台風の被害が増えている中、自分の身や家族を守るためには、しっかり台風対策をしておくことが重要です。みなさんは、どのような台風対策をしていますか?実際、台風対策をしている方は少ないのが現実だと言えるでしょう。住まいの台風対策や便利なグッズもまとめてご紹介していくので、チェックしてください。
目次
台風という言葉は聞き慣れていても、どのようなものなのか詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。まずは、台風の基礎知識を身につけていきましょう。
北西太平洋あるいは南シナ海にある熱帯低気圧、最大風速が約17.2m/s、風速8以上に発達したものを「台風」といいます。台風よりも大きい大型の台風は、風速約15m/sが半径800km以上となり、かなり大きな台風になると言えるでしょう。
南太平洋・北太平洋・北大西洋の熱帯低気圧の中で、最大風速34m/s以上のものを「ハリケーン」という呼び方をしています。
台風のことは、日本で伝える場合には、台風〇号と番号で呼ばれることが多いです。それぞれの台風には、国際名もつけられ、世界では国際名で呼ばれることもあります。
台風になると、強い風や大雨が降ります。台風で起こりうる被害としては、強い風により窓が割れる・屋根が吹き飛ぶ・住宅の破損が考えられます。
強風で住居が破損されると、もちろん家は住める状態ではなくなり、窓が割れてガラスの破片でケガをしてしまったり、危険なことが多いです。
また台風による大雨で水害が起こることもあります。河川が氾濫したり、がけ崩れが起きることで住宅が全壊する可能性も出てくるのです。床下浸水・床上浸水の被害を被る場合もあります。
さらに停電や断水が起こることも想定されます。停電になると、特にオール電化住宅では生活がままならなくなります。
一軒家やマンションでは、台風が来ることを想定して、どのような対策を取ると良いのでしょうか。一軒家・マンションの場合の住まいの台風対策をまとめてみました。
ハザードマップとは、自然災害による被害を見越して、被害範囲を地図で表したものを指します。ハザードマップには、災害の発生場所や被害状況、避難経路や避難場所など情報を地図上で得ることができるのです。
自然災害には、河川浸水や洪水・土砂災害や地震災害・津波浸水などがあり、これらのような自然災害を想定して、ハザードマップを確認しておくことが大切です。
また、災害を対象としない避難経路や避難場所などを地図で表したものは、「防災マップ」といいます。
ハザードマップはどこで見れるのかというと、国土交通省のポータルサイトで確認が可能です。こちらのサイトでは、「重ねるハザードマップ」と「わがまちハザードマップ」の2種類あります。
重ねるハザードマップは、調べたい場所を入力することで、洪水や土砂災害、津波のリスクなどを地図あるいは写真に重ねて表示することができるものです。
一方のわがまちハザードマップは、住所を入力することで、各市町村のハザードマップに移動することができます。
普段から近隣の方とコミュニケーションを取っておくことで、お互いに助け合いの精神が芽生えます。
近隣の方と前もって、避難経路や避難場所を確認したり、どこで待ち合わすのかを決めておいたりすると、台風の被害に遭った時に落ち着いて行動できるようになります。
また、万が一ということも想定して、どのように助け合うかまで話し合っておくと安心できるでしょう。
一軒家の場合は、窓ガラスは多くありませんが、マンションの場合、ほとんどが窓ガラスになっています。窓ガラスが台風で割れる場合、風圧で割れることは多くはありません。
窓ガラスが割れる原因として、石やが飛んできて、窓ガラスに当たり割れることが多いのです。窓が割れたり、破片が飛び散るのを防ぐためには、網戸・シャッターが備え付けられている場合は閉めるようにしましょう。
シャッターがない場合は、飛散防止テープを貼り、縦横斜めにガムテープまたは養生テープを貼ることで、頑丈になります。
家の周りに置いてある植木鉢やゴミ箱、ほうきやちりとり、傘などが置いてあったら家の中にしまうようにすることです。
自宅が被害に遭うことだけでなく、台風で飛ぶことにより、近隣の住宅にも被害を及ぼしたり、人を傷つけてしまうことにもなるので気を付けましょう。
動かせないものがある場合については、ロープで固定して吹き飛ばないようにすることです。長いものを固定する場合は、横に倒してから固定すると危なくないです。
