様々な会社でルート配送の仕事がありますが、ルート配送の仕事は宅配便の配達などの仕事とは少し違いがあります。ルート配送の仕事内容をご紹介、給料や将来性まで詳しく解説してまいります。宅配便の配達や長距離ドライバーなどに比べるとチャレンジしやすいので、転職をお考えの方はぜひチェックしてみてください。
求人広告を見ると、ドライバーの募集でルート配送業務と書かれている仕事があります。荷物を運ぶのは分かっても、ルート配送の仕事内容は曖昧にしか分かっていない方も少なくありません。ここではルート配送の仕事内容を詳しくご紹介していきます。
ルート配送の仕事は、荷物を運ぶ点では宅配便の配達ドライバーや長距離ドライバーと同じですが、決まった相手に荷物を届けるという点が違います。あらかじめ決まったお店や場所に注文で貰った商品・個数を決まった道順でお届けすることが多いので、届ける荷物によっては乗用車や軽ワゴンなどでも可能な場合があります。
食品会社であれば飲食店に食材を卸す際の配送や、コンビニへお弁当などの配送、薬剤メーカーが調剤薬局や病院に薬の配送、ウォーターサーバーの定期配送、カラオケ店や飲食店へのおしぼりの配送、飲料メーカーが自販機への補充業務など様々な業務があります。
仕事内容が分かったっところで、1日の流れを見て行きましょう。ルート配送は、会社に出社後に当日周らなければならないお店や場所、道順を確認します。配達先が飲食店であれば定休日などで今日はA店には回らなくていい、B店からは注文が入っていなかったから回らないなど日によって配達件数が変わったりします。
荷物の積み込みは工場や倉庫の他の従業員の方が行う場合もあれば、自分で用意して積み込み作業をする場合もあります。商品を積んだら、配送先まで運転し、注文の商品をお届けし、また次の場所へということを繰り返し、全ての場所に行って荷物を渡し終えたら完了です。
大型トラックの運転は無理でもルート配送ならチャレンジ出来そう、転職も視野に入れたいと思った方が気になるのは、給料や福利厚生ではないでしょうか。ここからはルート配送の給料や福利厚生について、詳しく見て行きましょう。
ルート配送の給料はアルバイトや派遣の場合、時給1000円~1200円程度が多いようです。地域にもよりますが、正社員でも年収300万円~400万円程の給料です。運ぶ荷物の量や重さ、回る件数や地域の広さなどにもよって安かったり高かったりという差があります。
また、中型免許や大型免許を持っていて、トラックで配送し荷物も多く運ぶなどの場合は年収が高くなることがあります。運ぶものが重いなど、大変になるほど年収も上がり、軽かったり件数が少ないなどの場合は年収がそう高くない傾向にあります。
ルート配送の福利厚生は、会社によってまちまちです。賞与や家族手当などが充実している所もあれば、退職金制度がある会社もあります。単身者や若い方にはありがたい寮が完備されていたり、大型免許など会社が指定する資格を取得するのに、補助を出してくれる会社など、様々です。
月給や仕事内容は同じような求人でも、福利厚生には差があることが多いので、迷ったら福利厚生が充実している会社を選ぶのも手です。
ここからはルート配送のドライバーになる方法をご紹介してまいります。仕事に興味はあるが自分に向いているかどうか分からない、今すぐ自分がなれるのか知りたい、という方はぜひチェックしてみてください。
ルート配送に必要な資格ですが、宅配便のドライバーよりも荷物の種類が限定されており、大型・中型トラックを使わなくていい場合は、普通免許があれば仕事が出来ます。もっと稼ぎたい、色々な仕事をしたいという場合は準中型免許や中型免許を持っているといいでしょう。
準中型免許は平成29年3月に出来た免許で、車両総重量が3.5t以上7.5t未満のトラックを運転できる免許です。コンビニ等の配送車に使われるトラックやクール便で使われる保冷設備があるトラックなども、準中型免許があれば運転できることが多いので、仕事の幅を広げたい方は取得するのがおすすめです。
