台風シーズンになると雨戸を締めたり窓の補強、鉢植えの移動などさまざまな対策を行う方も少なくありませんが、台風のときにエアコンは閉め切った使用していますか?室内で快適に過ごすためのエアコンですが、実は台風時に使用するのは危険なことをご存知でしょうか。そこでこちらの記事ではエアコンの台風対策や台風時に起こるトラブル、その対処法などを紹介していきます。
目次
台風時には雨風が激しくなるので窓はもちろん、雨戸を閉める家も少なくありません。閉め切った部屋ではムシムシとした不快感があるのでエアコンを使う方も多いでしょう。
しかし台風時にエアコンを使うのをやめたほうが良い場合もあることを知っておきましょう。最悪の場合故障することもあるので、台風時のエアコン使用は十分気をつける必要があります。
台風で強風が吹き荒れているときはエアコンを使用しないことをおすすめします。強い風が吹いていると室外機のファンに負荷がかかりモーターやブレードなどが壊れたり、冷却ガスが漏れてしまう原因となります。
モーターやブレードが壊れた場合の多くは修理可能ですが、冷却ガスが漏れてしまうと室外機自体の交換、最悪エアコンの買い替えが必要になってきます。
台風時にエアコンを使わないほうが良い理由は、強風とエアコンの室外機の相性がかなり悪いことが挙げられます。特に風速30m以上のときは室外機が壊れる確率が高くなるようです。
室外機はエアコンを使用したときの熱交換による熱風を外気に送り出す仕組みになっていますが、台風時の強風が室外機のファン部分にあたると強い衝撃を受け、モーターが逆回転するなど大きな負荷となって故障してしまのです。室外機の故障を防ぐ為にも強風が吹く台風時にはエアコン使用を控えるようにしましょう。
エアコンと相性が悪いのは強風だけではありません。台風のときの大雨にも注意が必要です。エアコンは普段使用しているときは内部に溜まった水を屋外に出しているドレンホースから排出しています。
しかし台風で大雨が降って強風が吹いているときはドレンホースにある水を押し戻し、逆流して室内に戻ってきます。水が逆流するだけでは直接エアコンの故障にはなりませんが、室内に水が落ちてきたり、異常音が鳴ることもあります。もしテレビなどの電化製品の上部にエアコンが付いている場合は特に気をつけてください。
台風だけでなく、強風と豪雨が同時に起こっているときは同じように水が逆流することがあるので、できるだけエアコンを使わないようにしましょう。
台風時はできるだけエアコンを使わないほうが良いですが、真夏の場合そうはいきません。台風が来る前にしっかりと対策することで故障や破損を防ぐことが可能です。
最近のエアコンは高性能になっているので多少のことでは壊れない作りになっていますが、台風はなにが起こるか分からないのでできるだけ対策するこをおすすめします。
台風時の対策として、エアコンを使わないのであれば室外機に専用カバーやブルーシートを付けてゴミが入るのを防いだり、内部に水が侵入するのを防ぎましょう。周囲を覆うことで飛んできた異物から室外機やプロペラを保護できます。
室外機の専用カバーを利用するときはメーカーやサイズなどをしっかりと確認してから購入するようにしてください。また、室外機をカバーなどで覆うときはエアコンを使用しないように注意しましょう。カバーをしたままエアコンを使うと故障の原因となり、保証対象外になる場合も少なくありません。
台風のときやそれ以外でエアコンを使っているとポコポコと音がすることがあります。これは室内外の気圧差による現象で、特に台風のときには強風によって、本来であれば排出される水がドレンホースに溜まってしまったり、ホース内に空気が溜まることで発生する異音です。
エアコンのポコポコ音は放っておいても故障の原因になることはありませんが、就寝時などには気にある場合もあります。そこで対策法として外気や水を溜めない方法があります。室外にあるドレンホースに専用の逆流防止弁(逆止弁)や防虫弁を取り付けることで外気や虫を防ぎ、ポコポコ音が鳴らないようになります。
逆流防止弁や防虫弁は水や空気が抜けるときに弁が開くような仕組みになっているので、取り付けるときは逆流防止弁が地面に対して垂直になるようにしてください。また、逆流防止弁や防虫弁を付ける場合は汚れで詰まらないようにエアコンの使用頻度に合わせて掃除するように気をつけましょう。