災害が起きた時に家にも必需品を置いておくこと、持ち運びできるようにカバンに準備しておくことが大切です。
家に置いておく必需品としては、水の入ったペットボトル・非常食品・トイレットペーパー類・懐中電灯・バッテリー・電池・救急用品などを準備しておくと良いでしょう。家族で最低でも3日間安全に過ごせる量を確保することが大事です。
また、緊急で避難が必要になったら、必要なものを持って逃げなくてはいけません。
持ち運び用として準備するものには、身分証明書類や貴重品類・水・非常食品・懐中電灯や救急用品・子供がいれば子供のために必要なものなどを事前に用意しておくといざとなった時に安心でしょう。
大雨で河川が氾濫することで、付近に止めてあった車が浸水・水没してしまう可能性があります。山近くに止めてあったら、土砂崩れの被害に遭う場合も考えられるのです。
車を守るためには、気象情報を毎回欠かさずチェックして、車を安全な場所へ移動させるという作業も必要になります。
台風が起こると、大雨や暴風にも注意が必要です。スマホではさまざまな情報を得ることができるため、見れなくなったら危険を回避することもできなくなる可能性があります。大規模な停電に備えるためにも、スマホの充電をしっかり入れておくことが大切です。
また、大規模な停電が起きると、断水になってしまう場合もあるでしょう。断水になった時のために、水の汲み置きをしておくことです。目安の量としては、1日3リットルの量を家族の人数分3日間を汲み置きしておくと安心です。
さらに、食器洗いをする時やトイレで水を流す時などの生活用水は、量をかなり使うため、浴槽の中に汲み置きしておいてください。
強い台風が来ると、エアコンの室外機が壊れてしまう可能性があります。少しくらいの台風なら頑丈に作られていることも多い住宅ですが、室外機の場合は台風を想定して作られているわけではないため、台風全般に弱い面もあると言えるでしょう。
台風が来る前には、室外機を覆ったり、物が飛びやすいものに関しては室内に入れて置くなど対策をしておくことです。
エアコンを後付けしている場合は、あらかじめ物が飛んでくることを想定された設計をしていないため、台風の時はファンが故障しないようにするためにもエアコンの使用を控えた方が良いでしょう。
強い風を防いでくれる防風ネットを取りつけることで、台風対策になります。防風ネットを取りつける際には、支柱が必要になります。支柱があれば良いのですが、支柱がなかったら、単管の支柱、ハンマー、ロープなどを用意しておきます。
まず、地面に穴を開け支柱を立てます。穴の深さはだいたい30~50センチ程度にしてください。地面に深く差すほど強度も増していきます。
しかし、支柱部分に水が溜まってしまうことで倒れやすくなってしまいますから、水が溜まらない場所へ支柱を立てるようにしてください。
支柱を立てることができたら、ロープなどを使用し、ネットの端を支柱に固定させます。ネットに専用のクリップをつけます。直接ワイヤーを通すと破れやすいため、ネット専用クリップにワイヤーを通すことで丈夫になるのです。
台風が来るかもしれないということを想定して、準備しておいた方がいざとなった時に安心できます。後で用意しておけばよかったと後悔しないようにするためにも、準備しておきたい防災グッズをご紹介します。
避難しなければいけないことを想定して、防災グッズをリュックにまとめておくと便利です。大型のリュックなら、まとめたものを全て詰め込むことができ、使い勝手も良いでしょう。
台風の情報をいち早く得るためにも、スマホや携帯ラジオも必需品です。台風の影響により、断水するという場合もあります。水は生活していくうえで非常に大切なため、汲み置きしておいてください。
台風の被害にあった時には、救助が必要な場合も出てきます。救助が遅れる可能性も大いにあるので、何日間か持ちこたえることができるだけの食料を詰めておきましょう。
また、停電したら暗くて何も見えないため、懐中電灯は必需品です。懐中電灯やラジオの電池がなくなってしまうと、暗闇で作業ができなかったり、台風情報を得ることができなくなるため、予備の電池は持っておきましょう。
雨でずぶ濡れになってしまうことも多いですし、服の着替えや、雨に濡れないようにするためのカッパを用意しておくと便利です。
さらに強風で物が飛び、窓ガラスが割れるなどして、ケガをしてしまう可能性もあるでしょう。救急用品があれば、応急処置をできるので、セットなどを準備しておくと良いでしょう。
台風に関しては、「注意報」や「警報」という言葉を耳にすることがよくあります。これらはどう違うのかをご紹介していきます。
