DIYがテレビやニュースで取り上げられて身近になった今、チャレンジしようと意気込んでいる方も多くいるでしょう。しかしDIY初心者の方にとってはねじ一本選ぶ段階で、まずつまづいてしまう方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?今回の記事ではコーススレッドについて徹底解説していきます!
目次
まず、木工用木ねじ(ビス)とはその名の通り木材を固定するねじのことです。種類はいくつかありますが、実は木ねじの中でもコーススレッドを愛用する方が多いのです。それはなぜでしょうか?コーススレッドとはどのような木ねじなのでしょうか?DIY初心者の方も早速見ていきましょう!
コーススレッドの特徴は大きく二つあります。一つ目は何と言ってもねじ山とねじ山の間隔の粗さです。粗いねじと聞くと雑な印象を受けてしまうかもしれませんが、ねじ山の間隔が粗い為、1回転で木材に深く入り込んでくれます。
二つ目は、堅いねじなので下穴の準備なしで木材に入り込んでくれるところです。このような特徴からコーススレッドは、使いやすく作業効率を上げてくれるというDIYをするのに強い味方となる特徴を持っていることから多くの方に使われているのです。
こちらはコーススレッドを含め大まかに4タイプのねじの違いが簡単にわかりやすく紹介されている動画です。ボルト・小ねじやタッピング、木ねじなどは下穴が必要ですが、木材への使用に関しては唯一コーススレッドのみ下穴が不要です。そこだけでもDIYの強い味方と言えますね!
コーススレッドは半ねじと全ねじといった二種類があります。どのような違いがあるのか見ていきましょう。
まずは形状の違いを見てみましょう。
「半ねじ」とは、ねじ山が半分までしか入っていません。それに対して「全ねじ」はねじ頭からねじ先までねじ山が入っているものです。
半ねじはねじ山が入っていない部分があることによって、木材同士を密着させるような力が働くようになっています。それに対して全ねじはねじ山が頭から先まで全体に均等に入っているため同じ方向にしか力が働かず、木材同士の間にスペースが出来やすいのです。
この形状の違いの特徴によって、用途も半ねじと全ねじとでは変わってくるのです。
では形状が違うことによってどういった用途の違いがあるのでしょうか?
半ねじは木材を取り付けるのに使います。しかし、半ねじにはねじ山が入っていない部分の木材が劣化してくると、コーススレッドのねじ山が入っていない部分との間に徐々にスペースが出来てしまうという短所があります。その為補強として全ねじを使います。全ねじはねじ頭付近は力が強く、ねじ先付近に向かうにつれて力が弱くなっていく上に、同じ方向にしか力が働かない為木材同士を固定することには向いていません。
このように半ねじのデメリットを全ねじが、全ねじのデメリットを半ねじがカバーするというように、半ねじと全ねじはお互いのデメリットを補いあっているのです。
また、コーススレッドにも他のねじと同様に様々な長さのものがあります。単純に固定させたい木材同士を貫通すれば良いという訳ではないのです。では何を基準に長さを決めれば良いのでしょうか?基本的に、取り付けようとしている木材の厚みで決めるのが良いでしょう。
基本的に、コーススレッドで取り付ける木材の厚さ+20mm以上が適した長さです。しかし、取り付ける木材の厚さが20mm以上ある場合は、取り付ける木材の厚さの2倍以上の長さが必要なことを覚えておきましょう。
コーススレッドの素材は大きく分けてステンレス製と鉄製の二種類の素材に分けられます。
ステンレス製のものは、堅く錆にも強い分高価です。この特徴から外で使用する木材を固定する際にはステンレス製のものが良いでしょう。鉄製はさらにユニクロメッキとクロメートという2種類があり、ユニクロメッキはシルバーに青みがかった色で、クロメートは金色に近い色をしています。
元々はユニクロメッキもクロメートも同じ亜鉛メッキですが、錆びないように処理をする過程で違う溶液を使うのです。錆びにくい加工はしてありますが、ステンレス製のねじには劣ります。しかしその分ステンレス製のねじより安価で、一般的に多く使われている素材です。屋内で使用するものを作る場合には安価な鉄製で充分でしょう。
おすすめ①トラスコ コーススレッドスクリューステン
こちらのねじはステンレス製の半ねじです。こちらの商品は強度が評価されている上に、ねじ頭まで綺麗に入り込んでくれる為出来上がりの見た目もスマートです。また、軸が細くねじ先が割れている為、入り込んでいく際の木材への負荷が少ないことからねじを入れ込む際の板割れなどのリスクが少ないことも大きな特徴です。外で使用するものに使う場合は、こちらのねじを使えば間違いはなし!
