最近はテレワークの為に複数台のPCを使用する家庭が増えています。そんな時、LANポートを増やし快適なネット環境にしてくれるのがスイッチングハブです。各メーカーから、様々な仕様のものが販売されているスイッチングハブの中でもおすすめの製品と、スイッチングハブを販売している人気メーカーをご紹介いたします。
スイッチングハブは、PCや最近ではネット対応のゲーム機等を有線で接続する時に使用する装置です。モデムやルーターに標準装備されているLANポートだけでは接続ポートが足りない際に活躍します。
またスイッチングハブはデータ転送先を割り振り可能なので、データ転送が無駄に行われる事がなく、効率が良いというメリットがあります。機器を複数接続しても通信速度が下がりにくく、安定してネットワーク環境を築くことが可能です。
スイッチングハブを選ぶ際、押さえるべきポイントを3項目に分けて説明します。購入する方によって優先する項目は異なりますが、この3項目を基に優先順位を決め、必要なスイッチングハブを選ぶ参考になさってください。
ポート数はLANケーブルを差し込むLAN端子の口数を指します。ポート数が多いほど、多くの機器を接続出来るわけです。現在必要な数に、いくつかの余裕を持たせた口数が備わっている物を選ぶのが良いでしょう。
ちなみに1ポートは、スイッチングハブをLANに参加させる為ルーターに繋ぎますので絶対に必要となります。つまり必要ポート数は、1ポート+現在の必要ポート数+余裕分のポート数という計算になります。
通信速度も重要な選択ポイントの一つです。規格には10BASE-T・100BASE-TX・1000BASE-T等があり、1000BASE-Tなら通信速度最大1Gbpsを表します。スイッチングハブを設置する場所の通信速度を把握してから商品を選ぶようおすすめします。
上記の規格は、それぞれ下位への互換性がありますので、一番通信速度が速い機器に合わせて商品を選ぶようにすれば基本的に問題ありません。ただしこの通信速度は、接続ケーブルの種類や端末により変化しますので注意が必要となります。
スイッチングハブは使用する場所で常に稼働させている機器になります。その為、使用環境に合わせた付随機能を選ぶべきです。排熱性・耐久性を考慮した本体素材選びや電源供給の方法、ファンの静音機能等、必要になりそうな機能は把握しておきましょう。
スイッチングハブを開発しているメーカーの中でも特に人気のある3大メーカーをご紹介いたします。市場にもこの3つのメーカーの商品は多く出回っていますので入手もしやすいはずです。
名古屋に本社があるBUFFALO(バッファロー)は、PC周辺機器等を開発販売しているメーカーです。創業は1975年と歴史もあり、プリンタバッファという80年代に開発した商品がヒットし、PC業界で一躍有名になりました。以降、様々な商品を開発し発表しています。
バッファロー製のスイッチングハブは金属製ボディを採用した放熱性に優れたタイプと、低価格で提供できるプラスチックボディタイプの両モデルを多数展開しているのが特徴です。老舗の国内ブランドであり、充実したサポートを受けられるという点も安心感があり魅力です。
ELECOM(エレコム)は、PCだけでなくスマホの周辺機器も扱うメーカーで、スイッチングハブに関しても人気があります。3～24ポートの家庭用モデルの他に、セキュリティ機能を強化した企業向けモデルも取り扱っています。
ケースの素材もプラスチックと金属の両モデルを揃え、商品ラインナップが分かりやすい事から、目的に合ったモデルを見つけやすいのが魅力です。サポートも手厚く、有料にはなりますが、設置設定が不安な方向けの訪問サービスも展開しています。
中国深圳に拠点を置く、ネットワーク機器の製造販売を行っているメーカーがTP-Linkです。スイッチングハブ以外にWi-Fi中継器や無線LANルーター等も多く手掛けています。
TP-Linkの魅力はコスパに優れた安価な点にあります。日本語のサイトがあり、日本法人もあるので、日本語によるサポートや問い合わせにも対応してもらえるので安心です。
おすすめのスイッチングハブを厳選して10点紹介いたします。選び方のポイントに注目して、購入の際の参考になさってください。
省エネ法に準拠したエコ省電力タイプで、メイン基板に電解コンデンサを使用していません。それにより長寿命設計を実現した信頼性の高いスイッチングハブです。ループ検知機能を搭載しており、LEDランプの点滅によりネットワークループ発生を通知、ネットワーク障害の解消を促します。
| 機能一覧 | 全ポートギガ対応、 ループ検知機能、長寿命設計、 省電力機能、 ジャンボフレーム対応、 Auto MDI / MDI-X、 見やすいLEDランプ、静音設計 |
|---|
全てのLANポートが、「Auto MDI/MDI-X機能」に対応しており、接続先の仕様に応じて自動的に識別を行います。ストレートケーブル/クロスケーブルの違いも気にせずに使用可能です。また「ファンレス」の静音設計により、常時稼動でも騒音の心配がなく、場所を取らないので、設置場所を選びません。
| ポート数 | 3 |
|---|---|
| 機能一覧 | USB給電タイプ、長寿命設計、 AUTO MDI/MDIX、 分かりやすいLEDランプ、 静音設計、コンパクト設計、 環境にやさしい |
