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「丸ノコ」は、DIYに欠かせない工具です。木材をカットする作業に用いると、圧倒的に時間を短縮でき、仕上がりもきれいになります。
しかし丸ノコはさまざまな種類があるため、自分の目的にあった製品を選ばなくてはなりません。
初めて買う人だと、どういうことを基準に選んでいいのかわからなくなってしまいますよね。
そこでこの記事では、「丸ノコの基礎知識・選び方・人気メーカーのおすすめ製品」をご紹介します。今回は、初心者の人にも使えるものを集めてみました。ぜひ、参考にしてくださいね!
目次
そもそも、「丸ノコ」とは、どのような道具で何をするときに使うといいのでしょうか。
丸ノコを購入する前に、知っておきたい基礎知識をご紹介します。選ぶときに役立ちますよ!
「丸ノコ」とは、電動工具の一種です。円板型の「刃」を、高速回転させ、材料を切断します。「丸ノコの構造は基本的にシンプルで、モーターに刃を付けるだけ。基本的にどの製品も同じなのが特徴です。
また丸ノコの「鋸刃」(チップソー)の部分は、下記のように用途があります。
切断をする材料によって、刃を取り替えて使用します。
丸ノコは一見、素人が使うにはハードルが高そうに見えます。しかしDIY初心者の人でも使えるものから、プロ仕様のものまで幅広いです。
初心者用とプロ用ってどう違うの?と思う人もいらっしゃるでしょう。もしかしたら初心者向けだと、切れ味が悪い?という疑問もよく聞かれます。基本的に丸ノコは、初心者向けのものでも切れ味が良いです。
プロ用との違いは、毎日長時間の使用に耐えるために下記の違いが持たされています。
プロとしての利用に優れていますが、値段も高いです。DIYファンの中には始終使うものだし、機能性を重視してプロ用をチョイスしている人も少なくありません。
それでは、丸ノコはどのようなことも基準に選べばいいのかをご紹介していきましょう。選ぶ基準は下記のように、いくつかあります。
それぞれ詳しく解説していきますので、選ぶ際の参考にしてくださいね。
丸ノコは、主に「手持ち式(携帯式)」の丸ノコと、固定式の「卓上丸ノコ」や「卓上スライド丸ノコ」があります。
一般的に「丸ノコ」というと、この手持ち式の丸ノコ(携帯丸ノコ)を指すことも多いです。ハンドル部分に手を差し入れて使うので、自由に作業ができ、手軽に持ち運ぶことができます。
使用する場所を選ばないのも魅力でしょう。ただしフリーハンドで動かすため、ある程度切断には「慣れ」も必要です。
手持ち式丸ノコに台座が据え付けられている形状です。固定できるために安定感があり、正確にカットできます。
手持ち式では難しい斜めの切り込みも簡単です。位置合わせのために使われる、レーザー付きの機種もあります。ただし卓上丸ノコは、下記の点で注意が必要です。
使い方が限定されているので注意しましょう。また使うときに、水平な台の上にセッティングする必要があります。ハンドルを上下するだけで材料を切断でき、キックバック(※)の心配も少ないため、初心者でも使うことができるでしょう。
※キックバック:丸ノコの刃に何かが挟まってしまうと、その反動で丸ノコが飛んでしまうこと
丸ノコの刃がスライドすることで、より幅の広い材料を切ることができるのが卓上丸ノコです。精度の高い切断ができる分、使い方も限られ値段も高くなります。
本体が大きく重いので、基本的には作業場で据え置きして使うタイプです。DIYでたまに使用するレベルなら、自由度の高い手持ち式丸のこのほうが向いています。丸ノコの使用頻度や作業場の有無を考えて選びましょう。
手持ち式丸ノコは、電源コード式とバッテリー式があります。最近では、バッテリー式でも電源コード式に負けない強いパワーを持つ製品もあります。
コードがないので、移動しながら作業をしたいときに便利です。また「ちょっと庭で作業をしたい!」というときは、気軽に持ち運びもできます。
