家の中や庭先のDIYにも使用できる、木をはじめプラスチックや金属まで簡単に切ることができるフライス盤。そんなフライス盤は卓上タイプもあり、様々なメーカーから販売されています。そこで今回、卓上フライス盤の使い方や基礎知識、また、おすすめの商品を10種類ご紹介していきます!
目次
卓上フライス盤と言っても、家庭で使用できるコンパクトタイプのものがあることをご存知ですか?この後は、家庭に設置しても邪魔にならずに活用できる卓上フライス盤が持つ特徴や、いったいどのような加工を施すことができるかについて詳しくみていきましょう!
「卓上フライス盤」と聞いても、多くの方があまり聞き慣れていないせいか、どんな機械のことを指しているかイメージしにくい方も多いのではないでしょうか?卓上フライス盤は、木をはじめ、プラスチック、そして金属までも切ることができる切削工具です。ビットは豊富な種類があり、切りたいものを好みの形に加工することができるため、使用用途によって上手に使い分けていくと便利に利用することができます。
また、卓上フライス盤は断続的な使用が可能な機械のため、作業用途の幅が広い機械として重宝されています。ただし、卓上フライス盤は大量に部品等を生産するための機械としては不向きで、少量のものを製造する際などに適した機械であると言えるでしょう。
卓上フライス盤を使用すると、いったいどのような加工を施すことができるのでしょうか?この後は、卓上フライス盤を使用してできることを以下に例に挙げてみました。これだけでも多くのことを行うことができる、とても便利な機械として利用することができます。
このように、これらの加工が可能となるだけではなく、その他にも特殊な刃を使用することによってより高度な加工を施すことができます。ご紹介している加工例については、あくまで基本的に卓上フライス盤を使用してできることです。
この後は、各それぞれがどのように行われるかみてみましょう!
【平面を削る】
刃の底刃を回転させ、フライス盤のテーブルを動かすことで表面を平面に削ることができます。
【側面を削る】
刃の側面を利用し、フライス盤のテーブルを動かすことでR面もきれいに削ることができます。
【溝の加工】
溝の加工を行う際は、刃のエンドミル、その他サイドカッターを利用し、加工を行います。この時、作業の際は負荷がかかることからケガの恐れもあるため注意して行いましょう。
【T溝の加工】
T溝の加工を施す場合は、Tスロットカッターを使用し、溝を作っていきます。
【穴あけ加工】
穴あけはよく利用する加工法で、一般的にはドリルを用いて行い、その他、エンドミルを使用することでも穴加工を施すことができます。
【タップ加工】
タップ加工はフライス盤でしかできないメスねじを切る加工のため、注意して行いましょう。
では、それぞれの加工について順番に詳しく見ていきましょう。
卓上フライス盤は、様々な機能を備え、基本的なことはすべてできることが分かりました。この後からは、あなたに合う卓上フライス盤の選び方についてみていきましょう。フライス盤は「制御する」「加工する」「動きを持たせる」という様々な方法が機械によって異なる特性を持っています。
そのため、価格が安価であることだけを条件に選ぶと、後に使用用途と異なるなど、購入に失敗してしまうことも。そのようなことを避けるためにも、あなたの使用目的に合う卓上フライス盤を選ぶ基準をみてみましょう!