ルート配送に向いている人の特徴は、運転が苦にならない人、毎日同じ仕事をしていても辛くない人です。運転している時間が多いので、運転することが好きな人であることがまず大前提の仕事です。また工場の流れ作業程単調ではありませんが、決められたルートを通って、荷物を届けて移動することの繰り返しが仕事になります。
自分で何もかも決めたり作ったりしてやりがいを求める方には向かず、決まったことを覚えてしまえば簡単で気が楽という方には向いていると言えます。また配送先もある程度、決まった時間に回ることが多いため、時間にきっちりしていて一人でもしっかり仕事が出来る真面目な方が向いているでしょう。
配送先や届ける荷物にもよりますが、配送先のお客様と話したりすることも多い仕事なので、コミュニケーションを取るのが好きな方も向いています。
ルート配送の仕事を探す場合、様々な手段があります。広告、情報誌、インターネット、ハローワークなど他の業種と同様に探すことになります。会社の規模によっては新聞広告しか出していない会社やハローワークのみの所もありますが、インターネットで探す方が簡単で多くの求人を探すことが可能です。
ハローワークの求人もインターネットから見れたり、インターネットから応募できる求人サイトもあります。また、ドライバー専用の転職サイトの利用もおすすめです。他の求人サイトには載っていない非公開求人があったり、転職に関わる相談や面接対策などが無料で受けらたりするので、未経験者の方は特に利用してみるといいでしょう。
ここからはルート配送の仕事に就く際の注意点をご紹介してまいります。普通免許だけでOKだったりとドライバーの仕事の中ではハードルは低めですが、やはり大変な面はあります。転職する際はこの先のルート配送の将来性も知っておきたいところです。転職・就職をお考えの際は現実的にどうか、をよく考えてみてください。
ルート配送の仕事の大変さは、やはり仕事が毎日ほぼ同じで単調な点です。面白みを感じられなかったり、変わり映えしない毎日で飽きてしまう方もおられます。また、他のドライバーの仕事同様に、荷物の内容によっては重い荷物を毎日積み下ろしをしなければならないため、体力的なきつさがあることもあります。
他にも配送先の営業開始時間前の納品が厳守であったり、生鮮食品は鮮度の問題もあって時間に厳しい仕事もあります。天気や事故などによって交通事情が悪いことがあっても時間を厳守しなければならないため、早朝や深夜に配送する場合もあります。
この先、人工知能やロボットに人間の仕事を奪われてしまうと言われている仕事が多くあります。ルート配送も無人化運転、さらにロボットが荷物を渡すなど技術が進化すると、仕事がなくなる未来があるかもしれません。
しかし自動運転車の技術はどんどん実用化に向けて進歩はしていますが、自動運転のトラックが実用化し、さらに無人化しても問題ないところまで技術が進化、そして多くの会社が導入できるような価格の車が出来るまで、まだまだ時間がかかります。当面仕事がなくなるという心配はないでしょう。
また、飲食店などが商品を仕入れる際には配達してもらうというのが基本になるので、それがなくなるということは現状ではないので、ルート配送の将来性はあると考えられます。
ルート配送の仕事内容や福利厚生などをご紹介してまいりましたが、運ぶ荷物によっては女性や未経験者でもチャレンジ出来そうと感じた方も多かったのではないでしょうか。
毎日決まったお店や場所に行き、荷物を渡すという単調な仕事だと感じる方もおられますが、逆に一度ルートを覚えてしまえば毎日ルートを考えて臨機応変に対応する宅配便に比べると、道を覚えるのが苦手な方でも仕事が出来る可能性が高いです。
普通免許を持ってさえいれば、求人も多くあるため転職もしやすいと言えます。ルート配送のドライバーに転職して、荷物と一緒に笑顔をお客様に届けてください。