最近はコード式と同じレベルのパワーもありますが、使用時間に限界があるので注意しなくてはなりません。
使用時間に限界はないので、作業量が多いときに向いています。反面、やはりコードが作業の邪魔になることもあるでしょう。
電源がある場所で使うのであれば、コード式のほうがパワー切れを気にせず作業できます。また値段のほうも、バッテリー式より安いのも魅力です。
初心者でも使える丸ノコは、どのように選べばいいのか、チェックポイントをご紹介しましょう。具体的には下記の3点です。
選んではいけない基準についても解説します。丸ノコの買い替えを考えている方も、ぜひ参考にしてください。
丸ノコは、切断したい材料の厚みにあった「刃」を選ぶことが大切です。「最大切り込みの深さ」にこだわりましょう。
購入するときは切断したい材料の厚みを確認し、そのサイズが刃の外形や最大切り込み深さの「範囲内」であることを確認してください。一般的に卓上丸ノコ(スライドも)は、小物を扱うほうが得意です。大きな材料をカットするのにはあまり向いていません。
刃は下記のようにいくつか規格があります。
直径が大きくなればなるほど、厚い材料も切れるようになります。機種にもよりますが、一番使いやすいといわれている「中間の165mm」なら切断可能な厚さは55mm〜65mmくらいです。
丸ノコは昔、ほとんどが鉄板素材でした。鉄板ベースのものは黒く塗装してあり、塗装がはがれると錆びやすく、落とすと歪んでしまいます。滑りが悪いのも特徴です。最近はアルミベースや、フッ素ベースが主流です。
丸ノコは、製品によってさまざまな機能を搭載したものもあります。
多機能になればなるほど便利ですが、値段も高くなります。初心者が高機能の丸ノコを選ぶと、オーバースペックすぎて使いこなしきれないこともあるでしょう。
たまにDIYで使う程度なのか、作業時間が長いのか。また作業場で使うのか、庭や外で使うのか。自分の使うスタイルをイメージして、その機能が必要かどうかを考えてください。
初心者が丸ノコを選ぶとき、「使いこなせるかな」「ずっとDIYを続けられるかな」と思い、ついつい値段の安さに惹かれてしまいがちです。
けれども「安物買いの銭失い」にならないように気を付けてください。丸のこは高速で刃が回転する工具ですので、安全性も重要です。
そのためにも予算は大切ですが、刃のサイズ・スペック・扱いやすさ・耐久性・メーカーの信頼性なども十分に考慮して選んでください。
初心者の人が丸ノコを選ぶときには、やはり信頼性の高い人気メーカーの製品がおすすめです。
「丸ノコといえば、ここ!」というくらい、人気の高いマキタ・リョービ・日立の3つのメーカーからおすすめの丸ノコをご紹介しましょう。
マキタの丸ノコは、「AC100Vの電動コード式」「バッテリーから電源を供給する充電式」の2種類があります。ほかの充電式工具と、バッテリーを使い回すことができるために経済的です。
電気丸ノコ・充電式丸ノコは全機種共通で、刃先周辺の切粉を吹き飛ばすブロワ機能・45度傾斜機能付き。
墨線合わせが簡単に出来る大型トップガイドや、ノコ刃の真上にある墨線合わせの目安になるリブ付きブレードカバーといった、高機能が備わっている機種もあります。
またマキタのスライド丸ノコは「2段スライド」で、コンパクトながらも幅312mmの材料が一発で切断可能です。卓上ながらもキャリングハンドル付きで、持ち運びができるのも嬉しいポイント。
リョービ(京セラインダストリアルツールズ株式会社)では、電動工具・ガーデン機器・清掃機器を展開しています。プロ用からDIY用まで幅広い取り扱いが魅力です。
木材の切断用の工具としては、「丸ノコ」(プロ・DIY・エントリー用)のほか、プロ用の電子内装丸ノコ、電子丸ノコ、充電式集じん丸ノコ、充電式卓上丸ノコと、非常に幅広く取り扱っています。
日立(HiKOKI)では、プロ用の丸ノコからDIY用の丸ノコまで幅広く展開しています。
