転勤や住み替えなどで、マンションを手放さなければいけないこともあります。しかし、いざマンションを売りに出しても、なかなか売れずに悩んでいる方も少なくありません。そこで今回は、マンションが売れない原因とその対策を詳しく解説します。マンションの売るコツをつかんで、スムーズな売却を実現させましょう!
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購入した時に人気があった物件でも、経年劣化、売り出し価格、人口の減少などですぐに売れるとは限りません。では一般的に「売れないマンション」とは、どのような物件のことを指すのでしょうか?まずは、売れ残っているマンションの特徴を見ていきましょう。
通常、マンションを売りに出す時は不動産会社に依頼することがほとんどです。この時、売主と不動産会社との間で締結される「媒介契約」の契約期間は3ヵ月以内と宅地建物取引業法で定められています。3ヵ月が過ぎて売れない場合は、売り出しの条件を見直して契約の更新が行われます。比較的この2サイクル目に売れることが多く、マンションが売れるまでの平均的な期間は「6ヵ月」と言われています。
もし、6ヵ月経っても売れない場合何かしらの原因があると考えられます。不動産会社は多数の物件を取り扱っており、新着物件を優先的に売り出していく傾向がある為、6ヵ月以上経過した物件はその後もなかなか売れにくいという悪循環が生じてしまいます。
また、2017年に東京カンテイが調査した結果では、1ヵ月以内に売れたマンションは約3%の値引き、3ヵ月経過で6.83%、7ヵ月経過で13.06%、12ヵ月経過で15%以上の値引きがあったことが分かっています。売却期間が長ければ長い程、「値引き」が必要になり、当初の希望価格で売れないケースが多いです。
マンションを売りに出したのに、何年も売れないでいると頭を悩まし、焦りも出てきてしまいます。マンション売却後に予定していた計画にも影響が出ることになり、転勤の場合ローン残高があれば2重の支払いが科せられることもあるでしょう。
マンションが売れないのには必ず原因や理由があります。以下に挙げる売れないマンションに共通する事例を、自分のマンションに当てはまっていないかチェックしてみて下さい。
不動産会社によっては、売り始めは価格を高めに設定し、売れなければそのタイミングで値下げをするというところも多いです。しかし、果たしてそのマンションの売り出し価格は適正と言えるでしょうか。
高く売れれば、不動産会社はもちろん、売り手としてもメリットがあるので誘惑に惑わされやすいですが、実際根拠なく設定された高額なマンションは、その価格で売却されるケースはほとんどありません。
売れないマンションは、そもそも物件自体に問題がある場合もあります。築年数が古すぎたり、需要があるエリアでない等が原因に挙げられます。
マンションに限らず中古物件では、老朽化により外見や内装の見た目が悪かったり、設備が古く使いにくいことが多いです。買い手の立場になってみれば、そのような物件に高いお金を出したくないという気持ちは理解できるでしょう。売却前に内装をリフォームしたり、リノベーションを前提で購入する方を狙うのであれば、それ相応に価格を下げる必要があります。
また、築年数が古い程住宅ローンが下りにくいのも、購入者のハードルが上がる原因のひとつです。スムーズに売却するには、「売り時」も重要なポイントになります。
マンションの立地や需要があるエリアなのかにも左右されます。マンションの立地は、交通や買い物に利便性が良いエリアでしょうか?「最寄りの駅までが遠い」「スーパーや銀行、学校が近くにない」などは、売れ残りやすい物件の代表格です。
また日当たりや風通しが悪かったり、国道や線路沿いなどの騒音が気になる物件も売れにくいです。これらは、自分ではどうしようもないことなので価格を安く設定する以外に対策はないでしょう。
マンションが売れない原因として、不動産会社側に問題がある場合もあります。近年少なくはなってきましたが、不動産会社の中には「囲い込み」という悪質な方法をとっている業者も存在します。
「囲い込み」とは、買主・売主、両方から手数料をもらう為、売却物件を自社で抱え込み、他の不動産会社に契約させない行為です。まだ未売却の物件であっても、他社からの問い合わせに対し、申込済、契約済とウソをつき、断ってしまうことがあります。故意に情報を隠し、また独占することは法律で禁じられており、売主に対する背信行為にあたります。
