広島県の府中市に本社を構えるリョービは、アルミダイキャストメーカーとして自動車部品製造などを手掛けており、その技術力には定評があります。同社の電動工具にも、アルミダイキャスト技術が使われておりボディの堅牢性が高く、長く愛用出来る電動工具というイメージが強いのではないでしょうか。
今回は、そんな技術力のあるリョービからリリースされている、インパクトドライバー全23機種を一挙にご紹介します。
目次
インパクトドライバーとドリルドライバーの違いが、いまいち分からないといわれる方も多くいらっしゃいますので、簡単に両者の特徴と違いを説明します。
インパクトドライバーは、ネジを締め付ける力が強いという特徴があり、作業の途中で負荷が掛かると回転方向に対してインパクトが加わり、長いネジでも根元までしっかりと締め込むことが出来ます。
トルクで締め込むのではなく、インパクトで締め込むので、ねじの頭が舐め難い傾向があります。但し、トルク管理機能がないため、割れ易いもろい材料の場合には、衝撃で割れることもあるので注意が必要です。
ドリルドライバーは、その名の通りドライバーだけでなく、先端のチャックでドリルも固定できるため、穴あけなどにも使うことも出来るのが特徴です。
ネジの締め込みを本体の回転トルクで締め込むという特性があるため、トルクの低い機体の場合には、硬い材料などに締め込む際、上手くいかなかったり、ネジの頭を舐めてしまうこともあります。このような場合には、先にドリルで下穴を開けてから作業を行う必要があります。
硬い材料や長いネジを締め込む際はインパクトドライバー、柔らかい材料や短いネジ、ドリル作業がある場合にはドリルドライバーと使い分けをすると、作業もスムーズに進むのではないでしょうか。
出典:amazon
リョービの電動工具にはプロ向け、DIY向け、エントリー向けと大きく3つのカテゴリーがあり、プロ向けはグリーン、DIY向けはレッド、エントリー向けはスカイブルーと、機体色で識別が可能です。
今回ご紹介するインパクトドライバーには、プロ向けとDIY向けの2つのカテゴリーで23機種がリリースされており、プロ向けが20機種、その中でバッテリーを使用した充電式が19機種、100v電源仕様が1機種あり、DIY向けが3機種あり充電式が2機種、100v仕様が1機種となっています。
充電式のコードレスタイプはバッテリー容量が10.8V、12V、14.4V、18Vの4種類がリリースされていますので、シチュエーションにあったインパクトドライバーをお選びください。
バッテリーの電圧の低めな10.8Vや12V仕様については、しっかりした基本性能を備えていますのでDIYにも気軽に使えるモデルで、14.4Vや18.0Vの電圧仕様のインパクトドライバーは比較的、工具慣れしたDIY上級者の方や業務で使われるプロの方など向けというイメージで、工具選びをされても良いかも知れません。
出典:Youtube
プロ向けのコードレスモデルは19機種あり、バッテリーの電圧や電流値によっても若干の変化があります。まずは18.0Vモデルからご紹介します。
電流容量値1,500mAhのリチウムイオンバッテリー( B-1815L)を搭載し、最大トルクは170N・mで、M4~M8までの小ネジや普通ボルトM5~M16といった、良く使われるサイズを締め込むのに便利なモデルです。ブラシレスモーターを搭載しており、最大回転数2,800min-1で、インパクト数は3,200min-1と十分な性能を備えています。
小型で高効率な4極モータと18Vの高電圧、電流容量値1,500mAhのリチウムイオンバッテリー( B-1815L)の組合せで、最大締付トルク165N・mを誇ります。トリガーの引き具合により、回転数も0~2,500回転/分の範囲で自由に調整が可能な無段変速機構を備えているため、ネジの締め始めなどに非常に便利です。
電流容量値5,000mAhとバッテリー容量が大きく、作業状況によって変わりますが、1回のフル充電で6.2mm×63mmの木ネジを米松に締め込む場合に、約350本を連続して締込むことが可能なスタミナを備えています。インパクト数は0~3,000min-1を誇り、トリガーの握り込みによって変化する無段変速機能も相まり、使い易いモデルに仕上がっています。
バッテリーの電流値容量は1,500mAhと決して大容量ではないですが、ブラシレスモーターを搭載することで本体サイズを129×79×214mm、バッテリーパックを含んだ重量が約1.2㎏と非常に軽量かつコンパクトに仕上げられたモデルです。このモデルの最大の特徴は、インパクト数を弱(0~1,200min-1)、中(0~2,400min-1)、強(0~3,600min-1)の3段階から選択することが可能な点です。
バッテリー容量が5,000mAhと大きく、作業条件によっても異なりますが、1回のフル充電で、米松に4.2mm×60mmの万能ビスを約750本締め込むことが可能です。最大締付トルクが175N・mと最大インパクト数3,600min-1を誇り、状況によってインパクト数を3段階に切り替えることが出来るようになっています。更に暗い場所での高輝度LEDが標準装備されていますので非常に便利です。
リョービのインパクトドライバー中で、トップクラスの性能を誇るモデルです、最大締付トルク 180N・mで回転数を5段階、インパクト数を4段階に変更が可能で、作業状況に応じて細かく設定を変更することで、作業効率が向上します。またバッテリーの電流容量は5,000mAhで、米松に4.5mm×90mmのコーススレッドを約400本締め込むことが出来るスタミナを備えています。バッテリーを含む機体重量も1.5kgと軽量で、作業者の負担を軽減します。
