いざというときのために用意しておきたい非常用の防災グッズ、近年複数のアイテムがセットになった防災グッズも販売されています。万が一に対応できるよう、必要最低限のものだけでなくあると便利なおすすめグッズを紹介します。非常時に備えて何が必要かしっかり確認しながら防災グッズを揃えておきましょう。
目次
まず非常用の防災グッズを揃える前に、非常持ち出しリストを書き出してみましょう。リストは身につける必要最低限の常備品と避難するとき必要になる一次持ち出しグッズ、復旧して通常の生活が送れるまでの備蓄用の3つに分けるといいでしょう。
常備品リストには飲料水や携帯食、懐中電灯などのライト、携帯ラジオ、10円や100円玉を含めた現金、ホイッスルの他に身分証明書や常備薬、筆記用具などがあると便利です。
常備薬はリュック1つに収まる程度の量で、常に持ち歩くのがベストです。懐中電灯なんか持ち歩けない、という場合はキーホルダーになった小型ライトをかばんにつけておく方法もあります。
一次持ち出しグッズは避難所に行くことを想定したものをまとめておくといいでしょう。常備品よりは荷物が多くなりますが、救急用品セットや電池、手袋などを背負えるタイプのかばんに入れておきます。
備蓄品は数日間自宅で過ごせることができるものを集め、すぐに使える場所に保管しておきましょう。
非常用のおすすめ防災グッズにヘルメットやホイッスルを準備しておきましょう。災害時には建物などが倒壊する恐れがあり、落下物や火災時の火の粉から頭を守るヘルメットや閉じ込められたときのホイッスルが便利です。
防災グッズに準備しておきたいヘルメットですが、収納スペースをとって邪魔になってしまうこともあります。そんな問題を解消してくれる便利グッズがTOYOの「防災用折りたたみヘルメット」です。
折りたたんた状態の厚みは約8cm、ちょっとした隙間に収納しておくことができます。ヘルメットとして使用する場合は黄色い紐を引っ張るだけ、折りたたみも指定された箇所を押すだけの簡単操作です。
災害時に部屋やエレベーターなど個室に閉じ込められたとき、救助を呼ぶためのホイッスル、一般的なホイッスルでもいいですが、防災グッズならコクヨの「防災の達人ツインウェーブ」がおすすめです。
こちらは国内でもっとも販売されているもので、人が聞き取りやすい3200Hzと4800Hzの音が大小2段階で鳴らせます。携帯しやすいようにストラップ付きで常に持ち歩くことができ、吹口にはキャップがあるので衛生面でも安心です。
災害や停電などの非常時に必要なライト、防災グッズとしてだけでなくさまざまな場面で役立つのでひとつは常備しておきましょう。ライトといえば懐中電灯を思い浮かべますが、防災グッズ用ライトは懐中電灯ともうひとつ用意しておくとベストです。
非常時のライトに電池いらずで水さえあれば点灯できる「水ピカッ」が便利でおすすめです。ライトを付けるために必要なのはわずか3mlの水、泥水や海水、お茶でもちゃんと点きます。
ライト底面にあるマグネシウムが水と反応してライトが付く構造になっています。スプーン1杯ほどの水があれば1周間は点灯、水につけなければ5年間の保存が可能です手のひらサイズで重量約25g、普段のかばんに入れておいても邪魔になりません。
サイズ: 使用時 直径12.5cm x 高さ11.2cm 折りたたみ時2.5cm
重量: 約100g
LED: 暖色LED10個。明るさ2段階+点滅モード。満充電で約6時間~12時間
こちらも電池不要のライト「エムパワード」、太陽光充電式のLEDライトです。ソーラーパネル式のライトなら他にもありますが、こちらのライトの特徴は周囲がバルーン状になっているので使わないときは薄く折りたたむことができます。
使用時は空気を入れて膨らませ、たたむときはバルブをつまむだけ、充電は底面にあるソーラーパネルを直射日光にあてて表示ボタンが3つ点灯すれば完了です。
LEDライトが10個と反射板付きで点灯モードが3パターンあり、防水仕様なので雨に濡れてもOK、さらに水に浮かべることもできます。
パナソニックの「乾電池エボルタ付きLEDランタン」は防災用のライトとしてだけでなく、常備灯にもおすすめの便利グッズです。電球型になったライトで広範囲を照らしてくれます。強弱2つのモードがあり、付属のエボルタ電池を使用すれば弱モードで最大1000時間点灯できます。
