長年共に過ごしてきたペットの死を経験するのは非常に辛いことです。ペットに対するこれまでの感謝を込めて、最後にしっかりと火葬して見送りたいと思うのは自然なことです。今回はペットの火葬が無料でできるのかについて、さらには費用を安く抑える方法も紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ペットの火葬を実際に無料で行うことが可能なのかどうかについては、多くの方が気にされる点でもあります。ではこの分野において、ぜひ押さえておきたい3つのポイントについて見ていきましょう。
自分でペットの遺体を火葬すれば無料になるのでないかと言われる方が少なくありませんが、これは実際には法律的に禁じられている行為なので注意が必要です。ペットの遺体は法律上”廃棄物”とみなされることになります。そして廃棄物を勝手に焼却すると、法律違反になる場合があるのです。
実際に違反となると、罰金刑やひどい場合には懲役刑を科される可能性すらあります。こうしたリスクを負わないためにも、自分でペットの遺体の焼却を行うのはやめましょう。
さらに言えば、ペットの遺体を自身で火葬することについては、法律以外の点においても大きなトラブルを招く可能性があります。ペットの遺体を焼くと有害物質や煙が発生し近隣住民とのトラブルになる危険性もあるのです。ペットの火葬については必ず正規の手順で行うようにしましょう。
ペットの無料火葬については、一部の自治体やNPO法人などで行ってもらえることがあります。ぜひお住まいの自治体が対応しているかどうかを一度調べてみましょう。
ただし注意しておきたい点として、自治体等で火葬してもらう場合は合同火葬、もしくは可燃物の一つとして焼却される可能性が高く、遺骨を返却してもらうことができないケースがほとんどです。それでも良いかどうかをしっかりと検討して、後悔の無い決定をするようにしましょう。
自分で火葬することは法律的に難しいという点を考えましたが、火葬ではなく土葬であれば自分の土地で行うことが可能です。もちろん、ある程度深い穴を掘らなくてはいけなくなるため、それなりに広い土地を所有していることが条件となります。
土葬する穴が浅くなってしまうと、他の野生動物が掘り返したりカラスや害虫などが集まってkるうリスクもあります。さらには死臭が漏れてしまうということも考えられるため、土葬は慎重に行うようにしましょう。
ペットの火葬を業者に依頼した場合、それにかかる費用はどのように算定されていくのでしょうか。では、ペットの火葬費用に関係してくる3つの要素について見ていきましょう。
ペットと言っても、手のひらに乗るハムスターやインコから、セントバーナードのような40kg以上にもなる大型犬など、その大きさはさまざまです。この体重の違いが、ペットの火葬費用の違いに大きく関係してきます。
体重が重ければ重いほど、火葬にかかる時間やコストも増えてくるため、その分火葬費用は高くなってしまいます。自分のペットの体重を確認してどの程度の費用になるかを調べる必要があります。
ペットの火葬にはいくつかの種類があり、どの方法を選ぶかによってかかる費用も変わってきます。種類としては、主に合同火葬・個別一任火葬・個別立ち会い火葬・訪問火葬の4つで、合同火葬が最も費用を安く抑えることができます。
ただし合同火葬の場合は他のペットと一緒に火葬することになるため、遺骨を返却してもらうことはできないという点を覚えておく必要があります。個別一任火葬では、業者スタッフが遺骨を拾ってくれ、遺骨の返却を依頼することも可能です。焼き場に行くことが難しい方は、訪問火葬を依頼することもできます。
ペット火葬においては、火葬施設の違いによる費用の変動もあります。火葬施設としては主に、ペット霊園の斎場、自治体火葬、訪問火葬の3種類に分けることができます。これらのうち最も費用が安く抑えられるのは自治体火葬です。
ただし、この自治体火葬の場合は遺骨の返却ができないだけでなく、一般廃棄物として焼却されることになるため、ペットの最期をしっかりと見送ってあげたいと思われる方には抵抗がある場合があります。
最も費用が掛かる可能性が高いのが、ペット霊園の斎場での火葬です。設備も整っており、火葬場も大きく大型のペットの火葬にもしっかりと対応することができます。それと比較して訪問火葬の場合は、設備やセレモニーなども簡素化されるため、少し費用が抑えられる傾向にあります。
実際にペットの火葬を依頼した場合、費用はどの程度を見ておけばよいのでしょうか。ペット火葬の費用相場を以下にまとめてみましたので、参考にしてみてください。
小動物の場合
犬猫の場合
できるだけ費用を抑えながら火葬をして、大切なペットを見送ってあげたいと思うのは自然なことです。では、ペットの火葬費用をできるだけ安く抑えるためにはどんなことができるのでしょうか。3つの大切なポイントについて見ていきましょう。
ペットの火葬を行う業者を選ぶ際には、できるだけ複数社で見積もりを取るようにしましょう。そうすることで、実際の相場がどのくらいになるのかを知ることができますし、最も安くてサービスの良い業者を選びやすくなります。
ペットの火葬時には、さまざまなオプションを選ぶことができるようになっています。例えば、骨壷や位牌、遺骨を入れるカプセル、さらにはお別れのセレモニーなどもオプション料金を払うことで可能となります。
ペットのためにもできるだけ盛大にしてあげたいと思うのは当然のことですが、本当に必要なオプションだけをよく選んで依頼することで、賢く費用を抑えながらペットを見送ってあげることができます。
悲しいことではありますが、現実に飼い主の弱みに付け込んで利益を得ようとする悪徳業者も少なからず存在しています。遺体を引き取った後、火葬をせずにそのまま不法投棄して火葬代金を取ろうとしたり、勝手に費用を上乗せして請求してくる業者などもいるようです。
こうした悪徳業者に捕まらないように、慎重に業者選びをするようにしましょう。火葬を依頼する前に事前に調べて、少しでも不安な点があれば他の業者を探すことをおすすめします。
ペットの火葬についてよくわからないこともたくさんあるかと思います。ここでは特によくある質問の中から3つを取り挙げてみましたので、ぜひチェックしてみてください。
ペットの葬儀の場合は、人の葬儀とは服装に関しても少し違ってきます。人の葬儀の場合は喪服を着用しますが、ペットの場合は普段着でも問題ありません。ただし、決まりはありませんが落ち着いた色の服を選ぶのが無難でしょう。
ペットがなくなったら保冷処理をまず行います。背中と腹部を中心に保冷剤等で冷やしましょう。保冷処理をしたら、まずペットの葬儀を行う業者に連絡して葬儀のプランや予約日時を決定します。その後ペット斎場に行く、もしくは業者に来てもらって火葬を行います。
その後、プラン内容によって変動はありますが、返骨や納骨、合同供養などがあればそれが行われていきます。もし亡くなったペットが犬であれば、30日以内に届出をしている市町村役場に、死亡届を提出する必要があります。
ペットの葬儀において必ず用意しなければいけないというものはありませんが、ペットがよく食べていたおやつや着ていた服など、思い出の品などを一緒に火葬される方もいます。ただし、プラスチックや金属、ゴムなどは一緒に火葬することができないので注意しましょう。
ペットの火葬は、ニーズに合わせてさまざまな方法から選ぶことができます。無料の火葬を利用することも可能ですし、費用は掛かっても盛大に見送ってあげることもできます。ぜひ、自分たちは何を望んでいるのかを考えて、賢く費用を抑えながら大切なペットを見送ってあげましょう。