そろそろお家を購入したいけど、なかなかいい物件に出会えない。そんな時にはマンションリフォームを視野に入れてみてください。一軒家を買うよりも良い立地条件の物件がお安く見つかることも。築年数が古く内装が好みでないなら、思い切ってマンションリフォームしてしまうのもオススメですよ。
今日は、マンションリフォームの時に組めるローンについてや、相場などについて詳しく解説してきます。マンションリフォームのことを知って、将来の選択肢を増やしましょう。
目次
前者の専有部分はマンションオーナーの所有物と見なされる住戸部分を指し、部屋の扉や壁紙を変更するなど個人でリフォームが可能な部分です。後者の共有部分は、専有部分以外のマンションの施設全てを指します。
階段やエレベーター、廊下などの構造躯体部分や給排水管のパイプスペースなどのマンションの外回りのスペースのほか、バルコニー、専用庭、窓ガラス、サッシ、玄関ドアなども共有部分に入ります。専有部分と隣接しているため、一見専有部分と同じに見え個人でリフォーム可能と思われることもありますが、ここであげた部分は全て共有部分に当たるため原則として個人で勝手にリフォームすることはできません。
リフォームする物件を探す時には、個人でリフォームできない共有部分の状態を確認することを忘れないでください。数年に一度のマンションの大規模修繕が行われますが、その際にも必ず全ての場所が修繕されるわけではありません。個人で勝手にリフォームできない共有部分が自分の想定している使い方や状態の許容範囲内かどうかは、物件を決める大前提として見ておくようにしましょう。
マンションの規約は、厳しく規約が決められているところもあれば比較的自由なところもあります。厳しい規約があると聞くと敬遠してしまいがちですが、考え方によっては管理組合がマンション全体をしっかり管理できているとプラスにとることもできます。その後その場所に住み、新しい人の入れ替えもある中で、リフォームのしやすさだけが見るべき部分ではないこともあります。マンション規約が自分たちの生活にどのようなメリット・デメリットがあるのかは、しっかりと確認し検討しておくとよいでしょう。
新築マンションを購入し住んでいた場合にも、リフォームが必要になるタイミングがいくつかあります。適切なタイミングで修繕の必要な箇所を直しながら住むことで、長く快適に住み続けることとができます。
まず最初のタイミングは築20年までです。ここでは、日々暮らしていく中で寿命を迎えて傷んでしまった部分などの補修などが挙げられます。給湯器は耐用年数が10~15年程度であることが多いため、築20年以内で交換が必要となることが多いです。
築20年以上になると、水回りなどの設備に不具合が出てくることが多くなります。合わせてライフスタイルの変化で生活の仕方も変わってきた際に、設備を中心にしたプチリフォームを考えるタイミングとなることが多いです。
築30年以上になると、老朽化や部屋の様々な部分で時代遅れを感じてしまう時期です。住み始めて大きなリフォームをしていない場合、部分だけのプチリフォームではなく、フルリフォームを検討するべきタイミングとなります。
また、中古でマンションを購入する場合のリフォームの規模なども、上記の築年数に応じた必要なリフォームの目安となりますので参考にしてください。特に、築30年を超えた物件の購入を検討している場合は、それまでに大規模なフルリフォームがされているかどうかリフォーム履歴を確認し、なされていない場合は配管などを含めたフルリフォームを検討する方が良いでしょう。
ライフスタイルに変化のあった時期に、設備面での老朽化などが目立つタイミングが重なると、2つのタイミングが重なり、より効率の良いリフォームができます。
マンションのリノベーションが流行っているため、中古マンション購入時点でのマンションリフォームをする方も増えています。
それではマンションリフォームをする際の具体的なプランを解説していきます。場所別のプランによる費用相場もご紹介していきますので、参考にしてくださいね。
マンションのキッチンリフォームの費用の相場は、100〜200万円程度と言われています。キッチンリフォームの場合、作りつけてあるシステムキッチンの解体・撤去や水回りの配管の移動などの工事も含み、中規模以上の工事になってしまうことが多いからです。キッチンを入れ替えるリフォームにはおおよそ100万円前後の費用がかかるものと考えておくと良いでしょう。
もちろん、選ぶキッチンの種類やグレードにより費用は異なります。ここではキッチンの種類別におおよその費用の相場を説明していきます。
