国内トップの最大手農業機具メーカーとして知られているのが、「株式会社クボタ」です。クボタは、創業以来、農業用機械や建築用機械ほか「社会と人々の暮らし」を根本から支える企業として歩み続けてきました。そして、近年ではさまざまな製品やサービスを展開しているので、農業や建築業界以外の人々にも名前を知られています。この「クボタ大辞典」では、同社の歴史や代表的な製品ほか、さまざまな情報をご紹介しましょう。
目次
クボタの誕生は、明治23年(1890)にさかのぼります。初代の大井権四郎(のち久保田姓に変更)が、大阪で「大出鋳物」を創業したのが始まりです。大出鋳物は創業以来、製品の精度の高さや品質のよさが評価され事業を拡大、明治27年(1894)には「大出鋳造所」に改称しました。その後、明治37年(1904)には水道用鉄管の量産を始め、大井権四郎は実力を高く評価してくれた取引先の養子となり、大出鋳造所は「久保田鉄工所」となったのです。大正時代には第一次世界大戦の軍需ブームにより事業を拡大、大阪の本店工場は機械部門専用工場に、尼崎工場は鉄管部門工場に、恩加島町工場は鉄管部門工場となりました。大正12年(1922)には、農工用石油発動機を発売し機種を拡充、昭和2年(1927)には隅田川製鉄所を買収し、鉄管部門はさらに拡張されたのです。
そして、昭和5年(1930)には、鋳鉄管と鋳物を生産する「株式会社久保田鉄工所」と、農工用発動機・工作機械・はかりを生産する「株式会社久保田鉄工所機械部」の2社を立ち上げました。昭和12年(1937)には、農工用発動機専門の堺工場を開設、昭和22年(1947)には中止していた耕うん機の研究を再開し、「クボタロータリ式耕うん機K1型」を発売したのです。さらに、昭和28(1953)年には社名を「久保田鉄工株式会社」と改称、鋳鉄管だけではなくパイプの総合メーカーを目指し「合成管(ビニルパイプ)」の製造もスタートしました。昭和30年代に入ると農機部門は急速に拡大し、サービス網は全国に広がったのです。昭和32(1957)年には、住宅建材事業を製造・販売する「久保田建材工業株式会社」を設立、さらに事業は拡張していきました。
その後、1960年には国産初となる「畑作用乗用トラクタ」を開発・商品化、ついで、水田用トラクタ・自動販売機・都市ゴミ焼却プラント・コンバインなど次々と製造を開始、1990年には創業100週年を迎え「株式会社クボタ」に社名を変更しました。そして、2006年、クボタは新しい企業スローガンとして「社会の底力(メインスローガン)」「水と土と空と、人のために。(サブスローガン)」「美しい日本をつくろう。(サブスローガン)」を制定しました。現在では、クボタは海外にも数多くの工場や販売会社を持つグローバル企業として、世界を舞台にさまざまな事業を展開中です。
クボタは、創業以来100年以上の歴史を積み上げてきた中で、常に社会に貢献し人々の暮らしに役だつ製品をタイムリーに提案・提供してきました。現在、取り扱いアイテム数は非常に多く、クボタといえばやはり「農業機械総合メーカーとしてその名を世界中に馳せている会社」というイメージが強いのではないでしょうか。そんなクボタの定番アイテムといえば、農業機械や農業関連製品が挙げられます。
農機具メーカーとしては国内最大手のクボタでは、さまざまな農業用の製品を展開しています。その中でも圧倒的な需要を誇っているといえば「トラクター」です。一般的にも「クボタといえばトラクター」といわれているほどで、主力中の主力商品といえます。1960年代に純国産畑作用の乗用トラクター、水田用の乗用トラクターを日本で初めて製品化したクボタは、畑仕事の重労働から日本の農家を解放しました。現在、クボタは世界に羽ばたくグローバル企業となりましたが「日本の稲作農家に貢献できる機械を作る」という基本的な志は一貫して持ち続けています。そのため、トラクターだけではなく、田植機やコンバインなど定番の農業機械は、日本の農家から絶大な信頼と支持を得ています。(トラクターの買取オススメサービス)
また、農業機械のほかにも世界トップクラスのシェアを誇る小型産業用ディーゼルエンジン、さまざまな場所で活躍する建設機械なども世界的に有名な製品といえるでしょう。クボタを代表する製品の数々は後の項でご紹介します。
クボタの農業機械の国内シェアは、全体の約4割を占めているといわれています。中でもトラクターはクボタを代表する製品です。そのため、トラクターを購入するときには、「皆が使っているから」「ほかの農家が使っていて評判がいいから」という口コミで「迷わずクボタを選ぶ」という人も多いようです。現在、クボタのトラクターは、1960年代〜の「Lシリーズ」から2012年〜の「FTシリーズ」があります。長年人気を保っている理由は「皆が使っているから安心して使える」という口コミの高さだけではありません。「耐久性があり故障が少ない」という安心要素もあるのです。昔の古い機種でも中古市場で「高値で取り引きされている」ということが、クボタの評判の高さを裏付けしているといえます。また、耕うん機・コンバイン・田植機なども、国内ではトップレベルのシェアを誇り、トラクター同様に長年人気と評判を保っています。
クボタでは「お客様第一主義」を掲げています。売り上げや利益の向上を追求するだけではなく、お客様からの信頼を得ることによりさらに多くの社会貢献を可能にするブランドとして「グローバル・メジャー・ブランド」を目指しています。そのために力を入れているのが「研究開発」「顧客サービス」、そして「生産・品質管理」です。
クボタでは、明治23年(1890)の創業当時から得てきた「品質の高さ」を維持・向上するために以下のような取り組みを行っています。
【品質問題の未然防止への取り組み】
新製品開発時におけるどのような小さな変化点でも、品質に問題が生じないように検証や実験などを重ねて製品に反映
【品質監査】
お客様によりよい製品を提供するために、定期的に品質監査を行う
【品質向上のための啓発活動】
品質経営の重要性を知るための「品質フォーラム」の開催
また、農業機械や建築機械、パイプシステムなど、それぞれの事業の特性に合った独自の品質保障体制を構築しています。お客様が直接手に触れて使用する製品はもちろんのこと、パイプなど普段人目に触れることのない製品でも、手を抜くことなく安心・安全で高い品質を保ち続けています。
