エアーコンプレッサーの業務用は種類が多く、なにをどう選んだらいいかわかりにくいです。
また業務用のコンプレッサーは高価なので、失敗はしたくないですよね。
業務用エアーコンプレッサーを導入しようと思ったとき、上記のような疑問を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、「エアーコンプレッサーの業務用を選ぶ際の基準と種類ごとの特徴」についてまとめました。
主要なメーカーや中古での入手方法についても触れているので、コンプレッサー選びに悩んでいるならすぐ解決できますよ。
ぜひ参考にしてくださいね。
目次
エアーコンプレッサーとは外気を取り込んで圧縮し、高い圧力を保った空気を排出する機械です。
排出された高圧の空気は、エアーを使って動くさまざまな工具や機械の動力源になります。
業務用のエアーコンプレッサー選びに悩んだ際は、まずどんな用途でエアーを使うのか決めると選びやすいでしょう。
どんな用途でエアーを使うのかによって、求められるエアーコンプレッサーの種類が変わります。
おもにエアーの質に関わる方式は2つあるので、用途に合わせて選ぶと良いでしょう。
・給油式
給油式はコンプレッサーのなかでも安価で、一般的に使用されることが多いタイプです。
吐き出されるエアーに、わずかなオイルが混ざります。
オイルを使用するのは理由があり、コンプレッサー内の密封・空気の冷却や内部の潤滑に重要な役割を果たすからです。
安価に導入できるため多くの現場で使われていますが、エアーの質を求める環境では適しません。
また給油式を使っていても外部フィルターを併用し、浄化しながら高い純度のエアーを使う場合もあります。
・オイルフリー式
オイルフリー式は、吐き出されるエアーにオイルが混ざらないタイプです。
上記のような、作業中に油分が混ざると困る繊細な作業で使用します。
しかしオイルを使わずに圧縮空気を作り続けるコンプレッサーは、高度な技術とコストが必要です。
給油式と比べて高価になるため、オイルの汚染がどれくらい作業に影響を与えるか想定して機種を選んでください。
コンプレッサーを使用すると、どうしても作動音が発生します。
しかも機種によって作動音が大きく異なり、静音性が高いと価格も上がる傾向です。
・レシプロコンプレッサー
コンプレッサーのなかでは一般的なタイプで、特に騒音対策は取られていません。
吸気と排気の弁がついたシリンダー(筒)の中を、ピストンが動いて空気を圧縮する仕組みです。
騒音値は62~76dB(デシベル)という数値で、掃除機の音や高速走行時の車内と例えられています。
・パッケージコンプレッサー
通常のレシプロコンプレッサーに外装がつけられており、作動音が小さいタイプです。
騒音値は50~60dB(デシベル)で、エアコン室外機と同じくらいの作動音が鳴ります。
静音性を求める場合には、パッケージコンプレッサーを選ぶと良いでしょう。
・スクロールコンプレッサー
振動が少なく、作動音をかなり抑えたタイプです。
騒音値は45dB~で、図書館並みの静けさを実現。作動音はほとんどわかりません。
うずまき状の羽根が2枚、常に空気を圧縮します。少し複雑な原理で動くため、ぜひ動画も参考にしながら動作イメージをつかんでください。
デメリットとして、あまり高圧の圧縮に対応していない場合があります。
・スクリューコンプレッサー
2つの噛み合ったスクリューが回ることで、溝を通る空気が圧縮される仕組みです。
動作原理については、下記の動画も参考にしてください。
スクロールコンプレッサーと同じく、動作音がとても静かで効率よく空気を圧縮できます。
また耐久性が高いため、連続稼働を要する施設で利用されることが多いです。
電源が取れない場所で使う場合や、持ち運ぶことが多いなら「現場用コンプレッサー」が最適です。
上記の用途で活躍します。騒音値は62~80dBで、掃除機の音と同等クラス。
持ち運ぶなら、12~15リットル程度のタンクまでがおすすめです。
業務用のエアーコンプレッサーを扱っているメーカーは多く、歴史ある会社も多いです。
それぞれメーカーごとの特徴もあるため、主要メーカーを押さえておくとコンプレッサー選びの参考になるでしょう。
創業90年以上のトップメーカーで、製品は環境衛生と省エネ性能に優れています。
分野を問わず多くのユーザーが愛用しており、技術力と信頼性が高いです。
ほかにもエアーを必要とする場面で広く活躍し、サポート・メンテナンスも手厚いです。
スウェーデンに本社を持つ、創業100年以上の老舗メーカーです。
事業展開はおよそ180カ国以上で、まさに世界規模でトップシェアを獲得しています。