I型キッチンの費用相場は、50~120万円程度と言われています。シンク・コンロのレイアウトが横一列に並んでいるタイプのキッチンで、狭い場所でも設置しやすいという利点があります。I型キッチンからI型キッチンに入れ替えるだけのリフォームだと、配管などの大きな移動もなく比較的安価にリフォームできることが多いです。
L型キッチンの費用相場は、80~150万円程度と言われています。シンク部分とコンロ部分がL字のように垂直にレイアウトされたキッチンのことで、キッチンでの作業中の動線が短いという利点があります。I型キッチンに比べると大きくキッチン自体の価格が高くなりがちなため、工事の費用もやや上がります。
アイランドキッチンの費用相場は150~220万円程度と言われています。アイランドというようにキッチンが壁に接していないキッチンです。おしゃれなデザインのものも多く、近年人気のキッチンです。リフォームでは、水道管やガスの配管の移動を必要とする場合が多く、キッチン自体も大きいものが多いため比較的費用は高めです。
ペニシュランキッチンの費用相場は100~250万円程度と言われています。ペニシュランキッチンとは左右どちらかが壁に接した対面キッチンのことです。キッチンからリビングダイニングにいる家族の様子が見渡せ、コミュニケーションも取りやすいという利点があるため、近年人気が高く新築マンションなどでもよく採用されているキッチンです。
以上が代表的なキッチンの種類と費用相場となります。これはあくまでも一般的な目安となる中間価格帯です。グレードの高い設備・キッチンを選ぶと、ここにある費用相場よりも高くなることもあります。
浴室のリフォームの費用相場は100~150万円とされています。浴室のリフォームで多いのが、ユニットバスの交換です。マンションの規格に合ったユニットバスも数多く販売されており、種類も豊富です。
ただし、築30年を超えるマンションの浴室リフォームには注意が必要です。浴室・床・天井のつなぎ目が一体化したユニットバスが広く使われるようになったのはここ30~40年ほどのことです。それ以前のマンションの浴室は在来工法という床と壁がタイル張りになっている浴室が主流で、リフォームする物件が在来工法で作られた浴室の場合、ユニットバスが入れられるように浴室の解体工事が必要となります。解体費用の分だけ費用が追加されるので、この場合200万円近く費用がかかってしまうこともあります。
トイレのリフォームの費用相場は20~40万円とされています。便器の交換や壁・床の張り替えなどが主なものです。浴室と同じく、築年数が古く和式便器のままである場合は、洋式便器を設置するための工事が別途必要になる場合があります。
マンションのリビング・ダイニングのリフォーム費用相場は、100~200万円程度とされています。クロスの張替え程度ではこれほど費用はかかりませんが、例えば間取りの変更、床材の入れ替えなどを含むリフォームだと壁の解体や床材を剥がすなどの工事も必要になり、工事が大規模になります。間取り変更によって出入り口や収納を新たに設置する場合は、それらにつく建具などの費用も追加されます。
リビング・ダイニングのリフォームは広い空間をリフォームするため自由度も高く、間取り変更等で今のライフスタイルにあった住み良い家に作り変えることもできます。リフォームの範囲が広範囲に及ぶため、クロスや床材を変更するだけでもお部屋の印象を大きく変えることができます。こだわりのデザインや材料を取り入れることも可能ですが凝れば凝るほど費用はかかってしまうので、余裕を持った予算を組むと良いでしょう。
家での大半の時間を過ごすリビングダイニングの内装を一新することで、まるで新築のお家に引っ越してきたかのような気分が味わえることでしょう。
床材を変更する際は、前述したようにマンションの管理規約で防音性能が決められている場合も多いため、あらかじめ管理規約を確認しておくと良いでしょう。
マンションの洗面所のリフォームの費用相場は20~40万円程度です。洗面台の交換を中心とした内装リフォームが主なリフォームとなります。ユニット式の洗面台を選べば、比較的費用を安く抑えることもできます。洗面所は水を使う部分なので床や壁の劣化が早く、洗面台の交換とともに壁や床材の内装工事を行うことも多いです。洗面所の内装資材には水に強いものを選ぶようにしましょう。
