車、バイクを走行させるうえで、エンジンオイルは欠かす事が出来ず、またその交換作業は定期的に行わなければなりません。ですが、種類が豊富な中でどれが最適なのか迷うのも致し方の無い所です。今回は、エンジンオイルの選び方、そしておすすめのエンジンオイルをご紹介します。
目次
エンジンオイルとは、その名前の通りエンジンの内部を循環しているオイルの事です。人間で言う血液に当たり、鉄同士が作動し合うエンジン内で発生する鉄粉を取り除き、オイルフィルターへと流す潤滑作用を始め、オーバーヒートを防ぐ冷却作用、錆を防止する作用など、様々な働きをします。
自動車、バイクを扱う上ではなくてはならないエンジンオイルですが、ずっと使い続けていると汚れが溜まり続けます。その為、走行距離により定期的にエンジンオイル交換をするメンテナンスが大切なのです。
乗用車等に使うオイルは、粘度が異なります。それぞれの自動車やバイクには適正粘度と呼ばれるエンジンオイルの粘度があり、これは車種や気候、走行状態など条件に依って異なります。
製品には「5W-40」の様な数値が記載されており、Wの前の数値が低温時の粘度で柔らかく、寒冷地向きです。右側は高温時の粘度であり、硬めで気温の高い地域向きと、気候に依って適切な度数の高さが異なります。
種類は、大きく分けて4ストロークエンジンオイル、2ストロークエンジンオイルの2種に分かれます。4ストロークエンジンオイルはガソリンやディーゼルエンジン、ユニバーサルオイルがあり、ガソリンとディーゼルに関しては適する自動車に利用し、ユニバーサルオイルは両方のオイルとして使いたい時向けです。
そして、少し前に製造されていた事の多い一部の2ストロークのバイク等には、4ストの様に古いオイルを抜く作業が必要無い2ストロークエンジンオイルを使います。
ベースオイルとは、エンジンオイルの元となった原油の種類です。鉱物油はオーソドックスなオイルで安価ですが、酸化しやすくこまめに換える必要があります。部分合成油は鉱物油の弱点を克服させた、長距離移動向きです。そして、化学合成油は些か効果ですが劣化しにくく、スポーツカーなどに向いています。
エンジンオイルを扱っているメーカーで代表的なのはいくつかありますが、例えば扱うオイルのタイプが豊富なカストロールは有名ですし、モータースポーツ技術が活かされたモービル、添加剤なども扱う日本のワコーズなども同じく名前が知られています。
エンジンオイルにも非常に安いものから高価なものまで色々あり、安いものは使えはしますがエンジンは汚れやすく耐熱性も低め、逆に高いオイルはサーキット走行の様な特殊な状況下での走行でも耐えられます。用途に適合するモデルを値段を選ばず決められると理想的です。
本題のおすすめのエンジンオイルを、メーカーごとにご紹介しましょう。モービルの「0W-20 SN/GF5」は、ハイブリッド車向けのオイルです。特徴は、何といっても粘度が非常に低いオイルであるという事です。
低温時の粘度0、化学合成油を100%使っているこのモデルは、ストップする事が多い街中で使用するのに適したオイルであるといえます。粘度の低さゆえに、0W-20が推奨されている車以外は使用は非推奨となっています。
ずっとこの商品を使っていますが、安いオイルをマメに変えるという手法のエンジンよりも明らかにエンジン内部の汚れは少ないです。簡単に比較する方法としてはオイルキャップを開けてライトで照らして見てみるとカーボンやスラッジの差が簡単に分かります。
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2点目は「モービル1 5W-30」になります。化学合成油のエンジンオイルで、省燃費規格に適合しており燃費の向上とCO2排出削減に貢献します。また、低摩擦特性を有しており、これに依ってエンジン内の摩擦による摩耗を軽減してくれます。
元々燃費が悪いターボ車など、燃費を向上させたい車に乗られている方には特におすすめできるエンジンオイルです。4サイクルのガソリン車を始めとして、ディーゼルエンジン車など、幅広いタイプのエンジンに適合しています。
先日タペットカバーを外してパッキン交換しましたが、内部はスラッジ無し。 2,500km毎にオイル交換しているせいか、15年10万キロ乗ってるとはとても思えないキレイさで、さすがモービル1だと再認識。 おそらくオイルに含まれる洗浄成分にノウハウがあるのでしょう。
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「1 SN 0W40」は、ガソリン、ディーゼル双方のエンジンに適合する低粘度エンジンオイルです。高速走行を行うモータースポーツの世界でその品質が保証されており、スポーティーな走行を行う方にも推奨できる一品です。