クボタでは、昭和32年から海外研修生の受け入れ施設を開設するなど人材の育成には力を入れてきました。現在では、新卒だけではなくさまざまな人材の採用を実施しています。
【新卒採用】
クボタでは、以下のジャンルで新卒の人材を求めています。
・企業の将来を担う製品開発・設計・生産技術・製造・研究・品質保障などの機械系
・企業の活躍を根本から支え世界に広める国内外営業・人事・総務などの文系
・世界の環境問題に取り組む環境・衛生系
・さまざまな製品開発に携わるデザイン系
「食料・水・環境分野で世界に貢献する」というミッションを掲げているクボタでは、求める人材像として3つの条件を提示しています。
1 .自らの成長を求めてチャレンジし続ける人材
2 .誠実さと粘り強さを兼ね備えた人材
3 .多様性を受け入れ、チームワークを尊重する人材
新卒採用の詳しい募集要項や選考スケジュール、採用データなどはクボタの公式ホームページにある「採用情報」をご覧ください。
【経験者採用】
クボタでは、ほかの会社で経験やスキルを積み上げてきた「経験者」の中途採用も積極的に行っています。募集職種はたくさんあり、同じ業界はもちろんのこと、異業種から転職した人も多数活躍しているのが特徴です。前職経験は2年ほどの人から10年超えの人まで、その人のキャリアに合ったポジションを検討しているのでチャンスを生かす場所がたくさんあります。
【高校生採用】
高校生採用の場合は、配属前に約1年間仲間と一緒に学ぶことができる研修期間を設けています。日本では、「高校卒業者が就職後3年以内に辞めてしまう率が約半数」といわれている中、クボタでは研修後の就職定着率は約95パーセントという高い数値を誇っています。
また、クボタでは障がいを持っている方も新卒・経験者とも募集をしています。さらに、関連会社(クボタシステムズ株式会社・株式会社クボタ工建・ケービーエスクボタ株式会社ほか)の採用も行っているので、詳しくはクボタの公式ホームページをご覧ください。
クボタでは自社工場の「工場見学」を受け入れています。見学可能なのは以下の3つの工場です。
【堺製造所(大阪府堺市堺区石津北町64)】
堺製造所は、昭和12年(1937)、農工用石油発動機の専門工場として操業を開始以来、各農業機械・ディーゼルエンジン・ガソリンエンジンなどの開発と生産を行っています。国内はもとより海外でもシェアは広まり、現在約70%は海外輸出量となっているのです。主要製品は、小型〜大型トラクター・歩行用トラクター・小型建設機械・産業用ディーゼルエンジン・ガソリンエンジンです。
【宇都宮工場(栃木県宇都宮市平出工業団地22-2)】
宇都宮工場は、クボタでは国内唯一のコンバイン・乗用田植機の製造をしています。これらの製品は、季節性が重要なので年間を通じて量変動する生産体制を取っているのが特徴です。米どころの豊富な東日本への製造・物流拠点として最適なことから栃木県に剪定され、昭和44年(1969)に操業を開始しました。2016年度の工場見学では95団体、のべ3007人の見学者が訪れています。
【筑波工場(茨城県筑波未来市坂野新田10)】
筑波工場は、昭和50年(1975)に操業を開始しました。ここでは、トラクター及び、搭載エンジンと産業用OEMエンジンを生産、輸出比率は両製品ともに80パーセントを超える高さです。まさに、グローバル企業・クボタのマザー工場ともいえる存在となっています。2014年には、トラクターの累計生産台数200万台を達成し、同工場では記念式典とこの筑波工場で今まで生産してきた歴代トラクター15モデルによるパレードも行いました。
筑波工場は、世界でもトップクラスのトラクター生産台数を誇るトラクター・小型産業用エンジン専門工場として知られていますが、実はドラマの撮影舞台にもなっているのです。作家の池井戸潤氏原作で直木賞受賞作である「下町ロケット」にて、主人公の佃公平が社長を務めている「佃製作所」の生産風景として、この筑波工場のディーゼルエンジン生産ラインが登場しています。クボタは、「ものつくりへの熱い想い」をテーマにしたこのドラマの趣旨に共感しロケを快諾したそうです。また、社員の人たちもエキストラとして参加、佃製作所の主力製品「ステラエンジン」は、クボタ製のディーゼルエンジンを使用するなど、随所でクボタの技術力をアピールすることとなりました。
工場見学の申し込みは、クボタの公式ホームページに記載されている「お近くの取扱店」にご相談ください。
1960年代、クボタは農業用トラクターを日本で初登場させました。以来、トラクターは同社を代表する主力製品となっています。農業用のトラクターは自走しながら農作業を行うために強力なエンジン搭載であることが欠かせません。また、農作業時は時速4キロほどの低速度ですが、農道や公道の移動時には通常の自動車波の速度が求められます。その両方を兼ね備えているクボタのトラクターは、使用する場所の規模や用途に対応できるようさまざまなサイズがあり、10 〜30馬力の小型機種から170馬力の大型機種までそろっているのです。また、「KSAS対応機(無線LANユニット搭載機)」と、「ワールドシリーズ(シンプル装備)」に分かれています。
最新の製品として話題になっているのが、100〜135馬力の「GENEST」です。特徴をご紹介しましょう。
【頼もしいエンジン】
フル電子制御により燃料噴射をコントロールするコモンレールシステム&インタークーラ付ターボを採用したことで、パワフルなのに低燃費・低騒音を実現。また、環境にも配慮したクリーンなエンジン
【高性能トランスミッション】
ノークラッチのボタン変速度で、前・後進24段のきめ細やかな変速が可能。また、自動変則モードで高度な作業をサポート
【快適なワイドキャビン】
長時間作業しても疲れない居住空間や、疲労を軽減するエアサスペンションシートで作業時間中も快適。大型作業機を最大限に活かしてくれる最大6100kgfの大油圧揚力、路面のでこぼこによる衝撃を吸収し、快適さと安定走行を実現したフロントサスペンションなど便利な機能が充実
トラクターと同様に、圧倒的なシェアを誇っている農業用機械が「田植機」です。日本では田植え作業の機械化は、明治時代からさまざまな方法で挑戦されていました。しかしながら、なかなか実現することができなかったのです。ところが、昭和40年代になりクボタが「育苗箱」を使う方法を開発したことで急速に田植機が普及することとなりました。その後、クボタではその高い技術力で田植機の耐久性と操作性をアップし、今では高速で高精度な植え付けを誇る乗用田植機を展開しています。
