スチール社のチェーンソー替刃は高品質かつ、他社製品にも使えて便利です。
とはいえ自分でチェーンソーの替刃を交換したことがない場合は、購入をためらってしまいますよね。
スチール社製のチェーンソー替刃を購入しようと思ったとき、上記のような疑問や不安を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、「スチール社のチェーンソー替刃を交換する方法とおすすめ替刃」についてまとめました。
替刃を交換する方法を知らなくても、動画と画像付きでわかりやすく解説していますよ。
ぜひ参考にしてくださいね。
目次
チェーンソーは業務だけではなく、DIYやガーデニングでも活躍する工具です。そのため多くの方が愛用しています。
よく使用する工具だからこそ、刃の切れ味は注意しておかなければなりません。
切れ味の維持やケガを防止するためにも、適切なメンテナンスと刃の交換は必須事項です。
新品の刃は切れ味が良く快適に作業できますが、回数をこなすと徐々に切れ味が低下します。
使用し続けることでチェーンソーの刃にあるカッターが摩耗して、刃先が丸くなってしまうのです。
「切れ味が悪くなってきた」と感じても、ある程度の切断はできます。しかし時間がかかりますし、作業効率はどんどん落ちていくでしょう。
エンジンに負荷がかかりすぎると、チェーンソー自体の故障につながることも。
そこで刃の定期的なメンテナンスを行う必要があります。
切れ味の回復には、目立てと呼ばれる作業が必要です。詳しい目立てのやり方については、下記記事を参考にしてください。
目立てとは、摩耗して丸くなったカッターを研ぐことを指します。
一度習得してしまえば長く使える技術なので、チェーンソーを使う機会が多い方は覚えておくと良いでしょう。
メンテナンスや刃の交換をしないでチェーンソーを酷使すると、事故につながる恐れがあります。
チェーンの切断や、刃が作業者に跳ね返るキックバックが有名です。キックバックに関しては動画も参考にしてください。
刃が摩耗すると摩擦力が増え、キックバックも起こりやすくなります。抵抗が増えてチェーンが切れると、作業者に飛ぶこともあるのです。
定期的なメンテナンスとともに、普段の作業も丁寧な取り扱いを心がけましょう。安全のため、防護服は必ず着用したほうが良いです。
またソーチェン(チェーンソーの刃)は無限に使用できるものではなく、交換が必要な消耗品です。
切れ味が落ちてきたら目立てを行い、目立てができないほど使い込んだらソーチェン自体を交換します。
ソーチェンの交換は難しそうなイメージですが、実は思ったほど難しくありません。
注意すべきポイントと正しい手順を理解すれば、危険もないです。
今回はスチール社チェーンソーでMS170の交換方法を、上記の動画に合わせて解説します。
ソーチェンの交換を始める前に、安全対策を必ず実施しましょう。
新品のソーチェンは、回転していなくても切れ味が鋭いです。手が切れてしまうこともあるので、軍手を着用します。
また交換する季節が夏でも、半袖のような薄着は避けたほうが安全です。
※動画内では半袖・素手で行っていますが、慣れていない方は絶対に真似をしないでください。
安全対策ができたら、チェーンソー本体のサイドカバーを外しましょう。
まずスプロケットと呼ばれる歯車に、チェーンをかけます。
カッターの尖っている方が木に食い込みながら切断をするので、逆向きに設置しないよう注意しましょう。
次にアジャストスクリューと呼ばれる調整ねじを、ガイドバーの穴に合わせます。
ガイドバーは画像内で右手に持っている、チェーンソーの刃を支える部分です。
アジャストスクリューは、画像内で指を差している箇所となります。
ガイドバーを仮付けしたら、溝にソーチェンを這わせるようにセット。
サイドカバーを仮取り付けし、アジャストスクリューを回してチェーンの張りを調整します。
アジャストスクリューは、
時計回り | ガイドバーが出っ張る | チェーンが張る |
---|---|---|
反時計回り | ガイドバーが引っ込む | チェーンがたるむ |
と調整可能です。
適切な張り具合に調整したら、サイドカバーをしっかりと固定しましょう。
張り具合はおおよその目安で、
程度がちょうど良いと言われています。
作業者によって好みが分かれる部分なので、張り具合を調整すると良いです。
ソーチェンを販売しているおもなメーカーは、3社あります。
スチール社はチェーンソーから替刃まで自社で製造しており、とても高品質です。
