空気が乾燥する冬場には、空気清浄機を利用している家庭も少なくない事でしょう。PM2.5などをはじめとする微細なウイルス源やアレルギー物質などを取り除き、花粉の舞う春先などにも活躍してくれます。今回は、そんな中からおすすめできる人気メーカーの機種を紹介します。
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乾燥すると空気中にウイルスなどが発生しやすくなりますが、そうした時には空気清浄機が欠かせなくなります。使った経験が無い方向けに、空気清浄機を利用するとどんな効果が期待できるのかについて解説しましょう。
1つ目にして最も求められているであろう効果が、室内の花粉、ハウスダスト、ウイルスを低減してくれる事です。機器を稼働させている間は、室内の微細な菌類を含む空気を吸い込んでくれ、内部のフィルターが小さな菌もしっかり捕らえてくれます。
そして再び空気が機器から排出されますが、この空気は細菌などは含んでいない清潔なもので、室内をクリーンにしてくれるのです。ペットやタバコ、料理などをはじめとする生活臭についても、臭い始める前に吸収してくれるので安心です。
もう1つ、エアコンを使用している際の節電効果が期待できます。室内の温度を調整してくれるエアコンと、空気をクリーンにしてくれる空気清浄機とでは、一見すると何の関係性も無いように思えるかもしれません。
しかし、清浄器を使うであろう冬場にエアコンのみを使用している場合には、空気の性質上暖かい空気は上に、冷たい空気が下に溜まってしまいます。ここで空気清浄機を稼働させれば、部屋の空気が循環して全体を暖めてくれるのです。
以上、利用するとどんな利点が生じるのかについて、簡単にではありますが解説しました。調べてみれば空気清浄機は様々なモデルがラインナップしていることが分かるかと思われますが、そんな中で最適な一台を選ぶためのポイントを紹介します。
まず見てほしいのが、適用畳数です。部屋の中の空気をしっかりと浄化させられるのかの指標となる数値の1つであり、定義としては規定されている粉塵濃度の汚れを30分以内に浄化させられる部屋の広さとされており、当然大きければ大きい程に力が強いことになります。
パワフルだからと言って、比較的小さめの部屋に大きな適応畳数のモデルを置いても、無駄に電力を消耗してしまうだけです。ですので、目安としては使う室内の広さに対して3倍程度を基準にしてみましょう。
より空気の清浄機能を効率的にするため、単に空気を吸い込んで排出するだけにとどまらない機種もあります。そうした清浄機はイオン・プラズマ機能を備えており、菌類や臭い成分に作用するOHラジカルの生成によって機能を向上しています。
具体的に言えば、シャープの機器に搭載されているプラズマクラスター、パナソニックの場合にはナノイーなどの機能がこれに該当します。
空気の清浄化に加えて、加湿、除湿も行える機種も存在します。湿気からくる部屋干しの際に発生する臭いの防止や、秋冬の乾燥した空気を防ぎたい場合には重宝しますし、専用の機器を2台揃える必要も無くなります。
2台の機器をそろえずに済むという事は、単純にそれらを導入するための費用を無くし、加湿、除湿機能付きの空気清浄機のみで済むわけです。そして、色々と機械をリビングスペース等に並べる事も無くなります。
清浄機が空気を清潔にすることができるのは、機内に搭載されている、細かな菌などもとらえてくれるフィルターが機能してくれているからこそです。機器の清浄化の性能を重視したい場合にはこのフィルター、特にHEPAフィルターを使っているモデルを推奨します。
HEPAフィルターは、30㎛の花粉や2.5㎛のPM2.5、更に0.3㎛よりも小さいハウスダストまで吸着してくれるほどの性能を持ちます。花粉症やアレルギーなどが気になる場合には選び方の大きな基準となるでしょう。
そして最後に、使い勝手の問題です。例えば空気中の状態を検知できるセンサーが備わっていれば、どんな状態なのかを可視化してくれますし、スマホとの連携が出来れば外出中に本体の操作が出来たりもします。