クボタを代表する田植機「RACWEL α(ラクウェルアルファ)」は、5条植・6条植・8条植があり、以下のような性能が特長です。
【施肥量電動調量】
ほ場ごとに設定した施肥量データをKSASモバイルで田植機に送信し、電動で自動調節ができるシステム。施肥の無駄が無くなり米の品質や収穫量がアップ
【高い走行性能】
高出力ガソリンエンジンを搭載しているので高速植付を実現。ハンドル操作だけでスムーズに旋回する「スーパーゆう優ターン」が特徴
【優れた操作性能】
作業状態を簡単に確認できる液晶メーターパネルがあり、前進・後進・増減速がレバー1本で可能。また、操作だけではなくメンテナンスも簡単
機械の操作性に優れているだけではなく、オペレーターにも補助者にも優しい快適性を追求しているのもクボタらしいところでしょう。また、「FarmPilot-GS(ファームパイロット-GS)」は、業界初のGPS技術を活用した直進自動操舵機能で、簡単でまっすぐな植付けができます。その機能は農業の効率化と精度を高めただけではなく、低コスト化・省力化も認められることとなり、「2016年日経優秀製品・サービス賞 最優秀賞・日本経済新聞賞」「日刊工業新聞社 2016年十大新製品賞」を受賞しました。
コンバインとは、お米の収穫に使用する農業機械です。前の部分に刈刃が備え付けられていて、稲を引き起こしつつ刈り取り、内部の脱穀機に送り穂先からモミだけを選別して収穫します。クボタは、コンバインに関しては「歩行型コンバイン」の研究を進めていた他社と比較すると遅れをとっていました。しかしながら、「乗用型コンバイン」の研究を進め、昭和46年(1971)には自脱型コンバインの開発に成功、販売してからは爆発的に人気を集め全国の生産台数37%のシェアを誇りました。
クボタの自脱型コンバイン「ダイナマックスレボ」は高い作業能力・湿田性能・メンテナンス性能を誇ります。「KSAS対応機(無線LANユニット搭載機)」で、食味・収量センサの装備が「食味・収量の確認と把握」→「米の品質ごとの選別」→「翌年の施肥設計」→「食味または収量の向上」という新しい作業サイクルを生み出すことに成功し、食味や収量の向上が期待できるようになりました。ダイナマックスレボは、次世代エンジンがもたらす力強い収穫作業・スピーディーにスムーズに作業効率を高める排出性能・高精度で高能率な作業力・スピーディーなメンテナンスが高い評価を集めています。また、普通型コンバインには、「ワールドシリーズ(シンプル装備)」「そば専用コンバイン・そばコン」「HARVEST MASTER」などもあり、いずれも高い評価を得ているのです。
バインダーとは、お米を収穫する際に「刈り取り」とひと株ずつ束ねる「結束」を同時に行う農業機械で、バインダーの後を人が歩きながら運転します。コンバインと比較すると1度に刈り取れる量は少なくなります。コンバインは、稲刈りと脱穀を同時に行い、残った稲ワラを刻んで来年の米作りのための肥料にします。そして、刈り取ったモミは、コンバインの中に溜まると乾燥用の施設に運ばれて強制的に乾燥させます。けれども、太陽の光や風でゆっくりとお米を乾燥させたい農家は、バインダーで刈り取り、田んぼに稲穂をかけてじっくりと乾燥させています。コンバインを使うかバインダーを使うかは、農家の規模や米作りの好みなどによって選びます。
クボタの「バインダーニューRJシリーズ」は、湿田に強い1輪1条刈・安定性に優れた2輪1条刈・余裕の刈取「2輪2条刈」があります。特徴をご紹介しましょう。
【けいかるスタート】
エンジンを始動するために必要な力は、業界トップレベルの「軽さ」です。
【悠悠操作】
両手でハンドルを持ったまま安心操作ができるフィンガーシャトル、ノークラッチ、レバー1本で前・後進の切り換えが可能なシャトルシフトが付いています。また、長時間作業をしても疲れない自動刈取クラッチで、面倒なひも通しも楽にできるのです。
【安心メンテ】
燃料タンクやキャブレター内の燃料排出をワンタッチで行うことができます。また、集中注油装置を採用しているので機体の各所に注油ができ、作業効率もよくなったのです。さらに、エンジンプラグの交換も楽にでき、ひものせ台がワンタッチオープンできるのでメンテナンスも簡単になりました。
【充実の諸装置】
安定した保管ができる「保管スタンド」、倒れた作物でも引き起すスイングデバイダ、鍵を収納する「鍵差し」などの装置が付いています。
ハーベスタとは、収穫や伐採に用いる農業機械や林業機械の総称です。クボタでは、ディーゼル(7.0PS)、ガソリン(定格6.0PS〜最大8.0PS)、ガソリン(定格5.0PS〜最大7.0PS)のハーベスタシリーズがあります。特徴をご紹介しましょう。
【磨きのかかった高い操作性】
作業条件に合わせてコントロールできる風力調整レバー・脱穀しながら右手で作業操作ができるコックピット・楽な姿勢で作業ができる手こぎ台・供給作業をしながら切り替えができるモミ排出切り替えレバーなど、作業効率の向上を考えられた操作性の高さ
【高い安全性と利便性】
走行クラッチか作業機クラッチのどちらかが「入」になっているとエンジンが始動しないダブルセーフティ機構・作業中や走行中はシャッターが閉まるダブルセーフティーカバー・万が一の時すぐに対応する緊急エンジン停止スイッチや緊急脱穀停止装置付き。さらに、手こぎ台などをコンパクトに折りたため、廃塵筒を工具なしで着脱可能でき格納が便利。
また、クボタでは2017年3月に、日本の伝統産業である「い業(い草の生産)」の継承に貢献するため、い草を収穫する「いぐさハーベスタ」の生産を再開したことを発表しました。畳の材料となるい草は、全国の98%が熊本県で栽培され、現在い業の継承に向けた活動を推進しています。そして、同県より生産中止となっていた「い草ハーベスタ」再生産の強い要望に応え、国産畳み表の継承に貢献するべく再度市場に導入することとなったのです。「社会と人々の暮らし」を根本から支える企業として、地域の特産品を含めた日本の農業の活性化への取り組みを強化しているクボタらしいニュースといえるでしょう。
