木工DIYで文字のくり抜きやキレイな曲線を作りたいなら、糸鋸盤(いとのこばん)が最適です。
でも糸鋸盤って、あまり聞き慣れない工具ですよね。
こんな疑問を持つ方も、いらっしゃると思います。
そこでこの記事では「糸鋸盤の使い方や基本的な選び方」について、初心者がわかるようにまとめました。
具体的には、
の順にご紹介していきます。
4分ほどで糸鋸盤の基本を知りつつ、具体的にどんな糸鋸盤を選んだらいいかわかるようになりますよ!
ぜひ参考にしてくださいね。
目次
糸鋸盤は糸ノコと台が一体になっており、電動化によって手動の手間を解消した工具です。
しかし糸鋸盤にはいくつか種類があり、行える加工も幅広くあります。
糸鋸盤とは、「手で糸状のノコを操作する作業」を電動化したものです。
ノコギリのなかでも曲線の切断を得意とし、切り抜き作業でとても活躍します。
使い方によっては出来上がった製品のカドを取る作業も行え、用途は広いです。
刃を変えることで、木材だけではなく金属やプラスチックも切断できます。
糸鋸盤は、大きく分けて3つの種類があります。
バネ式は刃の根元にスプリングがついており、モーターで刃を引っ張ったあとスプリングの力で戻る一連の動作を高速に行う仕組みです。
ほかの方式に比べて振動が大きく、一定の力で刃を支えていないので折れやすいとも言われています。
パラレルアーム(カム式)は刃の両端をアームで支え、アーム自ら上下に刃を動かす方式です。
刃も折れにくく、振動が少ないので扱いやすさがあります。
パラレルリンク(カム式)はパラレルアームシステムを改良したものです。
アームを上下ではなく前後に動かし、先端が上下に動くよう回転部を加えています。騒音や振動がとても少なく、3種類中もっとも高価です。
刃がミシンのように動くため、つねに手で調節しながら細やかなカットができます。
同じく曲線を切る工具に「ジグソー」があります。
大きな素材から切り出す作業や、大まかに切断を行うときはジグソーが最適です。
より精密な加工を求める場合、糸鋸盤が適しています。
本格的な糸鋸盤はとても大きく、重さもあって家庭では扱いにくいです。
ここでは家庭で扱いやすい小型の糸鋸盤を中心にまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。
国内シェア率トップのメーカー、マキタの糸鋸盤です。
替刃の交換がワンタッチで行えるようになっており、初心者にも最適。
価格はおおよそ22,000円ほどで購入できます。
国内シェア率NO.2の大手メーカー、HiKOKI(ハイコーキ)の製品です。
手元を照らしてくれるLEDライトが付属しており、位置が自由に変えられます。
価格はおおよそ22,500円ほどで購入可能です。
高儀の糸鋸盤は、まず使ってみたいと思う初心者に最適です。
加工に必要な基本機能は揃っており、安価でコストパフォーマンスが高め。
価格はおおよそ14,000円ほどで購入できます。
SK11の糸鋸盤は紹介した商品中、もっとも安価に購入できます。
とにかく価格を抑えながら購入したい方は、SK11の糸鋸盤がおすすめです。
価格はおおよそ11,000円ほどで購入できます。
精密な作業が行える糸鋸盤は、正しい使い方でさらに精度が上がります。
完成度の高い工作物を作れるようになると、よりDIYが楽しくなっておすすめです。
糸鋸盤は動作を開始すると、糸鋸がミシンのように上下します。下記の動画も参考にしてください。
作業時、キレイに切るコツは3つです。
刃が上下に動くため、カット時も材料が上下に動きやすくなります。しっかり上から押さえながら材料を押し出す意識です。
曲線は、利き手の反対方向に回すよう加工するとカットしやすいでしょう。右利きなら左回りに、左利きなら右回りにカットします。
またカット時は一気に作業してしまいたくなりますが、適度に休憩を入れましょう。休みながら作業すると、ミスが少ないです。
慌てずゆっくり、確実に作業をすると安全意識も高まります。
糸鋸盤は、3種類の切り方があります。
つねに両手で保持しながら切断していくので、直線よりも曲線のほうが得意です。
直線の切断は、丸ノコを利用したほうが効率は良いでしょう。
斜め切りは、糸鋸盤のテーブルを傾けます。材料自体を斜めに置くことで、斜めにカット可能です。
傾斜をつけたカットは色違いの材料を重ねて切断し、模様を活かす加工法で活躍します。
糸鋸盤は刃を素材に合わせて変えることで、さまざまな素材を加工できます。
同じ素材でも用途により刃の形状、刃数が変わるので要注意です。
木工用でも、加工する板の厚みによって刃の厚みが変わります。木の硬さや、仕上げのキレイさも重要です。
刃数や厚み、幅の関係性については以下の表を参考にしてください。
刃数が多い | 切断面がキレイ | 切断に時間がかかる |
---|---|---|
刃の幅が小さい | 曲線がスムーズ | 厚い板や硬い木は不得意 |
刃の厚みが大きい | 厚い板の切断が可能 | 曲線はカットしづらい |
表のとおりそれぞれ関係性があり、どのような素材をカットするかで基準が決まります。
アサリとは、外側を向いた刃が交互に取り付けられているものです。
材料へ当たる面積が刃の厚み以上にあるため引っかかりやすく、振動が多くて切断面が荒くなりがち。
切断面が荒いと仕上げの研磨をするときが大変なので、初心者にはアサリなしがおすすめです。
アサリなしの刃は切れ味がよく、より繊細な加工がしやすくなります。
糸鋸盤は少し大きいので場所を取る上、購入するなら一般的な工具のなかではお値段が高めです。
使用頻度が高くない方や、一度使ってみたいという方はレンタルを検討するとよいでしょう。
レンタルトライは電動工具を全般的に扱っているネットサービスです。
注文はネットからですべて完了し、自宅まで送り届けてもらえます。7000円以上の利用なら送料も無料。
糸鋸盤は替刃も選べ、2泊3日3,500円~でレンタル可能です。
期間が長いほどお得になり、1ヶ月利用ではおおよそ6,000円ほど。
ほかにも工具を扱っているため、まとめて利用する場合はとても利用しやすいサービスです。
糸鋸盤のほかにチップソー、集じん部品も扱っています。糸鋸盤は安価で、一週間2,750円から利用可能です。
返却料金は負担となりますが、まず使ってみたい方は安価に始められます。
LINEを使った質問や相談もでき、事前に不明点を解消した上でレンタルできるのは魅力的です。
糸鋸盤はジグソーよりも繊細なカットを得意とし、小物作りや切り抜きの作業で活躍します。
扱い方はかんたんですが、初心者は基本を押さえておかないと少し難しく感じるかもしれません。
正しい使い方を知ることで、より安全に精度の高い作業が行なえます。
ほかにも「バンドソー」という工具がありますので、自身の使い方に合うか確認してみてください。