IEEE 802.3Xに基づいた信頼性の高いデータ転送を実現し、さすだけで使えるプラグ&プレイ式を採用しています。頑丈な金属筐体で使う環境を選ばず、802.1pおよびDSCP QoS1 技術によってデータ遅延に影響されやすい音声やビデオ等のスムーズな視聴が可能です。
| ポート数 | 8 |
|---|---|
| 通信速度 | 10/100 /1000Mbps |
| 機能一覧 | 金属ボディ、ファンレス静音設計、 コンパクト設計、 ウォールマウント可能、 プラグ&プレイ式 |
10Gbps対応ポートが2ポート、2.5Gbps対応ポートが4ポート搭載されており、大容量のデータも短時間で転送できる高速ネットワークを構築します。10Gポートの通信を優先で処理(出荷時はオフ)しますが、10Gbps(規格値)の性能を発揮するには、カテゴリー6A以上のLANケーブルが必要になります。
| ポート数 | 6 |
|---|---|
| 通信速度 | 10GBASE-T、1000BASE-T (以上ポート5、6のみ対応)、 100BASE-TX |
| 機能一覧 | ネットワーク障害自動検知、AC電源 |
ネットワーク運用に障害を及ぼすループ構成を検知し、ループ検知LEDランプの点滅により、ループ発生を知らせ、ループ解消を促す設計になっています。また、らくらく節電機能により接続していないポート、リンクしていないポートを自動的に判別し、電力供給を抑えてくれます。
| ポート数 | 5 |
|---|---|
| 機能一覧 | ネットワーク障害自動検知、 省電力、コンパクト設計、 トラッキング対策用キャップ、 静音ファンレス設計、 「Auto MDI/MDI-X」機能搭載 |
7ポートがマルチギガ (1/2.5/5/10G) に対応しており、既存のCat5eケーブルで5Gbpsまで接続可能です。アンマネージスイッチなので設定不要で、2.5G、5Gまたは10GBASE-T対応機器を接続するだけで、機器が対応する最速の通信が可能となります。
| ポート数 | 8 |
|---|---|
| 機能一覧 | マルチギガ (1/2.5/5/10G) 対応、 省エネ型イーサネット、電源内蔵 |
未使用時には通信時との比較で最大約84%電力をカットすることができ、「省エネ」な環境を提供してくれます。ネットワークのループ構成を検知し、LEDの点滅で知らせてくれる「ループ検知」機能を搭載しています(ただし、ループ防止機能は無し)。壁掛け用フックホールを装備し、壁面にネジを取り付けることで壁面への設置が可能になっています。
| 機能一覧 | 「ループ検知」機能搭載、 コンパクト設計、 ACアダプター電源 |
|---|
すべてのポートでAuto MDI/MDI-X のクロスオーバーをすることでアップリンクポートやクロスオーバーケーブルの必要がありません。また、オートネゴシエーション機能を採用することによってネットワークデバイスのリンク速度を自動的に感知し互換性や最適なパフォーマンス化のために調節を行います。
| ポート数 | 16 |
|---|---|
| 機能一覧 | 省エネ設計、 TP-LINKグリーンテクノロジー、 ギガビット RJ-45 ポート、 コンパクトサイズ、 ACアダプター電源 |
ネットワーク経由の管理・制御を可能にするSNMPに対応しており、機器の状態、通信状況などの集中管理が可能です。RADIUSサーバーとの組み合わせにより、対応アクセス許可のあるユーザーだけをネットワークに接続させるIEEE802.1X/EAP認証に対応可能です。個人用というよりは企業・会社向けのスイッチングハブと言えます。
| ポート数 | 16 |
|---|---|
| 機能一覧 | SNMP対応、VLAN、 Web設定画面対応、 QoS(Quality of Service)機能搭載、 各種認証機能対応、 集中管理ソフトウェア対応、 ファンレス静音設計、 「おまかせ節電NEXT」、 ループ検知、DHCPスヌーピング、 電源ケーブル付属 |
VLAN、QoS（Quality of Service）、ポートミラーリング、ループ検知、ブロードキャスト制御など最も利用される機能を搭載しており、わずかな投資でネットワーク管理、トラフィックの最適化が可能となっています。ケーブル診断テスト、簡易統計機能にも対応し、速やかなトラブルシューティングにも貢献するビジネス用スイッチングハブです。
| ポート数 | 24 |
|---|---|
| 機能一覧 | レート(帯域)制御、自動DoS防衛、 ループ検知、ポートミラーリング、 リンクアグリゲーション、 ウェブベース管理画面、 スイッチ設定・管理ツール (Windows用)、電源内蔵 |
スイッチングハブは、有線LANのポート数を増やし、Wi-Fiに比べ、安定したネット環境を提供してくれる強い味方です。ポート数の多い物はビジネス向けが多いですが、一般家庭でも使用出来るように開発されたポート数が少なめのスイッチングハブでも、最新機能が充実した機種が続々と開発されています。
PCだけでなくゲーム機もネット接続出来るものが多くなってきたからこそ、ご家庭に1台、スイッチングハブを導入してみてはいかがでしょうか。