警備員の仕事といえば、きついイメージを持つ方もいれば楽な仕事だと感じる方もいます。警備員の仕事と言ってもいろいろと種類がありますが、今回は施設警備の仕事にフォーカスを当てて解説していきます。施設警備とはどのような仕事なのでしょうか。また、施設警備の仕事が楽と言われる理由は何でしょうか。ぜひ仕事を選ぶ際の参考にしてください。
目次
一口で警備員といっても、様々な種類があります。施設警備員もその一つで、文字通り施設内で起こりうるトラブルを未然に防いだり、対処したりするのが主な仕事です。
防犯カメラの監視や施設内の巡回を行い、事故や盗難、火災などの被害を未然に防ぎます。また、パトロール結果の報告や業務連絡など、情報を正確に伝えなければなりません。
場合によっては、関係者の入退場管理やお客様の誘導なども担当します。一般的には、施設を運営する会社が警備会社に希望する人数の警備員を派遣するよう依頼します。
施設といっても、オフィスビルや大学、ショッピングモールなど、さまざまな種類があります。また、交通機関やスーパーマーケットなど、多くの人の日常生活でよく使われる場所に設置することで、多くの人に親しみを感じてもらうことができます。
いずれの職場でも、施設内の環境や動向に気を配ることは共通しており、安心して施設を利用できる状況を維持するためにも重要な作業です。
施設警備院の仕事はさまざまですが、仕事内容がきついという噂もあるも事実です。では、施設警備の仕事がきついと言われる理由は何でしょうか。4つのポイントに分けてみていきましょう。
警備の仕事では歩き回る巡回の仕事もあれば同じ場所に立ちっぱなしや座りっぱなしのこともあります。もちろんどこの施設を警備するかによって異なりますが、椅子に座って監視するだけの仕事と比べて、ほとんど立って警備している方は大変です。
警備のアルバイトを勧める求人サイトなどでは、施設警備の仕事は楽だと宣伝するかもしれませんが、実際のところは立ち仕事が求められる施設も多く、腰痛持ちや年配の警備員の中には苦労する方がおられます。
施設警備が辛いと言われる理由の一つは、拘束時間が長いことです。警備員の仕事にはさまざまな勤務場所や勤務形態がありますが、中でも施設警備は拘束時間が長いことで知られており、例えば24時間勤務やそれ以上の長時間勤務が求められることもあります。
ずっと椅子に座って勤務してもいい職場だったとしても、丸一日あるいはそれ以上の長時間拘束されるのは、人によっては耐えられないと感じる方もいます。
多くの場合、施設警備は複数人で行うものですが、中には一人で仕事を任される場合もあります。例えば、ガードマンは一人で立っていることが多いですし、パトロールは基本的に一人で施設内を歩くことになります。
出入りの管理を任されたとしても、通常は一人で作業することになります。もちろん、一人でやったほうが自分のペースで進められるので楽だという人もいます。
しかし、一人で仕事をするということは、それなりの責任も伴います。例えば、一人で作業していて問題が発生した場合、どうすればいいのか迷うことがあります。
周りに頼れる方がいないので、事前に対処法を考えておき、いざという時には自分で対処しなければなりません。倒れている人を見つけたり、犯罪行為を発見した場合は、自分の判断で適切な対処をする必要があります。
また、ついつい時間を持て余してしまうのも一人で仕事をすることの難しさの一つです。もちろん、感覚の問題なので一概には言えませんが、警備員として一人で働いていると一日が長いと感じる方もいます。
職場での出会いを期待して新しい仕事を始めたい方にとっては、施設警備の仕事は出会いがないことがネックになり得ます。
勤務は大抵決まった数人で回すことが多く、一般のお客様と直接接する機会も少ない職場です。さらに、男性が多い職場なのでなかなか職場恋愛も厳しいといえます。
施設警備の仕事がきついと言われる理由を解説しましたが、反対に施設警備は楽な仕事と言われることもあります。ここでは施設警備が楽と言われる4つの理由を取り上げます。
施設警備の仕事は、他の職種にありがちなノルマという発想がありません。契約を取るとか売上目標のようなノルマが課されることがない職種です。
そのため、ノルマゆえのストレスを感じることがなく、これまで職場でのノルマに悩まされてきた方にとっては楽な職種と言えるでしょう。
基本的に、警備をするのが仕事ですから、心身共に負担が軽いということができます。警備の仕事には肉体労働がないため、年齢が高い方でも警備の仕事ならこなせるという方も多く、若くても年を重ねても続けられる、比較的楽な仕事と言われています。