使い勝手と言えば、お手入れのしやすさも重要です。菌などを吸着するフィルターは定期的な掃除をする必要がありますが、自動的に掃除してくれるモデルもあります。
空気清浄機を開発している人気メーカーと言えば、ダイキン、シャープなどが挙げられます。ダイキンはプラズマイオンやストリーマを搭載しており、シャープのモデルは独自のイオン技術、プラズマクラスターが有名です。
その他、パナソニックやダイソンも有名どころです。前者はナノイー、ナノイーXというイオン発生機能や加湿機能付きの機器が多く、後者では空気の清潔化に加えて送風やファンヒーターなどの機能も利用できます。
以上、空気清浄機を室内に置いて期待できる効果、そして選び方の基準などをそれぞれ解説してきました。ここからは、本題である人気メーカー製の推奨空気清浄機の機種を紹介していきましょう。まずは、31畳以上対応の機器からになります。
まずはダイキンの加湿機能付き空気清浄機の紹介からです。搭載されているフィルター「TAFUフィルター」は、優れた集塵性能を持つという事で推奨していたHEPAフィルターと同レベルの性能を持ちながら、10年間は交換の必要がありません。
加えて、イオンによって有害ガスの分解スピード、脱臭性能、フィルターの除菌スピードが従来モデルの2倍相当の「ツインストリーマ」で、広いお部屋でも清潔な空気を保ちます。スマホやスマートスピーカーにも対応し、遠隔操作が行えます。
続いて2点目は、シャープのプラズマクラスター、加湿利用もできる機種です。AIを利用して加湿クラウドに接続させると、搭載したセンサーから得られた情報を基にして給水の手間を減らしたり、加湿制御を行います。
設置したお部屋の加湿制御をAIが自動的に学習していき、加湿スピードの制御、運転音の抑制等も調整してくれます。アレルギー物質の作用を抑制する0.3㎛以下の微細なハウスダストも吸着するHEPAフィルターが備わっています。
3点目に紹介するのは、パナソニック製のおすすめ機器です。3方向へ立体的に清潔な空気を放流させ、部屋全体の効率的な空気の循環と花粉の集塵量を従来の1.5倍にできる、3Dフロー花粉撃退気流で調整を行います。
同社独自の空気中の微粒子に高電圧を与えて効率的に花粉を抑制するナノイーX、IoT技術「ミルエア」アプリによって自動運転レベルを設定、エアコンとの連携で乾燥を抑制する「うるおい暖房」など、多様な使い方ができます。
広々とした室内でも利用可能な、バルミューダの36畳対応の機種になります。部屋の空気を循環させながら細かい粒子もしっかり吸収してくれる、trueHEPAフィルターが搭載され、独自の整流翼により毎分7,000リットルの空気循環を行います。
サッカーフィールドに換算して実に6面分の表面積を持つ活性炭フィルター、大きめの埃をキャッチしてくれるプレネットと、前述のtrueHEPAフィルターの高性能な3層構造のフィルターにより、菌類や臭い成分なども浄化させられます。
スウェーデンの空気清浄機専門のメーカーであるブルーエアが手掛ける、最新のフラッグシップ機種になります。0.1㎛までの微細な粒子を吸着できる高性能フィルターに加え、ココナッツカーボンを加えたデュアルフィルターにより、強力な消臭力を発揮します。
8畳当たりの空気の清浄化に要する時間は約9分程度というハイスピード、独自のHEPAサイレントテクノロジー搭載のフィルターが高い除去性能を示します。専用のアプリにも対応し、電源や運転切り替え等を遠隔で行えます。
31畳以上の広々とした空間にも対応する機器を紹介しました。パワフルなモデルは高性能なモデルも多い傾向にあります。続いて、30畳以下の使い勝手が良好なモデルの紹介に移りましょう。
ダイキンの単機能タイプのおすすめ機種になります。先に紹介した31畳以上の広範囲に対応するモデルたちには一歩劣りますが、それでも適用畳数は25畳と十分な広さに対し、高さ50㎝に留まるコンパクト設計です。
