パソコンのCPUの温度が上がってしまい、熱くなっているということはありませんか?
パソコンを使用している方なら経験したことがある方が多いかと思います。このようなとき、CPUの温度を下げる必要があり、シリコングリスの使用がおすすめです。
そしてシリコングリスは、パソコン以外にも趣味で使用しているもの、愛用しているもののメンテナンスにも使用することができます。今回は、シリコングリスの使い方、おすすめの商品について紹介していきたいと思います。
目次
まず、シリコングリスとは、プラスチックやゴムなどの部品の潤滑に活用されるシリコンオイルが液状潤滑油となったものです。液状となっているため、初心者の方にも使いやすく、とても便利なのです。
シリコングリスの特徴は、耐熱性、耐寒性に優れているところです。商品にもよりますが、-50℃〜250℃と対応温度も幅広いため、温度を気にすることなく使用することができます。また、スプレータイプ、ペーストタイプと種類があるため、用途によって使い分けもできます。
先程もお伝えしましたが、シリコングリスにはスプレータイプ、ペーストタイプと種類があり、用途によって使い分けをします。
スプレータイプは、まず十分に中身を撹拌するために、カラカラと音が鳴る程度にスプレー缶を振ります。そして、付属のノズルをスプレー缶の先に装着したら、塗布したい部位に適量を噴射するだけです。
広範囲にまんべんなく噴射したい場合は、ノズルと塗布したい部位との距離をある程度とります。逆に、パーツの隙間などにしっかり噴射したい場合は、その部位にノズル先端をぴったりとくっつけて噴射すると良いでしょう。
ペーストタイプは、適量を手に取り塗布したい部分に塗り込んでいきます。粘り気があるので、たとえ塗りすぎたとしても垂れてくる心配はありません。分解できるパーツに塗布する際は、分解したあとに塗布するようにしましょう。
シリコングリスは、潤滑性を必要とするベアリングなどに使用されます。また趣味や愛用している道具のメンテナンスでも活用できます。それでは、メンテナンスでの使い方について紹介していきたいと思います。
シリコングリスは耐熱性、耐寒性に優れていることから、CPUグリスとして使用することができます。
そもそもCPUとは、コンピュータの中枢部分であり、CPUの熱を吸収するためのCPUクーラーとの隙間を埋めることで、効率よく冷却することができるのがCPUグリスです。CPUグリスは、価格や種類も多くあり、パソコンの性能によって使い分ける必要があります。
シリコングリスは、CPUグリスとして標準のスペックのパソコンの使用に最適であり、定番の製品となっています。文章の作成、Webサイトの閲覧などのCPUへの負荷が少ない操作が多い場合は、シリコングリスで十分対応が可能です。またリーズナブルな価格となっているため、気軽に購入することができます。
ここで、CPUグリスの塗り方についての動画あるので、参考にしてみてください。
潤滑油として自転車やバイクのメンテナンスにも、シリコングリスを使用することができます。
シリコングリスを塗布する部位は、埃や水が侵入してはいけない箇所、油が塗布されている必要がある箇所になりますが、おもにベアリングへの塗布に使用されます。また、潤滑性を良くすることに加え、錆防止の効果もあるため、ネジやボルトにも使用することができます。
塗布の仕方は、適量をとって伸ばして塗っていきます。前述にもありますが、シリコングリスは粘り気があるので、グリスが多いと塗布した箇所からはみ出したりすることがあります。余分にグリスが塗布されていると、埃が付着し汚れの原因にもなるので、余ったグリスはウエスなどで拭き取りましょう。
メンテナンスの頻度としては、自転車やバイクを乗る頻度によって人それぞれで、月に1度行っている方もいれば、数年に一度という方もいます。メンテナンスをする時期として、ギコギコと音がする、ペダルを漕いでいて重たいと感じたタイミングなどが目安となります。
ここで、塗り方を間違ってしまうと、自転車やバイクの性能を下げてしまう可能性があります。そのため、塗布する箇所などには注意しましょう。
釣り道具であるリールは、使用していくと徐々に動きが悪くなったり、ラインが絡まってしまうトラブルが発生することがあります。また海水に濡れ、塩分が内部へ入ってしまうと、錆の原因となってしまいます。そのため、定期的にメンテナンスとして注油してあげる必要があります。
