ラム酒と聞くと、海賊が映画のワンシーンで飲む光景が目に浮かびます。しかし実際はほんのり甘く、女性でも飲みやすいお酒です。お菓子づくりやフルーツ漬けに使用されることもあり、スーパーでも見かけることも多いのではないでしょうか。
ここではそんなラム酒についてご紹介しています。ラム酒の魅力、特徴、おすすめの銘柄など、ラム酒についての情報をたっぷりお届けいたします。
目次
ラム酒とは一体どんなお酒なのか、まずはそこからチェックしてみましょう。ラム酒のことを知れば、今後飲むときに更に美味しく感じるはずです。
ラム酒の原料は、サトウキビの廃糖蜜もしくは、サトウキビの搾り汁です。ラム酒の甘味の正体はサトウキビだったわけですが誕生したのは、はるか昔の17世紀のカリブ海の島だと言われています。
ヨーロッパ人がアメリカ大陸から持ち込んだサトウキビを、その島で育て始めたことがきっかけです。ちなみにその島の名前は、バルバドス島とプエルトリコ島の2か所があがっています。
ラム酒にも色々な種類があるので一概に同じ味や風味とは言い切れないのですが、カラメルを焦がした時の苦みと、口の中に広がる甘みを感じられるお酒です。カラメルテイストであるとことが、ケーキ作りやお菓子との相性が良いのでしょう。
お酒として飲むのであれば、ロックやストレート、またはカクテルにして飲んだりすることが一般的です。あまりお酒を飲むことがない方からするとラム酒はあまり無縁なイメージがありますが、意外と飲みやすく、どなたでも受け入れやすいテイスティングになっています。
甘くて美味しいラム酒ではありますが、実はアルコール度数は平均40度~80度と、非常に高い傾向にあります。一般的なラム酒は40度~50度として出荷されていることが多く、75度以上のラム酒は滅多に出回りません。
ラム酒は3パターンに分けることができます。美味しさや飲みやすさ、癖の感じ方も変わってくるので、お好きなタイプを探してみましょう。
ゴールドラムは透明感のある金色が特徴的で、ゴールドの輝きと芳醇な香りを楽しむことができます。おしゃれな雰囲気もあって、ムードづくりにも最適です。またクセがなくスッキリとした飲み心地は、ラム酒初心者にも受け入れやすくなっています。
ホワイトラムは別名シルバーラムとも言われている通り、色がない透明感が魅力です。普通に飲むだけではなくカクテルのベースとして使用されることも多く、使い勝手が良いラム酒と言えるでしょう。意外と甘さや癖がないので、スッキリとした飲み心地になっています。
ダークラムは見た目が黒く、その色の秘密は3年以上熟成されたことに由来されています。香りも癖も強いタイプなので、純粋に楽しむためにストレート・ロックで嗜む方が多いのではないでしょうか。また風味の豊かさをスイーツづくりに取り入れることも多く、料理での活用方法としても採用されています。
ここではラム酒製法について学んでみましょう。「インダストリアル製法」と「アグリコール製法」という2つの製法がベースとなりますので、それぞれの特性をチェックしてみて下さい。
サトウキビを砂糖にする時にできる「モラセス」という原料をベースにラム酒を作るのが、「インダストリアル製法」です。保存期間が長く、季節関係なく1年中いつでも作れるというところが強みと言えるでしょう。ちなみにラム酒の97%がインダストリアル製法であり、ポピュラーな製法となります。
サトウキビの絞り汁を活用するのが「アグリコール製法」です。風味豊かですがサトウキビを収穫する時期でのみ有効な製法なので、主流な製法ではありません。
しかしサトウキビの甘味をギュッと濃密に詰め込むことができるので、ラム酒好きから愛されるような商品が誕生します。個性もしっかり出るので、ラム酒の魅力が引き立ちます。
ここではおすすめのラム酒の選び方についてご紹介いたします。ラム酒も様々ですが、選ぶラム酒によって香りや甘み、クセが変わってくるので、是非参考にしてみて下さい。まずラム酒はライト・ヘビー・ミディアムに分けられます。
ライトはサトウキビのモラセスを使って作っているラム酒で、ホワイトラムやゴールドラムのことを言います。クセが少ないのが特徴で、ふんわりとした甘さもまた魅力となります。ヘビーも同じくモラセスを主成分としていますが、自然発酵を採用します。
ダークラムはこのヘビーにあたり、芳醇な香りと豊かな甘みがあるラム酒で、通のラム酒好きに好まれる傾向があります。
