頑丈そうにみえる電動ドリルも、経年劣化していつかは寿命がきます。「以前より回転数が落ちた」「使っていると異音がする」などの変化を感じたら、それは寿命が来たサインかもしれません。
新しい電動ドリルに買い換えよう!と決めると同時に悩むのは、「古い電動ドリルはどう処分したらいいのだろう?」ということです。
自治体にもよりますが、電動ドリルは粗大ゴミや不燃ゴミとして処分できます。ただし、充電式はバッテリーも付いているために、適切な処理をしなければなりません。
面倒だからと適当にゴミ袋などに入れて出すと、回収する人に危険を及ぼしたり火災の原因になったり環境に悪影響を与えてしまったりすることもあるので注意してください。
また、電動ドリルはリサイクルする方法もあります。
この記事では、電動ドリルの寿命や構造、適切な処分方法、危険性のあるバッテリーやガソリンの処分方法とともに、購入した電動ドリルの寿命をのばす方法などもあわせて紹介します。寿命が来た電動ドリルの処分方法にお悩みの人は、ぜひ参考にしてください。
電動ドリルは、コンセントにつなげて使う「コード式」とコードレスの「充電式」があります。一般的に寿命が長いといわれているのはコード式のほうです。
そして、充電式の場合は、バッテリーや使い方によって寿命が異なってきます。
具体的な寿命年数は、電動ドリルのメーカー・モデル・使用状況・メンテナンスの有無などによっても異なるので一概にはいえません。
以下の年数を目安にするのがおすすめです。
電動ドリルのバッテリーは、使用していない間でも自然に放電しているため残量は減っていきます。そして、寿命が近くなると、フル充電しても新品の頃のように長持ちしなくなるものです。作業効率も落ちるので、買い替えのタイミングの目安にしてください。
電動ドリルは、さまざまな部品で構成されています。詳細はメーカーやモデルによって異なりますが、おもに金属・電子部品・樹脂やゴム・バッテリー(充電式ドリルの場合)・コード(コード式の場合)などに分かれます。
電動ドリルは以下のような素材からできています。
充電式電動ドリルの場合は、ドリル本体にバッテリーが付いています。
そしてバッテリーには「ニカドバッテリー」「ニッケル水素バッテリー」「リチウムイオンバッテリー」の3種類があります。
ニッケル・カドミウム電池のことです。高出力ですが自然放電が大きいために、長期間使用しなかったり過充電を行ったりするとすぐに劣化してしまいます。
さらに、使用されているカドミウムは、人体に有害なのでそのまま家庭のゴミ箱などに捨てることはできません。自治体のルールに従って廃棄する必要があります。
そのため、最近の製品はニッケル水素バッテリーやリチウムイオンバッテリーを使用している場合がほとんどです。
ニッケルと水素(もしくは水素化合物)を使用したバッテリーです。繰り返し使用できる充電池や、ハイブリッドカーのバッテリーにも使用されています。
比較的低コストで入手でき、耐久性があるため繰り返しの充電サイクルにも強いのが特徴。ただし、バッテリーとしての寿命は短い・重いなどのデメリットもあります。
ニカドバッテリーのように人体や環境に有害な物質は含んでいませんが、自治体のルールにしたがって廃棄する必要があります。
リチウムイオンが電解液の中の正極と負極の間を移動し充電や放電を行うのが、リチウムイオンバッテリーです。
小型で耐久性にも優れているため、電動ドリルなどの電動工具はもちろんのこと、スマートフォン・ノートパソコン・電気自動車ほか日常的な製品に使用されています。
自己放電率も低く、パワー・扱いやすさ・寿命の長さなどいずれもほかのバッテリーと比べて優れています。ただし、高価なのが難点です。
ほかのバッテリー同様、自治体のルールにしたがって廃棄する必要があります。
どんなにコンパクトサイズの電動ドリルでも、不要になったからといって気軽にゴミ箱に捨てるのはNGです。廃棄処分にする場合は、自治体のルールに従って適切な方法で捨てなければなりません。
また、電動ドリルは廃棄する以外にも、総合リサイクルショップ・メーカーによる回収サービス・フリマアプリ・買取業者などを利用して処分する方法もあります。
いろいろな処分方法があるので、自分に合った方法を選んでください。
多くの自治体では、電動のこぎりのように「大型の電動工具」は「粗大ゴミ」、電動ドリルなど「小型の電動工具」は「不燃ゴミ」扱いになっています。ただし、そのままポイっと不燃ゴミ置き場に捨てるのはNGです。