実際に利用した方からも「大排気量の高級車やスポーツカーに使って安心して走れた」「レース用のミニバイクにコスパよく使えた」など好評な声が上がっており、価格が高くなりがちなスポーツカーなどのエンジンオイルの中では安価に手に入れられるでしょう。
このオイルに交換したところ、マイナス20度以下でも問題なくかかり、アイドリングも安定します。エボの冬用のエンジンオイルと使用していましたが、冬は2台の車のエンジンオイルはこの「モービル1 0W-40 」にお世話になりそうです。
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モービル製オイル最後の4点目は「スーパー 2000 ハイマイレージ」です。従来の高品質基油に合成基油を配合したエンジンオイルで、高品質な添加剤を加えた事でエンジンを健康な状態に保ち、寿命を長持ちさせてくれます。
使用時にオイルがオイルシールから漏れてこない様、シールコンディショナーを配合しているなど、実用的に調整されています。流動点降下剤と粘土指数向上剤により、理想的な粘度と流動性を獲得しています。
以前はシェブロン10W-40鉱物油にワコーズパワーシールドを添加して使っていましたが今年からこちらに変更。滑らかな加速とスムーズな吹き上がり、アイドリングの安定など鉱物油との違いを実感します。既に1000km程走行してますが最初の状態を維持出来てるようです。
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モービルに続いてカストロールから「GTX 10W-30」のご紹介です。DOHCのツインカムタイプに対応しているターボ車、そして省燃費の車に推奨されているオイルで、粘度は10W-30と比較的には柔らかめです。
20年以上ユーザーに利用され続けているロングセラーのオイルとして信頼と実績を持ち、耐熱性能が非常に高い為真夏の炎天下や高出力エンジンにも対応、そして摩擦軽減剤を配合しており、エンジンの寿命を延ばしてくれます。
トラクター及びバイク(原付スクター)に使用していますが、十分性能発揮していると思います、何のトラブルなく20年使用できています、この先まだまだイケマス、安定したオイルと思います。
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「EDGE RS 10W-50」は、全合成油をベースオイルとした4輪のガソリン車専用エンジンオイルです。粘土は10W-50と硬めで、スポーツタイプや高出力エンジンなど高い性能を発揮する自動車に最適な高耐熱性を持ちます。
このカストロールの「EDGE」シリーズは、自動車を開発している大手メーカーの専用オイルにも選ばれている信頼あるモデルです。また、数多くのモータースポーツレースでも実績を残した優秀なオイルでありながら、安価に購入できます。
高粘度でこの値段・性能のコストパフォーマンスは素晴らしいと思います。
一般的な使用では十分な性能を持っています
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「0W-16 SN/GF-5」は、今までのモデルとは打って変わって非常に粘度が低いエンジンオイルです。モービルにも同じ様に低粘度のオイルがありましたが、こちらのモデルも同じくハイブリッド車、そしてアイドリングストップ車向けです。
ベースオイルが100%化学合成油で、低温の状態のエンジンであっても低い粘度から来る流動性を活かし、スムーズに潤滑してくれます。低粘度オイルという事で、0W-16オイル推奨車向けです。
全合成油で4L 3000円はお買い得ですし、チタンFST™で柔らかくとも油膜保持もあるいいオイルだと思います。街乗りからワインディングを流す程度の使い方なら軽く吹け上がり燃費もいいと文句なし、私は冬場これです。
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最後4点目は「GTX DC-TURBO 10W-30」です。硬めの10W-30オイルはカストロールが手掛けて20年以上扱われ続けている信頼あるモデルで、4輪車ならガソリンとディーゼル車双方に適合し利用できます。
硬めのオイルの例に漏れず耐熱性に関しては非常に優秀で、高出力高性能のエンジンを安心して駆動させられます。独自のスラッジプロテクション処方が施されており、内部の金属の摩耗抵抗削減、煤の抑制でクリーンな状態を保ちます。