リョービのインパクトドライバーを牽引するフラッグシップモデルで、バッテリー込みの重量は1.4kg、重量機体サイズは106×79×240mmと軽量かつコンパクトですが、最大締付トルクは180N・mとクラス最大を誇ります。また本体サイドにあるボタンで回転数を5段階、インパクト数を4段階調整することができ、さまざまな作業に対応できます。更にIP56国際規格適合の防塵、防水性能を備えており、過酷な環境でも安心して使うことが出来ます。
出典:Youtube
リョービの充電式インパクトドライバーの中で、14.4Vシリーズは最も機種数が多く
、最新のインパクト機能やインパクト数の切り替え機能など充実した装備を備えたモデルから、しっかりした基本性能を追求したモデルなど、様々です。14.4Vシリーズのインパクトドライバーを簡単にご紹介します。
このモデルは超真芯打撃機能を搭載しています。これはハンマーの打撃面が回転方向に対して直角にすることで、まっすぐにインパクトすることができ、力の伝達ロスを軽減する機能です。最大締付トルク160N・mで確実な締付性能を有しています。またインパクト数を弱(0~2000min-1)、中(0~2600min-1)、強(0~3,600min-1)の3段階に切り替えが可能で、締付作業に合わせて任意に選択が出来ます。
最大締付トルクは165N・mで、このモデルにも、インパクトの力を効率良く回転方向に伝達する、超真芯打撃機能が搭載され、作業効率の向上に成功しました。防塵、防滴仕様となっており急な雨などに降られても安心で、作業現場で、おが屑などが飛散した際も、防塵フィルターでしっかりとモーター内部を保護してくれます。バッテリーを含む本体重量は1.4kgと軽量で、長時間の作業でも疲れ難く、作業者の負担を低減します。
電流容量が1,500mAhのバッテリーを採用しており、作業状況によって異なりますが1回のフル充電で6.2mm×63mmの木ねじを米松に約90本も締め込むことが可能です。最大締付トルク150N・mを誇り、強弱の2段階にインパクト数を切り替えが可能で、切替スイッチもバッテリー表示部分に設置してあり、作業中でも簡単に操作が出来るようになっています。
ワンタッチビット装着機能を搭載しており、ドライバービットを差し込むだけで簡単に作業準備が出来るため非常に便利です。またモーターブラシが消耗した場合に、簡単に交換が出来るようにブラシキャップを備えていますので、整備性も高いモデルとなっています。インパクト力と一緒に回転数の強弱切り替えが可能です。無段変速機能も使い勝手の良いインパクトドライバーです。
バッテリー電流容量が1,500mAhで、フル充電1回の使用目安は6.2mm×63mmの木ネジを約85本も締め込むことが可能です。作業時に握り易い、細握りグリップを採用しており、作業者の疲れを軽減するよう工夫されています。また最大締付トルクは135N・mあり、インパクト数も最大で3,000min-1と、確実な締め込み作業を実行できる基本性能を備えています。
バッテリーの電流容量が3,000mAhの電池パック B-1430Lが2個標準で同梱されており、急速充電時間が27分と短いため作業をしながらの充電が可能です。上手くローテーションを行えばバッテリー切れの心配をせずに長時間の作業が行えます。また最大締付トルクは140N・mで、インパクト数は0~3,000min-1十分なスペックを備えていますので、使い易いモデルです。
こちらは先にご紹介したBID-1416のバッテリー電流容量が異なるモデルとなります。バッテリー容量は5,000mAhのB-1450Lを搭載しており、BID-1416と同様、急速充電時間が27分(通常充電は50分)と短いため、付属している2個のバッテリーを上手くローテーションすることで長時間の作業が可能になっています。またバッテリーを含んだ機体重量は1.6kgと軽量で、最大締付トルクも140N・mと十分な性能を備えています。
別売りのドリルチャックセットを使用することで、ドリルドライバーのような穿孔作業を行うことも可能で、汎用性の高いインパクトドライバーです。最大締付トルクは140N・mで、高力ボルトであれば、M5~M12クラスを締め込むことが可能で、締め込むことが可能で、重量も1.4kgと軽量に作られており、現場で長時間作業をしても負荷を少なく抑えてくれます。
ブラシレスモーターを採用することで、全長は129mm、バッテリーを含む機体重量を1.2kgに抑え、14.4Vシリーズの中でもトップクラスの軽量さを実現したモデルです。最大締付トルクは160N・mと強力で、更にインパクト力を電子制御による3段階から選択することが可能で、作業状況によって自由に変更が可能になっています。また反動の少ないブレーキ機能を装備していますので、手への負担が少ないのも特徴の一つです。
14.4Vシリーズの中で最高峰のモデルで、ブラシレスモーターを搭載し全長117mm、バッテリーを含む機体重量は1.4kgとコンパクトに作られています。最大締付トルクは175N・mと、18Vクラスと比較しても遜色ないパワーを誇り、打撃数は1,200min-1から最大打撃数が3,500min-1のテクスモード、弱、中、強の4段階に調整が可能になっています。バッテリーの電流容量も5,000mAhと、リョービの搭載バッテリーとしては、最大クラスで長時間の作業も可能です。
こちらのアイテムをメーカーHPで見る!