物件が売れない原因として、売主に問題がある場合もあります。例えば、購入希望者が内覧に来た際、不愛想だったり、対応が悪いといったことはありませんか?いくら物件が気に入ってもらったとしても、売主がそういう態度では購入意欲も失せてしまいます。
また、内覧時に部屋が汚れたり散らかっていると、物件の良さが伝わりません。購入希望者は、この内覧で買うか買わないかを判断します。内覧時は、大切に使っているというイメージを与える為にも、部屋をキレイにして迎えましょう。
購入希望者はまず始めに目にするのは、そのマンションの物件概要などが記載された広告です。その概要に惹かれてこそ、内覧、購入にこぎつけることができます。 今出している売り出し広告は、魅力のある内容になっているでしょうか。
周辺情報や最寄り駅までのアクセス方法、マンション共有部や室内設備の内容などがしっかりと明記されているか確認しましょう。また、大きく左右されるのが写真です。マンション外観写真、室内写真の見せ方は大変重要なポイントになります。購入希望者の目が留まるような、明るく清潔感のある写真を掲載しましょう。
マンションが売れない原因をいくつかご紹介しました。それらの中に、売り出しているマンションに当てはまる事柄はありましたか?続いては、マンションが売れない時の対策・対処法を見ていきましょう。上でご紹介した原因についてそれぞれの対処法を解説しているので、該当した方は直ぐに対策をとりましょう!
買い手からすれば、「価格」は購入条件の重要なポイントとなります。マンションを売却する場合は、いくつかの不動産会社から査定をとったり、自分でも近隣の販売状況を調べるなどし、適正な売却価格を設定することがスムーズに売るコツになります。
しかし、早期売却を狙って極端に安い価格にすることもおすすめできません。売るからには、しっかりと利益を得、満足できる売却が理想です。物件の具合や近隣情報、自分の希望価格を明確にし、適正な売り出し価格を設定して下さい。
また、売れないからと言ってどんどん値引きをすることもNGです。買い手は、常に情報をチェックしています。値下げをしてしまうと、「もう少し待っていればもっと安くなる」というイメージを与え、売れるのが遅くなるだけでなく、利益も少なくなってしまいます。マンションが売れない原因は、いくつもの理由があります。値下げをするのは、その他の要因を確認してからでも遅くありません。
築年数が経っている家は、部分的にでもリフォームして売り出すことをおすすめします。フルリフォームをしてしまうと、数百万円も費用がかかり売却価格に反映されず損をしてしまうことが多いです。クロスやフローリングを張り替えるだけでも、部屋の印象はガラリと変わります。
また、設備が古く劣化しているようであれば、修理や取り替えをしましょう。最新設備は、物件の良いアピールになり、購入に繋がりやすいです。
まずは、不動産会社との媒介契約を確認しましょう。媒介契約には、「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3つあります。「一般媒介契約」は、一番拘束力の弱い契約で複数の会社と媒介契約を結ぶことができます。囲い込みのリスクは少ないですが、レインズ※の登録義務がないため、幅広く情報を共有させることはできません。
「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」は、一社しか契約できないため「囲い込み」のリスクはありますが、レインズ※への登録義務があり売却活動の報告義務の頻度が高いです。囲い込みを防止する為にも、レインズ※の情報を自分でもチェックし、まだ売れていないのに「売却済」となってないか、定期的にチェックするようにしましょう。
【※レインズとは】
レインズ(REINS)とは「不動産流通標準情報システム」のことです。いわば業者間ネットワークであり、不動産会社はこのレインズを通して物件情報を共有します。レインズに登録して物件情報が広く行き渡った方が、早く売れる可能性が高まります。
【3種類の媒介契約】
一般媒介 | 専任媒介 | 専属専任媒介 | |
---|---|---|---|
2社以上との契約契約 | ○ | × | × |
自分で買主を探して直接取引 | ○ | ○ | × |
不動産会社から受ける報告頻度 | 定めなし | 2週間に 1回以上 | 1週間に 1回以上 |
レインズへの登録義務 | 定めなし | 媒介契約から 7日以内 | 媒介契約から 5日以内 |
マンションが売れない原因とその対策について解説しました。続いては、これらを統括してマンションを6ヵ月以内で必ず売却するコツをご紹介します。マンションが売れなくて頭を悩ませている方は、是非チェックしてみて下さい!