ビット穴がつぶれにくく打ち込みやすい!
四角穴は、ねじを回転させる力の伝達が良く、ビットがねじ穴から浮き上がることを防ぐ。
ねじ部L2:19mm。頭径D:8.2mm。材質:SWRCH22A 。ビット:四角穴No.2。
こちらのねじは鉄製のユニクロ素材です。一般的にプラスドライバーで締めるものが多いですが、こちらは四角い穴で滑りにくく回転する力が伝わりやすい為、木材へガッチリと入り込んで密着してくれる優れものです。この商品専用のビット付きなので、四角い穴だからといって特別な準備や技術は入りません。プラスドライバーで締めるような一般的なねじと違うことが出来上がりのアクセントにもなりそうですね!
こちらはステンレス素材の全ねじです。こちらの商品は51mmと長さがある為、比較的厚みのある木材を使用する時の補強として力を発揮してくれるでしょう。先ほどご紹介したトラスコの半ねじと合わせて使用したいですね。
こちらはユニクロ素材の全ねじです。こちらの商品は安価でありながらしっかりと木材に食い込み、取り付け穴も潰れないタフな一品です。外で使用しない木材であればこちらの商品で補強すれば充分安心です。
ここまで読んで頂ければDIYで使いたいと考えている木材に適したコーススレッドの形状、そして長さや素材の種類などはなんとなく思い浮かんだのではないでしょうか?では次に、木材同士をコーススレッドを使って固定する場面を考えましょう。よりスピーディー且つ強固に、そして見た目もスマートにコーススレッドを使う為には手動のドライバーではなくやはり電動工具も揃えたいところです。
しかし、数ある中から工具を一つに絞る作業は至難の業でしょう。新たに買い揃えるとなると手動ドライバーなどと比べて気軽に買えるような安いものではないので、お金も収納場所もかかってしまう為躊躇してしまいますよね。そこで、この二つがあれば最強とも言える工具をここで二つご紹介します!
DIYのために工具を揃えるとなると、たくさんの種類があり収納場所もお金もかかってしまいます。しかしこれなら、1台でDIYで使う基本の工具を全てカバーしてくれるのです!アタッチメントが4つあり、コーススレッドに限らずねじを締める際はもちろん、穴あけや木材の切断、研磨までできるのでこれが一台あればDIYにおいてまず困らないでしょう。
一つ一つ違う働きをする工具を買い揃えるよりも金額的にもリーズナブルです。収納用のソフトバッグも付いているので、作業を始めるときにあれもこれも作業場に持っていくのではなく、バッグ一つ持って行けば良いので準備もスムーズに出来ますね!こちらの商品は多くの方が愛用しており評価も抜群です。
[内容品]PZ-33/ネジザウルスDF:潰れたネジを掴んで外す便利工具。陸上自衛隊仕様、PZM-30/ウルスマスクⅡ(専用キャップ)付き。
DBZ-50R/バズーカグリップ:潰れた皿ネジ・六角穴付きボルトを叩かず外せる特殊ドライバー用グリップ。
DBZ-51/ドライバープラスNo.2対応ネジ用ビット
DBZ-62/六角穴対辺2.0㎜用ビット
DBZ-63/六角穴対辺2.5~3.0㎜用ビット
ねじの潰れや、外したいのに錆びてしまったりしっかり打ち込まれていたりして外れないねじ。こういったトラブルから助けてくれるのがプロも愛用しているこちらのネジザウルスセットです。せっかく長さを測ってお金を出して購入した木材を、ねじ一本のトラブルで台無しにしてしまって一からまた作り直し・・なんていうことが発生してしまうと時間とお金が勿体無いですよね。
DIYをやっていくのであれば必ずと言っていいほど起きてしまうトラブルにはネジザウルスセットを用意して事前に手を打っておきましょう!ハードケースに入っていて収納もスマートな一品です。
木材を使ったDIYに必須とも言えるコーススレッドについて徹底解説させて頂きました。たかだかねじ一つとも思われるかもしれませんが、精密に測った木材でもねじの選択次第で出来上がった際の強度は大きく変わってしまいます。それを知らないでは勿体無いですよね。
コーススレッドの基礎知識を武器に、コーススレッドを使い分けて見た目だけじゃない、強度の高い本物を作るDIYを楽しんでみてください!