注意報は、災害が起こることが懸念される場合に注意をする予報のことをいい、波浪・浸水・高潮・洪水などが対象になります。
気象注意報には、強風・風雪・大雨・雷・大雪・濃霧・乾燥・雪崩・霜などがあります。台風の場合は、気象注意報に分類されるのです。注意報は、地方気象台などが定められた基準をもとにして発表しています。
警報とは、重大かつ危険な災害が起こる恐れがあることを警告する予報のことをいいます。警報の対象となるのは注意報と同様で、気象警報には大雨・大雪・暴風・暴風雪の4種類が警報に分類されます。
一般的に考えられる災害ではあるけれど、重大であるために「警報」という言葉が用いられているのです。
特別警報とは、想定される現象に対して特に異常があるため、重大な災害となる恐れが非常に高いという場合に行う警報のことをいいます。警報の発表基準をはるかに超えている状態に、特別警報が出されるのです。
最大級の警戒を表しているので、命を守ることが先決になってくる事態にまで陥っている状況だと言えるでしょう。
台風で緊急避難しなければいけない状況になることもあるでしょう。重大な被害に遭遇したら、早急に逃げなくてはいけません。正しく避難することが、自分自身の命を守ることにもなります。避難行動についての住まいの台風対策をまとめてみました。
避難情報は、危険度の低いものから高いものに分けられています。危険度の低いものが「避難準備・高齢者等避難開始」という発令です。避難するのに時間がかかる高齢者等がいる家庭は、危険なので避難を開始してくださいという意味になります。
また、危険な区域に住んでいる方も避難を開始します。「避難準備」は、気象情報の変化に目を向けるようにし、いつ避難を開始するように指示が出るかわからないため、いつでも避難できる準備を整えておかなくてはいけません。
避難が必要だと判断が下された場合、避難を開始するという意味です。危険度「中」に位置するのが「避難勧告」になります。
「避難勧告」は、今すぐにでも避難してくださいという意味になります。地下にいる場合は危険ですから、すみやかに安全な場所へと移動しなくてはいけないのです。
そして、危険度が一番高いのが「避難指示」です。避難指示は緊急時ですから、まだ避難できていない場合は今すぐに避難するようにという命令です。外出するのが危険な状態で屋内に残らなくてはいけない場合は、屋内において安全な場所を確保することが必要です。
避難する時には、周囲の様子をしっかり確認してから、避難することが重要です。また、50センチ以上の水の深さがあり、浸水している場合は、無理に避難すると危険なのでやめましょう。
また、山などの傾斜部分でひび割れや小石が落ちてくる、地鳴りが聞こえるといった様子が伺える時は、直ちにその場所から離れることが大切です。
避難所へ避難する時は、できるだけ複数人で避難するようにしてください。一人で避難していて避難場所まで迷ってしまったり、トラブルに巻き込まれたりする可能性もありますし、一人では心細いものです。
近隣の住民とコミュニケーションを取りながら、協力し合って避難場所までたどり着くことが理想的です。一人での避難に不安がある方には、避難行動要支援者避難支援制度を利用することもできるでしょう。
浸水している場合は、地面の状況がわからない状態ですから、特にマンホールや溝部分は危険になります。棒状のものを持って地面を模索して避難することが大切です。
夜間に避難する場合は暗くて外の様子が見えないため、危険です。避難する時は、可能な限り明るいうちに行うようにしましょう。
避難が必要な場所や自宅の場所は以下の通りです。
地下室は、鉄筋コンクリートで作られており、防水機能がついていません。地面よりも低い位置に地下室は作られているので、真っ先に浸水被害に遭ってしまいます。
河川付近は、氾濫する危険性があるので近付かないようにすることが大事です。山あいや崖部分は、土砂災害には十分に気を付けましょう。
土石流は、山崩れの時に起こり、土が腐ったような臭いがし、急に水が濁ったり、地鳴りがしたりします。流木が混ざり、激しい流れとなるので、近付かないようにすることです。
地すべりは、地面がひび割れ・陥没するので警戒が必要になります。沿岸部も避難が必要な場所です。海面は満潮と干潮を繰り返していますから、満潮時に海面が盛り上げるため、満潮時の高潮には注意することが大切です。