互換性があり他社チェーンソーでも使用できるので、本体を買い直す必要はありません。
独自の特徴や、品番の確認方法を解説します。
スチール社のソーチェンは、他社にはない特徴を備えています。
オイロマチック潤滑システムとは刃に細かいオイル経路を作ることで、摩擦による動力減衰を軽減することです。
ガイドバーの負担軽減につながり、チェーンソーの性能を最大限に発揮させます。
ハードクロームコーティングは、カッターのクロームメッキ処理です。
もともと特別な鋼鉄から製造されており、クロームメッキでさらに耐久性が向上しています。
ストレッチングとは、スチール社独自のソーチェン最終工程です。
一定の力で引っ張り続けることにより、ソーチェンに弾力性を与えます。
柔軟性が高まり摩耗も少なくなるので、ストレッチング工程を経たソーチェンは寿命が長いです。
またスチール社はチェーンをつないでいる「ドライブリンク」に、鏡のような滑らかな穴が作られています。
摩擦を減らすように加工されているので、長寿命です。
リベットと言われる接合部品は特別な硬化処理が施され、安全面も考慮されています。
スチール社のソーチェンは寿命が延びるようたくさんの工夫がされており、他社製品と比べて高品質です。
スチール社のソーチェン品番は、以下の2点を見ることで確認できます。
チェーンタイプを確認するには、ソーチェンに刻印されている文字を確認します。
カッターとドライブリンク、それぞれ右側に刻印されている文字です。
刻印されている文字の組み合わせで、チェーンタイプが決まります。確認時は、下記の表を参考にしてください。
カッターにある刻印 | ドライブリンクにある刻印 | チェーンタイプ |
---|---|---|
PM | 1 | 61PMM3 |
P | 3 | 63PM3 |
325 | 6 | 26RM |
3/8 | 1 | 36RM |
1/4 | 3 | 13RMS |
6 | 1 | 61PMM3 |
6 | 3 | 63PM3 |
2 | 6 | 26RM |
3 | 6 | 36RM |
1 | 3 | 13RMS |
次にドライブリンクの数を確認しましょう。
ソーチェンには数値の記載がないので、実際にドライブリンクを数えなくてはなりません。
チェーンタイプとドライブリンクの数がわかれば、あとはかんたんです。
「チェーンタイプ」と「ドライブリンクの数」をハイフンでつないだものが、スチール社ソーチェンの品番になります。
※カッターの刻印が「6」でドライブリンクの刻印が「1」、ドライブリンクの数が「56」なら「61PMM3-56」というイメージです。
スチール社の替刃はどんなものがあるのか知りたい方へ、おすすめ商品をまとめました。
現在使用しているソーチェンの品番がわかっていれば、ぜひ比較してみてください。
他社チェーンソーやソーチェンを使用している場合も、スチール社のソーチェンが対応しているか確認しておきましょう。
【スチール 純正ソーチェーン 61PMM3-50 1本入 チェーンソー 替刃 ピコマイクロミニ3】
カジュアルユーザー向けのソーチェンで、価格も安価です。
ドライブリンクの厚さ | 1.1mm |
---|---|
ピッチ | 3/8″P |
ドライブリンクの数 | 50 |
エントリーモデルとして最適な、低振動ソーチェンです。
切り目が非常に狭く、高性能な切断能力を持ちます。
キックバックの発生率が少なく、耐摩耗性が高いのも特徴です。
オレゴン社の「90PX-50E」と互換性があります。
【スチール 純正ソーチェーン 63PM3-52 1本入 チェーンソー 替刃 ピコマイクロ3】
小型チェーンソー向けに開発された、低摩耗なソーチェンです。
ドライブリンクの厚さ | 1.3mm |
---|---|
ピッチ | 3/8″P |
ドライブリンクの数 | 52 |
DIYや林業にも、幅広く使用できます。
切断性能が高いにも関わらず、キックバックは発生しづらいです。
多くの人が愛用しており、信頼性も高め。オレゴン社の「91VXL-52E」と「91PX-52E」に互換性があります。
チェーンソーの刃を交換しないと切れ味が落ちるばかりではなく、ケガの可能性もあります。
交換作業は難しくないので、メンテナンスとともに最適な状態を保つよう意識しましょう。
現在使っているソーチェンの品番を確認して、予備のソーチェンを購入しておけばもしものときも安心です。
ソーチェン選びから実際の交換までやってみたい方は、ぜひ本記事を参考にしてくださいね。
チェーンソー本体の比較をしてみたい方は、下記記事も参考にしてください。