静電式の10年間の交換が不要な高性能フィルター、HEPAを採用し、加えてストリーマによって花粉の芯の分解、有害成分の酸化分解、生活臭の脱臭に加えて、微細な粒子を99%除去します。
ダイソンのピュアホットは、一見すると空気清浄器には見えないスタイリングのモデルです。どちらかというと空気清浄機能が付加されたタワーファンといった扱いになり、夏は涼しく、冬は暖かい空気を流してくれます。
羽の無い扇風機の様に使えるモデルですが、ディフューズモードでは正面から風を流すことなくエアクリーニングのみを行う為、一年中しっかり機能を果たしてくれます。アプリを利用して室外と屋外の空気をモニター化して知らせてくれます。
プラズマクラスター7000を搭載した一機です。プラス、マイナスの両方の静電気を除去し、花粉や極小の粒子が壁等に付着するのを事前に防止させられます。HEPA、脱臭、抗菌と防カビフィルターの3層構造で、臭い、埃もキャッチします。
部屋全体に清潔な空気を素早く行き届けさせるスピード循環気流は、離れた場所にある埃などもしっかりとキャッチして吸引できます。フィルターについては後ろのパネルを付けたままで掃除機で吸い取るだけと、手入れも容易にできます。
こちらもシャープの推奨機種になります。空気中の浮遊物に対応するスタンダードタイプのモデルであり、臭い、湿度、温度に対するセンサーを備えています。スタンダードモデルの為、価格は同社製のハイグレードモデルと比較するとリーズナブルです。
こちらもプラズマクラスター7000を備えていますので、アレル物質の作用を99%抑制させられます。部屋全体に空気を行き渡らせる機能は本モデルにも搭載されており、フィルターと専用技術のダブル浄化を行います。
空間の除菌、脱臭を行える機種です。空気清浄機でありながらフィルターを搭載していないというのが特徴的な一台で、それゆえに集塵機能については期待することはできませんが、次亜塩素酸を用いた菌やウイルスの抑制効果があります。
有害な有機物の内部まで次亜塩素酸が侵入し、素早い分解をすることで空気の清浄化を図るという仕組みです。塩タブレットを自動的に投入してくれる機能もあり、9畳から12畳、18畳に対応してるモデルから選べます。
筒の形状をしているのが特徴的なスタイリングのブルーエア製の一機です。この形状の為に360度全方向から集塵を行う髪の毛やダニ等の大きめの粒子を捉えるプレ、アレル物質や花粉等を捉えるパーティクル、生活臭の浄化を行うカーボンシートの3層構造のフィルターです。
HEPAではありませんので10年間の交換不要という訳にはいきませんが、それでも約6か月に一度の交換のみで初期の性能を発揮させられます。稼働に際しては、ボタン1つのみでオンオフを切り替えられるシンプルな使い方です。
アイリスオーヤマのコストパフォーマンスに優れる一台です。本モデルには高い感度を誇るほこりセンサーが備わっており、目に見えない汚れている空気の流れを感知、PM2.5やハウスダストの濃度が数値とグラフに表されます。
30畳以下で最後に推奨するのは、COWAYの一台です。プレ、及びMAX2 Greenの2種のフィルターを両サイドに搭載し、ウイルス源から臭い成分まで清浄化、Iocoreという専用アプリでの操作と、スマートスピーカーでの音声操作もできます。
お部屋に置いて使用するモデルを13点紹介しました。最後に、車に取り付けて使える車載用の推奨機器も紹介しましょう。
ナノイーを発生させるパナソニックの車載モデルです。車のカップホルダー部分に収まるサイズ感で、エンジンを停止した際の風量が自動的に記録され、次回エンジンをかけた際に同じ風量で利用できます。
最後はシャープのプラズマクラスターを利用する車載対応モデルです。こちらもドリンクホルダー部分に置いて使え、おまかせ運転なら標準の2倍の速さで、ターボ運転時はイオン濃度を3倍に、消臭速度を2倍にして稼働します。
花粉やウイルス源などを始めとして、生活臭の防止や湿度調整など様々な機能を搭載している空気清浄機があります。ぜひ自分の利用する場所に適したモデルを使ってみて下さい。