安全に草刈りが行えるナイロンカッター。壁などを傷つけず、キレイに草を刈ることができるため、ここ数年で急速に普及しました。
しかし「ナイロンカッターではどの製品の人気があり、どういった種類があるのか」ということまでご存じの方は、少ないのではないでしょうか。
そこで今回は、ナイロンカッターのおすすめランキングTOP5や最強のナイロンコードをご紹介します。また仕組みや飛散防止対策まで、ナイロンカッターを詳しく説明していきます。草刈り機の購入を考えている方は、ぜひご覧ください。
目次
まずはナイロンカッター、ナイロンコードとはどのようなものか、ご説明します。
ナイロンカッターとは、下図のような刈払機の刃の部分につける、ナイロンコード製の刈刃のことをいいます。
これまでは、刈払機には金属製の刈刃(チップソー)が多く使われていました。しかし金属製の刈刃は、刃物が高出力で回転しているわけですから、大変危険です。実際に農業機械での事故割合は、刈払機がトップとなっています。
ナイロンカッターは、刃物ではなく、ナイロンコードが回転することが特徴です。金属製の刈刃よりも安全性が高いため、ナイロンカッターの使用を消費者庁やJAグループなどでも推奨しています。
・消費者庁 刈払機(草刈機)の使用中の事故にご注意ください!
・全農 安全・安心な刈払機による草刈作業をしましょう
またナイロンカッターは、金属製の刈刃のように研磨する必要がありません。このようにメリットが多いため、近年、ナイロンカッターの普及が急速に進んでいるんです。
ナイロンコードとは、ナイロンカッターの刈刃となる部品のことをいいます。刈刃といっても、刃物ではなく、ナイロン製のヒモです。このナイロンコードを高速で回転させることで、草刈りを行うのです。
また、ナイロンコードの形状には種類があり、次のような特徴があります。刈払を行う場所や草の種類、量に応じて、使用するコードを決めていきましょう。
ここからは、おすすめするナイロンカッターのランキングTOP5をご紹介していきます。まずランキング第5位は、エムエムの『プロ仕様ナイロンコード式 草刈機用オートカッター』です。
エムエムの『プロ仕様ナイロンコード式 草刈機用オートカッター』は、回転中に地面をたたくとコードが出る半自動繰り出し式。刈払作業をストップせずにナイロンコードを繰り出せるため、作業効率の向上につながります。
また、底のたたく部分に金属を埋め込んだことで、摩耗に強いことも特徴。取付けの穴径は25.4mmで、各社の刈払機に取付できます。
ナイロンカッターおすすめ④は、ゼノアの『軽量ナイロンカッター オートカッタD』です。
造園・建設機器の世界的なメーカーであるハスクバーナ。そのグループ会社であるハスクバーナ・ゼノア株式会社の製品が『軽量ナイロンカッター オートカッタD』です。
本体を回転させたままでも、底のボタンを叩くように押さえることでコードの繰り出しが簡単に行なえる半自動繰り出し式(タップ式)。内蔵のナイロンコードは角ツイストですので、切れ味は抜群です。SGCを除く、ゼノア刈払機全機種に対応しています。
TSUBOTAの『手動式ナイロンコード 刈まるくん』が、ナイロンカッターおすすめランキングの第3位です。
TSUBOTAの『手動式ナイロンコード 刈まるくん』は、内蔵コードが四角型で切れ味が良いのが特徴です。
手動式ですが、コードの巻き込みやくり出しはカンタンに行えます。カッターヘッドが鉄で出来ていますので、本体自体の耐久性も抜群です。
ナイロンカッターおすすめランキングの第2位は、高儀の『草刈用ナイロンコードカッターJ-C フルオートコンパクト』です。
高儀の『草刈用ナイロンコードカッターJ-C フルオートコンパクト』は、短くなるとコードが自動で出てくる自動繰り出し式(フルオート)です。