まずは、お住まいの自治体のホームページや電話で、電動ドリルが「何ゴミ」で処分できるのか確認しましょう。
不燃ゴミで出せる地域なら、包丁や鋏などを廃棄するとき同様に回収する人に危険がないように気を付けてください。先端の尖った刃などは外して紙に包み、赤字で「刃・危険物」と書いてから捨てましょう。
また、本体は不燃ゴミで捨てることができても、バッテリーは不燃ゴミでは出せません。家庭の場合は自治体のルールに従って出しますが、工場や事業所で不要になった電動工具のバッテリーは「産業廃棄物」になり、不燃ゴミには出せないので注意してください。バッテリーの処分方法については後の項で説明します。
さらに、自治体によっては「家電リサイクル法」に基づき、小型家電を拠点回収していることもあります。
電動ドリルが回収対象になるか、回収場所はどこかなどの詳細は、自治体によって異なります。お住まいの自治体のホームページや電話で確認してください。
しかし、まだ使える電動ドリルは、廃棄してしまうのはもったいない場合もあります。簡単でお得な処分方法を他に紹介するので、以下も参考にしてみてください。
電動ドリルは、廃棄処分にせず総合リサイクルショップに持ち込む方法もあります。ショップによっては、買取が不可能でも引き取りをしてもらえることもあるでしょう。
ただし、状態によっては引き取りNGなこともあるので、事前にしっかりショップ側と相談してください。
大型家電ショップでは、大手電動工具メーカーのバッテリーを回収するサービスを行なっています。
一般社団法人「JBRC」に加盟しているメーカー(例:マキタ)やバッテリー回収協力店になっている店では、店内にバッテリー回収ボックスを設置しているか、店員に直接引き渡して回収してもらえます。協力店は、JBRCのホームページで検索できます。
ただし、変形や膨張しているバッテリーは危険なので回収対象外になることも。そんな状態のときは、直接回収ボックスに入れてしまうと危険です。事前に店員に相談してください。回収ボックスに入れるときには接続部分をビニールテープなどで巻いて、絶縁しましょう。
まだ使用できる電気ドリルなら、フリマアプリを利用して売る方法もあります。
写真を撮って、製品情報などを記入して出品するだけですが、マイナス面(本体に傷ありなど)も、情報としてきちんと記載しないと、あとで買い手とトラブルになることもあるため気を付けてください。
工具を専門に買取している買取業者に売却するのもおすすめです。メーカー・モデル・状態などによっては思わぬ金額で買取してもらえることもあります。
工具男子では、電動ドリルなどの工具・建機・農機具などを専門に買取しています。プロの現場や職人にも利用されている専門の買取業者です。
買取方法は、全国を対象とした宅配買取・出張買取・店頭買取の3種類。送料・査定料・出張料など費用は無料です。
自社メンテナンスを行なっているために、故障している電動ドリルでも買取可能!一般的な総合リサイクルショップでは引き取りを断られるようなものも買取しているので、ぜひ一度ご相談ください。
「これ売れるかな?」と思ったら、事前にLINE・電話・相談フォームなどでの無料査定もあり、気軽に利用できるのも魅力です。電動ドリル以外にも不要な工具をまとめて処分できるので、ぜひまとめ売りでご利用ください。
「電動ドリルの処分方法」の項で紹介したように、充電式電動ドリルの場合は、バッテリーが付いているので外して処分する必要があります。
また、ガソリンやエンジンオイルを使用するドリルの場合は、それらも処分しなければなりません。以下で詳しく説明します。
多くの自治体で、電動ドリルは「不燃ゴミ」として回収してもらえますが、バッテリーはどんなに小さいものでも一緒に不燃ゴミとして出してはいけません。
一般的な電動ドリルに使用されている、リチウムイオンバッテリーは、外部から衝撃が加わって凹むと、内部でショートして発火や発煙することがあります。
実際、リチウムイオンバッテリーを付けたままの製品を不燃ゴミに出し、ゴミ処理場で大きな圧力がかかり発火した事故は全国で相次いでいるのです。
自治体によって回収してくれるところとしてくれないところがあります。お住まいの自治体のホームページで調べるか電話で問い合わせしてください。