「手動式」と「自動式」に分けることができる卓上スライス盤は、制御方法で選ぶようにしましょう。どちらを使用するかによってできる作業内容も異なります。まずは自分の思いのまま機械を操作することができる「手動式」は、比較的作業を丁寧に、そして高い技術や感受性が求められることになります。特にハンドル操作が決め手となり、直線に作業を行うことは容易でも、湾曲した曲線を描く際は少々困難を来すこともあります。
一方で「自動式」は、すべての作業工程がコンピューター化されていることで、ワンプッシュですべての作業を終えることができます。そのため、失敗のない加工が可能となり、作業効率もアップすると言えるでしょう。何よりも手動式で困難な曲線を思いのまま描くことができる点については、とても魅力的。このように、「手動式」と「自動式」では作業の内容や精度も異なるという点を知って作業を行うようにしましょう。
テーブルが動く仕組みとなっているのが卓上フライス盤の特徴となっています。卓上フライス盤は、「ひざ形」「ラム形」「ベッド形」の3タイプに分かれます。このうち、ひざ形とラム形は固定された主軸をもっており、テーブルが動きます。ベッド形は、主軸頭が動くことで主軸頭が切削のために動くようになっています。
「ひざ形」は、支柱が上下に、テーブルが左右に動くと切削するタイプとなり、幅広く活用されています。また「ラム形」は、支柱とテーブルが前後に動き、加工範囲を広く取ることができる分、大きいものを加工する際に便利に利用することができます。「ベッド形」は、支柱が上下に、テーブルが前後左右に動くため、たくさんのものを生産する際に効率よく利用できる卓上フライス盤です。
このように、主軸やテーブルがどの方向に動くか、また、あなたがどの方向にどのような切り口で切削したいかで、「ひざ形」「ラム形」「ベッド形」を選ぶようにしましょう。
あなたがこれから加工を行おうと思う材料が、使用する卓上フライス盤で行うことができるかなど、素材に対応した回転数を保持しているかを確認して選ぶことが大切です。これは、対象物に対応した機械でなければ作業を行うことができないためです。
確認するポイントは、回転数です。回転数は対象物によって異なります。最低でも1000rpmから動かせるものが最適です。より低速な100rpmの機械もありますが、そこまでの低速は不要です。最速は3000rpmが一般的です。このように、加工したいと思う素材に対応している回転数を持つ機械であるかはしっかりとチェックしておきたいポイントだと言えるでしょう。
卓上フライス盤と言うだけあり、作業効率良く、コンパクトに納められるものをイメージされる方も多いのではないでしょうか?最近では性能良く高度な技術を搭載させていながらも、よりコンパクトな機器等が開発・製造されています。
コンパクトで納められるのであれば作業スペースも狭小であっても活躍の場を広げることができます。そのため、あなたがどれくらいの頻度で卓上フライス盤を使用するかなど、目的と使用回数等を加味した上で、最適なサイズのものを選ぶと良いでしょう。
これまで卓上フライス盤をどのように選ぶか、またその仕組みなど、様々な点についてみていきました。ここからは、どのタイプの卓上フライス盤を使用すべきか、また、どのような機械がおすすめか、まずは手動式になった卓上フライス盤のおすすめ商品をご紹介していきます!
盗用アソシエイツから販売されているミニフライス盤は、手動式タイプとなり、回転速度が低速のため、丁寧な加工に向いている機械です。ヘッドは45℃の傾斜をつけることができること、そして横方向から切削することもできます。金属はもちろん、木材にも利用できるため、とても容易に活用することができます。簡単な加工から複雑な加工まで施すことができるためおすすめの卓上フライス盤です。
他の卓上フライス盤と比較しても圧倒的にエンドミルまでの距離が広い分、材料に少々厚みがあっても難なく削ることができる万能タイプの機械です。実際の距離は280mmとなるため、かなり分厚い素材のものも削ることができるということが分かります。低速も高速も、その速さは100rpmからのスタートに設定することができ、丁寧な作業に向く手動式のおすすめ卓上フライス盤だと言えるでしょう。
とてもコンパクトで軽量化をはかった卓上フライス盤のプロクソン マイクロ・フライステーブルは、どこに置いても邪魔にならないサイズ感がとても人気を集めています。家の中のDIYのために使用する際も、サッと準備して使用できるため、便利に利用することができます。金属と言うよりも木材やプラスチックなどを切削する際に比較的重宝するタイプの卓上フライス盤です。このように、できるだけコンパクトに設置することができる商品をお探しの方におすすめです。
そして次にご紹介するのは、卓上フライス盤でも手動式ではなく、自動で動く自動式の卓上フライス盤についてみていきましょう。ここでは自動式で扱える卓上フライス盤の中でも特におすすめしたい製品の特徴を踏まえながらひとつずつ詳しくご紹介していきます!
