引用:Wikipedia
ジグソーという工具を解説します。
これは電動糸のこと言える工具で、曲線などを切断するのに向いています。
丸のこなど他の電動系のこぎりとの違いをはじめ、ジグソーの特徴や使い方、選び方やコツに至るまで徹底解説。そして主要メーカーごとのおすすめを12か所厳選しました。
ジグソーとは「電動で動かすのこぎり」のことです。イメージとしては糸のこの電動版。
細い鋸刃(ブレード)を電動にて上下に往復させながら切断します。糸のこ盤とも近いイメージですが、ジグソーは工具を、糸のこ盤は切るべき素材を動かして切断するという違いがあります。
この工具が初めて登場したのは1946年。この当初はミシンにブレードを取り付けた簡素なものでした。
また専用のブレードを交換することで、いろんな材質(木材、金属、樹脂)の切断が容易に行えます。
ジグソーに似た工具として知られるのが丸ノコ。どちらも電動で動かすのこぎりに変わりはありません。
両者の違いは、電動の丸のこは円盤の刃を回転して使い、またパワーが強いことです。主な用途としては素材を直線で切断したり、材質の厚いものを切断したりするのに向いています。
対してジグソーは、あまり厚い素材の切断にはパワーが弱くて不向き。その代り曲線のような細かい部分を切れるという強みがあります。
レシプロソー(セーバーソー)は、電動のこぎりと呼ばれる工具。
刃の前後運動で対象物を切断するなどジグソーに近いですが、この両者も違いがあります。
実は手動のこぎりに一番近いイメージなのがこのレシプロソー。そのため初心者でも扱いやすいのです。
しかし、正確に直線や曲線を切断するのには向いておらず、どちらかといえばラフな感覚で使用するもの。もし、曲線などより正確にきめ細かな切断を求めるのなら、ジグソーを使う必要があります。
ジグソーは、曲線が切断できるなど非常に便利な工具です。たまに行うDIY利用など、わざわざ購入してまで頻繁に使う必要がないときには、レンタルを活用する方法があります。
ホームセンターでは、ジグソーのレンタルを受け付けているところもあり、1泊2日や2泊3日といった日数で借りることができます。
そのため、下手に安価で性能に問題があるようなジグソーを買うより、高性能なレンタルジグソーで、必要な素材の切断に使えば、よりクオリティの高い成果が得られます。他の工具も含めて活用しましょう。
ジグソーを中古で手に入れる方法もあります。
ジグソーを使う機会が多いとき、それでもリーズナブルに手に入れたいときには中古販売店で購入することも可能です。中古販売店は買い取った中古品を整備して販売しますから、品質・性能は問題ありません。それでいながら新品よりも安価に手に入ります。
新品にこだわらなければ、中古品を検討することをおすすめします。
ジグソーを実際に使用するときに、最初に知っておきたい基本操作を紹介します。
電源のスイッチは通常ジグソーのハンドル部分についています。そのスイッチを握るとブレードが動くシステム。
またスイッチを誤って押してしまっても、すぐ動かないように待機スイッチがあり、それを押してから動かせるタイプもあります。
さらに長時間使用するためにロックボタンがついており、これを押すとスイッチを握らなくてもブレードは動き続けます。
ただし初心者にとってはやや危険を伴う行為なので、慣れるまでは使わないようにしましょう。
ジグソーの使い方で一番の役目といえば「曲線切り」。
ジグソーは、丸のこやレシプロソーではできない繊細な切り方ができます。この際やみくもに切ってもうまく切れません。
まず切りたい部分に印を入れ、その部分に切れ目を入れます。
続いてジグソーのブレードを差し込み、操作するだけで曲線や円形も思いのままに切ることができます。
また、ジグソーは直線を切るのには向いていませんが、丸のこがないなどどうしても直線を切りたい場合は平行ガイドを用意すれば、直線に切ることは可能です。
ジグソーをうまく使うコツを紹介します。
最初にカットする部分に鉛筆などを使って印(線)を引くと、それに沿ってカットするので思い通りの形に切りやすいです。
そのほか素材はしっかりと固定、ジグソーのベースもその素材に当ててください。
またアイロンがけをするようなイメージで上から押し出していけば、スムーズに操作できます。
ちなみにベースを左右45度くらいまで傾斜して切断することは可能ですが、曲線を切るときにあまり無理な角度で切ろうとすると、ブレードが折れる可能性があるので注意しましょう。
ジグソーの使い方については、コチラの記事もぜひご覧ください。
ジグソーは、他の電動式のノコギリと比べると、刃の速度が遅いなど比較的安全な工具といえます。
