かなくなってしまうこともあるので、大きさに注意が必要です。
フラットタイプは庫内が平らな状態で、大きなお皿や角皿、四角いお弁当などを入れてもそのまま温められるので、便利ではありますがターンテーブルより価格は高くなります。
続いては搭載されているセンサーのタイプで選ぶ方法です。オーブンレンジのセンサーは計測器のような役割をしており、赤外線センサー、湿度・蒸気センサー、温度センサー、重量センサーなどがあります。搭載されているセンサーごとに温めている際の見守り方が違い、それぞれメリット・デメリットがあります。
赤外線センサーは食材の表面温度を検知し、その温度に合った加熱を行います。精度が高い分、価格が高くなるのがデメリットです。湿度・蒸気センサーは食品から出る蒸気の量や蒸気の熱を、温度センサーは庫内の温度を検知しますが、どちらもラップを使うとセンサーがうまく稼働しないというデメリットがあります。赤外線センサーに比べると価格は抑えられる点はメリットです。
重量センサーは食品の重さを計るセンサーで、重さによって自動で適切な温度や時間を計算して加熱します。ただ、計量時にお皿の重さも含まれてしまうため、お皿が重いと加熱時間が長くなり、加熱しすぎてしまうデメリットがあります。価格は一番安価です。
最後はお手入れをサポートしてくれるかどうかです。オーブンレンジは温めたものから汁がこぼれたり、オーブンで焼いた肉の油が飛び散るなど、予想以上に汚れやすいです。掃除をするのが苦手な方は、お掃除機能が付いた機種を選ぶと良いでしょう。
お掃除機能はスチームで汚れを浮かせて落としやすくしてくれる機種があり、油汚れも落としやすくなっています。他にも脱臭機能が付いた機種もあります。魚や肉など調理後の匂いが取れないことはよくあり、高温で空焼きすることで匂いを焼いて消します。前に調理した匂いが気になる方は、脱臭機能があると便利です。
ここからは買って満足するおすすめオーブンレンジをご紹介してまいります。オーブンレンジメーカー調査でもご紹介した日本ではお馴染みのメーカーの商品ばかりです。ぜひ設置サイズや容量などもチェックして、自分に合う機種を探してみて下さい。
おすすめ1つ目は、パナソニックのビストロ スチーム オーブンレンジ NE-BS6Aです。コンパクトな25Lモデルで、左右は壁から2cm、上方は10cmスペースが必要ですが、背面は後ろの壁にピタッとつけてもOKなタイプなので場所を取りません。フラットタイプで温度調節範囲は80~250℃、質量は約15.7kgとなっています。
ヒートグリル皿が付属でついており、大火力平面ヒーターで焼くと裏返さなくてもこんがり焼ける上、そのまま食卓に出すことも可能です。中華10分や煮物10分など、下ごしらえした材料を耐熱ガラス製ボウルに入れ、あとはレンジにおまかせという自動メニューもあります。
解凍はサイクロンウェーブ加熱で、食品の中央部分からおだやかにムラを抑えて解凍するので、中心部分は凍っているのに周りは火が入っているなどの差が出にくくなっています。カラータッチ液晶画面で操作も見やすく、よく使う機能を4つ選んでカスタム画面にすることもできるので便利です。
価格はやや高額ですが、汚れに合わせて「自動お手入れ」コースが選べるので、いつも綺麗に使えて匂いも消せるのは大きな魅力でしょう。
続いてはバルミューダ ザ・レンジ オーブンレンジ ブラック K09A-BKです。モダンでシンプルなデザインが人気で、高級感もあってキッチンをおしゃれに彩りたい方にピッタリです。庫内サイズは20Lのフラット型で、背面も側面も壁にピッタリとくっつけて設置できる場所を取らない設計になっています。
モードの種類は自動あたためと手動あたため、飲み物、冷凍ごはん、解凍、オーブンがあり、レバーで変えるだけなので、機械の操作が苦手な方にもおすすめです。温度調節は発酵40°C、100~250°Cまで10°C単位で設定できます。できあがり時にギター音が鳴ったりハンドルレバーに光があったりと、ちょっとした遊び心もある素敵な1台です。
シャープのヘルシオ スチームオーブンレンジ 22L ブラック AX-AJ1-Bは、最初から最後まで水だけで焼くので、素材のおいしさを引き出し脱油・減塩調理ができるので健康面でもおすすめの機種です。庫内容量は22Lで、温度調節範囲は100~250℃、スチーム発酵は35、40、45℃の3つから選べます。
左右・背面はピッタリ置けるので、設置場所にも困りません。絶対湿度センサーが搭載されており、分量設定不要で時短メニューが色々作れます。掲載メニュー数は80、 自動メニューは66種あります。オーブン使用時にアルミホイルが使えるので、角皿の下に敷いて使えば後片付けも簡単です。
