デジタルでイラストやデザインを描くときに便利な「板タブ」ですが、初めて選ぶ場合、何を基準にして選んだら良いのか迷うことでしょう。そこで今回は、板タブの選び方のポイントやおすすめの板タブ8選についてご紹介します。ぜひ参考にして、使いやすい板タブを探してみましょう。
板タブはパソコンとセットにして使う、周辺機器の一つです。パソコンの画面に映ったものを板タブとその専用のペンを使って、操作していきます。板タブがあれば、そのパネル上で、クリックやドラッグ、カーソル移動といった作業をすべて実行することができます。
板タブはパソコンのモニターを見ながら操作しなければならず、板タブに液晶画面がついている「液タブ」とは違うものです。板タブはその名の通り一枚の板状なので携帯しやすく、外出時にも持ち歩きしやすいという特徴があります。
初心者の場合、板タブにするか液晶タブにするか迷われるかもしれませんが、操作に慣れていないのであれば、まず板タブをおすすめします。
ここで板タブを選ぶ際のポイントについてみていきましょう。ポイントは主に5点あります。実際に購入する前にこのポイントを読んで、店頭でよく見比べながら決めてみてください。
板タブの使いやすさを一番左右すると思われるのが、そのサイズ感です。コンパクトさを重視して、小さいものを選ぶと描きにくいですし、逆に「大は小を兼ねる」と言わんばかりに大きいものを選んでしまうと、置き場所に困る可能性があります。
使っているパソコンの画面のサイズが大きい場合、板タブがそれよりも小さすぎると、サイズ感の違いから描きにくく感じるかもしれません。簡単なイラストを描く程度であれば、板タブ表面の作業領域が漫画本サイズぐらいでも大丈夫ですが、少し細かいイラストやデザインに使いたい場合は、それの倍ぐらいのサイズがあった方がよいでしょう。
使い道がまだはっきりと決まっておらず、そのサイズに悩んだら、現在使っているパソコンの画面と同じぐらいの作業領域を持つ板タブにしてみてください。
サイズの次に大切なのが、筆圧感知レベルです。板タブを使うときに、紙にペンを走らせているかのように描きたいという方も多いはず。この描きやすさを決めるのは板タブが認識できる「筆圧レベル」や「傾き検知レベル」の2点です。
これら二つの数値が大きければ大きいほど、よりペンの動きを正確にスクリーンに反映してくれるということになるので、覚えておきましょう。今まで鉛筆を使って絵を描いていた人は、無意識のうちに筆圧の強弱で色や線の濃淡をつけていることが多いです。
これまでこういったアナログ式に慣れている人は特に、これら二つの数値を意識して選んでください。アニメ絵のようにぺたっとした塗りや、Gペンや丸ペンで描くようなくっきりした線を描く場合は、逆にこの感知レベルは意識しなくても大丈夫です。
筆圧レベルは主に2048、4096、8192の3種となっているので、迷った場合はまず中間の4096から始め、使い心地に合わせて変えていくのも一案です。
板タブを選ぶときは、どの端末に対応しているのかもチェックしておきましょう。一般的に、WindowsやMacに対応していますが、たとえばパソコンの機種が古い場合は、同じWindowsでも板タブが使えないということもあるので要注意です。
この場合、板タブに対応したスペックのパソコンに買い替えを検討しましょう。板タブの中にはスマホに対応したものもありますが、まだそれほど種類が豊富とは言えません。もし、スマホ対応の板タブを買う場合は、自分が使っているスマホの機種が対応しているかについてよくチェックしてください。
チェックを怠ると、せっかく買ったのに板タブとスマホが接続できなかったということにもなりかねません。互換性があるかどうかを事前にしっかりと確認しましょう。商品説明を読んでもわからない場合は、直接メーカーに問い合わせてみるのも一つの方法です。
板タブには、USBで接続できる「有線タイプ」と、ワイヤレスで接続できる「無線タイプ」の2種類が存在しています。無線タイプのモデルはBluetooth接続ができる機種が多いようです。
無線の方が配線がごちゃごちゃせず使いやすいというのはありますが、接続状況が悪くなると使えないというケースもあります。無線は携帯しやすい、好きなポジションで使えるという利点はありますが、安定感のある使い心地を追求するのであれば、有線タイプがおすすめです。
初めて板タブを使う場合、そのメーカーが定番なのかわかりにくいでしょう。板タブで有名なメーカーの一つに「Wacom」があります。プロが使用していることでも有名で、板タブシェアの9割を占めているとも言われています。