そこで役立つのが、スプレータイプのシリコングリスです。シリコングリスは、潤滑剤としてだけでなく、防錆効果もあるのです。しかも、ゴム製品やプラスチックなど素材を問わず使用できるので、安くで購入したリールでも問題なく使用することができます。
リールの可動部分の動きが悪くなった際に、シリコングリスをスプレーすると、シリコンの被膜ができるため動きが良くなります。また、竿のガイドにスプレーをしておくと、ラインもスムーズに通り、リールに巻かれているPEラインにも塗布すると滑りが良くなります。そうすることで、ルアーの飛距離が伸びるため、よりいっそう釣りを楽しむことができます。
シリコングリスは、腕時計の裏蓋のパッキンにも塗布できます。なぜならゴムパッキンに塗布しても溶ける心配がないからです。
時計の部品は小さいので、塗布する際は爪楊枝などの先が細いもので塗布していきます。裏蓋のパッキンだけでなく、針を回すための竜頭にもほんの少しだけ塗布すると滑りやすくなり、針を回しやすくなります。
ここで、注意してほしいのは、シリコングリスを歯車部分に塗布すると、シリコングリスの粘り気によって時計が動かなくなってしまうので、歯車部分には塗布しないようにしましょう。
シリコングリスは、万年筆の防水、潤滑にも役立ちます。
ロッドに塗布するだけで、動作が軽くなり、気密性も確保でき、タッチダウン式やプランジャー式の万年筆でも使用できます。また粘り気があるので、塗布したシリコングリスがなくなりにくいこともメリットとして挙げられます。
スプレータイプの良いところは、シリコングリスで作業手袋や手が汚れることがないため、工具が滑ったりすることがありません。それでは、おすすめのスプレータイプのシリコングリスを紹介していきたいと思います。
ディスクブレーキのOリング、ブレーキ可動部(パッド、ピストン)、各種ケーブル類の潤滑。
釣具・玩具・カメラ・三脚・時計・OA機器・オーディオデッキのイジェクトダンパーなどの可動部分および駆動系各部の潤滑。
KURE5-56でも有名な呉工業のシリコングリースメイトは、DIY初心者の方でも使いやすく、一家に一台あるととても重宝します。
長くて細いノズルが付いているので、時計やカメラなど狭い隙間に塗布する際に活躍します。またフッ素樹脂が配合されているため、強い潤滑力が長時間持続されます。
購入した方からは、細い注入ノズルなので狭い隙間でも注入しやすく使いやすい、パソコンやブルーレイレコーダーの調子がよくなったとの声が挙げられています。
ケミカル製品の総合メーカーであるワコーズのスーパーシリコーングリースは、ブレーキ部位のすべての箇所に使用できるよう、ブレーキグリースに必要な性能を兼ね備えています。使用温度範囲も-40℃〜280℃と幅広く、耐熱性、耐久性が高いことが魅力となっています。
また創業以来、40年以上潤滑油をメインに取り扱ってきたワコーズだからこそ、購入者からの信頼が厚く、成分が記載されているため安心して使用できる、性能は申し分ないなどと評価されています。
ペーストタイプの良いところは、広範囲に塗布することができるところです。それでは、おすすめのペーストタイプのシリコングリスを紹介していきます。
AKEIEのシリコングリス 熱伝導グリースは、CPUの放熱効果が期待できると人気が高い商品となっています。注射器タイプとなっており、付属品としてヘラや指サックがセットとなっています。そのため初心者の方でも、ヘラや指サックを使いまんべんなく塗布することができます。どちらで塗りやすいかは人それぞれで、価格もお買い得となっているので、試しに使ってみるのも良いでしょう。
購入した方からは、ヘラや指サックといった付属品が付いていての価格なのでとてもコスパが良い、シリコングリスの量も十分で使いやすいといった評価が得られています。
ザワード 絶縁タイプ熱伝導グリスは、粘り気が少ないため塗りやすくなっています。また絶縁タイプなので、パソコンの中の大きな基盤であるマザーボードや端子類などに付いてしまっても、問題ありません。容量は4gと多い上に熱伝導率も高く、どんなパソコンにも使用できるので、複数のパソコンを同時に塗り替えるということもできます。
また、純度の高いシリコン熱伝導の素材を均一に混ぜ合わせる技術を用いているため、熱で気化しやすいオイルの量を削減しています。さらに、長時間硬化することを防ぎ、常温と高温を繰り返しオイル部分からシリコングリスが流れ出てしまうポンピング現象にも強いということも魅力の1つといえます。