先に解説した通り、不動産会社との媒介契約期間は3ヵ月です。これが1サイクルとなり、3ヵ月で売れない場合は、価格の調整等が行われ契約更新となります。最初に売り出された頃と比較すると、滞在顧客は減ってしまいますが、価格が見直されたことでアプローチすることができ、結果的に平均するとこの2サイクル目とされる6ヵ月で契約に繋がることが多いです。
逆にこの6ヵ月を過ぎてしまうと、顧客に「何か売れない原因がある」「売れ残り物件」のイメージがついてしまい、なかなか厳しい状況に陥ってしまいます。最初の3ヵ月目で売れない場合、そのまま契約更新しても結果は同じです。価格の見直しを含め、「マンションが売れない原因」で解説したような、何か他に原因がないか探り解決するようにしましょう。
マンションをスムーズに効率良く売却する為の条件は、適正な時期と価格です。マンションに限らず、不動産売買には「売れる時期」があるのをご存知でしょうか。マンションを売りに出して3ヵ月以内で売却できたケースの多くが、この時期に決まっています。
具体的には、4月の入社・入学シーズンを見据えた1月後半から3月中旬までが、1年を通して最も購入客が市場に出回る時期です。次の繁栄期は秋口の9月後半から11月中旬にかけてですが、春先に比べるとペースは落ちてしまいます。
また、それ以上に売り出し価格も重要です。欲張ってあまり高くしても、逆に早く売ろうと極端に安くしてもいけません。適正価格は、業者の査定価格より少し下回る程度が想定売却価格だと思ってよいでしょう。1月後半から3月中旬にかけて適正価格で売り出すことが、よりスムーズに売却に繋がるコツです。
仲介業者(不動産会社)へ依頼するポイントですが、一般媒介契約にして、2~3社の業者を競わせるというものひとつの手です。各社契約を取ろうと必死になり案内合戦を繰り広げてくれるでしょう。この時選ぶ業者は、名の知れた選りすぐりの2~3社に絞ることがポイントです。ライバル関係であれば、より負けまいと頑張ってくれるはずです。
マンションを不動産会社に買い取ってもらう場合、1件ではなく数社から見積もりを取るようにしましょう。提示される査定価格は各業者バラつきがあるはずです。大手だからと信頼して1社に絞ってしまうと、他にもっと高く買い取りしてくれる業者を見過ごすことになってしまいます。複数社に査定を依頼し、より高く買い取ってくれる業者を選びましょう。
査定を複数社に依頼する際に非常に役に立つツールとして「不動産一括査定サイト」を活用すると大変便利です。不動産の簡単な情報を入力するだけで、複数の業者に繋げてくれるので自分で1件1件問い合わせる手間も省けます。
査定サイトはたくさんありますが、中でもおすすめなのが「すまいステップ」です。完全無料で最大4社まで一括査定でき比較することができます。買取の相場を知ることもできるので、一度自分の物件を査定してみてはいかがでしょうか。
【おすすめの不動産一括査定サイト】
売れないマンションの原因とその対策方法をご紹介しました。マンションの売却期間は、一般的に3ヵ月~半年以内です。それでも売れない場合は、何かしら原因があると思って良いでしょう。最初の1サイクル目(3ヵ月)で売れない時は、原因を見極め早めに対策をとることが重要です。
マンションの買い手がつかず困っている方や、これから売却を予定されている方は、是非本記事を参考にスムーズな売却を実現させてください!