性能や機能性、サポート体制などすべての点において安心できるメーカーです。初心者向けであれば「Intuos」、上級者~プロであれば「Intuos Pro」がおすすめです。ほかのメーカーに比べ、やや高価格帯となりますが、安心して選べるメーカーです。
使いこなせるかどうかわからないから、最初からあまり高価なものは必要ないという方には、「XP-PEN」や「HUION」がよいでしょう。
Wacomの半額程度なので、気軽に始められます。まずは低価格帯の板タブから始めて、慣れてきたらスペックのよい高価格帯のものへ乗り換えるのも一案です。
ここで実際に初心者からプロの方にまでおすすめしたい、板タブ8選についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
筆圧は8192レベルなのでスムーズに描け、ペンの動きはその角度±60度まで感知してくれるので、紙に描いている時と同じようにスムーズです。
またショートカットを割当てできるエクスプレスキーとタッチホイールが装備されており、使いやすいように設定できるほか、USBケーブルまたはBluetoothでの接続が選べるので、自宅もしくは外出先でも自由に使えます。
パソコンのWindowsとMacに対応しているだけでなく、Androidにも対応しているので、Androidのスマホユーザーに便利な板タブです。カスタマイズ可能な4つのショートカットキーが配置されており、USBとワイヤレス両方の接続に対応しています。
購入特典として、期間限定で使える1CLIP STUDIO PAINT PRO 2年ライセンス(イラスト&マンガ)などのソフトウェアがあるので、購入したら試してみましょう。
作業を効率よく進めるためには、ショートカットキーの機能を最大限利用したいという方も多いはず。そんな方におすすめなのがこのモデルです。カスタマイズ可能なショートカットキーが8つも付いているので便利です。
筆圧は8192レベル、付属のP03Sスタイラスペンは、独自開発技術によるバッテリフリーのペンで、まるで本物のペンのように使いやすさも抜群です。作業エリアでは、表示ライトが点灯するので、周囲が暗くても作業が可能になっています。左利きの方にも配慮したデザインとなっており、左手または右手モードに設定変更ができます。
初めて板タブを使うという方におすすめなのがこのモデルです。とにかくシンプルで使いやすい機能性になっているので、まずはこの板タブで使い方に慣れてみましょう。
Wacomの上位モデルに比べると機能が劣るように思うかもしれませんが、使わない機能がたくさんあっても最初は使いこなせないことがほとんどです。シンプルな機能性に特化した板タブであれば、これ一つで十分です。
スマホに接続して使える板タブをお探しであれば、こちらの商品がおすすめです。Android6.0以降端末に対応しており、パソコンを持ち歩くのは嫌、外出先でもスマホで作業をすることが多いといった方は必見のモデルです。
6つのカスタマイズキー、8192レベルの筆圧感知となっており、20本の替え芯もついています。ペンはバッテリーや重電不要の、バッテリーフリーペンとなっているので、充電や電池を気にする必要がありません。
WindowsやMacだけでなく、Androidにも接続可能な板タブです。自宅にいる時はパソコンで作業をし、外出先ではスマホで作業したいといった方にぴったりのモデルです。コンパクトなSサイズなので、カバンの中でもかさばらず携帯しやすいことでしょう。この板タブを使って、家でもどこでも好きな場所でデジタルイラストを楽しんでみてください。
windows7以上とMac10.12以上、さらにAndroid6.0以上対応の板タブです。筆圧の感知度は8192で、付属のペンはバッテリーフリータイプなので充電不要です。4つのショートカットキーがカスタマイズできるので、使いやすいように設定してみましょう。
USBとワイヤレス接続の両方に対応しており、家はもちろん外出先でも便利に使いこなせます。八つのカスタマイズ可能なショートカットキーがついているので、作業もスムーズに進められます。
Windows 7/8/8.1/10、Mac OS X10.11以降に対応しており、Photoshop SAI CLIP STUDIO PAINT Illustrator GIMP Comic Studio などといった、多くのペイントソフトに対応しています。
今回は板タブについてご紹介しましたが、いかがでしたか?板タブは初心者からプロ向けまでさまざまなモデルは発売されていますが、自分のニーズに合ったモデルを選ぶことが一番です。家で使うのか、外出先でも気軽に楽しみたいのかによっても選ぶ機種が変わってきます。
今回の記事を参考にして、板タブを使ってハイクオリティなデジタルイラストやデザインを楽しんでみましょう。