ここ数年来、市販の製品を消耗するだけではなく、趣味と実益を兼ねて「自分で作れるものは自分で作ろう」という流れがさまざまな業界で主流になっています。そこで「食」の分野で注目されているのが「野菜作り」なのです。ベランダや庭で小さなプランターを使って野菜を作る人、レンタル菜園やシェア畑を借りる人、自分の庭や敷地を本格的な畑にする人など、皆さまざまな方法で野菜作りを楽しんでいます。農業用機械の最大手クボタでも、菜園で使用するミニ耕うん機「菜園倶楽部」シリーズを展開、プロはもちろんのこと、初めての人でも使える仕様となっているのです。
【ニューミディ「菜レント」(さいれんと)】
バッテリー充電の電動式で、運転音が静かで手元の振動も少なく、軽量でコンパクトなため耕運機を使うのが初めての人にも向いています。「簡単うね立てマット」付きなので、耕うんとうね立ての両方が可能です。家庭用の電源で手軽にバッテリー充電でき、本体への着脱も簡単です。(300Wと600Wあり)
【ニューミディ「カチット」】
家庭用カセットガスを1本(30分の作業が可能)セットするだけで動かせるので、取り扱いが簡単です。コンパクトながらも、1.9馬力のパワーでしっかりと土を耕すことができます。低騒音・低振動設計なので、音などを気にすることなく作業ができ、「動く」「止まる」は手元のクラッチレバーで簡単に操作できるタイプです。ハンドルを折りたためばコンパクトになるので、車に載せるのも簡単!移動もスムーズにできます。
【ミディstyle】
ガソリンタイプで、満タン時の連続運転時間は約2時間あります。本体と一体になった「簡単うね立てマット」付きで、大きなうねを立てることができます。頼もしい3馬力エンジンですが、軽い力でスタートできるのも魅力でしょう。直進や旋回がスムーズにできる旋回レバー、ガソリンの残量がひと目でわかる燃料タンク、「動く」「止まる」が簡単に操作できるクラッチレバーなど、誰でも安定した作業ができる構造となっています。(いろいろなうねが立てられる開閉式ロータリーカバー付きのタイプもあり)
このほかにも、「菜園倶楽部」では、「菜ビ」シリーズや「陽菜(はるな)」シリーズなど、豊富なラインナップがそろっているので、畑の大きさやロータリタイプ、燃料の種類などで好みの機種を選べます。
最近、注目を集めているのが育苗をしないで種子を直接「ほ場(ほじょう)」にまく「直播栽培」です。中でも種子を鉄粉と焼石膏でコーティングする「鉄コーティング湛水直播(たんすいちょくは)栽培」は、さまざまなメリットがあるために大きな期待がかけられています。
・育苗作業や苗運搬が不要なので約60%の労働時間を短縮できる
・苗と比較すると鉄コーティング種子は軽い
・育苗作業が不要なので、苗や資材・労働費などが削減でき生産コストの低減ができる
・鳥害や病害の発生が少ない
・移植栽培より出穂期や収穫期が遅れるので、移植栽培と直播栽培を組み合わせると稲作経営規模の拡大を図れる
・品質食味が向上できる
上記のほか、多くのメリットがあります。
クボタでは、この作業をスムーズに行うことができる、鉄コーティング直播専用機「鉄まきちゃん」を販売しています。
【高精度な点播】
回転ロール式で、等間隔・等量の高精度点播ができ苗の生育が良くなります。また、振動が少なく走行が安定しているので作業もスムーズ、旋回時のブレーキ操作をしなくても隣接条合わせが楽にできます。
【4つの作業が同時にできる】
「種モミの補給回数が少なく作業能率が高い」「播種と同時に肥料を散布」「播種直後に除草剤散布」「播種同時に溝切り」の4つの作業が同時にできます。
【メンテナンスが簡単】
固定レバーを下げるだけでロート部分が外れ、繰出ロールも外しやすいのでメンテナンスが簡単に行えます。また、排出レバーを引き上げるだけで、残ったモミも綺麗に排出できます。
「鉄まきちゃん」には、6条播用(ワールドシリーズ/シンプル装備)のWP60D-TC、6条播・8条播のNDS-60、NDS-80、4条播の「キュートEP4」があります。
クボタの、耕うん機・テーラー・管理機をご紹介しましょう。この3つに大きな差はないのですが、一般的には、多機能型でさまざまな管理作業を行う耕うん機を「管理機」と呼ぶことが多く、従来型の耕うん機を「テーラー」と呼ぶことが多いようです。
水田に畑にと、さまざまな場所での本格作業で活躍するのが、クボタの耕うん機(KRA750-R20・KRA850-R50・K75R-F)です。全機種に共通しているのは、セルスタータで始動が楽なこと、入・切が簡単にできること、旋回に便利なロータリレバー付きなこと、ロータリ着脱式で作業機付け替えOKなことなどです。ワンアンクションでエンジンを停止でき、緊急停止レバーが手元にあるので安心して使用できる機能が特徴となっています。
KRA750-R20とKRA850-R50は、前進8段階、後進4段階の作業速度が選べ、マジックジャッキで簡単に車輪の交換ができる、土地の付着が少ないマッドレスロータリで作業後の泥落としが楽など機能が充実したタイプです。そして、K75R-Fは前進6段階、後進2段階の作業速度が選べ、ロータリサイドの開閉で畑の土地寄せができるシンプルでリーズナブルなタイプです。
さらに、野菜作りのプロフェッショナル「ニューベジマスター」、管理機「フロント土の助」、管理機「クボタテーラー」などもあります。いずれも、操作性が高く安全に配慮した使い勝手の良さが特徴で、作業別に目的に合った製品を選ぶことができます。
近年は、観光に対する意識が高まっているために、緑化・芝生化や都市部における公園の設置など、「緑地面積を増やそう」という取り組みが全国的に高まっています。世界中の緑地管理の技術や実績を積んできたクボタも、日本の環境保全に一役買うためにキャリアを活かした緑地管理用のトラクター「乗用モーア」を2011年から発売しています。乗用モーアには3つのタイプがあります。
【G23HD-J3】
「刈取」「集草」「排出」の3役を1台でこなすプロ仕様のガーデントラクターです。粘り強いディーゼルエンジン・大容量燃料タンク・便利なワンタッチ式の刈高さ調節・見やすい表示パネル・可倒式安全フレームなどが特徴です。おすすめサイトは、校庭・公園・競技場・事業所・河川・放牧地などになります。
【T1880-J2】
作業地や条件に応じて、「サイドディスチャージ」(刈った芝をまとめてサイドに放出する)か「マルチング」(刈った芝を細断して芝の間に落とすので刈った芝が目立たずほこりの発生も少ない)か、ワンタッチで切り換えができるタイプです。おすすめサイトは、校庭・公園・競技場などになります。
【GZD15-3HD(J)】