ミディアムは2パターンあって、モラセスを自然発酵した後に更に樽で熟成する方法、またはヘビーとライトをうまくブレンドさせて作る方法があります。ラム酒の良いところをMIXさせたかのような香り・甘味・風味を楽しむことができます。
ラム酒の美味しさをそのまま感じたいのであれば、ストレートで飲むことをおすすめします。アルコール度数が高いのでお酒に強い方限定の飲み方となりますが、ダイレクトにラム酒の甘さや豊かな香りを堪能できるでしょう。
キリッとした口当たりを楽しみたいのなら、ロックでラム酒を飲んで下さい。グラスに氷を入れて、溶けた氷が水となってラム酒と混ざり、ラム酒そのままの味から少しずつ違う変化を体験できるはずです。バーでも良く飲まれる方法で、おしゃれな雰囲気づくりにも向いています。
ラム酒をホットで飲む方法も美味しいです。体が温まるだけではなく、ラム酒のふんわりとした甘さを優しく感じることができます。ラム酒にお湯をプラスするだけなので、作り方も簡単で夜のお供としても最適と言えるでしょう。
ラムカクテルの代表と言えばモヒートでしょう。爽やかなお酒で、真夏のような暑い日にスッキリ飲みたくなります。作り方はミント、ライム、砂糖を潰して、ラム酒と炭酸水を注ぐだけなので、ご家庭でも作りやすいです。
ラム酒をもっと美味しくジュースのように気軽に飲みたいのであれば、カクテルの一種である「ダイキリ」でしょう。ラム酒+砂糖+ライムジュースを混ぜたカクテルで、柑橘系のお酒として飲みやすいです。ライムジュースじゃなくて、レモンジュースに変えても美味しく頂けます。
ここでは美味しく飲めるおすすめのゴールドラムの銘柄をご紹介いたします。ラム酒の中でもよく飲まれる種類なので、ラム酒を初めて飲む方にもおすすめです。
『Bacardi ゴールド』はアルコール度数が40度と一般的なラム酒となっていますので、ラム酒を飲む機会があまりない方でも抵抗なく飲めます。
そのままストレートで飲むのも良いのですが、ホットにしたり、メープルシロップと混ぜたり、チョコレートと混ぜたりなど、甘めのカクテルとしても大活躍してくれるでしょう。日本を始め、世界各国で愛されているラム酒です。
『Captain Morgan プライベートストック』はコクと深みが魅力のラム酒で、ラム酒の旨味をじっくりと堪能することができます。バニラやシナモンの甘さが鼻から抜ける感じは心地よく、癖になります。ちなみにこちらのラム酒は、プエルトリコ産のラム酒をベースとしています。
『サントリー Ronrico ゴールド』はミディアムタイプのラム酒で、まったりとした飲み口が美味しいと話題です。その歴史は長く、初めて作られたのは1860年で、今日に至るまで長く愛されてきたラム酒と言えるでしょう。クセがないので、ラム酒初心者でも飲みやすいテイストになっています。
『Ron Barcelo グラン アニェホ』は6年前後じっくりと熟成させています。口に含むとフルーツの甘味とはちみつの甘味をじっくり感じることができますが、意外と後味がスッキリしているので、何杯も飲めるようになっています。ちなみに『Ron Barcelo グラン アニェホ』は、ドミニカ共和国で作られています。
『IeRum Santa Maria ゴールド』では伊江島で生産しているサトウキビを使って、本来の甘味・風味をしっかりと引き出すように、樽熟成を行っています。
アグリコール製法を採用することで、ラム酒独特の豊かな香りと、まったりとしたテイストをキープしました。聖母マリアの名前の通り、優しさと豊かさを感じることができるでしょう。
『サントリー ラム ゴールド』はカクテルを作る時によく使用されています。癖のないラム酒なので、カクテルベースとして最高です。他にもお菓子を作る際の風味づけとしてもよく愛用されていますので、飲料用だけではなく、料理用としてもおすすめできます。
ここではスッキリと飲めるホワイトラムをピックアップしてご紹介いたします。クセのないホワイトラムは、人を選ばずにどなたからも愛されるラム酒です。
『Bacardi スペリオール ホワイト』はライトタイプのラム酒の中でも特に人気があるラム酒で、世界中で愛飲されています。
基本的にカクテルベースとして利用されることが多くて、スッキリとした飲み心地が特に気に入られているポイントとなります。ホワイトラムと言えば、『Bacardi スペリオール ホワイト』です。