DIY用の丸ノコは、特許を取得した「並行度微調整機構付」です。アルミベースと鉄板ベースがあります。また卓上丸ノコは「接触予防装置型式検定合格品」で、傾斜と角度の複合切断が可能です。
では実際にどの商品がおすすめなの?という方向けに、マキタ・リョービ・日立(HiKOKI)の中から人気丸ノコをそれぞれご紹介しましょう。
具体的に商品を見ながら、比較してみてくださいね。
マキタ独自の、抜群の切れ味を誇るチップソー「鮫肌」を搭載した丸ノコです。切れ味がよすぎて「カット作業が1.5倍ははかどる」と評判になっています。
上記のように、機能が充実!コンパクトで使いやすいタイプです。
お手頃価格で初心者でも使いやすいと評判の丸ノコです。コードの長さは5m、アルミ製で軽いのも魅力です。
リョービのDIY用丸ノコです。ノコ刃も外形165mmと、使いやすいサイズです。手が滑りにくい、ソフトグリップを採用しています。
リョービのDIY用丸ノコの「エントリーモデル」なので、初心者の人でも安心です。2.1kgと軽量のため、重さもそれほど気にならないでしょう。別販売品の集じんノズルと集じんホースで集じん機に接続することもできます。
高剛性のアルミベースで丈夫かつ歪みにくく、滑りもいいので使いやすいモデルです。
一番利用しやすい刃径165mmで、初心者にも取り回しが楽でしょう。DIYで大きな木材を切るようなことがなければ、小型で使いやすいのでおすすめです。
刃外径は165mmで、型枠材60mmをカットできるコードレス丸ノコです。本体は約2.57kgと軽めかつ全体的にコンパクトなため、非常に使いやすいでしょう。
また気になる動作音を抑えたサイレントモードや、キックバックを減らすシステムを採用しています。刃の挟み込みでモーターの回転が減ったときは、自動で停止。初心者も安心です。
SNSをみるとみなさん、マキタ・リョービ・日立の丸ノコを愛用している様子。いくつかご紹介しましょう!
丸ノコは、刃を高速で回転させる工具です。そのため使用前や使用中、使用後には気をつけたいことがあります。
それぞれ項目に沿って解説していきますので、しっかり覚えて実践していきましょう。
【1】初心者の人は丸ノコ本体を買うだけで、補助ツールは「後でいいや」となりがちです。
最初から用意をしておけば、失敗して材料を無駄にすることもありません。平行定規・Tスライドガイド・Lアングル・三角定規・フリーアングルは、最初から用意をしておきましょう。
【2】丸ノコで木材をカットすると大量に粉塵が出て、目・鼻や器官に入ると危険です。防塵マスクや作業用ゴーグル、髪を覆うバンダナやニット帽の準備は万全にしましょう。
【1】板や角材を切っていると材料が傾くので、刃に負担がかかってキックバックも起こりやすくなります。材料が傾かないように「受け材」として下に不要な板を敷いて、受け材ごと切るようにしてください。
【2】丸ノコを使う作業をする前には、小さなお子さんやペットが入れないように工夫しましょう。
また作業中は携帯電話の着信音が気にならないよう、離れた場所においたほうがいいでしょう。
丸ノコを使った後は、作業場でも庭でもきれいに掃除をしましょう。また本体や刃に付いた粉塵はきれいに掃除をして、本体もきれいに布で拭いてください。
収納場所は、地震で落下しないように低い場所にしてください。丸ノコ本体を収納できるケースがあれば、より安心です。
丸ノコは、初心者でも使えるものもたくさんあります。選ぶときにはどのような材料をカットしたいのか?どれくらいの頻度で使うのか・どんな機能が必要か、よく考えてから選んだほうが迷わなくて済みます。
またその機種に必要なもの(刃やバッテリーなどが別売りの場合)は、一緒にそろえてしまいましょう。その方があとでラクです。スムーズに作業を進めるために、定規や作業用ゴーグルといった必要なものを最初に準備しておけるといいですね。