仕事やプライベートで忙しい40代の男性は、基礎代謝の低下やストレス、食生活の乱れなど様々な要因で体重が増加しやすくなる傾向があります。
しかし、普段の生活習慣を見直し、適切な運動を取り入れることで中年太りを改善することができます。この記事では、40代男性に適したダイエット方法と注意点をご紹介していきます。
目次
まず最初に、40代からの男性がなぜ痩せにくくなるのか原因を探っていきましょう。以下の項目に当てはまるものがあれば、改善すべき点を明確にしやすくなります。
基礎代謝は、男性が18歳頃、女性が15歳頃をピークに年齢とともに低下していきます。基礎代謝が低下すると、若い頃と食べる量が変わらなくても消費するエネルギーが減り、同じような内容のダイエットをしても痩せにくくなります。
痩せやすく、太りにくい体を作るためには基礎代謝が高い方が望ましいため、食事内容を見直したり、適度な運動を取り入れて基礎代謝量を増やすことが大切です。
社会人男性の食事内容は、「家庭で栄養バランスの良い食事をしている人」と「内容にこだわらない食事をする人」に分かれがちです。普段の食生活が以下の表の食事内容に似ている場合は、できることから改善していくことをおすすめします。
朝食 | 昼食 | 夕食 |
---|---|---|
おにぎり+野菜ジュース | コンビニ弁当 | ラーメンやうどん |
パン+カップスープ | 定食やハンバーガー | おつまみ+お酒 |
コーヒーのみ | カップラーメン | 牛丼や定食 |
特に麺類やパン、おにぎりなどは単品メニューになりやすく、野菜やたんぱく質が不足して偏った食事になりやすいのが特徴です。たとえ若い頃よりも食べる量が少なくなったから大丈夫と思っていても、栄養バランスが悪いと肥満の原因になるので注意しましょう。
内蔵脂肪は男性につきやすく、エネルギーに素早く変換されるのが特徴です。内臓脂肪は体の内蔵まわりにつくため、お腹だけぽっこりとしているケースが多くみられます。
必要以上に内蔵脂肪が蓄積するとメタボリックシンドローム状態とみなされ、高血圧や脂質異常症、高血糖といった生活習慣病の原因につながります。さらには動脈硬化や心臓病にもつながる可能性が高いため、内臓脂肪をため込まない生活を送ることが大切です。
40代頃になると、若い頃よりも運動量が減っていることが多いです。職種にもよりますが、若い頃は外回りなどで体を動かすことが多い場合でも、部下ができると次第にデスクワークにシフトしていくことが増える傾向があるためです。
また、40代は基礎代謝が低下していることから、若い頃と同じような運動をしても脂肪が消費されにくいことも原因の一つです。あえて階段を使うようにしたり、ひと駅早く電車を降りて家まで歩くというように、意識して体を動かすようにしましょう。
40代といえば、仕事では上司と部下の間にはさまれ、家庭を持つ方の場合は子どもが大きくなる頃でもあるため、多くの責任を負っている世代と言えます。
また、ストレス発散のために飲み会への参加が増えたり、つい食べ過ぎ・飲み過ぎを繰り返してしまうということが少なくありません。食べ過ぎても次の日に調整するなどの工夫をすれば問題ありませんが、頻繁に続くという場合は体重増加の原因になるので注意が必要です。
加齢とともに痩せにくくなっていることは理解できても、健康のためや体型維持のためにダイエットをしようと考えている方は多いのではないでしょうか。次に、40代以上の方おすすめのダイエット方法をご紹介していきます。
ダイエットをするにあたって食生活の改善は切り離すことができません。糖質が多く含まれるお米や麺類、パン、ジャガイモなどを控えて野菜や肉、魚をメインにします。ただし、糖質を全く摂らないというのは現実的ではないので、まずは普段糖質を1日のうちに何g摂取しているか知ることから始めましょう。
日本人の炭水化物の目標摂取量は1日あたり250g~325gといわれています。糖質量を130g以下に抑えるのは緩めの糖質制限となり、摂取量を減らすほど厳しい糖質制限となります。糖質を含むお酒を飲むのであれば、夕飯の炭水化物を抜くというように調整をすると良いでしょう。
40代男性がダイエット目的で有酸素運動をするのであれば、ウォーキングがおすすめです。ウォーキングはランニングよりも体にかかる負担が少なく、無理せず継続できるためです。
