アウトドアブームによって、キャンプだけでなく車中泊をする方も増えてきました。今回はそんな車中泊をより快適にするための便利アイテム、「ポータブル電源」の選び方からおすすめ商品までご紹介していきます。災害時にも便利なポータブル電源の購入を悩んでいる方は必見です!
目次
車中泊での便利アイテム「ポータブル電源」とは、大容量のリチウム蓄電池を搭載している、言わば持ち運びできるコンセントのことを言います。スマホの充電などに使うモバイルバッテリーの大容量版とも言えるでしょう。
モバイルバッテリーより、はるかに蓄電量が多いので車中泊だけでなく、災害時や電源がない地域でも大活躍します。蓄電量にもよりますが、中には数日しようできるものもあり、近年の地震や台風などによる災害時のために災害グッズの一つとして持っている家庭も多くなってきています。
ポータブル電源は、モバイルバッテリーとイメージしてもらってかまいませんが、出力できる電力がはるかに違います。モバイルバッテリーは、多いものでも1万mAhですがポータブル電源は数万mAhから10万mAhも出力することができるんです。
そのため、スマホやゲーム機など小型家電しか使えないモバイルバッテリーとは違い、ポータブル電源は、いつも自宅で使用している炊飯器や電子レンジなどの家電も電気が通じないところでも使えるようにしてくれる優れものです。
ポータブル電源は、普段使っている家電が使えるため、車中泊だけでなく災害時にも大活躍します。災害時に、停電してしまった際でも家電がいつも通り使用できるため注目されるようになりました。また、充電方法も自宅のコンセントからだけでなく、停電してしまった際にも役立つソーラーパネルや、車の走行中にシガーソケットから充電可能で、いざというときのためにいくつかの方法で充電できるので、いざというときの強い味方と言われています。
特に災害時は停電してしまうと、コンセントからの充電ができなくなりますので、ソーラーパネルから充電できることが最大の魅力にあげられるでしょう。災害時にも使用できるよう、ソーラーパネルから充電できるものがおすすめです。
車中泊だけでなく、災害時にも大活躍するということが分かり、ポータブル電源に興味を持った方も多いのではないでしょうか。ここからは、ポータブル電源の選び方、必ず確認をしておかなければならないことなどをご紹介していきます。さまざまな観点を参考に、自身が求めるポータブル電源を探し出してみてください!
ポータブル電源には「矩形波(くけいは)」と「正弦波(せいげんは)」と呼ばれる2種類の波形があります。矩形波のポータブル電源は価格が安いことがメリットですが、扇風機や電球などの出力電力をあまり必要としない家電にしか使用できません。一方、正弦波は矩形波よりも費用がかさみますが、冷蔵庫や電子レンジ、パソコンなど、ほとんどの家電を使用することができます。
購入する際は必ず電力の波形を確認しておきましょう。冷蔵庫や炊飯器など使用できると思い購入しても、矩形波のものを購入してしまうと使用できないので注意してください。どの家電も使用できるようにしておきたい方は、矩形波に比べ費用がかかってしまいますが、必ず正弦波を選びましょう。
どちらの出力波形を購入するか決まったら、次は蓄電できる容量をチェックします。まずは主な家電の必要電力を下記にまとめてみましたので、参考にしながらおおよその容量を考えてみましょう。
【家電】 | 【消費電力】 |
---|---|
扇風機 | 35w |
ノートPC | 25w |
小型冷蔵庫 | 60w |
液晶テレビ | 140w |
電子レンジ | 1100w |
ホットプレート | 800w |
電気ポット | 1250w |
それぞれの家電に必要なおおよその消費電力が分かれば、自身が求めるポータブル電源の容量が自ずと分かってくるでしょう。ピクニックなどちょっとしたお出かけに使用するのであれば200wh、キャンプや車中泊など泊りがけで使用する際は、400kwhあれば十分でしょう。
災害時での使用も想定している方は、予算やサイズなど吟味した上で、できる限り大容量のもの、充電方法がコンセント以外にもいくつか選べるものを選ぶと良いでしょう。また、いつでも使用できるように屋内保管の場合は半年に一度、屋外保管の場合は3か月に一度、こまめに充電しておきましょう。
ポータブル電源を選ぶ際に、注意しておかなければならないことは、定格電力を必ずチェックすることです。冷蔵庫や炊飯器、電子レンジなどを使用する際の定格電力は1000w必要です。定格電力は500wほどしかないものもあるので、炊飯器などの大物家電を使用したい場合いは必ずチェックしておきましょう。
出力ポートの数により、ポータブル電源の便利さが変わると言っても過言ではないでしょう。主に、USB、AC電源、DC電源ポートの3種類あります。使用を想定している家電が対応している出力ポートがあるものを選ぶようにしましょう。どのポートも2つ以上付いていると、ポートの個数分、同時に家電を使用できるので、便利に使えます。家族の人数に合わせて、出力ポートの数も選ぶと良いでしょう。