ニーズに合わせた機種の選定から導入、アフターサービスまで行うサポート体制が強みです。
レンタルサービスも行っているので、購入前に試してみるのも良いでしょう。
創業90年以上の歴史がある老舗メーカーで、業界トップのシェア率を誇ります。
国内のみならず、海外でも事業展開を行っているグローバル企業です。
ほかにも塗装道具が有名で、1927年から販売している実績があります。
アネスト岩田は、製品ラインナップの豊富さが特徴です。
創業80年以上のメーカーです。
企業名よりもブランド名「エアマン」のほうが知られており、多くの現場や工場で使われています。
とくに屋外設置型のコンプレッサーが広く利用されています。
利用者の問題解決を目的とし、独自のサイトやカタログを製作しています。
公式サイトからカタログをすぐ入手できるため、コンプレッサーだけではなく周辺機器の導入もしやすいです。
ものづくりのサポート(工作機械や設備・工具の販売)を得意とし、快適生活を支援する住宅設備機器も取り扱っています。
エアーコンプレッサーの業務用は価格も高く、移送や工事で導入費用がかさみがちです。
業務用コンプレッサーは耐久性が高い商品も多いため、中古での利用を考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし中古品をどうやって入手すれば良いのか、わからない場合もあります。
そこで中古コンプレッサーの扱いが多い、信頼できるサービスや専門店を厳選しました。ぜひ参考にしてください。
・中古機械情報百貨店
全国の中古機械情報を検索できる、大規模な販売仲介サイトです。
提携企業が多く、情報の豊富さと質の高い機器をお探しならチェックするだけでも参考になるでしょう。
コンプレッサーだけではなく、業務用機器なら数多くのジャンルを取り扱っています。
価格や送料の決定には、売り手との交渉が必要です。
・マシンライフ
全日本機械業連合会(全機連)が運営している、中古機械の販売仲介サイトです。
日本全国にある120社以上の企業から、多数の商品が出品されています。
運営母体が大きく、信頼性も高いです。また価格や送料は直接、掲載会社へ問い合わせを行います。
ラインナップの豊富さでは、とてもおすすめなサイトです。
・FULL道具屋 無限堂
機械工具のほか、オフィス家具や暖房機器を取り扱っているサービスです。
実店舗があり、近隣の場合は自社便の運送を行っています。
なんと自社便の場合はトラックの積載量を超えない限り、2品目以降の送料がかかりません。
上記都県の近隣でしたら、周辺機器も一緒に購入するとお得です。
・メカニー
中古販売20年の実績があり、豊富な在庫を持つサービスです。
滋賀と福岡に営業所があり、配達だけではなく設置まで請け負ってくれます。
中古マシンを再生する技術力の高さから、質の良い機器の導入が可能です。
またアフターフォローも行き届いており、安心して購入できます。
ネットオークションやネットサービスを利用して購入する方法もあります。
大手であるヤフオクや楽天、ジモティーが利用しやすいでしょう。
個人取引だけではなく、中古販売の専門店が出品していることも多いです。
ジモティーの場合、近隣であれば無償譲渡が新着情報に載っていることもあります。
できるだけ最新情報を見ておくと、良い条件のものが手に入りやすいです。
エアーコンプレッサーを中古で購入した場合、基本的に保証はありません。もしあっても3ヶ月程度です。
年数の古いものは安価になりますが、故障した場合に修理部品が入手できない場合もあります。
また製造から20年以上経過した製品は、交換部品が製造中止になっていることが多いです。
古すぎる製品は、故障したら廃棄しなくてはならない可能性も考慮すると良いでしょう。
しかし処分するとしても料金が発生するため、あまり古すぎるものは最初から購入しないほうが賢明です。
購入時は修理やメンテナンスを請け負ってくれる会社があるかどうか、事前に調べておくと良いでしょう。
なぜなら中古品の場合、販売店が交換部品の供給ルートを持っていないこともあるからです。
修理を依頼しても対応できないケースがあると、いざ故障してから慌てることもあります。
長期間にわたってエアーコンプレッサーを使用する場合は、多少高くついても修理やメンテナンスを視野に入れると良いです。
エアーコンプレッサーは、用途に合わせて多くの種類があります。
自身の使い方を考え、使用環境に合ったコンプレッサーを導入すると快適です。
また中古品を導入する際は、故障時の対応も踏まえて導入すると安心して使用できます。
ほかにもコンプレッサーを比較したい方は、下記記事を参考にしてください。