マンションのバリアフリーリフォームの費用相場は100~500万円程度と、規模により幅広い価格帯となります。段差をなくしたり、手すりをつけたり、建具を引き戸に変更したりといった部分的な改修であれば費用は安く抑えられますが、特にマンションの床面全体をバリアフリーに改修するとなるとフルリフォームと同じ大規模な工事となるため、費用は高くなってしまいます。
バリアフリーの住宅はお年寄りにとって住み良い住まいという印象が強いですが、実は小さな子どもにとっても危険が少なく子育て世帯にも住み良い住まいと言えます。また、バリアフリー住宅は空間が地続きになり部屋が広く見えたり、掃除がしやすかったりとあらゆる世代の人にとってもメリットの多い住まいです。将来のライフスタイルを見据えて、最初からバリアフリーリフォームをしておくのもオススメですよ。
マンションのフルリフォームの費用相場は、一般的な3LDK程度の広さで70㎡とした場合、650~1000万円ほどと言われています。この場合、間取り変更のない内装工事だと650万円前後、間取り変更を含む場合は1000万円以上になることもあります。650万円以内でできるフルリフォームももちろんありますが、ここでは中心価格帯の費用目安としてお伝えしています。
フルリフォームの場合、まず最初にマンションの既存部分を全て解体し撤去するスケルトン解体という工事が必要となり解体費用が内装工事とは別に一定額かかることを想定しておきましょう。スケルトン解体とは、マンションの躯体部分のみを残し専有部分の既存の内装・設備を解体・撤去する工事のことを言います。費用相場は坪数や地域等により前後しますが、30坪で100万円前後というのが1つの目安となります。
フルリフォームとなると、壁造作などのための建材・内装資材・その他設備機器等の価格とその工事のほか、工事を行う際の養生・足場の設置費用も含まれるため高額になることもあります。一軒家のスケルトンリフォームとなると外壁や屋根などの改装工事も含みますが、マンションリフォームではその分を内装にかけられるという利点もあります。
スケルトンリフォームでは、マンションをほぼ全部作り変えるリフォームのため、新築を注文住宅で立てるような自由な設計プランにすることも可能です。自分の理想の住まいに近づきやすいマンションリフォームで近年非常に人気が高いです。
マンションをリフォームする際に利用できるローンに、住宅ローンとは別のリフォームローンというものがあります。メリット・デメリットがありますので、内容をよく知った上で、自分たちにあったローンを検討しましょう。
リフォームローンは、自宅に抵当権をつけずに借り入れのできる無担保ローンです。抵当権設定の手続きも不要なため、借り入れ審査が早いというメリットがあります。審査がシンプルな分、借り入れ上限が低く返済期間が短いため、住宅ローンに比べ金利が高いというのがデメリットです。
とにかく早急にリフォームが必要な際に使いやすいのがリフォームローンとなります。住宅購入と同時にリフォームをする場合は、住宅ローンと同じ金融機関で金利優遇を受けられることもあるため、よく調べて担当者にも交渉してみると良いでしょう。
リフォームをする際にも多くの金融機関で住宅ローンを利用することができます。リフォームローンに比べ金利が低く、返済期間を長く設定できるのがメリットです。デメリットは自宅への抵当権を設定する手続きが必要となるため、借り入れ審査が長く登記費用も別途必要です。
基本的に住宅ローンが別に残っている場合は追加の借り入れは難しいため、借り入れしている金融機関に相談してみましょう。また、これを機に住宅ローンの借り入れを行い、リフォーム費用も合わせて別の金融機関で一本化するという方法もあります。
国や自治体では、リフォームをした際に利用できる補助金制度や減税制度を実施しています。リフォームの内容により、利用できるかできないかが決まるものもありますので、事前に確認しておくとよいでしょう。具体的な補助金、減税制度は以下の通りです。
【補助金制度】
長期優良住宅化リフォーム推進事業・高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業(断熱リノベ)・次世代省エネ建材支援事業(次世代建材)・次世代住宅ポイント・自治体(都道府県、市区町村)独自の制度
【減税制度】
リフォーム減税(投資型/ローン型)・住宅ローン減税制度が利用できる要件に関しては素人ではなかなか判断できないものも多いため、不動産業者やリフォーム業者にも相談してみるとよいでしょう。
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