暖かい季節になり庭木を見るとケムシがいて、駆除方法について調べている方もいるかもしれません。一匹見つけると、ほかにも隠れている可能性があります。ケムシに刺されると危険ですし、見つけたら安全のためにも駆除するようにしましょう。そこで今回はケムシの効果的な対処法について徹底解説します。ぜひ実践してみてください。
目次
気候が温かくなると大量発生しやすいケムシですが、ここでケムシの特徴についてご紹介します。特徴を把握して、駆除に役立てましょう。
ケムシとは一般的にチョウやガの幼虫で、チクチクとした毛が生えている幼虫をさします。ガの幼虫に特に多いとされています。チョウやガ以外の昆虫、たとえば甲虫の幼虫で毛が生えているものもあります。すべてのケムシに毒があるわけではなく、毒がないものもいるのでチェックしておきましょう。
ここで毒があるケムシについてご紹介します。まずドクガ、チャドクガ、キドクガに代表されるドクガ科のケムシは、長い毛と短い毛が束になって体中を覆っており、短い毛の方に毒が含まれています。毒性が強く、刺されると長くかゆみが続くので要注意です。
マツカレハ、クヌギカレハなどのカレハガ科のケムシは胸部に毒針が集中して生えています。安易に触ろうとすると、この胸部の毒針を叩きつけて攻撃してくるので気をつけましょう。また繭になると、すでにこの毒針を内側から突き出して繭内にいるため、うかつに繭を触らないように心がけましょう。
アメリカシロヒトリなどが有名なヒトリガ科は毒針が少ないのが特徴です。桜の木にいることが多いので、目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
イラガ、アオイラガ、クロシタアオイラガなど、桜や柿、梅などの木に発生するイラガ科のケムシは毒棘と一緒に尾の部分に毒針を持っているものも。繭の表面に毒針を突き刺すケムシがいるため、触らないことが大切です。
ケムシが増える時期はその種類によってもまちまちですが、春から姿をあらわすようになり、6月から8月に大量発生してあちらこちらで見られるようになります。大きなケムシが地面に落ちて這っていることもあり、間違えて踏まないように注意する必要があります。特に素足で踏むと針が刺さるので危険です。
暖かい季節から夏にかけては屋外でレジャーを楽しむ機会も増えてくるので、周囲にケムシがいないかよく確認しましょう。
地面を見ると、ケムシの死骸が落ちていることもあります。死んでいるから大丈夫と思いがちですが、毒針を持つケムシの場合、その死骸にも針に毒が含まれています。毒針に触れると痛みやかゆみ、皮膚の炎症などの症状が現れるので気をつけましょう。ケムシの体についている針だけでなく、抜け落ちた毒針に触れても症状がでることがあります。針が風で飛んできて肌に触れただけでも危険なので、大人はもちろん小さな子どもがいる場合にも用心してください。
ケムシの死骸を見つけたらそのまま放置するのではなく、きちんと取り除いておきましょう。取り除いた後の地面に毒針が落ちてる可能性もあるので、水で流しておくと安心です。
庭木の葉の裏を見たらケムシがびっしりとくっついていたという経験をした方もいるでしょう。なぜ急にケムシが増えたのか、その原因についてよく検証してみましょう。
よくケムシがいると思ったら、もしかするとケムシが好む植物があるのかもしれません。葉が柔らかくよく茂る植物はケムシの好物になりやすいです。特に桜や梅、モミジ、カエデ、椿、サザンカなどといった植物は注意しましょう。椿にはチャドクガなど毒性の強いケムシがつきやすい傾向があります。
ケムシが大量発生する条件として、ケムシになる前の卵を食べる天敵が減った可能性が挙げられます。ケムシの天敵として有名なのは、鳥、カマキリ、スズメバチなどですが、何かの理由によりこれら天敵の数が減ったり、天敵から見つかりにくかったりすると、大量発生することがあります。
ほどよく鳥やカマキリ、スズメバチが卵を食べてくれることによりケムシが減るので、思い当たることがないかチェックしてみてください。