しかし油断してしまうと思わぬ事故につながります。特に途中で他の作業をするとき、あるいはブレードを交換するときに、基本に従って作業をするようにしてください。
またジグソーの中でも、切断速度を上げるオービタル機構などの便利な機能は、ジグソーの操作に慣れるまでは使わないようにした方が安心です。
電子制御がついていないと、何らかの原因でブレードに負荷がかかったとき、切断速度が遅くなってしまいます。
電子制御がついていることで、切断速度の遅延を最小限に抑えられるようになっており、速度が変わらないままスムーズに切断ができます。
もし、固さにムラがある素材を切る機会が多いときには、この電子制御機能がついているジグソーを選びましょう。
オービタル機能とはジグソーの切断速度を上げるものです。
この機能を使うと、通常は上下の往復運動で作動するブレードが前後にも動くようになり、楕円軌道を描くような動きをします。
これは切断する素材をしゃくりあげるような動作となり、切断速度を上げるときに役立ちます。
ただし、これは直線の切断には有効的ですが、曲線を切るときには不向き。曲線切断時には、オービタル機構をオフにして使ってください。
ジグソーの機能のうち定規(ガイド)付きの製品はぜひ検討したいところ。
ガイドはジグソーで直線を切断するときに必須です。
ガイドでジグソーを固定しながら直線に切ることが可能。ガイド付きでなければ、別途ガイドを用意する必要があります。また、木材などを使ってオリジナルのガイドを自作することもできます。
とはいえジグソーは、直線を切るのはあまり得意ではないので慎重にやりましょう。
ジグソーの機能で、スピード(ストローク数)を調整できるモデルもあります。
回転速度を早くすれば切断も早く行えますが、ブレードへの負担は高くなるので、初心者があまり高速で使うのはおすすめできません。
速度調節ダイヤルは製品によってないものもありますが、上位機種なら6段階程度まで速度調整ができるタイプも。
また、レバーの引き具合で無段変速にスピード調整ができるタイプもあります。
ジグソーの選び方のひとつめは電源、バッテリーで選ぶ方法です。
通常はAC電源のタイプで、一般的な100Vの単相の電源で作動。
しかし、このタイプのデメリットとしてコードが邪魔ということがあります。バッテリーが付いた充電式であれば、そのような煩わしさもなく快適に利用できます。
充電の電圧も様々で、高い電圧であるほど作業量が多くできます。ただバッテリーがついている分、電源タイプよりは重たくなります。
ジグソーがどれくらいの重さなのかも選ぶポイントになります。
一般的にバッテリー式の方が電源タイプよりも重いです。
じつは曲線を切るときには軽い方が操作しやすいです。一方で、直線を切るときには重い方が安定して操作しやすいというメリットがあります。
また女性は意外にも軽いタイプより重いタイプの方がおすすめ。その方が安定して失敗せずに作業できます。
ジグソーは性能によって切断可能な厚さが決まっています。
切断能力が低いものが50mm程度に対して、高いものは、140mm程度まで対応できます。
もちろん切断できる厚さが高いものほど高価なモデルになりますが、切断能力が低いものを買ってしまうと、太い木材を切るときに対応できないので慎重に選びましょう。
また、木材とは別にアルミや軟鋼板、ステンレスの切断可能な厚さを提示しているモデルもあります。
ジグソーはブレード(替刃)を切り替えることでさまざまな素材を切ることができます。
切断する素材により、一般木材用、高速切断用、木材仕上げ用、曲線挽き用、金属用とあり、それぞれ刃の形状が異なります。
ですので、それぞれ用途に応じたブレードを使うようにしてください。ちなみに刃の数が多いほど切れ目が細かくなるのが特徴。
また、替刃が長いと、大きい寸法の素材が切れます。ただ長いブレードを使うと振動によるブレが大きくなるので、初心者にはあまりお勧めできません。
ジグソーにブレードを交換する方法ですが、やり方を間違えると事故につながりますので慎重に行ってください。
まず電源プラグが外れている、あるいはバッテリーが外れていることを確認してください。
ジグソーによりますが、固定ねじを緩める、あるいはレバーでロックを解除します。
そうすればブレードは取り外せます。新しいブレードを取り付ける時には、刃の部分を前に向けて差し込みます。この際ガイドローラーの位置にしっかりハマっているか確認してください。
この後は、ねじなどで固定を行い、最後にブレードを指で引っ張って本当に固定しているのを確認してから、電源・バッテリーを入れるようにしましょう。