『サントリー Ronrico ホワイト』は1860年から飲まれているホワイトラムで、スッキリとしたドライな飲み口となります。リッチな味わいを体験したい方は、『サントリー Ronrico ホワイト』を選びましょう。カリビアンの美しい地中海を再現するかのような、魅力的なホワイトラムです。
アルコール度数:40%
マイヤーズならではの華やかな香りと豊かな風味を持ちながら、甘いフルーティな香り、スムーズで軽快な口あたりに特徴がある
『Myers’s プラチナホワイト』は甘い香りですが基本的にフルーティーな香りなので、癖のある香りではありません。
華やかな香りと深みのあるテイストで、一口飲むだけでラム酒の美味しさをじっくり楽しめるでしょう。スッキリとスムーズな飲み心地はどなたでも飲みやすく、後味もスッキリしているので、いい意味で後を引きません。
『APPLETON ホワイト』はジャマイカで製造されているラム酒で、サトウキビ採取からラム酒の瓶詰まで、すべて同じ会社で行われている貴重なラム酒です。スッキリとしたクリーンなテイストが魅力で、そのまま飲む方もいれば、カクテルベースとして愛用する方法も主流となっています。
ラム酒独自の豊潤さ、香りと味の豊かさをじっくり堪能したいのであれば、ダークラムです。今だけではなく、長年愛されているダークラムをチェックしてみましょう。
『Ron Zacapa センテナリオ23年』はラム酒の中でも熟成度が高く、基本的に6年、長いと23年じっくりと熟成したのちに完成するラム酒です。
グアテマラの豊かな大地と恵まれた天候のもとで製造されているため、ラム酒のコクと深みを存分に堪能することができます。極上のテイスト、味わいを感じられるはずです。
アルコール度数:43%
1749年創業、ジャマイカ最古、最大といわれる、サトウキビ栽培から瓶詰めまでを自社で行う、数少ないラムメーカー
『APPLETON エステート 12年』はオーク樽で最低でも12年間熟成させたラム酒です。深みと奥行きの楽しさを体験してもらうためにも、ストレートやロックで飲むことをおすすめします。ラム酒に使用する水にもこだわりを持ち、エステートの中の天然湧水を採用しています。
アルコール度数: 40.0%
南米ベネズエラ産。長期熟成原酒をブレンドし、ソレラ・システムでさらに熟成させたもの。奥深い熟成感が魅力。
『サントリー Santa Teresa 1796』は十分に熟成することで深みとまろやかさを出すため、最低でも4年、長い場合は35年の間じっくりと熟成させています。
舌に乗せるとその奥の深い味わいを一瞬で判断できるので、ロックやストレートで飲むと、更に『サントリー Santa Teresa 1796』本来の魅力が楽しめるはずです。
アルコール度数: 40%
ソレラシステムで6~23年間熟成したラムをブレンド。ラムとは思えないほど贅沢な味わいと香りが広がる極上品です
『Ron Zacapa 23』はグアマテラの海抜2300メートルの場所で静かに熟成する方法を採用していて、他のラム酒にはない澄んだテイスト、そして深みのある香りが楽しめるラム酒となっています。
熟成期間も非常に長く、6年から23年の間、何に触れることもなく完成を待ちます。グラスに注ぎ入れれば、バタースコッチやハチミツ、レーズンの香りも楽しめる、豊かなラム酒です。
『Pampero アニバサリオ』では2種類の樽を活用して熟成した完成させたラム酒です。完成された状態は、ドライフルーツやシナモン、チョコレートの香りもダイレクトに感じることができるので、ただ飲むだけではなくユニークな楽しさも体験できるでしょう。ラム酒本来の魅力がたっぷり詰まっています。
ラム酒は甘い香りと補充な香り、そしてまろやかで深みのある旨みを感じることができるお酒です。お酒をあまり飲まない場合はあまり縁がないかもしれませんが、ラム酒は意外と飲みやすく、お酒を毎日飲む方だけではなく、普段あまり飲まない方でも飲みやすいのが特徴であり、魅力です。
そして飲むだけではなく、お菓子を作ったり、バニラアイスにかけてみたり、料理用として使用したりと、その出番はかなり多く、重宝されるでしょう。これをきっかけに美味しいラム酒を見つめて、ラム酒の魅力を知ってみて下さい。