自動式でとてもコンパクトな卓上フライス盤にSainSmart「Genmitsu CNCルーターキット」があります。たった7kgという、フライス盤の中でもとても軽量タイプとなり、簡単に組み立てできるのも魅力的。また、日本語で取説が付属するため、使用方法に悩むこともありません。また、卓上フライス盤を始めて使用するという初心者の方でも説明書を熟読すれば、誰でも簡単に扱えるため、難しい作業もなくスムーズに進みます。
オフラインコントローラーモジュールを用いることで、オフラインによるルーター制御を行うことができます。また、全体的なパフォーマンスに加え、使用による安定性が確立され、より使いやすくなったと高い評価を得ている製品です。
オープンソースのサポートやチュートリアルなど、新しいアイデアを加味し、より使い勝手の良い卓上フライス盤として改善され登場しています。さらに、彫刻を行いたいという方へ、レーザー・モジュールを利用することができるため、個性的な作品を作り上げることもできます。
大きなものを作成し、加工を行う際におすすめなのが「DIY CNCルーターキット+ 2500mWレーザー」です。これは、木材をはじめ、プラスチックなどの柔らかく加工しやすい素材を使用する際に活用することができます。回転数も7000rpmと高速で、作業テーブルも広いため、大きいものの加工にも最適な卓上フライス盤の人気アイテムとなります。
フライス盤としての機能以外にも、レーザー刻印機としても活用することができる「DIY CNCルーターキット+ 5500mWレーザー」は、作ったものに刻印を施すことができるため、作業の幅も広くなり、様々な機能をフル活用することでより良いものを作り出すことができます。価格も安価で手が届きやすいのも魅力的です。
自動式はCADを利用し製図したあなたのデザインが自動で加工処理を行うことができるため、独創的で個性的な作品を仕上げることができます。より細かな作業を行いたい方は、ぜひ、「DIY CNCルータキット」を利用してみることをおすすめします。自動で作動してくれるため、情報提供がしっかりと情報制御されていれば、確実にスピーディな作業を行うことができるでしょう。より一層の生産性を重視したい方におすすめです。
DIY CNCルータキットは、レーザー彫刻を行うことができるフライス盤として人気を集めています。しかし、金属などを切削することはできず、木やプラスチック、アルミなどの素材が主となります。組み立て式であり、機械に詳しい方であればスムーズにやりこなすことができるでしょう、組み立てることができたらGRBLソフトを使用して卓上フライスを使用し作業を行ってみてください。
最後にみていくのは、ボール盤として活用することもできるおすすめしたい卓上フライス盤を2種類ご紹介します。コンパクトなタイプが人気で使い勝手の良いおすすめのタイプをみていきましょう!
木をはじめ、プラスチック、さらに硬い金属をも削ることができるという「ホーザン 卓上フライス盤」は、これまでの卓上フライス盤よりも回転数が広く、様々なものを切削することが可能な上、持ち運びしやすい適度な大きさと重量で使い勝手の良さを実感できるでしょう。また、1200~6000rpmの無段階変速がより作業効率を高めてくれます。本体にテーブルを付属しても14kgという重量のため、持ち運ぶ際の負担とならずおすすめです。
大型の卓上フライス盤を想像している人にとって、「プロクソン 卓上フライス盤」は、とてもコンパクトなタイプのため、場所を取らずに作業を行うことができる人気の製品です。別売となるドリルチャックを装備すればボール盤として作業を行うこともできます。1200~6000prmの回転数のため、作業効率も良く、金属はもちろん、木材、プラスチックと様々な材質のものを形作ることができておすすめです。多機能なため、使用用途も広くおすすめの製品です。
卓上フライス盤を使用する際の手順や実際に材料を切る時の正しい使い方、また注意点など、使用による様々なポイントを紹介した動画です。この動画を参考にすれば、初めて卓上フライス盤を使用するという方でも安心・安全に使用することができます。ぜひ、動画を参考に卓上フライス盤を使用してみてください。
卓上フライス盤を使用するための基礎知識やおすすめの商品を10種類ご紹介しました。卓上フライス盤は今はとてもコンパクトなタイプも増え、また、機能性に優れた製品が多数販売されていることが分かりました。作業効率も良く、あなただけのオリジナル作品も作れるため、家のDIYにもとても便利に活用することができます。
卓上フライス盤をお探しの方は、この記事でご紹介した製品の中で、気になるもの、また使用目的に合ったものを選び、購入されることをおすすめします。ぜひ、様々な作品作りに役立ててみてくださいね。