DIYや引っ越しのときに引き出しや扉を止めるために使うテープといえば養生テープですが、実は詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
養生テープは種類やサイズによって多少の違いがあり、使い方次第でいろいろ便利に利用できるアイテムです。こちらの記事ではガムテープとは異なる養生テープの基礎知識や正しい使い方、便利な使い方アイデアやおすすめ養生テープを紹介します。
災害の際や台風などの対策にも養生テープはおすすめです!では詳しく見てきましょう。
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目次
養生テープは一般的にポリエチレンで作られたテープで、表面に細かい網目があるので手で簡単に切れるようになっています。養生テープの特徴は取り外すことを前提に使われることであり、はがしたあとが残りにくい特性があります。
もともとは工事や塗装、引っ越しなどの作業中に使われるもので、はがし忘れを防ぐために目立つ色をしています。カットのしやすさやはがしやすさから、近年では仕事中だけでなくDIYアイテムとして重宝される便利アイテムとして使う方も多くなってます。
養生テープの「養生」とは工事中にキズが付かないように保護したり、塗装で塗料がはみ出さないようにするための養生シートを貼るためのテープ、という意味があります。テープだけではガムテープやセロテープなど、ほかのテープと混同されるために「養生シート用のテープ」と区別して名付けられています。
基本的に使用後ははがしてしまうので、粘着力が弱く糊が残りにくい仕様になっています。養生テープの素材は大きく分けて2つあり、それぞれ素材別に使う意味が違ってきます。養生テープの種類ごとの意味や特徴があるのでチェックしてみましょう。
紙素材はマスキングテープと表記されていることもあり、ほかの素材に比べて粘着力が低いので跡がほとんど残らない特徴があります。DIY初心者でも簡単に扱え、賃貸の床や壁に貼っても糊跡が残らないのでおすすめです。
長時間貼りっぱなしになる場合は紙素材の養生テープがいいでしょう。紙素材は幅が細いタイプも多く、細かい箇所の養生や狭い場所に使いやすい種類もあります。紙素材なので水や湿気に弱く、水回りには適さないので注意してください。
紙素材よりも粘着力強く網目状になったクロス素材の養生テープは、基材となるのがポリエチレンで一般的に養生テープと聞くとこちらのタイプを思い浮かべるのではないでしょうか。
ガムテープよりも粘着力が低いものの、長時間貼り付けたままにすると、はがしたときに糊跡が残る場合があります。特に木材や塗装した場所に貼ると木材がベタついたり塗装がはがれる恐れがありますが、短い時間であれば心配ありません。
絶対に糊の跡を付けたくない、という場所には紙素材を使うようにしましょう。耐久性や耐水性があるので、キッチンや風呂場、洗面所などにも使うことができます。また、幅が広いタイプがほとんどなので、塗装時のマスキングにも使いやすくなっています。
DIYや引っ越し作業などさまざまな用途に使える養生テープですが、まずは基本的な使い方からチェックしていきましょう。養生テープはハサミやカッターなどの刃物がなくても手でカットできるものがほとんどで、狭い場所やハサミが使いにくいようなところでも使いやすくなっています。
種類や切り方によっては手でカットすると縦に避けたり、糸が出てくる場合もあるので注意してください。そのときはハサミを使って、一度切り口をきれいにしてから使いましょう。
養生テープの基本的な使い方に仮止めがあります。引っ越しや模様替えなどで収納ケースや家具を移動させる際に、引き出しや扉が開かないように養生テープで止めると扱いやすくなります。
粘着力が弱くはがした跡が残りにくいので仮止めに最適ですが、テープの長さが短いとすぐにはがれてしまうので、仮止めするときは長めに貼るといいでしょう。紙を一時的に押さえるために貼っても、普通のテープのように紙がはがれません。
養生テープのベーシックな使い方は養生シートを固定することです。養生シートとは建築現場やリフォーム、引っ越し作業で商品や資材、壁や廊下などにキズをつけないよう保護するためのシートで、養生テープを使ってシートがずれてしまわないように、しっかりと固定するのが一般的です。