ケムシが一度大量に発生すると、その駆除も大変です。ケムシになってからだと毒針に刺される危険もありますし、できるだけケムシになる前に予防しておきましょう。そのためにも、冬の落葉期に、葉の裏などをこまめにチェックして、卵を見つけたらすぐに駆除します。熱湯をかけて処理すれば薬品を使わずに済むので簡単です。
ケムシになる前の卵が見つけやすいよう、普段から植木の剪定を心がけましょう。うっそうと茂っているとそれだけ卵が人間はもちろん天敵からも見つけにくく、孵化してしまいます。
葉や根元の土に予防するための薬剤をまくのも効果的です。薬剤をまいておけば、万が一ケムシが孵化しても薬剤を食べて死んでしまうので安心です。死骸を見つけてもうかつに触らないようにしましょう。
木酢液のような無農薬の液体を葉や根元にまくのも効果的です。予防策を立てて、ケムシが発生しないように気をつけましょう。
ケムシを見つけると、すぐにでも手で取り除いて駆除したくなるかもしれません。しかし毒針に触れると危険なので、よく考えて駆除対策を立ててください。
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枝にケムシが何匹かいると、一匹一匹駆除をするのも大変です。目に見えるケムシを退治しても、もしかするとほかにまだ孵化していない卵が葉の裏についている可能性もあります。思い切って枝を伐採すれば、何匹かいるケムシと見つけにくい卵をまとめて駆除できます。
伐採した枝をケムシがついたまま燃やすという方もいるかもしれませんが、焼いたときに毒針が宙に舞い、肌に付着する危険性も否めません。
チャドクガの毒は50度以上の熱にさらされると無毒化することが知られているので、切り落としたら50度以上のお湯を掛けると退治できます。
ケムシが気になるけれど自分では見るのも触るのも抵抗があるという方には、天敵を利用する方法をおすすめします。鳥に食べてもらえるよう、気になる木の周辺に置き餌をして、積極的に鳥を呼び寄せてみましょう。運が良ければケムシや卵を見つけて食べてくれるかもしれません。
ケムシが木全体に散在している、大量発生していて見つけきれない、木の高い位置にいて手が届かないといった場合には無理に自力でせずに業者へ依頼するようにしましょう。
無理にしようとすると、ケムシが逃げようと糸を引いて下に降りてきたり、毒針を抜いて散らしたりする可能性があります。また、死骸を拾うときも毒針に注意して処理しなければならないためかなり面倒な作業になります。
ケムシの毒針による皮膚炎になると、刺される度に症状が重くなり、酷いときにはアナフィラキシーショックを引き起こすことも。症状が重いと死に至ることもあるので要注意です。潔く業者に頼んだ方が安全なこともあります。
ケムシに刺されたときに備え、対処法を知っておきましょう。実際に刺されると焦ってどうしたらよいか迷ってしまうので、事前に知識を備えておくと安心です。
まずケムシには絶対素手で触れないようにしましょう。万が一肌に触れたときは手で払い落とすのではなく、そのまま触れた部分を流水で洗い流します。石鹸を使うと、その泡に毒針が紛れてさらに患部が広がる可能性があるので、石鹸は使わないようにしてください。かゆみや痛みなどがある場合は、速やかに皮膚科の専門医を受診するようにしましょう。
何があってもケムシには直接触れないようにしましょう。必要な場合は割りばしを使うなど工夫したいですね。子どもは虫を見ると素手で触りたがることも多々あります。決して手で触れたり顔を近づけたりしないように気をつけてください。
自力でケムシの駆除をしたいと考える方もいると思いますが、何よりも大切なのは「素手で触れないこと」です。一度ケムシによる皮膚炎を起こすとまた次にかかったときに症状が悪化しやすくなりますし、アレルギー反応がでるかもしれません。ケムシに触れて皮膚炎を起こしたら専門医に相談するようにしましょう。
毛虫の毒針は細かく見つけにくいので肌に付着しないよう細心の注意を払いながら駆除を行ってください。