湿った草や長い草も集草できるので小雨の中での作業が可能です。2本のレバーで小旋回が可能なため、樹木や花壇など狭い場所でも効率よく作業ができます。大容量400Lの集草バッグを装備し、リフトの持ち上げ高さも最大1800メートルと高く、トラックの荷台に排出することができて効率的です。おすすめサイトは、校庭・公園・競技場・事業所・河川・放牧地などになります。
クボタでは、野菜の移植や収穫の機械も扱っています。
【野菜全自動移植機ベジータ】
5種類あり希望やニーズに合わせて選ぶことができます。
【乗用半自動野菜移植機ベジライダー】
女性にも安心な操作も軽いタイプで標準型と大苗広幅タイプがあります。
【野菜半自動移植機ベジータキッド】
KP1Eシリーズは、手元集中操作レバーなので使いやすく、油圧式うね高さ自動追従機構で一定の深さで植え付けができます。また、KP1E-60LGXはKP1E-60Lに比べて作業効率が約30%もアップし、植え付けがさらに安定した高能率タイプです。葉菜類・じゃがいも・枝豆類など種類にや畑の規模に合わせて選べます。
【たまねぎ移植機】
OPK-4は、苗箱をセットするだけの全自動型なので、一人でも植え付け作業が楽にできます。また、ひとうね4条を同時移植できるので高能率の作業が可能になりました。軽トラックに搭載可能なコンパクトサイズなので、運搬も便利です。また、KP-2TE・KP−2TSEは、機械に乗ったまま苗をターンテーブルに供給するだけでOKなので、足腰に負担が少なく高齢者や女性にもおすすめのタイプになります。さらに、慣行苗が使えるので新たな育苗資材も不要です。
【たまねぎ収穫機】
露地・マルチ・露地とマルチ兼用のたまねぎ収穫機と、掘り取ったたまねぎの拾い上げ作業をする「たまねぎピッカー」などがあります。
上記の機械のほかにも、人参収穫機・大根収穫機・枝豆収穫機・にんじん選別機・レタス包装機・ほうれんそう調整機などがあるので、ニーズに合った製品が選べます。
農作業に欠くことができないのが草刈機です。ひとくちに草刈機といってもさまざまな種類と大きさがあります。クボタのラインナップをご紹介しましょう。
【クボタスイング式草刈機「カルモ」】
自走式で機体重量が軽くコンパクトなので、作業が楽なのはもちろん移動や車への積み下ろしが楽にできます。
【クボタスイング式方面草刈機「カルマックス」】
ハンドルが1500〜2000ミリまで無段階に伸縮可能です。従来機と比較すると大幅に作業時間が短縮できます。
【クボタ畦畔草刈機「カルステージ」】
従来機と比較すると約1.3倍の速度を実現し、畦の上面・側面を同時に刈るので効率よく作業できます。前後の両輪が駆動するのでぬかるみや草が多い場所でも楽に直進できます。また、刈刃はカバー付きなので飛散物による事故を防ぎ安心して作業できます。
【クボタ芝刈機】
小型なのでさまざまな場所で使うことができる機種です。学校・工場・公園での芝刈りに向いています。芝刈りしながら同時に集草、オプションの排出カバーを付ければ刈った芝をそのまま排出できるタイプです。
【クボタ雑草刈機】
草を刈りながら短く粉砕するので、そのまま放置して土に還すことができます。短い草から長い草まで対応できる回転式フロントカバー付きです。
【クボタスイング式電動草刈機「しずかる」】
自走式、電動式の草刈機です。自走式なので簡単なハンドル操作で草刈ができ、刈りながら草を細かくカットするので集草が不要です。また、電動式なので低騒音・低振動、オイル不要、始動が簡単、凍結しないなどたくさんのメリットがあります。
クボタでは、トラクタが牽引するさまざまな作業機械(インプルメント)を開発しています。その一つが、きれいで安定した「マルチ」をスムーズに張ることができるマルチロータリです。
【小うねマルチロータリ(RT-113(M1)型)】
トラクタ装着の全幅が狭いモデルです。そのため、狭いうね間隔でも作業できます。また、全長もコンパクトなので少ない枕地で作業できます。
【平高うねマルチロータリ(RT-112(M4)型)】
うね天幅1200ミリの対応でレタス4条植えが可能です。
【高うねマルチロータリ(RT-112(M6)型)】
まっすぐなうねだけではなく、曲がったうねにも対応できます。
【2うねマルチロータリ(RT-212型)】
うね形状だけではなく、うね間隔の調節もできます。
【2軸マルチロータリ(RT-2D型)】
中央部をかくはんしないので、堆肥などがそのままの位置に保たれ、高・小両方のうねを作ることができます。
【サイドマルチロータリ(RT-712)】
うね中央部が耕うんされずに、肥料などがそのままの位置に保たれます。軽量なのでトラクターとのバランスもいいモデルです。
また、「クボタ超砕土成形ロータリRTシリーズ」は、稲作・麦先後のほ場でも、稲株を細かく砕きながら耕うんすると同時にうね成型ができるので、野菜移植床の準備が簡単に行えます。オプションの施肥装置を取り付ければ、うね成形前に確実に肥料を散布できます。
このほかにも、クボタでは「グットフィットインプルメント」として以下のような製品を展開しています。
【深耕ロータリ】
最大耕深390ミリで、土中の有毒ガスを放出して通気性や保水性に優れた土壌を作ります。
【コンクリート畦畔ロータリ】
コンクリート畦畔のあぜ際作業中のロータリへの接触ダメージを抑えるプロテクターを装備しています。
【ごぼう成形ロータリ】
「トレンチャ溝深索ガイド」採用により播種中心を溝の中心に合わせることができます。
【ブロッコリー破断ロータリ】
ブロッコリーの残桿を破断し、土中にすき込み「地力」の増進を図ります。
【広幅ロータリ】
幅広で分厚い強力爪を装備した「強力爪仕様」、爪本数をアップした「多本爪仕様」、プロ農家にぴったりの基本性能に特化した「スラッガー用」があります。
他、ニンジン成形ロータリ、Vカットロータリなどさまざまなインプルメントが豊富にそろっています。ぴったりの1台を見つけてください。
刈払機とは、草や小径木(しょうけいぼく)を刈払うための機械です。クボタの刈払機には「肩掛式」と「背負式」があります。肩掛式の刈払機には、3種類のハンドルがあるのです。
【両手ハンドル】
両手で左右に大きく動かせるので、平地での作業に向いています。
【ループハンドル】
縦方向にも動かしやすいので、平地はもちろんのこと斜面の作業もやりやすいタイプです。
【ツーグリップハンドル】
両手でシャフトを握るので動きがコントロールしやすく、障害物の多い場所での作業もはかどります。