定番オイルで間違いないです!値段相場も商品評価も至って普通です。オイル圧計とオイル温度計で比較しても、波も無く安定しています。
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おすすめ⑨ワコーズPRO-S40
SAE粘度:10W-40
引火点:238℃
動粘度:91.7(40℃)13.8(100℃)
粘度指数:153
流動点:-42.5℃
ワコーズからもおすすめモデルをご紹介します。1点目は「PRO-S40」で、高性能なストリート仕様のスペックのオイルとして、4輪車はもちろんの事、2輪車にも利用できると幅広く適合しています。
10W-40と粘度に関しては硬めな方に位置します。APIの最高規格、2輪車のJASO:MA両方の規格のすべてのグレードにクリアしているというだけあって高性能であり、その分値段は4L7千円程度と高めですが、保証が付いています。
燃費を意識することなく運転していますが、燃費はカタログスペックに近い9Km。添加剤なども使用したこともなく、このオイルのおかげでしょうか?満足しています。
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タイプ:4サイクルガソリンエンジン専用
容量:4L
API規格:SL/CF
ACEA(欧州規格):A3/B3/B4
JASO:MA
「4CT-S40」は、APIやACEAといった各規格に適合しているモデルです。粘土は5W40と比較的柔らかめであり、欧州の規格に適合しているだけあってフォルクスワーゲン、ベンツ、BMWの様な外国車からの認証も得ています。
その為、国産車のみならず外国産の車にも安心して使えるオイルです。こちらもPRO-S40と同様、4輪車と2輪車双方に利用可能ですので、BMWを始めとした2輪車の外国車など扱いが国産2輪と異なるモデルのオイル交換にも使えます。
色々なメーカーから沢山のオイルが出てますが、ワコーズならこれ!
少し高いけど、一番良いと思います。
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「4CR-40」は、ワコーズの積み上げてきた技術の粋を結集させて作られたエンジンオイルです。ワコーズの持つ最先端の技術により、フリクションロス軽減、耐久、耐摩耗、清浄分散等、オイルの作用のあらゆる面で最高峰の力を発揮します。
レーシングスペックエンジンオイルの名前の通り、競技使用もできますしストリート使用も可能です。4サイクルのガソリンエンジン車、2輪へも利用できる様クラッチやミッションへの影響も加味されており、素油には100%化学合成油を使用しています。
ゼロクラウンで使用。プロステージSとecpを使用してエンジン内部の洗浄を済ませた後に交換。プロステージでも満足してましたが更に静粛性が向上した感じ。高価ですが満足です。
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各ディーラーからもエンジンオイルがラインナップしています。ヤマハ「MA 10W-40」は、100%化学合成油を使用した2輪専用のモデルです。粘度は10W-40と硬めで、大排気量の大きなエンジンでも利用できます。
オイル内には摩耗防止剤や添加剤などが配合されており、2輪車向けのオイルの中ではコストパフォーマンスの面で優れています。常に出てしまう汚れも吸収し、エンジンを良好な状態に維持してくれます。
MT-07にて3年間継続使用 問題ありません
2,500km毎に交換し1万km走行しましたがエンジンは良好と思われ、問題はありません。
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トヨタ「0W-20 SN/GF-5」は、トヨタ社製ハイブリッド車向けのエンジンオイルです。0W-20と低粘度、化学合成油を100%使用しており、0W-20の粘度推奨車のみ使用可能です。
交換後の感想は、音も静かになり、今までよりエンジンが滑る感覚。
やっぱり100%化学合成純正オイルがいいと思う。
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日産からは「SNスペシャル 5W-30」のご紹介です。容量は20Lと4Lなどが多いエンジンオイルの中にあって大容量の為、複数台の車を所有している家庭向けのガソリン車用モデルです。
部分合成油をベースオイルに使っており、且つ粘度は低めでNSグレードのAPI規格に適合している為、省燃費に関しては優れた性能を発揮します。容量が多い為、保管時は酸化しないよう注意しましょう。
純正のオイルがこの価格で手に入るのは、素晴らしい!