ジグソーを製造販売しているメーカーはいくつかありますが、代表的なメーカーは、マキタ、ボッシュ、リョービ、ハイコーキ(旧日立工機)の4社。そこで各メーカーのおすすめを3製品ずつ、合計12製品を紹介します。
jv0600kは、初心者にもおすすめのジグソーです。スピード調整ダイヤルでストローク数を変更できたり、オービタル機能も搭載。
木材は90mmまで対応でき、本格的な切断作業が可能です。またブレードもワンタッチ式で交換できるので、ジグソー初心者にもおすすめです。傾斜切断角度も左右45度まで対応。
m421は、半径170mm以下の円や円弧を切りたいときにはおすすめのジグソー。
定規をつけることも可能です。また小型タイプなので、価格もお手頃で細かい作業に向いています。ブレードの交換はネジ式のため少し不便ですが、傾斜切断も45度まで可能。オービタル機構やストレート切替え機能もついております。
JV182DRFは、マキタの中でもトップクラスのスペックを誇るジグソー。
場所を意識せずに済む充電式。木材は135mmまで対応しており、ブレードもワンタッチで楽々交換できます。そしてLEDライトがついていますから、暗い場所での作業にも大変便利。
ハイパワーブラシレスモーターを搭載で、騒音も振動も少ないので非常に使い勝手がいいです。
PST700は、非常に低価格なモデル。しかしながら機能は十分ですので、初心者におすすめです。
ブレードはワンタッチで取り換えが可能。木材は70mmまで対応します。オービタル機構はついておりませんが、傾斜切断はできます。
価格が安価ですので、ジグソー初心者の最初の一台におすすめです。
PST800PELは、低振動なジグソー、それでいながら530Wのモーターを有しており、木材なら80mmまでの切断に対応しています。
ガイド機能が標準搭載となっており、ブロア機能があるので切断面が分かりやすいです。
また、よく使うブレードを本体に収納できるケースがあるので、作業効率も良いモデルといえます。
PST1000PELは、ボッシュの中でもプロも納得の仕様です。カウンターバランス機能により低振動を実現。ブレードの交換はワンタッチで楽々行え、木材なら100mmまで対応しています。
また、ブロア機能により墨線の部分や切断部分が見やすいのも魅力。ACの電源方式ではありますが、ダイヤル式の無段変速機能とオービタル機構を搭載しています。
MJ-50Aは、1.7Kgと軽量なモデル。長時間の使用も楽々です。
シンプルな作りになっているので、複雑な操作も不要で簡単な切断をすぐに行えます。木材は50mmまで対応。
オービタル機構や無段変速などはありませんが、傾斜切断左右に45度まで行えます。
J-6500VDLは、手ごろな値段でありながらも充実した機能を有しています。無段変速機能やオービタル機構がついているので、素材によって使い分けが容易です。
本体はソフトグリップで握りやすいのも魅力的。木材は65mmまで対応しています。
CJ-250は、非常にコンパクトなジグソーです。
全身グリップで重さはなんと950gと超軽量。木材は25mmまで切ることが出来ます。本当に細かい作業向き。
とても軽量ですので、長時間の作業でも疲れにくいです。
また、そのコンパクトさから通常とは逆にして使うこともできるのでやりにくい部分での切断にも対応しています。
2018年10月から社名をハイコーキ(HiKOKI)に変わった、旧日立工機の充電式ジグソーのイチオシがCJ18DSL。
これはコードレスで急速充電。新オービタル機構を搭載し、LEDライトもついてますから暗い場所でも作業も安心。
木材なら135mmの切断も可能な本格的なジグソーです。
CJ65VFは本他の重さが1.5kgと軽めのコンパクトなジグソー。
プロも使える軽作業用で、消費電力が400Wで樹脂ボディ。無段変速タイプに集塵機能がついています。
木材なら65mmまでの切断が可能。専用ケースは別売りなので注意してください。
CJ90VSTは、非常に性能が高いジグソーのひとつで、プロ用としても対応可能となっております。
モータは700Wと高性能。ダイヤル式で無段変速機構、独自の仕様に基づいたオービタル機能、そして集じん機接続も可能です。木材は90mmまで対応しています。
ジグソーは電動系のこぎりでは最も使いやすい工具です。
最大の特徴は細かい曲線などを切断しやすい点。それほど重くないので女性でも操作でき、創作意欲が湧く工具でもあります。
直線を引くときに使える定規や、速度調整ダイヤル、オービタル機構など便利の良い機能が付いた製品も出ています。
簡単なDIY用のものから、プロ顔負けの本格仕様まで、予算と用途に応じて適切なジグソーを選びましょう。