背負いタイプは、スイベルケースとエンジン部がくるくると自由自在に回転するので、操作棹の自由度がアップしています。体の左右どちら側からでも作業ができるので使いやすいタイプです。
肩掛式と背負式の両方に共通している特徴は、以下になります。
【新型ギヤケース】
草の巻き付きを防止し耐久性も抜群です。
【低振動】
振動や振幅を低減したので作業がしやすくなっています。
【STレバー】
手を離しても回転数を一定に保ち、作業の負担を減らします。
【始動が楽】
シャッター方式にしたので、始動性も高くなりました
また、低燃費は40%以上向上、排出ガスも75%削減した環境に優しい刈払機でもあります。
今や、農業にはロボットやIoT、データ解析などの活用が増える時代といわれています。さまざまなIT技術を応用した新製品や新サービスが誕生する中、クボタからは「ウインチ型パワーアシストスーツ」が誕生しました。パワーアシストスーツとは、重量物の運搬をするときに補助してくれるスーツのことで、リュックサックのようにウインチ本体を背負って使用します。体に合うようにショルダーベルトを調節しながら装着し、電源ボタンを押せば人間の力だけでは持ち上げるのが不可能な重量物(約20キロまでのコンテナ)も持ち上げて運ぶことができるのです。もちろん、荷物自体はウインチに付いているワイヤーが吊り下げるので腕に負担がかかることはありません。
パワーアシストスーツの本体自体の重さは約10キロ程度で、アジャスターベルトを使い腰で支えるので重量感はそれほど負担にはならないといわれています。バッテリーは、小型リチウムイオンバッテリーを使用し、1回の充電(約60分)で約200回の積み上げ&積み下ろしが可能です。パワーアシストスーツは、重労働の省力化を実現する頼もしいアシスタントとして今後の活躍が期待されています。
農業用機械でその名を世界中に知られているクボタですが、昭和に入った時、ディーゼルエンジン分野にも進出しました。明治時代、鋳物作りからスタートしたクボタは長年培った鋳造技術を活かしエンジン開発に着手、大正時代には初めての農耕用小型エンジン「クボタ農工用石油発動機」を開発・発表していたのです。そして、昭和にディーゼルエンジンの製造を手がけたのを始めとして、その時代にあったエンジンを世の中に送り出してきました。現在では、生産工場に多数のロボットを導入し、高品質の維持とスピード感のある生産を実現しました。
クボタは、常に世界各国の厳しい「排ガス規制」をクリアしてきました。特に「ディーゼル微粒子補集フィルター(DPF)」を搭載したエンジンは、いち早く開発・生産に着手しました。その技術は世界に認められ、生産台数ナンバー1の実績を誇っています。現在、クボタでは産業用ディーゼルエンジンは、スーパーミニ・05・03・07・V3シリーズが、ガソリン/LPGエンジンは、Gasoline・LPG・NaturalGas・Dual Fuelシリーズがあります。
クボタが建設機械の業界に進出したのは1962年のことです。当時、現在の枚方製造所の前進となる枚方機械工場が開設されました。そして、1967年には西ドイツのバイハウゼン社と提携し、クボタ初の油圧ショベル「アトラス」の生産を開始しました。1978年には小型建機初の海外輸出を行い、1979年には建設機械事業部を発足、小型建設機械専門工場も新設しました。以降、さまざまな製品を世の中に送り出したクボタは、2002年にはミニバックホー発売台数世界No.1を達成、2012年には世界シェア10年連続No.1を達成したのです。現在、クボタでは以下の建設機械を扱っています。
【ミニバックホー】
超後方小旋回機・標準機/超小旋回機/超ミニバックホー
【小型ホイールローダ】
【キャリア】
ゴムクロキャリア/高速ゴムクロキャリア
クボタでは、農業用機械やエンジン、建機などのほかにも、街角やオフィス、工場など私たちの身近な場所で快適な環境作りや物作りに貢献しているのはご存じでしょうか。どのような製品があるのかご紹介します。
【自動販売機】
・S500シリーズ(省エネ機)
デジタル価格表示・ツインスマートシステム・LED照明・災害ベンダー(オプション)
・缶・PET飲料自販機
ヒートポンプ・LED照明・3列PET(500mlペットボトル販売可能ラック3列搭載)・災害ベンダー(オプション)
・災害救援飲料自販機
災害時には飲料を提供する緊急時用バッテリー搭載。クボタの新システムにより期待寿命は7年、停電後1週間は災害救援モードを稼働させることが可能
・スマートショップ
561ミリのスリムな幅で、箱型商品や飲料ボトル、パックまでバラエティに富んだ商品を収めることが可能。消費電力を抑えるためのLED搭載
・タバコ自販機
LED搭載・ICカード方式・成人識別機能標準搭載・成人識別システム対応
・海外向け自販機
【ピュアウォッシャー】
ピュアウォッシャーとは、大空間の空気を「水」で洗うクボタの空気清浄機です。
・除菌
空気中に浮遊している細菌・埃・塵などをエアワッシャ(水をミスト状に噴射し細かいチリなどやガス状の物質を除去する技術)とフィルターで捉え、微酸性電解水が除菌をして雑菌の繁殖を防ぐ
・消臭
水を使用するエアワッシャで、空気中の気になる匂いを水に取り込む
・加湿
空気に潤いを与えるので、乾燥しやすい冬場にはインフルエンザなどのウィルスの繁殖を抑える
上記のほかにも、乾燥を予防したり静電気を防止したりする働きもあります。
クボタのピュアウォッシャーは、ホテルや映画館、病院(外来エントランス)、学校、介護老人保健施設、レジャー施設などで使用されています。
【空調機】
小型から大型までユニット型空調機、空きスペースを有効活用できるコンパクト型空調機、特殊型空調機、ヒートポンプ空調機など、オフィスビルや工場、病院などいろいろな用途にあったさまざまな空調機器を展開しています。
【精密機器】
クボタは、大正時代に機械式台はかりを製造して以来、軽量機器や軽量システム業界を牽引してきました。クボタの「はかり」は、日本国内だけではなく海外でも高い評価を得ているのです。台はかりシリーズ、廃棄物軽量システム、クレーンスケール、防爆はかりシリーズほか、長年の軽量・計測の経験を生かした製品群を展開しています。
クボタは、農業機械事業・農業関連商品・エンジン・建設機械・電装機械・パイプシステム・水処理システムほか、幅広い分野でビジネスを展開しています。そんなクボタの製品は、オンラインで購入できるのでしょうか?