警備員はお客様と接する機会がないわけではありませんが、接客がメインではないので人間関係で悩むことが少ない職種の一つです。
もし接客の仕事が不向きという方は、人と接する機会が限られている警備員の仕事にチャレンジしてみるのはいかがでしょうか。
警備員の仕事は、よく「楽だ」「つまらない」と言われます。実際に働いてみるとそのように感じる方が多いのですが、必ずしも自分に当てはまるわけではないので注意が必要です。
そう言われる理由を理解した上で、自分にとって魅力的かどうかを慎重に見極めることが大切です。例えば、自由な時間が多いと退屈に感じることがあります。
特に夜は、モニターの前に座っているだけということも少なくありません。パトロールのタイミングは施設によって異なりますが、多くの場合、パトロールは数時間おきにしか行われず、パトロールの間隔も長くなっています。
セキュリティというと肉体労働というイメージがあるかもしれませんが、実際には力仕事はほとんど必要ありません。
立ち仕事やモニターが中心であっても、休憩をしっかり取ることができるので、体力的にきついと感じることは少ないでしょう。
通常、1人ひとりが自分の作業領域を担当するため、対人関係のトラブルのリスクが少なく、ほとんどの場合自分のペースで作業を進めることができます。そのため、肉体的にも精神的にも楽だと感じる方が多いのです。
最後に、施設警備という職種が向いている人の特徴や、どうすれば施設警備員になれるのか、具体的な方法を確かめておきましょう。施設警備員の仕事に興味がある方は、ぜひチェックしてみて下さい。
警備員の仕事が合っているかどうか個別に判断するのは難しいですが、まず言えることとして、警備員の仕事はある程度の体力を必要とします。
警備業法に基づいて18歳以上であること、不審者や不穏な動きにしっかりと向き合わなければならないため精神的にも強く、冷静でなければなりません。
パトロールでは、セキュリティプランに沿って、時間通りにセキュリティポイントを確認しなければならないので、責任感も重要になります。
また、休憩時間以外は常に周囲を観察することになるので、集中力も求められます。このような条件を満たすなら、一般的に警備の仕事に向いているとみなされます。
施設警備では、寒さや暑さの中でずっと立っていたり、重いものを持ったりする必要はありません。エアコンの効いた部屋で座っていることが多く、体への負担が意外と軽いので、中高年の方の応募が多いのも特徴です。
とはいえ、護身術を身につけている経験者は採用時に有利になることがあります。しかし、多くの警備会社では細かい身だしなみのルールや規律を設けていますので、そうした規則に従って仕事ができる方でないと警備の仕事を続けることは難しいでしょう。
警備の仕事を問題なくこなせたときには、大きな満足感が得られます。多くのお客様が安心して施設を利用できるように貢献していることに、誇りを感じることができます。
さらに、問題に対して柔軟に対応し、解決に貢献できるようになれば、自分が成長したことを実感できます。また、セキュリティ担当者は、施設で困っている方を助けたことで感謝されることが多い職業でもあります。
感謝の言葉を聞くと、頑張ろうという気持ちになりモチベーションも上がります。また、自分の努力次第でキャリアを積むことができるため、仕事のやりがいに直結します。
警備員になるには資格は必要なく、一般的に学歴や職歴は重視されません。そのため、同時期に採用された仲間に遅れをとることなく、公平なスタートを切ることができるというメリットがあります。
警備員としてスキルアップしていくと、「頼りになる人」と評価され、「もっともっと前向きに仕事をしたい」というモチベーションにつながります。
現在、警備会社では新卒者の採用が増えています。高校や大学を卒業したばかりの新卒者を採用し、豊富な経験を積ませることで、将来のリーダーに育てようという試みがなされています。
近年、業界の人材のニーズが高まっていることから、新卒者の採用数も増えており、将来性のある仕事として捉えている学生も多いようです。
採用試験に合格すれば、正式採用されたその日から徹底的に教育され、それぞれの現場に赴くことになります。新卒者の比重が高まっているとはいえ、慢性的な人手不足のため、警備会社では中途採用を積極的に行っています。
特に中小規模の警備会社では、中途採用を行うケースが多くなっています。中途採用の仕事を探すには、求人サイトや求人誌、新聞の求人欄などで応募し、採用試験を受けてください。
施設警備の仕事は楽な面もきつい面もありますが、経験を積むことでスキルも上達し、みんなに感謝されるやりがいのある仕事といえます。興味のある方は、ぜひ求人サイト等で施設警備の仕事を検索されてみてはいかがですか?