また本体が250gと軽量で小型ですので、作業の負担になることもありません。底面に摩擦防止の鉄板を装着したことで、耐久性も向上しました。付属コードを装着すれば、ナイロンコードを5m巻いておけるため、コードを気にせず長時間の刈払作業が行なえます。
ナイロンカッターのおすすめランキング第1位は、山善の『刈払機用フルオートナイロンカッターGA-01』です。
山善の『刈払機用フルオートナイロンカッターGA-01』は、作業中にナイロンコードが短くなると、遠心力で自動的に繰り出される自動繰り出し式。そのため、連続作業に適しています。
また本体が250gと小型・軽量設計のため、20ccのエンジン式刈払機に使用可能です。エンジンの性能にあわせてコードの長さが自動的に調節されるため、最適な長さで快適に作業が行なえます。内蔵コードは、高音域の風切り音を大幅にカットした静音コードで、日本製原材料を使用した耐久性が高いものとなっています。
ナイロンカッターの使用には、ナイロンコード選びも重要です。ここでは、最強のナイロンコード2モデルをご紹介します。
最強のナイロンコード1点目は、山善の『鮫牙コード(鮫牙ブレード)』です。
鮫牙コードの形状は鋸刃型で、サメの歯のように鋭く食い込んで茎を切ることから鮫牙(さめが)ブレードと呼ばれています。その名称からもわかるように、切れ味は抜群!よほど茎の太い草でなければ、どんどん刈り込んでいきますので、生い茂った草むらでも問題なく作業が進みます。
セフティー3の『チタニウムナイロンコード』が、2点目の最強ナイロンカッターです。
セフティー3とは、SK11でおなじみの藤原産業が展開する園芸機器のブランドですので、信頼性は問題なしですね。コードにチタニウムを含有させたことで、耐久性が通常品の5倍となりました。まさに最強のコードといえます。四角型で切れ味も良いので、広い場所の草刈りにはぜひ使いたいコードです。
ここでは、ナイロンカッター専用刈払機についてご説明します。
ナイロンカッター専用刈払機とは、ナイロンカッターを刈刃として専用に使用する刈払機のことです。
多くの刈払機は、金属製の刈刃の使用を前提に設計・製造されています。そこにナイロンカッターを取り付けるのですが、金属製刈刃とナイロンカッターでは草の切れ味が異なるため、動力に負担がかかる場合も。適正なナイロンカッターとコードの種類、長さなどを選んでいないと、エンジンが破損してしまうこともあるのです。
しかしナイロンカッター専用刈払機は、ナイロンカッターでの刈払に適した設計・製造をされています。そのため、動力に無理な負担がかかることはありません。またなかには、金属製刈刃を取り付けられる機種もあります。
まだ刈払機を持っていない方で、ナイロンカッターを使いたいという方には、ナイロンカッター専用刈払機の購入をおすすめします。
ナイロンカッター専用刈払機でおすすめするのは、共立の『SRE2720UT-N2』です。
『SRE2720UT-N2』は、ナイロンコードでの刈払に適した減速ギヤ比を採用。そのため、エンジンへの負担が減り、作業がもたつくこともなくなりました。またこの「ハイトルクギアケース」は従来機よりも軽くなっており、作業中の疲労感が軽減します。
また別売りの「飛散防止カバーキット」を使えば、金属製の刈刃を装着することも可能。硬い茎が多い場合などは金属製刈刃が有利ですので、場所によってナイロンカッターと使い分けるといいですね。
・ナイロンカッター刈払機共立(KIORITZ)SRE2720UT-N2
ナイロンカッターには、ナイロンコードの取り付け方の違いでいくつかの形状があります。ここでは、ナイロンカッターの形状と仕組みについてご説明していきます。
手動式・自動式・半自動式の3つのナイロンカッターは、あらかじめナイロンカッター内部のボビンに、ナイロンコードを充分な長さで巻いておくため「リール型」と呼ばれます。
そして手動式ナイロンカッターは、ナイロンコードを手動で繰り出すタイプのリール型ナイロンカッターです。