アイリスオーヤマからは、2万円台で購入できる手頃なオーブンレンジ、BLMO-F1801が販売されています。庫内容量は18Lでフラットタイプ、質量は12㎏と運びやすいです。周波数50Hz(東日本)と60Hz(西日本)共用のヘルツフリーなのでどこの地域でも使えます。
温度調節は35または40℃の発酵モードと100~250℃のオーブン機能があり、パンも作れる便利な1台です。食パンなら最大同時に4枚までトーストOKで、コンビニなどの四角いお弁当も温め可能なので、予想以上に庫内を広く感じるかもしれません。
オートメニューのあたためは、庫内の湿度センサーであたため時間を自動調節してくれるので、タイマーの設定も必要ありません。自動メニューは18種類あり、角皿が付属します。レンジ出力は900・600・500・200Wの4段階あるので、使い分けが可能です。
最後は日立のスチーム オーブンレンジ ヘルシーシェフ MRO-S7Yです。庫内容量は22Lのフラットタイプで、背面はピッタリ壁に設置できます。重量センサーと蒸気・温度センサーが搭載されており、分量設定不要でオート調理が可能です。温度調節は100~210℃、250℃に設定でき、 発酵も30~45℃で5℃単位で設定できます。
過熱水蒸気のオーブンレンジで、オートメニューは90、レシピメニュー数は117と手軽に多くのメニューが作れます。オーブン調理後など庫内の温度が高くても、冷まさずに続けてオートあたためが可能な点も大きなメリットです。
庫内の底面に、日立独自の「外して丸洗いテーブルプレート」を採用、セラミック製で汚れても取り外して洗え、オーブン調理にも使えるので便利です。大量のスチームで汚れを落とすお手入れコースがあり、天面もヒーターが露出していないフラットな設計なので、掃除がしやすいでしょう。
オーブンレンジを初めて購入する方や久しぶりに買い替える方は、オーブンレンジに関するよくある質問も併せてチェックしてみて下さい。商品を見ていると違いや自分にはどのサイズがいいか、よく分からない方もおられるはずです。ぜひ参考にしてみて下さい。
まずは容量です。容量は家族構成で選ぶのがおすすめで、1人なら20L以下が目安になっています。2人なら20~25L、3人なら25~30L、4人以上なら30L以上の大きさを目安に選ぶと良いでしょう。もちろんよくお客様が来る、帰省して帰ってくるお子様やお孫さんがいるご家庭などは少し大きめの容量を選んでおくと安心です。
また、ご家庭によっては大皿料理を作ったり、作り置きを週末にたくさん調理する、時短でいくつかの食材を一度に調理したいという場合も大きめのタイプを選んだ方が使い勝手が良いでしょう。
テーブルの種類でもご紹介しましたが、ターンテーブル式とフラット式ではターンテーブルがあるかないかの違いがあります。他にも、フラット式は平らなので掃除がしやすく、ターンテーブル式は掃除がしにくいです。
テーブルは取り外して洗えることが多いものの、庫内の掃除はしにくく、テーブルはガラス製で落として割ってしまうとお皿を買い直す必要があります。2つの種類の価格にも違いがあります。1万円台などお手頃価格で買えるオーブンレンジに多いのはターンテーブル式です。フラットタイプはそれよりも高い価格帯で、ハイグレードなタイプはほぼフラット式になっています。
オーブンレンジは使用頻度などにもよりますが、15年以上使っている方もいれば5年程で壊れてしまうこともあります。寿命としては10年程が平均的で、長く使用しているとメーカーの部品保有期間を過ぎしまい、メーカーでの修理もできないことがあります。
部品保有期間はメーカーごとに違い、部品が廃番になっていたり寿命年数まで使った、修理に費用がかかりそうであれば買い替えがおすすめです。長く使用していると故障のリスクも増え、多いのは食材が温まらない、操作ボタンが効かないなどの故障が多くあります。
他にも加熱中に動かなくなったり、異音がする、電源が入らないなどの問題が起きる場合は故障の可能性が高いです。使用年数や保証期間内かどうかを踏まえて、買い替えか修理するかを検討してみて下さい。
買ってはいけないオーブンレンジの特徴やおすすめのオーブンレンジをご紹介してまいりましたが、これまでに買って失敗した経験がある方は、特徴を見て納得された方もおられるかもしれません。オーブンレンジは機能性や外寸はチェックしても、庫内の容量をチェックしていない方もおられるので、買う前に使う方の人数に合っているかを確認した方が良いでしょう。
オーブンレンジの機種によっては手軽に料理が作れたり、メニュー数が多い機種、便利機能がたくさんあるハイグレードな機種は、特に魅力に感じるかもしれません。しかし結局使いきれないのであれば、グレードを下げた方が使い勝手が良い場合も多いです。ぜひ買って後悔のない、使いやすいオーブンレンジを選んでください。