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高圧ガス製造保安責任者は年収が高い?資格取得のコツや難易度を紹介!

高圧ガス保安責任者は年収が高く、国家資格が必要と言われます。高圧ガス保安責任者試験に興味のある方も多いのではないでしょうか。この記事では高圧ガス保安責任者としての資格の種類と対策本、試験の合格率、簡単に難易度を下げる方法について紹介します。高圧ガスを取り扱う職場を目指す方や勤務中の方はぜひ参考にしてください。

高圧ガス製造保安責任者は年収が高い?

高圧ガス製造保安責任者は、同年齢の社員と比較して年収は高めです。高圧ガス保安法によって、第一種製造事業所では保安統括者や保安主任者、保安係員など高圧ガス製造保安責任者の資格保有が前提条件になる役職が多く、求人でも好条件を提示されます。

高圧ガス製造保安責任者は複数の種類があり、レベルの違いは年収に反映されます。また、勤務経験の長さも年収に影響し、長くかかわるほど高額です。特に資格を活用した役職は経験を重ねてステップアップできるため、未経験者でも優遇されます。

高圧ガス製造保安責任者がいる職場

高圧ガス製造保安責任者は、石油精製事業者のLPガス充填所、空気液化分離装置を利用した酸素やアルゴン、窒素などの産業ガスの充填所、高圧ガス製造所が主な職場になります。

アキュムレータや圧縮機を使用して加圧や減圧など圧力を変える職場、蒸留塔や凝縮器により気化または液化する事業所、水素と窒素からアンモニアを製造する工場、充填した容器内が高圧状態になる設備も対象です。企業は都道府県知事から許可を得なければなりません。

高圧ガス製造保安責任者の給料・年収

高圧ガス製造保安責任者の資格があれば、年収は400万円以上が多く、700万円以上も可能です。資格手当が支給される企業もあり、保有する資格や役職、経験年数も加味されますます。

資格取得に現場での実務経験が問われないため、化学系を勉強している学生は在学中でも受験可能です。就職活動も有利に展開でき、初任給から同期入社に差をつけられます。就職後でも取得できるため、経験年数が長ければすぐに給料に反映されます。

高圧ガス製造保安責任者の資格の種類

高圧ガス製造保安責任者は全部で9種類に分類されています。種類によって対応できる業務に多少違いがあり、1人で異なる資格の取得も可能です。複数を目指す場合は、受験での科目免除を利用します。

高圧ガス製造保安責任者の資格は、正式には「免状」と呼ばれます。また、甲種化学と甲種機械、第一種冷凍機械責任者は試験実施権者経済産業大臣、その他の試験は都道府県知事です。大臣が実施権者の資格はそれぞれのエキスパートに位置付けられます。

高圧ガス製造保安責任者資格①甲種化学

甲種化学責任者免状取得者は、保安職へ選任時、高圧ガスの製造施設の規模や取り扱うガスの種類などの制限が適用されません。石油精製コンビナートなどの高圧ガス製造企業で、保安業務に就業可能です。

合格するためには、高圧ガスの製造に関する知識や保安管理技術など、幅広く高度な内容が求められます。取得後は勤務経験に応じて保安技術統括者や保安技術管理者など高圧ガス保安法で配置が義務付けられた責任者に、企業から指名される候補メンバーに入れます。

高圧ガス製造保安責任者資格②甲種機械

高圧ガス製造保安責任者の甲種機械は甲種化学免状と同じ資格として扱われ、1人で両方の資格保有も可能です。甲種であれば、保安技術管理者選任時の工場の処理能力による制限はありません。

化学責任者との違いは、機械責任者の免状保有者だけが認定事業所の検査責任者に就任できることです。受験の際、甲種機械は機械工学に関する問題も範囲に含まれ、機械工学専攻者に有利になります。

高圧ガス製造保安責任者資格③乙種化学

乙種化学責任者の免状は、高圧ガス製造工場で保安技術管理者などに選任される際に求められる資格で、処理能力が1日換算で100万㎥未満、充填業務は200万㎥の事業所で有効です。

乙種化学免状保有者が保安係員になる場合、今まで経験した高圧ガス(可燃性ガス、毒性ガス、可燃性かつ毒性ガス、酸素)などの種類に対応した業務に就くことが規定されています。甲種に準ずる資格で、経験を重ねれば保安技術管理者など組織内で重要なポジションでの業務も可能です。

高圧ガス製造保安責任者資格④乙種機械

乙種機械資格の場合、高圧ガスの取扱事業所で乙種化学免状と同じ業務に対応できます。化学免状との違いは、保安係員及び保安責任者に選定される際、今まで対応した高圧ガスの種類に無関係で、経験年数だけを対象とすることです。

乙種は化学も機械も、製造工場の処理能力によって保安技術管理者の選任資格が規定されています。甲種との違いはそれだけで、高圧ガス製造に関する業務を幅広くカバーできる免状です。

高圧ガス製造保安責任者資格⑤丙種化学(液化石油ガス)

プロパンガスの充填業務を行う事業所やガススタンドなどプロパンガスの製造に関する実務や保安業務で求められる資格です。保安業務管理者は、処理能力が1日換算で100万㎥未満の事業所だけで対応できます。

プロパンガスを環境整備目的で利用すると液化石油ガス保安規則の対象となり、保安主任者や保安係員も丙種化学免状が必要になります。工業用に導入した場合は高圧ガス保安法が適用され、丙種では対応できません。