養生シートだけでなく、塗装時に敷くブルーシートや塗装するときに周囲を保護するビニールシートなどを固定するときにも使えます。
意外な使い方がされているのが医療現場で、養生テープは医療用テープとしても利用されています。注射をしたときにガーゼを止めるテープに紙素材の養生テープが使われています。
さらに骨折や怪我のときにシャワーをする場合、患部を水で濡らさないように防水の袋で覆い、養生テープで止める場合もあります。養生テープは粘着力が弱いので、肌への刺激も少なくなります。
緊急時に患部に当てたガーゼを押さえるために普通の養生テープを使うこともできますが、いくら肌への刺激が少なくても医療用の養生テープではないので、そのあとは貼りっぱなしにせずできるだけ病院に行くようにしましょう。
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養生テープは粘着力の違いによってガムテープの代用品として使うことはできません。特にダンボール箱を養生テープで止めてしまうとすぐに開いてしまいます。
引っ越しの荷造りで手元に養生テープがあるから、とダンボールの梱包に養生テープを使ってしまうとフタ部分が開いたり底が抜けて中身が出てしまうこともあります。養生テープとガムテープは粘着力がまったく違うのでしっかりと使い分けすることが大事です。
梱包には使えませんが、ダンボール箱の側面に中身がわかりやすいようにネームタグにする場合は油性ペンで書き込めるタイプの養生テープが使えます。
紙素材の養生テープをマスキングテープと表記しているものもありますが、大きなグループに分類するとマスキングテープも養生テープの一種として扱うものの、狭い範囲ではマスキングテープは別物として扱われます。
一般的にマスキングテープといえば文具用品に分類され、ラッピングや装飾に使われるもので、養生テープよりも幅が狭くセロテープぐらいの小さいサイズが特徴です。マスキングテープには包み込むという意味があり、養生テープと同じように粘着力が弱くなっているので貼り替えが容易にできます。
養生テープに分類されるものでマスキングテープと表記されているタイプは紙素材であり、特に糊跡を残したくない場所など粘着力をほとんど必要としないところに使います。
マスキングテープは張り替えが簡単で粘着力が弱く、使い方次第でいろいろなアレンジができます。好みのマスキングテープを用意していろいろなものをリメイクするために便利に使えます。
特にマスキングテープはペンで書き込めるタイプのものが多く、ちょっとしたラベリングにも重宝します。
無地のマスキングテープを利用すればラベルとして文字を書き込むこともできます。好きなカラーやデザインのマスキングテープをビンや小物入れに貼るだけでおしゃれなラベルになります。
同じ種類のボトルを揃えてラベリングすれば統一感があり、見た目にもおしゃれです。マスキングテープは失敗してもすぐに貼り替えできるので、イメージに合わないときや気分を変えたいときもすぐにチェンジできます。
ダイソーなどの100均にはシンプルなボトルやビンも多く、マスキングテープを使ってアレンジしやすいのでおすすめです。調味料や乾物などはボトルに入れ替えて保管すれば見た目にもすっきりします。
シンプルで無機質な壁をDIYするときもマスキングテープがあれば塗装要らずで簡単です。幅の広い無地のマスキングテープを間隔をあけて壁に貼ればストライプになり、丸くカットしたものを貼ればドット柄が簡単にできます。柄のあるマスキングテープを使えばそれだけでおしゃれなDIYがすぐに作れます。
壁紙を貼り替えたいけれど手間と時間がかかる、とこれまでできなかった方もマスキングテープを使えばあっという間にDIYでアレンジできるようになります。細いタイプはそのまま好きなデザインを施したり、大きなアートに挑戦するのもおすすめです。養生テープでDIYする最大のメリットは作り変えが容易で、時間のないときでもあっという間にできるところでしょう。
養生テープよりも幅の狭いマスキングテープは細かいところの養生に使いやすく、部屋の角や車、バイクなどを塗装するときにも便利です。細かい部分を塗装するときはマスキングテープが使いやすく、小さなパーツを仮止めするときにも役立ちます。
車の塗装用マスキングテープもあるので、上手に使い分けてください。
養生テープにはいろいろな種類やサイズがあり、用途に合わせて使い分けができます。安いものや使いやすい、おすすめ養生テープを紹介します。