クボタでは、直接オンラインによる製品の販売は行っていません。製品の購入は、お近くのクボタのお店でご相談いただく方法になります。クボタの公式ホームページには「クボタのお店(取扱店)」という項目があります。そちらから、全国のクボタのお店を探してください。そこでは、製品だけではなくクボタグッズ(製品のミニチュアや円管服や帽子など)なども取り扱っています。
また、販売中のトラクターや田植機、コンバインなどのカタログは、ホームページからカタログ請求をすることができ、農業関連商品に関しては同じくホープページの「製品案内」からカタログ紙面を見たりプリントアウトしたりできます。さらに、新製品などの情報は全国で展示会を開催していますので、そちらを見学に行くのもおすすめです。
大手通販サイトのアマゾンや楽天などではクボタの製品を扱っています。アマゾンで取り扱っているのははかりやスケール類、トラクターの耕うん爪やエンジンオイルなどで、楽天では、カルマックスなどの草刈機や草刈機の部品類・耕うん機の部品・エンジンオイル・スケール類・トラクターなどのミニチュアなどを販売しています。
クボタの公式SNSアカウントはフェイスブックとユーチューブになります。
【facebook】https://www.facebook.com/KUBOTACorporation
フェイスブックでは、もっと身近なクボタの情報を知ることができます。例えば……
・クボタ建設機械が参加した「日本一の芋煮会フェスティバル」(山形市)の様子
・大阪市浪速区で行われた「なにわ区民まつり」での、クボタサンベジファームが栽培した野菜や、中九州クボタグループが手掛けた玄米パンやパスタなどの直販ブースの様子
・琵琶湖の外来魚駆除の様子
ほか、地域密着型の企業ならではの催し物の様子を発信しています。農業用機械や建設機械などが有名なクボタですが、生活に密着した身近な商品作りにも大きく関わっていることがよくわかるでしょう。
【YouTube】TheKubotaChannei
https://www.youtube.com/TheKubotachannel
ユーチューブのクボタチャンネルでは、女優の長澤まさみさんが登場する企業広告動画や、製品情報動画などが閲覧できます。
また、クボタの公式ホームページでもさまざまな情報を見られます。製品の紹介を写真や説明文だけではなく実際に作業している様子をナレーション付きの動画で紹介しているので、よりわかりやすくリアルに感じることができるのです。さらに、製品情報以外にも、どのような活動を行っているのかなど発信するページがいろいろあります。
【クボタプレス】
「人と食料・食料・水・環境をつなぐきっかけを生むメディア」として立ち上げたのが、クボタプレスです。私たちが当たり前のように受け取っている食べ物や水、生活にまつわるお役立ち情報や豆知識、未来のことなどを発信しています。
https://www.kbt-press.com/
【くぼたのたんぼ】
何千年もの昔から人々がお米を作り上げてきたたんぼは、食料だけではなく水や環境作りにも貢献しています。クボタでは、この古来からの大切な贈り物であるたんぼを未来にリレーすることを目的に「くぼたのたんぼ」で総合的な情報を発信中です。
http://www.tanbo-kubota.co.jp/
【クボタフォトコンテスト】
クボタでは毎年フォトコンテストを行い、入賞作品やそれに準じる作品の中から翌年のクボタカレンダーに使用する写真を採用しています。過去のテーマは「ふるさとの風景」「「お祭り大好き!」「ふれあい紀行」「ふるさとのまつり」「四季のふるさと」などで、どこか懐かしい日本の原風景や温もりを感じる写真が集まっています。
https://www.kubota.co.jp/photocontest/index.html
【クボタレポート】
クボタが企業として目指す方向性やメッセージなどとともに、ビジネスや財務の情報や環境・社会性・ガバナンス報告などを読むことができます。
https://www.kubota.co.jp/report/
【クボタバーチャルミュージアム】
クボタの歴史をさかのぼるコーナーと、創業者である久保田権四郎にスポットを当てたコーナーがあります。さまざまな写真とともに、日本の文明開化とともに歩みゴローバル企業へと成長したクボタの歩みを知ることができるサイトです。
https://www.kubota.co.jp/museum/main.html
【グローバルインデックス】
世界で活躍するクボタが、各国でどのような事業を展開しているのかを見ることができます。
https://www.kubota.co.jp/globalindex/
【クボタスピアーズ】
クボタのラグビー部「クボタスピアーズ」のオフィシャルサイトです。選手名鑑や活動日程、最新ニュースやトピックスなどのほか、twitterでも情報を発信しています。
オフィシャルサイト http://www.kubota-spears.com/
twitter https://twitter.com/kubota_spears/
クボタの製品が故障したときは、どこで修理をすればいいのでしょうか?