台風被害があった場合は、物が吹き飛ぶことで散乱するので、片付けるのが大変ではないでしょうか。台風被害の片付け時の便利なグッズをご紹介します。
汚染された状況での作業では、ホコリを吸い込むことはもちろんありますし、感染症にかかってしまう可能性もないとは言い切れません。顔をしっかり覆うことができて、密着感のあるマスクが必須になるでしょう。
軍手も必需品です。台風後の後片付けでは、素手で作業すると汚いですし、危険なことも多いです。
また、物を捨てたり、拭き掃除をしたり、洗浄作業をするのなら普通の軍手でもOKですが、がれきを取り去る作業の場合、先の尖ったものやガラスの欠片など危ないものが多く転がっています。
そのような状態では普通の軍手だと刺さってケガをしてしまうリスクが高いです。刺さっても危なくない皮の軍手を履くと、丈夫で安心して作業を行うことができます。
壊れた廃材・家の中に入ってきたものを捨てるために必要なゴミ袋も忘れてはいけません。拭き掃除に使うための洗剤もあると便利です。洗剤にはさまざまな種類があるので、こびりつきを取ったり、油で汚れたものをふき取ったりします。
洗剤できれいに拭きとった後は、感染予防のためにも除菌スプレーをかけておくと良いでしょう。
水浸しになった部屋の床を掃除する時、泥まみれやホコリまみれになった家具類などを拭くためにも、雑巾を準備しておくと便利です。モップも準備しておくと、楽に水気を取って、きれいにすることができます。
台風対策のためのグッズもいろいろあります。どのグッズを選んだら良いのか迷ってしまうこともあるでしょう。台風対策におすすめの便利な対策グッズをご紹介していきます。
素材 : 水で溶けるPVA袋、ポリマー、PP土のう袋
タイプ : 水を含むと膨らむ、土砂が不要の給水簡易土のう
膨張時間 : 5分
アイリスオーヤマ土嚢緊急簡易土のうは、ビルや店舗の流入や車庫の浸水を防止したりできる水対策用のグッズです。水に沈めて手でもみほぐすだけで膨らみます。約5分で膨張するので、必要な時にはすぐ使うことができます。
使用前はコンパクトな状態なので、置く場所にも困りません。袋には紐が付いているので、紐で膨らみの大きさを自由に調整することができます。土砂がなくても水だけで膨らませることができますから、便利です。
お風呂の残り湯でも膨らませることができるのです。入浴剤が入っている場合は使えないので、注意しましょう。
台風で窓ガラスに物が当たることで、ガラスが割れてしまうこともあります。ケガをするリスクが高まりますので、対策が必要です。
KTJ窓用フィルムガラス飛散防止窓断熱シートは、静電気吸着タイプで貼り付けると粘着が戻るため、ガラスが割れても飛び散らないので安心です。割れたガラスによってケガをすることもなくなるでしょう。
普段は、ガラス表面に傷がつかないように防止することもできます。その他の効果としては、目隠し機能があるので、プライバシーをしっかり守ることができるのです。
昼間は外からは鏡を見ているようになり、カーテンを閉める必要はありません。外からの視線が気になるという方や、カーテンの開け閉めが面倒に感じる方にもおすすめの商品です。
BAREBONESビーコンライトLEDLIV-287は、小型のビーコンライトです。周囲を明るく照らすことができ、雰囲気も良くなります。引っかけたり、自立させることも可能です。置く場所も自由自在。
クラシックなおしゃれなデザインで、インテリアも選びません。連続で3~200時間以上点灯させることが可能です。
KATADYNアウトドア高性能浄水器BeFreeは、川や湖の水を安心・安全な飲み水に変えることができる商品です。水に含まれる微生物やバクテリアを除去することができます。
軽量なので、持ち運びも便利です。非常時用の水の確保だけではなく、水を飲むには不安がある海外旅行などにも持って行くとができるおすすめの商品です。使用後は、乾燥させることで長時間保管することも可能になります。
TOYO防災用折りたたみヘルメットブルームは、折り畳みヘルメットなので、コンパクトに収納でき、持ち運びにも便利です。緊急時には、紐をひくだけで簡単にヘルメットが完成。防災用リュックにまとめて入れておけば、いざという時に役立ちます。
台風で強風や大雨が降ると、浸水したり、物が飛んできて、家が壊れる、窓ガラスが割れるといった被害に遭ってしまいます。窓ガラスが割れることで、ケガをしてしまうことも多いです。
台風で被害に遭う前に、台風対策をしておくことが大切です。秋は台風が到来しやすい時期。しっかり対策をして、台風シーズンを乗り越えましょう!