アクアテラリウムについて聞いたことはあるけれど、作ってみるのが難しそうだと思っている方もいるかもしれません。しかしきちんとした知識と材料さえあれば、誰でも気軽に素敵なアクアテラリウムを作ることができます。そこで今回はアクアテラリウムに適した水槽の選び方やおすすめの水槽などについてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
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アクアテラリウムと聞くと、アクアリウムが思いつく方もいるでしょう。確かにアクアテラリウムとアクアリウムは重なる部分はあるものの、完全に同じものではありません。
アクアリウムはaquariumと綴りますが、aqua(水)と arium(~な場所および空間)が合わさった言葉です。同じ形態の言葉としてプラネタリウムもあります。アクアリウムは、水中に生息する動植物を育てるための環境を意味しますが、アクアテラリウムはaquaterrariumと綴り、terra、つまり陸地に生息する動植物とaqua、つまり水の中にいる動植物を育てる環境ということになります。
アクアテラリウムでは水中と陸上に生息する動植物を同じ空間でレイアウトします。そのため、水槽の中に水中と陸地を作り、うまく共存させる必要があります。最初にどんなアクアテラリウムにしたいのか、しっかりとイメージを固めてからレイアウトを始めましょう。水中と陸地のバランスを熟考したいですね。
アクアテラリウムを始めるにはいくつか必要なものがあるので、お店や通販などで揃えてみましょう。ここで最低限必要なものをご紹介します。イメージに合ったものを選ぶことがおすすめです。
まず容器となる水槽は横幅45㎝、奥行き20cm以上あるとテラリウムのレイアウトがしやすいでしょう。これよりも小さいサイズだと初心者には難しく感じるかもしれません。流木や石もデコレーションに必要です。底砂は45㎝の場合は3~5kg、60㎝の場合は5~8kg、足りなくなってしまうことを考え、少し余分に用意してください。
陸地部分に使う、湿度に強い観葉植物を選んでください。水槽の中は湿気がこもりやすいので湿気を好む植物がおすすめです。専用のフィルターも必須です。アクアテラリウムの場合、水中部分の水位は浅めなので、深くなくても使える物を用意したいですね。亀の飼育用のフィルターでも代用可能です。モーター音が静かな製品であれば起動中の音が気になりません。
カルキ抜きと観賞魚も用意しましょう。観賞魚はメダカや金魚、熱帯魚などお好みで選んでみてください。
家に昔金魚を飼っていたときの水槽があるから、それを使ってアクアテラリウムを始めてみようと考える方もいるかもしれません。普通の水槽でもアクアテラリウムは不可能ではありませんが、できればアクアテラリウム用の水槽を用意すると始めやすいですね。アクアテラリウム用の水槽とフィルターがセットになった商品もあるのでチェックしてみましょう。
普通の四角い水槽を使うと、ガラス面に水滴がついて中身が見えにくいですし、水分に含まれているカルシウムのせいでガラス面に白い跡がついてしまいます。ビジュアル的にきれいではないので要注意です。アクアテラリウム用の水槽は鑑賞するために前面のガラス部分が低くなっており、鑑賞しやすいよう配慮されています。オーダーメイドで水槽を作ることもできるので、希望するサイズや形がない場合は、オーダーしてみるのも一案です。レイアウトしたときのイメージだけでなく、メンテナンスがしやすいものを選びましょう。
アクアテラリウムは水槽やフィルターなど色々こだわると値段が高くなりがちです。最初にどれぐらいの費用までならかけられるのか、検討しておくと予算オーバーにならずに済みます。できるだけ費用を押さえたいのであれば、100円ショップで売っているような瓶やガラス容器でも始めることは可能です。まずはミニサイズのアクアテラリウムから始めて、慣れてきたらサイズの大きいものにチャレンジしてみるのも一案です。
アクアテラリウム用の水槽はどんな点に注意して選んだらよいのか迷ってしまうかもしれません。ここではアクアテラリウム用の水槽の特徴や形状の選び方についてお話しします。