ダイエットで運動による効果を得るには、毎日継続をすることが大切なので、まずは習慣として取り入れやすいものから始めてみましょう。エレベーターやエスカレーターから階段に変えるだけでも効果があるので、生活の中で体を動かすように意識してみてください。
筋トレは無酸素運動の代表で、基礎代謝のアップや消費エネルギー量を増やす効果が期待できます。基礎代謝が上がると脂肪燃焼効果を高めることができ、痩せやすく、太りにくい体作りにつなげることができます。
筋トレも有酸素運動と同じく継続して行うことが大切なので、最初のうちは自分ができる範囲で行うのがおすすめです。
ダイエットを始めると結果を早く求めてしまいがちですが、過度なダイエットをするのは避けた方が良いです。ダイエットをするときの注意点をチェックしておきましょう。
糖質制限に関しては賛否が分かれていますが、炭水化物を過度に制限するダイエットはリバウンドを引き起こすリスクが高いので控えた方が良いでしょう。過度な制限を続けていると、目標体重に達した後に食事内容を元に戻しにくくなり、場合によっては歯止めがきかないほど食べてしまうというケースもあります。
また、強い眠気や頭痛を引き起こしたり、40代になると肌や髪の老化をさらに進める原因にもなるので注意が必要です。知識がないまま糖質制限を続けると、体に不調が出る可能性があることを理解して取り入れましょう。
ダイエットをすると、必ず停滞期が訪れます。ダイエットを始めた頃は比較的体重が落ちやすいのでやる気が出ますが、停滞期に入ると体重が変化しにくくなるので挫折をしてしまう人が増えてしまうのです。
しかし、停滞期が来ることを理解しておけば体重が落ちない時期を乗り越えやすくなり、挫折することなく目標体重へと近づけることができます。まずは自分にとって無理のない範囲で目標体重を決め、「食べ過ぎた日は次の日に調整する」というようにリバウンドしにくい生活習慣を身に付けるようにしましょう。
ビールや発泡酒、日本酒などの醸造酒は糖質を多く含むので、血糖値が上がりやすくなります。また、ついついおつまみを食べ過ぎるというケースも多いので、できればダイエット中は禁酒をするのが望ましいです。
それでも、たまにはお酒を飲みたいという場合は、糖質が含まれていない焼酎やウイスキー、ウォッカなどの蒸留酒を適量飲むのがおすすめです。おつまみを食べる場合はあらかじめ食べる分を決めておき、お皿に盛りつけるなどの工夫をすることで食べ過ぎを防ぎやすくなります。
ダイエットに運動が不可欠だと分かっていても、運動をする時間の確保が難しかったり、体力に自信がないという方は多いのではないでしょうか。ここではダイエット中の40代男性におすすめの運動をご紹介します。
スクワットをすると、筋肉量の多い下半身を中心に鍛えることができます。お尻や太ももなど下半身の筋肉を鍛えることによって基礎代謝を上げたり、エネルギーを消費しやすい体づくりにつなげることが可能です。
また、スクワットをおすすめする理由に、室内外を問わず少しのスペースがあればできることが挙げられます。継続することが重要なので、気が向いたときにすぐに始められるのはメリットと言えるでしょう。
水の中は浮力によって陸上の6分の1~10分の1まで重力が軽減されます。そのため、水泳は「運動をしたいけれど、自分の体重で足や腰に負担を掛けてしまうのが心配」という方でも安心して行える運動です。
また、水中では全身に圧力がかかるため、筋肉や血管が収縮します。それに伴って心臓が血液をより強く送り出すようになるので、基礎代謝を上げる効果が期待できます。さらに、水の中にいるだけでも陸上と比べて800~900倍もの抵抗を受けます。泳ぐのが苦手という場合でも、水中でウォーキングをすれば効率よくカロリーを消費することが可能です。
40代の男性が痩せにくい理由をはじめ、ダイエットに成功する方法、その際の注意点についてご紹介しました。年を重ねると基礎代謝が低下するので若い頃と比べると太りやすくなるものの、普段の生活習慣が体重増加に影響していることが多くあります。
ダイエットをこれから始めたいという方はもちろん、ダイエットをしているのに痩せないという場合は、まずは生活習慣の見直しをして正しいダイエット方法を実践しましょう。そうすることで、失敗や挫折を回避しやすくなります。