近年台風が去ったあとにエアコンや室外機の交換・修理依頼が増えています。これは台風時に起こる室外機のトラブルを把握していなことで起きてしまうのです。室外機の故障や破損を防ぐためにも、台風時に起こるトラブルやその対処法をチェックしておくことをおすすめします。
室外機のトラブルでもっとも多いのが転倒や落下、破損、位置ずれによる移動です。台風時に強風が吹くことで、室外機が移動したり倒れる場合があります。室外機が転倒したり移動することでパイプが切れることもあるので注意してください。
また、風で飛ばされたものが室外機にあたり破損したり、強風で転倒するトラブルにも見舞われます。特に2階や屋根に設置した室外機は落下する恐れがあり、落下すれば室外機のダメージはもちろん、下に車や鉢植えなどがあればそれらも破損することは必須です。
転倒を防ぐためにも室外機は背面に風を受けないように設置するのがおすすめです。また、室外機は地面に直置きせずにコンクリート製の置き台や専用のブロックで固定しましょう。
室外機が転倒や位置ずれしたときの対処法として、絶対に自分で元に戻そうとせず、必ず専門業者に依頼してください。室外機が転倒や移動している場合、冷媒配管が破損している可能性が高く、そこから冷却用のガスが漏れ、触れると怪我をすることがあります。
目に見える破損がなくても怪我の危険性があるため、室外機が転倒や移動しているときは必ず業者に依頼するようにしましょう。その際停電が起こっているときは動作確認ができないため、復旧してから業者に連絡ようにしましょう。
近年台風時に災害級の豪雨による水没被害も増えています。雨に濡れるだけで故障することはほとんどありませんが、水没してしまうと室外機だけでなく室内にあるエアコン本体にも被害が及びます。特に1階部分に設置している室外機は水没しないように注意が必要です。
もし室外機が水没してしまったら、台風が去って水が引いたあとでもエアコンの使用を中断してください。また、台風時にエアコンが水没している場合もエアコンの運転を中止するようにしましょう。
エアコンが作動しているときに室外機が水没するとブレーカーが落ちて止まりますが、絶対にブレーカーを上げたり運転を再開しないようにしてください。室外機が水没したときにブレーカーを上げると感電やブレーカーの故障、他の電化製品の破損に繋がります。
水が引いたあとでも室外に内部にゴミや泥などが侵入したり電気系統に不具合が起きていることも考えられるので、室外機が乾燥したあとでも漏電や発火などの危険性があります。もし室外機が水没したらエアコン専門業者に依頼してチェックしてもらいましょう。それまでは室内機の電源を抜く、ブレーカーを下げておくようにします。
台風が去ったあとにエアコンが正常に作動しないときは、まず室内機の電源を抜いてエアコンのブレーカーを落とすようにして室外機のチェックを行ってください。
室外機の吹出口・吸入口のチェック:室外機の吹出口・吸入口が塞がれているとエアコンの効きが悪くなります。台風のあとには草木が侵入して吹出口・吸入口を塞いでいる場合もあります。取り除ける部分を取り除いて、改善しない場合は専門業者に依頼してみてもらいましょう。
室外機のカバー・ファンの破損チェック:強風で飛ばされたものが室外機のカバーやファンにあたって破損しているとエアコンが正常に作動しません。そのまま運転させるとより悪化する場合もあるので、こちらも専門業者にチェックしてもらうようにしてください。
室外機の転倒・移動:先程も紹介したように、室外機が転倒・移動している場合にもエアコンが正しく作動しないことがあります。そのまま放置したり自分で元に戻そうとせずに必ず専門業者に依頼しましょう。状況によっては再工事が必要になる場合もあり、当日に復旧が不可能になることもあります。
年々夏の台風被害が大きくなっている昨今、エアコンの故障はどの家庭にも起こりうる危険性があります。夏場の暑さ対策に欠かせないエアコンが使えないとなると、場合によっては命の危険にも繋がります。浸水被害が出るような地域や暴風域に住んでいる場合は特に注意が必要です。
そうならない為にもあらかじめエアコンの台風対策をして、万が一被害にあっても慌てないように専門業者の連絡先をメモしておく、被害に合った場合の対処法などをしっかりとチェックしておきましょう。