ライトの上をポンと押すことで点灯、電池式でコードレスのため持ち運びもでき、普段はクローゼットや物置、ベッドサイドに設置、停電や災害など非常時にはそのまま防災ライトとして使えます。普段用と非常持ち出し用と分けておくのもおすすめです。
災害時に重要となる食料品、非常時だからこそ誰もが美味しく食べることができるものを用意しておく必要があります。防災グッズとして準備する食料品は賞味期限の長いものが基本、レトルトや缶詰、フリーズドライなどがいいでしょう。
選ぶ基準は普段から食べ慣れているもので美味しいもの、栄養バランスに優れ手間のかからないものを選ぶようにします。防災用の食料品は非常持ち出し袋に入れるだけでなく、購入してから1度は味見しておくことをおすすめします。
災害時でもお米が食べたいなら防災用食料品の尾西「アルファ米」がおすすめです。アルファ米は非常食や保存食用のごはんで、炊飯したものを乾燥させています。
アルファ米の良いところは水やお湯を入れて待つだけで簡単にごはんが食べられるという点で、ガスや水道が止まっていても調理できます。尾西のアルファ米はスプーン付きで賞味期限が5年、白米やおかゆ、ピラフ、ドライカレーなど種類豊富に揃っています。
非常時でもカレーが美味しく食べれると人気の江崎グリコ「常備用カレー職人」は温めずに冷たい状態でも普段と同じ味わいのレトルトカレーです。
賞味期限は3年、アルファ米と一緒に非常持ち出し袋に入れておきましょう。デメリットとして食器が必要だったり、カレーの匂いがあるのでゴミ処理に密閉できるものが必要になります。
非常持ち出しにおすすめのグリコ「ビスコ保存缶」はおなじみの味わいで普段とは違う生活を強いられるなかでもホッとできる美味しさです。誰もが知る定番のお菓子・ビスコが個包装され、賞味期限は5年で保存食の定番である乾パンよりも食べやすと好評、さらに乳酸菌が入っていることで便秘対策にもなります。
パン派におすすめの防災用食料品「缶deボローニャ」は、賞味期限3年の京都祇園にある人気店の缶入りデニッシュパンです。味はプレーン・メイプル・チョコがあり、そのままでもいいですがトースターやレンジで温めて食べても美味しくいただけます。
非常時はレンジやトースターが使えない場合もありますが、カセットコンロとフライパンで温めることも可能です。
非常持ち出しに便利な飴「防災用サクマドロップス」は保存期間5年、ボトルはプラスチック製で緊急連絡先や名前、避難場所が書き込める欄があります。お子さまの非常持ち出し袋にひとつ入れておくのもいいでしょう。
サクマドロップスには疲れを癒やしてエネルギー補給ができるクエン酸やビタミンCが配合されているので防災用としてリストに追加しておきましょう。
防災グッズで一番必要となってくるのが水関連です。水は生きていく上で必要不可欠なもの、体内の水分量が体重の5%以上低下すると呼吸困難やけいれんなどを起こす場合もあります。災害グッズとして備蓄しておきたい水関連は飲みやすさや使いやすさなどを考慮して準備しましょう。
保存期間15年と国内最長を誇るジャパン・ミネラルの「カムイワッカ麗水15年保存水」はG8サミットでも提供された高い信頼を得ている水です。
こちらの保存水はコスパが良く、とにかく安くストックしておきたい方におすすめです。若干ミネラル含有量が低めですが、災害時の水分補給には十分です。また、15年もの保存期間があるので、こまめに防災用グッズを買い換える手間も省けます。
防災用の保存水でも飲み慣れたものが良いという方はサントリーの「南アルプスの天然水備蓄用ボトル」がいいでしょう。コンビニやスーパーでよく見かけるミネラルウォーターのボトルを長期保存用に改良、5年もの保存が可能です。
ボトルには緊急連絡先などの情報が書き込める防災メモ欄があります。いつもの味で安心感がある大手メーカーの水、箱買いしてローリングストックするのもおすすめです。
災害グッズに保存水を備蓄しておくのもいいですが、浄水器があるといざというときに便利です。ソーヤープロダクツの「ソーヤーミニ」はアウトドアでも重宝する携帯用浄水器で手のひらサイズで軽量、浄水器本体とウォーターバッグ、キャップ、フィルター洗浄機、ストローがセットになっています。
コンパクトサイズの浄水器で、本体にストローを付けてそのまま飲んだり浄水したい水をウォーターバッグに入れるなどの使い方ができます。使用後にフィルターの洗浄をすれば交換する必要ありません。
ライフラインがストップした場合には防災グッズに衛生関連も準備しなくてはいけません。避難場所では不衛生になることも多く、感染症予防が必須です。防災グッズにウェットティッシュやアルコール消毒はもちろん、あると便利なアイテムをチェックしてみましょう。