最も安く購入できる100均ダイソーの養生テープはほかのメーカーよりも粘着力がかなり弱く、短くなっています。しかしその粘着力が弱いことを逆手にとり利用できる場合もあり、軽く仮止めしたいときにはおすすめです。特に台風シーズンの窓ガラス割れ対策に100均の養生テープが活躍しています。
段ボール箱のラベルや机に貼るメモ、ハンドメイド用のテープなどに利用すると糊が残らないので便利です。ダイソーで購入するときは商品名が「仮止めテープ」になっていることもあるので注意してください。
また、売り場も文具コーナーに置いてある店舗が多いので、ダイソーの養生テープを探すときはまず文具コーナーをチェックしてみてください。最近ではDIYに使われることも増えてきたので、店舗によってはDIYコーナーに置いてある場合もあります。
しっかり貼れるのに糊が残りにくいダイヤテックスのパイオランテープは養生テープのなかでも馴染みのあるおすすめ製品です。緑色のテープで一番馴染みのある養生テープではないでしょうか。
カットもしやすく耐水性や耐湿性があるので水周りや外での作業にもおすすめで、仕事からプライベートまで、DIYや塗装など幅広く利用できます。
ニチバンのフィルムクロステープは網目状になっているので手でカットしてもまっすぐ切れて、糸くずが出にくくなっています。ある程度の粘着力があるため、数回の貼り直しにも対応できます。
カラーは緑と白があり、どちらも目立つ色なのではがし忘れもなく使う場所によって色を選ぶことができます。テープ同士がくっつきにくく、重ね貼りにも最適です。耐久性と耐水性があるので、台風の窓ガラス割れ対策に利用する方も少なくありません。
内装や外装作業におすすめのオカモト・養生用クロステープは手で素早くカットでき、糸がほつれにくいので扱いやすくなっています。半透明で油性ペンで書き込むことも可能なので、仮止めした場所に目印を書きたいときにもおすすめです。
厚みがあり貼った下地を傷めず、台風対策にも使えるテープで耐久性や耐久性もあります。
緑や白の養生テープが多いなかで珍しいカラー、さくら色をしているのが日東電工の養生用テープです。仮止めや養生目的だけでなく、DIYやリメイクにも使える淡いピンク色は幅広い使い方に向いています。
目立つ色なのではがし忘れを防ぐことができ、浮きやはがれが少ないため長期間の仮止めやマーカー用にも便利です。DIYでも見た目にこだわる方に人気で、特に女性の利用者が多くなってます。
ダイヤテックスのパイオランつや消しテープはその名の通りつや消しなので、屋外で使用したときの光の反射を防ぐことができます。黒色なので貼る場所によっては目立たず、見た目を気にするときにも使いやすいテープです。
養生用のテープですが、光沢感がないのでパーマセルテープの代用として使う人も少なくありません。一時的ならサドルやバッグの補修にも使えます。耐水性があるので、サドルが破れたときに使う方も多めです。
3Mのマスキングテープは紙素材の養生用マスキングテープで、手で切りやすいのに縦に裂けない、柔軟な紙素材が凹凸のある場所にも使いやすくなっています。
粘着力があるのに糊が残らず直線や曲線など細かい場所にも貼りやすいので、車の塗装用として販売されていますが、もちろん仮止めや養生用としても便利に使えます。
3M(スリーエム)のスコッチ超強力多用途補修テーププレミアムグレードを紹介します。
養生テープとは用途が異なりますが、一緒に常備しておいてほしいアイテムです!補修目的だけでなく、DIY工作にも使えますよ。
対候性に優れており、室内はもちろん野外での使用も可能です。3M従来品よりも接着力が2倍になったため、より強力なダクトテープになりました。
またこの多用途補修テープは、一般的なロール型と異なりカード型のため携帯性に優れています。
ポケットやリュックに入れることができるサイズのため、忍ばせておけばいざという時に役立ちますよ。
プラスチック・金属・木材・粗面など、あらゆる素材に使用可能!一時的な補修や本格的な修繕におすすめです。
養生テープはいろいろな素材の仮止めや塗装時のマスキング、固定用のテープとして普段から便利に使えるアイテムです。用途に合わせてサイズや種類の違う養生テープを用意しておけばDIYやリメイクなど、すぐに使うことができます。
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