http://www.ryobi-group.co.jp/powertools/products/item_detail.php?pid=1456
出典:Youtube
12.0Vシリーズと14.4Vシリーズ最大の相違点は、バッテリーの構造です。12.0V仕様のモデルの場合はニカドバッテリー(ニッケル・カドミウムバッテリー)を採用しており、14.4Vシリーズ以上のモデルはリチウムイオンバッテリーを搭載しています。ニカドバッテリー搭載モデルは、若干重量が重くなりますが、リチウムイオンバッテリーと比較しても、ネジ締め作業には問題ない出力を備えています。また、価格面も若干安くなるため、コストパフォーマンス重視の方にはおすすめです。
最大締付トルクは120N・mで、インパクト数と回転数を2段階に切り替えでき、インパクト数は2,500~3,000min-1で回転数は1,600~2,200min-1と14.4Vシリーズのインパクトドライバーと同等の性能を誇ります。また本体グリップが細くデザインされたスリムグリップを採用しており、非常に握りやすく作られており長時間作業時の負担を軽減する工夫がされています。
このBID-1250は、先にご紹介したBID-1229とは異なり、DIYカテゴリーのインパクトドライバーとなり、赤い筐体が目を惹きます。最大締付トルクは133N・mで、最大インパクト数の2段階の切り替え機能を搭載し、2,500~3,000min-1と調整ができ、硬めの材料でイスなどを作る場合や室内棚を作る場合など、状況に応じた作業が可能になっています。ニカド電池パックB-1203M1が2個付属していますので、長時間の作業も安心です。
このBID-1260もDIYモデルとしてリリースされており、初心者の方でも安心して使える締付けトルクの2段階調整機能が装備されています。材料が薄かったり、強度がない場合には締め込みトルクの調整が難しく、材料を破損することもありますが、低速での締付トルクは75N・mに抑えられていますので、材料を傷める可能性が少なく安心です。またこれに合わせてインパクト数と回転数も同時に調整されますので使い勝手が良いモデルとなっています。
出典:楽天
リョービからは、プロ向けのインパクトドライバーとして、10.8Vのリチウムイオンバッテリーを使用したモデルが1機種だけリリースされています。短時間の軽作業を想定した、使い勝手の良いモデルなのでご紹介します。
短時間の細かな作業をメインに考えられた機種で、バッテリーを含む機体重量が1.0kgとリョービの充電式インパクトドライバーの中で最軽量となり、体への負担が少なくなるように設計されています。また作業性を向上させるためにビットの取り付けも簡単で、スリーブに差し込むだけでロックされるワンタッチ機構が採用されているのも特徴の一つです。最大締付トルクは105N・mで、高電圧モデルと比較すると若干低めですが、最大インパクト数は3,400min-1と、軽作業に十分な性能を備えています。
出典:Youtube
バッテリーの残量を気にせず作業が出来る、100V電源仕様のインパクトドライバーも、プロ向けとDIY向けの2機種がリリースされていますので、ご紹介します。
このID-140はプロ向けにリリースされた100V電源仕様のインパクトドライバーで、インパクトハンマーの打撃力が回転方向に掛かる真芯打撃機構を搭載しており、最大締付トルクも140N・mあり、確実な締込みを実現しています。またビットの取付けも簡単で、スリーブに差し込むだけのワンタッチ機構で簡単に固定できますので、例えば、ネジやボルトの締め付け種類が多いなど、ビット交換が何度も発生する作業には非常に便利に出来ています。機体重量も1.2kgと軽量なので、天井や高い場所での作業も楽に出来るのが特徴です。
100V電源仕様のDIY向けモデルで、最大締付トルクは110N・m、最高回転数は2,400min-1、最大インパクト数は3,200min-1と、先にご紹介したプロ向けモデルのID-140と比較しても、見劣りしない性能を備えています。機体重量も1.0kgと軽量で、DIY初心者の方や女性の方でも気軽に長時間使える軽量モデルです。ただ最大出力が180Wなので、高負荷の作業よりも、軽いネジ締めなど、負荷が少ない作業に向いているモデルです。
出典:楽天
リョービからリリースされいるインパクトドライバー23機種を一挙にご紹介しました。DIY向けのモデルから、プロ向けのモデルまで幅広くリリースされており、ご自身の用途にあったモデルをじっくりと探してみては如何でしょうか。
インパクトドライバーは、ネジだけでなくボルトなども締め込めますので、1台持っていると非常に便利な電動工具です。今のインパクトドライバーはさまざまな機能が搭載されていますので、長く愛用することを考えると、初期投資は掛かりますが上位モデルを揃えておくことをおすすめします。