ガラスでできた水槽を使うと、側面などについて白く乾いた水滴の跡も掃除がしやすいのでお手入れがラクですよ。陸地部分にある植物に霧吹きをかけると、どうしてもその水分が水槽面についてしまいますが、ガラス水槽であれば白い跡をヘラなどでこすっても傷がつきにくいので扱いやすいです。
またガラス製ということで見た目がすっきりしているのも大きな魅力です。ただ、欠点としてはガラスなので割れたときに危険ですし、持ち運びが重いのは難点です。頻繁にアクアテラリウムの場所を変える可能性があるのであれば、ガラス水槽は向いていないかもしれません。
アクアテラリウムの水槽にはアクリルでできたものもあります。アクリル水槽はガラス水槽よりも軽くて運びやすい反面、白く乾いた水滴の跡を拭き取るときにへらなどでこすると傷がつきやすく、掃除がしづらいという欠点があります。アクアテラリウムは水分が蒸発しやすく、その分水槽の面が汚れやすいです。自分でメンテナンスがしやすいものを選ぶと、長く気楽に楽しめるのではないでしょうか。
アクアテラリウムの水槽は、鑑賞するときのことを考えて、水槽の全面がカットされている物を選びたいですね。アクアテラリウムの場合、通常のアクアリウムと違い水かさが深くなるまで水を入れることがありません。ならば浅いケースでも良いように思いますが、背後に流木や観葉植物を入れたときに背面の丈が高い方が支えになりレイアウトしやすいですよ。
通常の四角い水槽でもできないことはないのですが、蒸発した水分で全面が曇ったり汚れたりしがちなので、掃除の手間を減らすためにも前面はできるだけ丈が低い方がおすすめです。
ここでアクアテラリウムにおすすめの水槽についてご紹介します。アクアテラリウム初心者の場合、観葉植物を植える部分と水中部分が別になっているとレイアウトやメンテナンスがしやすいかもしれません。寿工芸のレグラスポニックスシリーズは、観葉植物を植える部分が別になっているのでチャレンジしやすいでしょう。このシリーズはすべて観葉植物を入れるためのプランツボックスと循環ポンプ、シャワーパイプとウレタンマットがセットになっているので初心者でも始めやすい商品です。水槽はガラス製となっています。
幅や奥行き、高さが同じサイズのものを探しているのであれば、寿工芸のレグラスポニックス300セットがおすすめです。
水槽の高さがあるものを探しているのであれば、寿工芸の同じシリーズであるレグラスポニックス300セットはいかがでしょうか。幅と奥行きは30㎝、高さが45㎝あるので、少し背の高い観葉植物を入れてもバランスがよく、支えやすくなっています。
幅が広い水槽が良いのであれば、寿工芸のレグラスポニックス600セットがおすすめです。幅は60㎝あり、奥行きと高さは30㎝あります。幅が広いと多くの観葉植物が植えられます。
水と陸地の部分を分けずに融合できるタイプの水槽を探しているのであれば、寿工芸のレグラスネイチャーのシリーズをチェックしてみましょう。すべてガラス製となっています。
寿工芸のレグラスネイチャーS200は幅20cm、奥行き16㎝、高さ20cmとコンパクトサイズになっています。あまり大きな水槽はおけないけれどアクアテラリウムを楽しんでみたいという方にぴったりのサイズです。
寿工芸のレグラスネイチャーS300は幅20cm、奥行き16㎝、高さ30cmなので、少し高さのある水槽が必要な場合におすすめです。背の高いお気に入りの観葉植物もレイアウトしやすいのは嬉しいポイントです。
寿工芸のレグラスネイチャーS400は幅40cm、奥行き16㎝、高さ20cmなので色々な観葉植物を並べたいときに便利かもしれません。幅が広い方がよいのか、高さがある方がよいのか、育てたい観葉植物の種類や希望するレイアウトによって選んでみましょう。
今回はアクアテラリウムについてご紹介しましたが、いかがでしたか?魚の飼育だけでなく同時に観葉植物を育てたい、陸地の様子と水中の生活を室内で表現してみたいといった場合にアクアテラリウムはぴったりです。
大きな水槽でなくとも、小さな水槽でもアクアテラリウムを楽しむことができます。どんなレイアウトにしたいのか、まず最初にイメージを膨らませてみましょう。SNSなどにもアクアテラリウムの写真が豊富なので、色々な写真を見て参考にして、オリジナルのアクアテラリウム作りに挑戦してみましょう。