災害時に断水して困るのがトイレ、防災グッズには水を使わない簡易トイレが便利です。「緊急簡易トイレ凝固剤入10回分入」は優れた消臭効果と使いやすさが抜群、汚物入と処理袋、凝固剤がセットになっています。
トイレやバケツにセットするだけの手軽さと瞬時に固まる凝固剤、汚物袋は真っ黒で中身が見せず、十分な厚みがあるので処理するときの不快感もありません。防災グッズとしてだけでなくアウトドアでも役立ちます。
簡易トイレと一緒に使いたいのが防災用のトイレットペーパー「消臭ロール」です。トイレットペーパーに消臭効果のある天然鉱石複合機能材・エムルを練り込んだもので、一般的なトイレットペーパーよりも消臭効果が期待できます。防災用以外に計画的な断水時や介護用に利用してみいいでしょう。
水が使えなくても身体をきれいにしたいときは「おふろですよ」がおすすめです。バケツになった容器に35×30cmサイズの大判ウェットシートがロール状に入っています。ウェットシートには洗浄成分が含まれ、ノンアルコールで低刺激、子どもから高齢者まで幅広く使えます。
保管期間は5年、防災用として非常持ち出し袋に入れておくほかに、怪我などでお風呂に入れなかったり海水浴場でシャワーがないときにも利用できます。
身体は拭けるけれど髪や頭皮の汚れを落とすなら水のいらない「ドライシャンプー」が便利です。スプレータイプやジェルタイプなどいろいろあり、乾いた髪に付けて汚れを落とすように揉み込み、タオルで拭けばOKです。
一般的なシャンプーのように泡立たず頭皮の汚れを落とせるのでリフレッシュにも最適です。
防災グッズで忘れがちなのが歯磨き、非常時でも飲食する場合は歯磨きをすることで口の中がさっぱりします。「ローリーブラッシュ」は水や歯磨き粉がなくても汚れを取り除いてくれるグッズ、個包装されているので衛生面でも安心です。
ローリーブラッシュは直径15mmほどのブラシがついた小さなボールで、口に入れて5分ほど転がします。慣れるまでは若干扱いにくいですが、これだけで歯磨き代わりになります。
非常時が長引き避難所生活になる場合にあると便利な避難生活関連の防災グッズを紹介します。避難生活では大人数での生活が強いられ、プライバシーの確保が難しくなったり、暖を取る手段が限られてきます。避難生活を送る際に便利な非常持ち出し用の防災グッズを紹介します。
避難生活でもプライベート空間を確保するなら「防災カプセルテント」を使いましょう。重量2.15kgで軽量、ワンタッチ式のテントで設置も簡単、収納ケース付きで持ち運びにも便利です。
縦横どちらでも利用可能、縦に設置すれば簡易トイレや着替えなどにも使えます。横にすれば避難生活でのプライベート空間に、ファスナーを閉めることで周りを気にすることなく就寝できます。
避難生活で体温調節するならエピオスの「軽量サバイバルシート」を使って体温維持します。こちらのサバイバルシートはオールシーズン対応、銀色面を外側にすれば体温上昇を防いだりサンシェードに、金色面を外にすることで保温してくれます。
サイズは大きめなので全身を包むことも可能、折りたためばコンパクトになります。サバイバルシート利用時に気になるカサカサ音も少なめ、登山やキャンプなどのアウトドアでも利用できます。
非常持ち出しには食料品や水、衛生関連などの他に、さまざまな工具があると便利です。防災時に利用できるグッズをチェックしてみましょう。
災害が起こったときはボルト・ナットを回して解体作業を行う場合もあります。防災用の非常持ち出しにするなら六角レンチよりもモンキーレンチのほうが利用できるサイズ幅が広いのでおすすめです。
配管などを掴むウォーターポンププライヤー、モンキーレンチでは掴めない形やサイズ関係なく丸いものでも簡単に掴むことができます。ウォーターポンププライヤーの種類によっては六角ボルトが掴めるタイプもあります。
防災用の非常持ち出し工具をまとめた防災用工具キットは、細かく揃えなくても防災時に必要と思われる工具がセットになって専用ケースに入っています。非常持ち出し用の防災工具セットは家庭用だけでなく会社や学校などの自主防災グッズとして重宝します。
災害はいつ起こるかわからないもの、発生してから慌てて防災グッズを用意しても間に合いません。緊急時にもうまく立ち回れるように非常持ち出しアイテムを防災グッズとして備蓄し、いざというときに備えておきましょう。