自治体でバッテリーの回収をしておらず廃棄方法に迷ったら、一般社団法人JBRCのホームページで、「バッテリー回収ボックスを設置しているリサイクル協力店(全国約20,000店)」を検索してください。
主に、家電店・スーパーマーケット・大型ホームセンターなどにあり、「充電式電池リサイクルBOX缶」などと書いた箱で回収しています。
回収ボックスに入れる前に、必ずモバイルバッテリーの端子(充電ケーブルの差し込み口)を絶縁しましょう。端子がほかの金属に触れると発火する危険があるからです。
端子の絶縁は、端子部分をセロテープなどで覆うだけの簡単な処置です。このひと手間で、火事などの重大な事故を防ぐことができます。
また、家庭でバッテリーを廃棄する場合は上記の方法でいいのですが、工場や事業所で不要になった電動工具やバッテリーは、「産業廃棄物」扱いになります。許可を持っている業者に廃棄を委託してください。
一般社団法人JBRCでは、排出協力事業者として登録すると直接回収にきてもらえます。ホームページより「排出者(排出協力事業者)」の登録をして依頼してください。
電動ドリルとバッテリーは別々に廃棄しなければならないので「手間も時間もかかって面倒」という場合は、故障や寿命が来た電動ドリルでもバッテリー込みで買取してくれる買取業者を利用するのがおすすめです。
電動ドリルの中には、ガソリンやエンジンオイルを使用するタイプのものもあります。エンジンオイルやガソリンが中に残ったまま処分に出すと、引火の危険性があるため、必ず燃料タンクは使い切って空にする必要があります。
抜いたエンジンオイルやガソリンは、自治体で収集してもらえるケースは少ないようです。少量でも排水溝やトイレなどに流すことは危険ですし環境汚染につながるので絶対にやめましょう。
携帯缶に入っている少量のガソリンやエンジンオイルは、ガソリンスタンドで持ち込める場合もあります。店によって引き取りルールは異なるので事前に問い合わせましょう。
エンジンオイルやガソリンが引き取り可能な許可を持つ、不用品回収業者に依頼する方法もあります。
電動ドリルは、安いものではないので一度購入したらできるだけ長持ちさせたいものです。電動ドリルは一見頑丈そうに見えますが、いろいろな部品を使った複雑な構造になっているので実は繊細!
日頃の取り扱い方次第で寿命は異なってきます。適切な使用方法・保管方法を守り、定期的にメンテナンスを行なって長持ちさせましょう。
電動ドリルなどの電動工具には、「定格時間」が定められています。定格時間とは連続で使用できる時間・休ませる時間のことです。
もし電動ドリルに「定格時間30分」と書いてあったら、30分使用したら30分は休ませましょう。「もう少しで終わるから」と30分を超えて使用すると、モーターの故障の原因になります。
また気温の高い夏場は、排熱がうまくいかずに内部の温度が上昇してしまうことも!定格時間以内でも作業をやめて、クールダウンさせてください。
さらに、基本的に電動ドリルは基本的にネジ締めや穴あけ作業を行う道具です。たとえば、木材をカットするなど無理な使用はしないでください。故障の原因になり危険も伴います。
電動ドリルは、使用後そのまま作業台などに放置せず、手入れをしてからケースに入れて保管してください。直射日光が当たる場所や高温多湿の場所は避けて、温度が一定に保たれている場所がベストです。
電動ドリルは、使用後のメンテナンスも大切です。手入れをするときにはしばらく放置して、触っても熱くない状態になるまで待ってください。
使用後は、全体を柔らかいウェスなどを使い、ほこり・削りカス・手指の脂などをていねいに拭き取ります。また、定期的にサビがないかもチェックしましょう。
サビがあったらパーツクリーナーなどで落とし、その部分は潤滑油を塗ってコーティングします。ネジなどに緩みがないかもチェックしましょう。
DIYや修理修繕などで愛用していた電動ドリルも、いつかは寿命が来ます。寿命が来た工具を使い続けるのは危険なので、新しい製品に買い替えをしましょう。
不要になった古い電動ドリルは廃棄も可能ですが、本体とバッテリーを別々に処分しなければならないので手間がかかります。
故障・古いものでも買取可能な工具専門買取業者なら、そのまま買取をしてくれるので手間要らず!全国からの送料無料の宅配買取なら、家にいながらにしてすべて無料で処分できるのでお得です。今すぐ電動ドリルを買い取って欲しい方は、ぜひ工具男子にお問い合わせください。