【トラクターなどの農業機械が故障したりトラブルが起こったとき】
すばやく、かつ確実に対応するためには機械の状況を実際に確認することが必要になります。機械を購入したお店(クボタの農業機械取扱店もしくは取り扱いのあるJA)に連絡してください。
http://jnouki.kubota.co.jp/dealeritiran/
【通販サイトやネットオークションで購入した機械の修理やメンテナンス】
購入した販売店や販売者に相談いただくか、それが難しかったらお近くのクボタ農業機械取扱店か取扱のあるJAに相談をしてください。中古機や譲り受けた機械の場合も同じです。
http://jnouki.kubota.co.jp/dealeritiran/
【クボタエンジンを搭載している製品の修理】
製品を購入した販売店か、搭載している製品のメーカーに相談をしてください。
クボタ製品の修理代や工賃・部品などの値段は、すべて各販売店が独自で決めています。修理代などは、修理を依頼する販売店にお問い合わせください。
お近くのクボタのお店は、公式ホームページにある 「クボタのお店」で検索してみましょう。
https://www.jnouki.kubota.co.jp/dealeritiran/index.html
クボタの製品をお得に購入する方法はあるのでしょうか。製品にもよりますが、一般的には以下のような方法が考えられます。
・インターネットの通販サイトで安く販売しているお店を探す
・中古の農業用機械や建機などを販売しているお店で探す
・知り合いなどから中古を譲り受ける
・インターネットのオークションサイトで探す
などがあります。
中古なら格安で欲しかった機具を手に入れることができます。ただし、安い金額だけにつられず、メンテナンス済みの製品かどうか確認してから購入するようにしてください。安く購入しても、自分で修理やメンテナンスをしなければならないとお金がかかることもあります。
また、インターネットオークションサイトで購入するときには、基本的に赤の他人と取り引きすることになるので注意が必要です。支払いは先払いか後払いか、製品の送料はどちらが負担するのか、宅配便で送ることができないほど大きな製品の場合は届けてもらえるのか自分で引き取りに行くのかなど、条件を確認してから取り引きすることをおすすめします。
クボタの農機具などの製品は、どのようなお手入れをすれば長持ちするのでしょうか。クボタに限らず、基本的に使用後はそのままにしないできれいにしてからしまうのが長持ちのコツです。特に農機具は土ほこりや泥、小さい屑などが多い環境で使用するので注意が必要でしょう。クボタでは「お客さまご自身で行う点検整備ポイント」をPDFファイルで説明しています。代表的な機械であるトラクターの点検ポイントを簡単にご紹介しましょう。(農機具の高額買取査定はコチラ)
【トラクター】
・エンジンオイル
量や汚れ具合を点検。最初の交換は50時間、2回目以降は300時間ごとの交換が目安。
・エンジンオイルフィルタ
アワーメーターの時間を見て600時間を超えたらカートリッジを交換
・ファンベルト
たわみ量や亀裂、剥がれなどを確認
・ラジエータの防虫網
防虫網を引き出し、水とブラシで掃除
・ラジエーターホース
水漏れ・亀裂・剥がれ・緩みの確認
・冷却水・不凍液
タンク内の量が「FULL〜LOW」の範囲にあるか確認
・燃料フィルタカートリッジ
400時間ごとにクボタ純正フィルタカートリッジと交換
・セパレーター
水が沈んでないかを確認して、溜まっていたら排出し、400時間ごとに掃除をする。
・燃料ホース
亀裂・ひび我・漏れ・剥がれの確認。破損がなくても2年を目安に交換が必要
・エアクリーナエレメント
100時間ごとに清掃し、1年または6回洗浄後に交換
・バッテリー
バッテリーの点検は100時間ごと
・タイヤ
傷や摩擦、空気圧、タイヤホイールの振れ、取り付けボルトの点検
ブレーキ
連結金具を外し、左右のペダルの遊び量が同じか確認
・クラッチ
遊びの確認
・ミッションオイル
最初の交換は50時間、2回目以降は600時間ごと
・油圧オイルフィルタ
最初の交換は50時間、2回目以降は200時間ごと
・前部デフケース・パワステシリンダ
前後方向のガタを点検し調整
そのほかにもクローラの損傷や張り、転輪・遊輪などの草の巻き込みや石の噛み込み、泥つまり、油漏れなども西条的に点検することが大切です。製品によって手入れ方法は異なるので、マニュアルや取扱説明書をよく読んでから行ってください。
クボタの最新動向をご紹介しましょう。
【直進キープ機能付田植機】
クボタの「直進キープ機能付田植機」は、2017年の1月に「2016年日経優秀製品・サービス賞最優秀賞 日本経済新聞賞」、「第59回十大新製品賞」(日刊工業新聞社)を受賞しました。そして、9月には農業食料工学会で「平成29年度開発賞」を受賞することとなりました。直進キープ機能付田植機は、精度の高さが求められる田植え作業のアシストをしてくれる田植機で、まだ上手にできない人でもまっすぐな田植えができます。また、熟練者でも直進操舵に気を使うことがないのでストレスから解放され作業もスムーズに進みます。
【 阪神工場尼崎事業所と恩加島事業センター、設立100周年】
大正6年(1917)に鋳鉄管・鋼塊用鋳型の製造工場として操業開始した阪神工場尼崎事業所は、現在、圧延用ロール・鋳鉄異形管を生産し産業界から変わらぬ信頼を集めています。そして、恩加島事業センターは大正6年(1917)に設立、鋳物製品製造に携わってきました。この両方の工場は、クボタグループでも最も歴史のある工場で、今年100週年を迎えます。
【下水道分野におけるloTサービス「KSIS」の実証実験】
クボタでは、2017年の9月下水道分野に置けるloTサービス「クボタ スマートインフラストラクチャシステム」の実証実験を始めました。NTTグループと連帯し、下水道分野での遠隔監視や現場での作業の効率化につながる技術の実用化を目指しています。
【クボタと住友科学が、農業分野での連携を強化】
農業従事者の減少・高齢化・人手不足など深刻な問題を抱えている日本の農業界では、低コスト化や大規模化などによる基盤強化を求められているのが現状です。そこで、クボタと住友科学は米栽培の省力・低コスト化につなげることができる「鉄コーティング直播栽培」の普及のために、栽培と同時に行える殺虫・殺菌剤やそれらを撒く機械などの共同開発を始めました。今後は、より効率の高い栽培体系を実証し農家に提案することにより低コスト栽培技術の普及を広げていきます。
【パワーアシストスーツ】
製品紹介の項でご紹介した、パワーアシストスーツは2017年1月に発売となったクボタの新しい試みです。高齢化が進む農作業の現場でのロボット活用に注目していたクボタは、農作物を収納した重いコンテナをトラックに積み込むシーンを想定してパワースーツを開発しました。バッテリー駆動で20キロまで補助力があり、高齢者や女性でも重い荷物を運ぶことができます。今後、農業の現場ではますます注目される製品となるでしょう。
クボタは、農業用機械やエンジン建機などで知られていますが、実は私たちの生活を支えるさまざまな製品を開発している会社です。直接使用するものから目に見えない場所で活躍するものまで、豊かな生活を送るための製品開発を日夜行っている企業だといえるでしょう。100年の歴史を持ちながらも、決してそこに甘んじることなく日々研鑽し新しい製品開発を続けている姿勢は、多くの人々の信頼を集めています。これからのクボタがどのように私たちの将来を変えていくのか、常に注目していきましょう。