ディーラーでもオイル交換をする際、キャンペーン等で安くやってもらえますが、
自分で交換したほうが多少経済的。1番は、自分の車に愛着がわく!!!
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ホンダ「ウルトラ LEO」は、ガソリン車専用のエンジンオイルです。粘度は0W-20と低く抵抗が無く、ベースオイルにはベーシックな鉱物油を使っており、気温の低い寒冷地域でも十分なパフォーマンスを得られます。
燃費性能も優れており、低燃費を重視したい方にも推奨できます。容量は4Lで、実際のユーザーからも1缶で2回オイル交換が出来てコスパが優れているという声もある様です。
ホンダの小排気量車には、てきめんです。添加剤がいっぱい入っているとか、言われるけど、それで十分効果が出ているから問題ない
いろいろためしてこれに落ち着いています。
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トヨタ「キャッスル SN 0W0-16」は、「0W-20 SN/GF-5」と同じくトヨタの手掛けるモデルです。粘度は5W-30と様々な車種に適合できるもので、品質に関しても問題無い為安心して交換できる人気と実績あるオイルです。
ガソリンとディーゼル双方に適合、容量20Lと大容量で価格は6千円程度と手ごろな値段設定で、何台か車を所有している家庭向けと言えます。「燃費とトルク性能がアップしメカノイズも減った」など好評な声も多いです。
自社車両のオイル管理用に購入しました、ガソリン、ディーゼル両方に使えるので重宝します。
安いので全車3000キロ程度で交換しています、安いオイルでこまめに交換する方がランニングコスト的にもエンジンにも良いのではとの考えです。
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MAZDA マツダ純正 ディーゼルオイル エクストラ
API:DL-1
SAE:0W-30
内容量:20L
最後はマツダから「ディーゼルエクストラ SKYACTIV-D」のご紹介です。「 SKYACTIV-D」とはマツダの手掛けているディーゼルエンジンの事で、該当するディーゼル車用に作られたディーラー性オイルとなっています。
デミオ、アテンザといった SKYACTIV-Dエンジンを搭載しているマツダ車のユーザーにおすすめです。粘度は0W-30と低めで燃費性能を高めてくれ、ディーラーでのオイル交換の半額で購入できると純正でもコスパの良さが評価されています。
ディーラーに頼むと1回1万円弱かかるので、このオイルとエレメントを購入し、ディーラーに持ち込み交換しています。エレメントも含めディーラー価格の6掛けくらいで交換可能なので重宝しています。
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用途: 4輪車用ガソリンエンジン専用オイル●規格: API:SN●粘度: SAE:10W50●ベースオイル: 全合成油●内容量: 4L
最後はBPの「vervis SPORT」のご紹介で締めましょう。サーキット、スポーツ走行など、特殊な環境下でエンジンを使用する場面を想定したレーシングスペックの高性能オイルで、耐熱性、エンジンの保護性能に関しては一級品と言えます。
更に、優秀なせん断安定性を発揮してサーキットなどのエンジンを酷使する過酷な状況下でもオイル劣化を低減してくれます。粘度は10W50とレーシングスペックの例に漏れず硬めで、総じてスポーツ走行向けのエンジンオイルに仕上がっています。
エンジンがすごく滑らかに回る!とかそう言うのは無いのですが、ある程度距離を走ってもオイルのヘタリを感じにくいのが決め手になってます。
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冒頭で解説した通り、エンジンオイルは潤滑作用に依る鉄粉などの除去、エンジン自体の冷却など、走行する上で欠かす事の出来ない役割を担っています。例え一般道を走るのが主な軽自動車でも、スポーティーに走るスポーツカーでも、重要性は変わりません。
ご紹介してきた通り、エンジンオイルと一口に言っても粘土や適合車などは非常に豊富にあります。こうした中で適切な選び方をすれば、自分の車の寿命を延ばすのに繋がります。慎重に選び大切に車に乗りましょう。