使用するシーンによっては重量があるとネックになってしまいます。ポータブル電源の重量は、蓄電容量に比例し重くなっていきます。持ち運ぶことがなく、とにかく大容量のものが欲しいと言う方は8~10kg程度のものを購入してもかまいませんが、持ち運びやすさも重視するのであれば、5kgまでのものがおすすめです。
車中泊の場合は車に積んでおくだけなので、あまり重さが気にならないかもしれません。しかしキャンプでの使用となると、中には駐車場からキャンプサイトまで運ばなければいけないこともあります。重すぎるものは、持ち運ぶ際大変なので、必要な容量の重すぎないポータブル電源を選ぶことがおすすめです。
まずは、大容量のポータブル電源から厳選してご紹介していきます。大容量のポータブル電源は、電池の残量を気にすることなく使用できることが1番のメリットでしょう。どれも大容量であるという、共通の特徴を持っていますが、その他にもおすすめしたい機能を備えています。早速、それぞれ見ていきましょう!
ポータブル電源メーカーとしてアメリカでは定評のある、Jackeryのポータブル電源は、250wh、400wh、700wh、1002whと4段階の容量が販売されており、目的や用途に応じたサイズを選べるようになっています。
いずれもコンパクトで使いやすく、700whの大容量でも重量は6.3kgと、扱いやすくなっています。
また正弦波のため炊飯器や冷蔵庫、電気毛布など様々な家電に利用可能です。
さらにアメリカのメーカーではありますが、日本の一般的な家電の電圧(100V)に合わせているので、電圧が合わなかったり、故障の原因になったりする心配はありません。
コンセントやソーラーパネル、シガーソケットから充電可能。充電方法が複数あるため、様々な状況に対応できるのが強みです。
加えて業界最長の購入から2年間のメーカー保証がついており、安全認証済みのため安心して使用できます。
【スペック】
容量 | 1002wh | 700wh | 400wh | 250wh |
---|---|---|---|---|
重量 | 10.6 kg | 6.3 kg | 4.1 kg | 3.2 kg |
入力 | AC・ソーラー・シガーソケット | AC・ソーラー・シガーソケット | AC・ソーラー・シガーソケット | AC・ソーラー・シガーソケット |
出力 | シガーソケットⅹ1、USBⅹ4 、ACⅹ3 | シガーソケットⅹ1、USBⅹ3 、ACⅹ2 | シガーソケットⅹ1、USBⅹ2 、ACⅹ1 | シガーソケットⅹ1、USBⅹ2 、ACⅹ1 |
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EFDELTAのポータブル電源はとにかく最強だと評判です。最大出力、定格出力共に他社のポータブル電源よりずば抜けて高く、高いにも関わらず自宅のコンセントで充電した際には、1時間もあれば約8割の充電が完了する急速充電を可能としているのです。
この急速充電は、EFDELTAの「X-Stream充電テクノロジー」と言う、現在特許出願中の独自開発により実現しました。「X-Stream充電テクノロジー」とは、充電を行う際のアダプターをなくし、ケーブルのみで充電できることを言います。そのため従来よりも短時間で充電することができるようになったんです。
また、ソーラーパネルからも充電する事が可能なのですが、ソーラーパネルから400wも入電することができるんです。急速充電と電動工具までをも使用することが可能な出力の大きさが、災害時のいざというときに心強いと大人気のポータブル電源です。
【スペック】
容量 | 1260W |
---|---|
重量 | 13.6kg |
入力 | AC・ソーラー・シガーソケット |
出力 | AC出力×6・USB Type-A×2・USB Type-A急速充電×2・USB Type-C×2・シガーソケット出力×1 |
災害時や車中泊、キャンプに扱いやすくポータブル電源を初めて導入する方には比較的手が出しやすい商品です。充電にかかる時間は約7~8時間、別途発売されているソーラーパネルを購入すれば、ソーラーパネルでの充電も可能になります。蓄電量も614whと気兼ねなく使用できる大容量なことが特徴です。
また、修理の対応や困った際の問い合わせ先であるコールセンターが日本語対応なことも嬉しいポイントです。アフターサービスもしっかりしているので、安心して使用できるでしょう。
重量が12.6kgと持ち運びでの使用には向きませんが、1200whの大容量が自慢のポータブル電源です。1200whほどの大容量の蓄電があれば数日は過ごすことができます。また、ディスプレイに電池残量や放電量など表示してくれる機能もあります。しかし、充電方法がコンセントまたはソーラーパネルからしかできないので、シガーソケットでの充電を考えている方は気をつけましょう!
