大きな物・重たい物や大量の物を運ぶにはトラックが欠かせません。仕事の上でも、資材の運搬や商品の納入などさまざまな目的でトラックが必要になります。トラックが必要になるのが特定の時期に限られる場合は、購入するよりもレンタルするほうがさまざまな面でメリットが多いです。その理由やレンタルにかかる費用などを見ていきましょう。
自分でトラックを保有する場合、さまざまなコストがかかります。購入価格は安い中古の軽トラックでも数十万円、通常は数百万円から場合によっては1,000万円以上になる場合も珍しくありません。それに加えて車検代や税金、保険料なども必要になります。駐車場を借りれば、その費用も加わります。
繁忙期にはトラックが必要だがそうでない時期はほとんど使わない、という場合、トラックを保有するよりも必要に応じてレンタルを活用するのがおすすめです。
商品などの配送を運送業者に依頼すると運賃がかかりますが、実は、その運賃の約4割はドライバーの人件費となっています。トラックをレンタルし、自社内の人員で配送すれば、かかるコストを安く抑えることができます。
また、レンタル費用は時間によって定められているため、時間内なら荷物の量や運ぶ距離、積み下ろしの回数にかかわらず料金は一定です。荷物量や配送距離によって設定されている運送業者の料金に比べて割安になる場合も多々あります。
トラックが必要になるのは、もともとの予定どおりに荷物を運ぶ場合に限りません。急な事情で突発的にトラックが必要になったが、使える車両がなく困った、という経験がある方もいるのではないでしょうか。
常時必要な台数だけを保有しておき、繁忙期や予定外の事情でトラックの増車が必要な場合はレンタルを活用する、というのも賢い活用法です。レンタルなら、そのときに積みたい資材の大きさや量に合わせた車種を借りることができます。
トラックは業務のために使われることが多いですが、個人でも必要になるケースがあります。引っ越しはその代表例です。
引越し業者に依頼する場合、荷物の量や移動距離、またシーズンによっても料金が大きく異なり、その都度見積もりが必要です。年度末などの繁忙期は非常に高額になることが多いです。
近距離の場合や一人暮らしなどで荷物がそれほど多くない場合、レンタルトラックを使って自力で引っ越しをするのもひとつの方法です。
トラックのレンタルは、基本的に「サイズ」によって料金が設定されています。最大積載量350kgの軽トラックの場合3時間で5,000円前後、2tトラックなら7,000〜8,000円前後が目安となります。コンテナ付きの車両だとさらにアップし、2t車で11,000〜13,000円前後となります。
運ぶ荷物の量や大きさを正しく見極め、適切なサイズのトラックをレンタルしましょう。場合によっては、少し割高でも2tロングや2tロングワイドを選んだほうがよいケースもあります。
なお、ここで挙げた目安の料金は一般料金になります。会員になることで割安な会員料金で利用できるレンタル業者が多いので、定期的にレンタルを利用する場合などは会員登録するのがおすすめです。
注意したいのが、レンタルする時期によって料金が変わる場合があるという点です。レンタル業者によって詳しい設定や対象車種は異なりますが、出発日がハイシーズンに当たる場合は通常料金よりも高くなることがあるので、ぜひ確認したいところです。
一般的なレンタカー業者の場合、旅行などで利用が増える夏季や年末年始・GWにハイシーズン料金が設定されていることが多いです。トラック専門の業者の場合、冷蔵・冷凍車は夏季に利用が増えるためハイシーズン料金となる場合があります。
ハイシーズンは料金が割高というだけでなく、利用者が多くレンタルできる車両が残っていないという場合もあるので、できるだけ早めに手配しておくとよいでしょう。
トラックのレンタル料金は、出発から返却までの時間によって設定されています。「3時間まで」「6時間まで」「12時間まで」「24時間まで」というように区切られ、以降1日ごとに何円、1時間超過するごとに何円という設定になっているところが多いようです。
例えば日産レンタカーの場合、クリッパートラックを3時間レンタルしたときの一般料金は4,752円、6時間だと5,508円で、1時間ごとの超過料金は1,188円です。3時間でレンタルして1時間超過した場合、3時間料金+1時間分の超過料金で計5,940円と、6時間料金より高くなってしまいます。
運搬作業にかかる時間は慎重に見積もり、多少の余裕をもたせて選択すると安心です。
国内レンタカー会社大手5社のひとつであるニッポンレンタカーは、全国約860箇所に店舗をもちます。24時間営業の店舗が多いので、深夜や早朝に出発・返却する場合にはありがたいですね。
標準トラックは軽350kgのキャリイ・850lg〜1.15tのボンゴ・2tのエルフをラインナップ。ほかにも、エルフ・キャンター・デュトロの2t・2tロング・2tワイドロングに加え、冷凍車やイージーキャリアも用意されています。
最もコンパクトな軽350kgキャリイは3時間4,968円〜、2tレンタホールは3時間10,908円〜となっています。料金が割安になる個人会員制度のほか法人会員制度もあるので、業務で定期的にトラックをレンタルする方はぜひ利用を検討してみてはいかがでしょうか。
日産レンタカーも、自動車メーカー系業者のひとつとして日本全国の多くの利用者から親しまれています。自動運転技術搭載車や電気自動車など、最新のテクノロジーを実感できる車両をレンタル利用できる点も大きな特色のひとつです。
トラックも豊富な車種が用意されています。クリッパートラックを始め、バネットトラック・アトラス2t・アトラス2tロングボディ・アトラス2tアルミバン・アトラス2tロングアルミバンと、用途に応じて適したサイズのトラックを選ぶこともできます。2tアルミバン・2tロングアルミバンはパワーゲート付の車両もあります。
料金は、クリッパートラックは3時間4,752円〜、アトラス2tは3時間7,236円〜となっています。
12時間2,525円からレンタル可能というリーズナブルな価格設定で知られるニコニコレンタカー。2009年の営業開始から約10年と歴史は比較的浅いですが、価格面に加えてスタッフの対応の良さでも好評の声が広がっています。
トラックは、ハイゼットなどのT1クラス、ハイエースなどのT2クラスがレンタル可能です。T1クラスは6時間4,300円〜、T2クラスは6時間7,100円〜となっています。3時間での料金設定はありませんが、6時間以上利用する場合は他社と比べても割安です。小さめのトラックをお得な料金でレンタルしたいと考える方にとっては、有力な候補になりそうですね。会員になれば、一般料金よりもさらにリーズナブルな価格で利用することができます。
繁忙期などで一時的にトラックを利用したい場合は、レンタルを賢く利用することで、トラックを所有したり配送業者を利用したりするよりもコストダウンできます。業務用としてだけでなく、一般の方にとっても引っ越しなどでぜひ活用したいトラックレンタル。料金面のほか、店舗の場所や営業時間、レンタル可能な車種などさまざまなポイントをチェックしてお店を選び、ぜひ有効に活用しましょう!