また、一般の高圧ガスの保安係員は都道府県によって丙種化学でも対応できることもあり、選任ごとに担当部署に確かめます。

高圧ガス製造保安責任者資格⑥丙種化学(特別試験科目)

丙種化学責任者免状は、高圧ガス充填業務及び天然ガススタンド、石油コンビナートなどで保安係員や取扱責任者、容器検査主任者、移動監視者への選任に必要な資格です。事業所の処理能力などは関係ありません。

移動監視者とは、トラックやタンクローリーで高圧ガスを移動する際、安全に輸送するための管理、監視を担当する役職です。車両に応じた自動車運転免許証が必要ですが、高圧ガス保安法が適用される業務のため幅広い業種で必要になり、丙種以上であればどの免状でも対応できます。

高圧ガス製造保安責任者資格⑦第一種冷凍機械

高圧ガス保安法及び一般高圧ガス保安規則などに基づき設置された、冷凍冷蔵工場や冷凍倉庫など大型の冷凍空調機器を導入した業種の保安及び統括業務の担当者に求められる資格です。1日換算の冷凍能力及び冷媒ガスの種類に制限は設けられていません。

第一種冷凍機械責任者免状は、甲種化学、甲種機械と共に国家資格で、経済産業大臣の実施する試験によって取得可能です。第二種、第三種ではカバーできない大規模工場での業務を担当できます。

高圧ガス製造保安責任者資格⑧第二種冷凍機械

第二種冷凍機械責任者免状は、冷凍能力が1日換算で300t未満の冷凍製造施設の保安業務を担当可能な資格です。中型の冷凍空調機器を導入している冷凍製造工場や冷凍倉庫が対象で、食品関係と物流関係が中心になります。

冷凍機械の保安管理は保守点検も該当範囲です。試験では高圧ガス保安法の他、高圧ガス製造に関する知識と技術など保安管理技術、計算問題が出題される「学識」が課せられます。

高圧ガス製造保安責任者資格⑨第三種冷凍機械

第三種冷凍機械責任者免状は、小型の冷凍空調機器を使用する施設での統括的な保安業務を担当するために求められます。冷凍能力は1日換算で100t未満が対象で、冷凍冷蔵工場や冷凍倉庫などが中心です。

保安業務を遂行する立場は冷凍保安責任者と呼ばれ、冷凍保安規則によって規定されています。小規模な施設の使用する冷媒ガス、及び設備区分によって選任不要の場合もありますが、都道府県によって保安教育の受講を求める場合もあります。

高圧ガス製造保安責任者になるための試験

高圧ガス製造保安責任者になるためには、該当する種類の試験合格を目指します。1年に1回各都道府県で実施されますが、甲種化学と甲種機械、第一種冷凍機械責任者は開催都市が限定されているため注意が必要です。

高圧ガス保安法などの関連する「法令」、高圧ガス製造の「保安管理技術」、計算問題などの「学識」の3科目が受験科目です。ただし、第三種冷凍機械責任者区分の学識は出題されません。出題形式は択一式のマークシート方式が中心ですが、甲種化学、甲種機械、第一種冷凍機械責任者の学識は記述式で回答します。合格後、免状を申請すると交付されます。

試験対策には高圧ガス保安協会発行の書籍本

資格試験の対策本は多くの出版社から発売されていますが、高圧ガス製造保安責任者免状の場合は、高圧ガス保安協会の本が有効です。事前開催される講習のテキストとして『高圧ガス保安技術』の書籍名で、甲種、乙種(中級)丙種(初級)に分かれています。

高圧ガス保安協会発行の試験対策本は、FAXと電子メールで申し込み、代引きで購入可能です。冷凍機械責任者の対策本は、日本冷凍空調学会の公式サイトから購入後、コンビニまたは郵便局から代金を支払います。

高圧ガスの試験が一部免除になる講習

高圧ガス保安協会主催の事前講習を受講して、終了後の検定試験に合格すると、実際の試験では「法令」だけを受け、「学識」と「保安管理技術」は科目免除が適用されます。講習では試験対策も盛り込まれ、検定試験は実際の試験よりも難易度が低く、合格に有利です。

事前講習は3日間、毎日7時間開催されます。遅刻や早退、欠席は受講が無効になりますので、必ず全日程に出席し、検定合格を目指しましょう。実際の試験で科目免除申請を行わないと対象になりませんが、講習修了証の有効期限はありませんから、失効の心配は無用です。

高圧ガス製造保安責任者の国家試験の合格率や難易度

令和2年の高圧ガス製造保安責任者の試験では、甲種化学と甲種機械、第一種冷凍機械免状の合格率は45%、乙種と丙種、第二種及び第三種冷凍機械は25%~40%です。しかし、事前講習を受講した場合、どの種類でも70%~90%の高い合格率になっています。

高圧ガス製造保安責任者は受験前提条件がなく、誰でも受験できます。事前講習による難易度の低減が合格率を高め、特に甲種及び第一種は顕著に現れるため、事前講習を有効活用しましょう。

高圧ガスの試験は種類が多いので職場に応じたものを選ぼう

高圧ガス製造保安責任者免状の取得試験は全部で9種類あり、職場に適した種類を選択して臨みます。高圧ガスを取り扱う事業所では、免状を取得すると経験年数に応じた保安業務に選任されます。配置が必須の職種のため、同年代よりも年収は多めです。

試験は1年に1回ですが、事前講習と終了後の検定に合格して科目免除を適用すると難易度を下げ、合格率を高められます。高圧ガス保安協会の発行する事前講習用テキストは、試験対策本におすすめです。年収アップに直結する高圧ガスの免状取得を目指しましょう。

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