チーロのEnergy Carryは大容量のポータブル電源の他に便利な機能としてLEDライトが付いており、ポータブル電源自体がライトとなる便利な機能が付いています。100Vの出力が可能になっていますが、いまいち分からない方も多いでしょう。スマホであれば50回の充電、テレビは約4時間の視聴、パソコンであれば20時間使用できます。
懐中電灯としての役割、ポータブル電源として、2つの役割を果たしてくれるこの大容量ポータブル電源は災害時に大活躍すること間違いありません!
重量が5kgでコンパクトにも関わらず434whと災害時に必要な容量を備えています。また従来のアンカーのポータブル電源より静音になっており、夜間で使用する際も音が気になりません。夜間になると静まりかえるキャンプ場での使用には、音も気になることでしょうから、アンカーの静音性に優れたこのポータブル電源は重宝するでしょう。
念の為に1台ポータブル電源を持っておこう!という方におすすめなのがGoal Zeroのポータブル電源です。1辺の長さが20cm以下というコンパクトさですが、電池容量は150whと最低限の容量は確保されています。持ち運びも楽にできるので、一時避難の際にも避難所に持って行くこともできるので災害時に大活躍します。また、純正のソーラーパネルを別途購入することで、ソーラーパネルからも充電できるので、持っておいて損はない1台です。
重量5kgの容量444whのLacitaのポータブル電源は、AC出力が3つあることが特徴です。3つコンセントがあるので、様々な家電を同時に使用することができます。他社のポータブル電源と性能はあまり変わらず特記すべきことはありませんが、三元系リチウムポリマーの蓄電池を採用していることが、強みにあげられます。
今までご紹介したポータブル電源の中で最も軽量なもJVC ポータブル電源は、とにかくコンパクトで軽量なことが特徴です。容量も311whと最低限必要な容量をクリアしています。充電時間は8時間ほどかかりますが、コンパクトで保管場所に困らないこと、携行性の高さが評価されているポータブル電源です。
RAVPowerのポータブル電源は大物家電が利用できませんが、スマホやパソコンなど小物家電をAC電源から給電し使用することができます。サイズも500mlのペットボトルほどのサイズなのでバッグにも入ってしまうほどのコンパクトなものです。容量は約75whと他のポータブル電源と比べると僅かしかありませんが、スマホの充電などちょっとした充電で大活躍してくれます。
特に災害時はスマホでの情報収集が欠かせません。スマホの充電ができるだけでも自宅に1台あると安心なポータブル電源です。
ポータブル電源について様々な観点からご紹介していきました。使い始める前に、使用時の注意事項を確認しておきましょう。便利なポータブル電源を正しい知識を持って、便利に扱うためにも必見です。
冷蔵庫や、ドライヤーを使用する際に、2~3倍の始動電流が発生することがあります。始動電流の発生を防ぐためにも、冷蔵庫やドライヤーを使用する予定の方は、ポータブル電源を選ぶ際は定格電流に余裕のあるもの選ぶことがおすすめです。
充電する際は、必ず充電ケーブルのプラグをポータブル電源に挿してから、コンセントに挿すようにしてください。コンセントを挿してから充電ケーブルのプラグをポータブル電源に挿してしまいますと、火花が飛び散ることがあります。安全のためにも、充電ケーブルを挿す順番を間違えないようにしましょう。
ポータブル電源があれば、電気が通じない場所、停電してしまった際にも安心です。また、車中泊でも電力に困ることなく快適に過ごせるでしょう。各家庭に1台は持っておいて損はない、便利アイテムではないでしょうか。