購入した方からの評価として、柔らかく伸びやすい、基盤に付着してもショートすることがないため安心、そして定期的に塗り替えるシリコングリスとしてはおすすめなどが寄せられています。
YouTuberのものづくり、DIYチャンネル 吉田製作所でも紹介されたことで購入する方が増えているアークティックのMX-4熱伝導グリスは、CPUグリスの製品の中では定番の1つでもあります。熱伝導率は高く、熱抵抗は低いので、冷却性能が優れており、おもにミドルスペック性能のパソコンのメンテナンスに適しています。
また、こちらの商品も絶縁タイプとなっているため、シリコングリスがはみ出したり液漏れしてしまっても、ショートする危険性の心配はありません。そして、粘り気が少なく柔らかいため塗りやすく、ヘラも付属しているので、まんべんなく塗布することができます。
熱伝導率:12.5W/m・k 粘度:120~170pas 耐熱温度:-250℃~350℃
容量:1g 付属品:メーカーロゴ入り特製へら x 1 RoHS指令:準拠
性能が高いと好評のドイツのサーマル・グリズリー社の高性能熱伝導グリス Kryonautは、1gのお試しサイズから37gの大容量サイズまで4種類あり、使用頻度に応じて選ぶことができます。
耐熱温度が-250℃〜350℃ととても幅広く、80℃と高い温度でも乾燥が進まないように特別な配合がされています。また、長期間硬化することなく安定して冷却してくれます。また付属品としてヘラが付いており、再封できるように包装袋がジッパー付となっているため、別の日にメンテナンスをする際に使用することも可能です。
MoneyQiuのシリコングリスは、純度99.9%の超微粒子の純銀を配合しており、高密度でナノサイズの微粒子が接触面を多くするため、熱伝導率を高めてくれます。しかし、非伝導性であるためショートすることはありません。また長期間硬化することなく、安定して維持できるので、しばらくメンテナンスし忘れてしまうという方には特におすすめです。
粘り気は強めですが、付属品としてヘラや指サックが付いているので塗りやすいです。また容器である注射器は扱いやすい形となっており、ピストン棒を押し込むと使い切ったという合図になっているため、最後までしっかりと使い切ることができます。
金属酸化物を含む金属ペースト
1.93 W/m-K以上の熱伝導率
通電の心配がないごくわずかな電気伝導性
スターテックドットコムの熱伝導シリコングリスは、金属酸化物を含んだ金属ペーストとなっており、わずかな電気伝導性なので通電の心配がありません。金属ペーストなので、一般的なものよりザラザラした手触りで粘り気も強めですが、熱伝導性が優れています。
この1本で、4〜6回程度使用することができるため、再密封ができるシリンジアプリケーターを採用しおり、長期間保存することができます。
価格は安いですが、性能は優れているため、安い割に効果は十分との高評価が得られています。そのため、優れた製品がほしいけれど予算を抑えたいという方におすすめです。
ペーストタイプ、スプレータイプそれぞれに注意点があります。
まずペーストタイプは、ある程度粘り気があるため、塗りすぎても垂れてくる心配はありません。しかし、シリコングリスが他のパーツに広がることもあるため、その際はウエスなどで拭き取りましょう。
そしてスプレータイプは、噴射する部位からノズルの先端の距離で狭い範囲から広い範囲まで塗布することができます。そのため、思ったより広範囲に噴射してしまうということもあります。そのようなことを防ぐために、噴射する前にシリコングリスを塗布したくない部位を新聞紙やマスキングテープなどでカバーしておくとよいでしょう。
シリコングリスは、身近なもので代用することができます。
たとえば、CPUグリスはCPUの温度を下げるためにCPUクーラーとの間に塗布します。ここで重要なのは、CPUの温度をCPUクーラーに伝わるようにすることです。この場合、粘り気がある程度あり、乾燥しにくいもの、また熱伝導が良いものでないとCPUクーラーに温度が伝わりません。
好ましい素材として、シリコンやカーボンなどが挙げられますが、素材によって熱伝導率も異なります。そのため、代用品として使用できたとしても、効果が得られない可能性もあることを踏まえておく必要があります。
シリコングリスは、パソコンや自転車などさまざまな製品のメンテナンスや修理に役立ちます。
また初心者の方でも使いやすく、価格も安いので、自分でメンテナンスをしたいと思っている方は、ぜひシリコングリスを使ってみてください。