刈払でコードが短くなったら、刈払機を止め、手動でコードを繰り出します。都度、作業が止まるため手間はかかりますが、構造が単純ですので、故障が少ないというメリットもあります。また価格も安いため、初めてナイロンカッターを使う方にはおすすめの形状です。
自動式ナイロンカッターは、刈払中にナイロンコードが短くなると、回転したまま自動でコードが繰り出されるリール型ナイロンカッターです。作業を中断する必要がないため、連続した作業に適しています。
ただし、構造が複雑なため、故障する割合が高いというデメリットも。またナイロンカッター自体が重く、かさばるタイプが多いです。
半自動式ナイロンカッターは、底面にスイッチが付いており、作業中に底面を地面に押し付けることでコードが繰り出されるリール型ナイロンカッターです。「タップ式」とも呼ばれます。やはり作業を止めることなくコード繰り出しができるため、連続した作業に適しています。
ただし、自動式と同様で構造が複雑なため、手動式よりも故障する可能性が高いといえます。また底面は刈払時によく地面にすれるため、スイッチが摩耗で傷んでしまうことも起こります。
上記の3タイプは、あらかじめカッター内部にコードを巻き付ける「リール型」でしたが、差し込み式は適当な長さに切られたコードを差し込んで使用するナイロンカッターです。リール型よりも構造が単純ですので、本体が薄く、軽く、故障することはほとんどありません。
ただし、作業中にコードが短くなったら、作業を止めて、コードを取付けなくてはならないというデメリットがあります。また差し込み式専用のナイロンコードを購入する必要があり、リール型ほどコードのバリエーションがありません。
リール型のナイロンカッターでの、ナイロンコードの巻き方をご紹介します。ただし、機種によって取り付け方法は変わってきますので、ナイロンコード交換の際は、必ず取扱説明書で確認したうえで行って下さい。
ナイロンカッターは金属製の刈刃よりも安全性が高いですが、高速回転していますから、飛散物には気をつける必要があります。ここでは、ナイロンカッターの飛散物対策をご紹介します。
ナイロンカッターで最も注意が必要なのが、飛散物です。小石でも、高速回転したコードに当たれば立派な凶器になります。
そこで、ナイロンカッターを使用する際には次のような服装で行うようにしましょう。
原則、肌を露出させません。夏でも、できるだけ肌を隠した状態で行います。
また、あらかじめ、刈払を行う場所の空き瓶や金属片などは拾っておきましょう。自分だけでなく、周囲の人やモノに飛んで当たってしまう可能性もあります。
ナイロンカッターの飛散防護用として、カバーを取り付ける方法もあります。おすすめするのは山善の『ドデカカバー』です。
ドデカカバーは刈払機に取り付けることで飛散物をブロックし、作業者の身を守ります。重さ200gと軽量ですから、作業の負担にはなりません。取付けもネジ2本でカンタンに行えます。
最後にご紹介する飛散物対策は、ナイロンカッターの飛散物減少となるアタッチメントの取付けです。こちらでおすすめするのは、山善の『ECOカルガード』です。
ECOカルガードは、本来は草刈効率向上のアタッチメント。装着することで草の巻き込みを防止し、長尺の草を楽に刈ることができ、作業時間が30%軽減できます。ナイロンコードも長持ちし、燃費も向上、そのうえ飛散物も減少するすばらしいアタッチメントなんです。こちらも本体が200gと軽量ですから、取り回しもラクですね。
今回は、ナイロンカッターのおすすめランキングTOP5や最強のナイロンコード、仕組み、飛散防止対策などをご紹介しました。あなたの用途にあったナイロンカッターも、あったのではないでしょうか。
また、ナイロンカッターにも危険性があることもご説明しました。今回ご紹介したような飛散防止対策を必ず行って、ナイロンカッターでの安全・快適な草刈りを行っていきましょう。