一般的には真面目に仕事をしている方がほとんどですが、中には仕事の手を抜いたり、営業でサボる人がいます。もちろん、正当と思える理由もありますが、ただやる気が出ないという理由でサボる人も。この記事では、仕事をサボってしまう原因やサボりたい人が使う主な言い訳、またサボりたくなったときの対処法などをご紹介します。仕事に辛くなってきた方、問題のある同僚に悩んでいる方にぜひ役立てて頂ければ幸いです。
目次
仕事をサボる人には、実は共通する特徴があると言われています。ここでは、一般的にサボりがちな人に見られる5つの傾向に焦点を当ててご紹介します。
もともと責任感がなく、仕事を完成させる必要性を感じていない人は、仕事をサボりたくなることもあるでしょう。責任感のない人には仕事でお金を稼ぐ意識がなく、仕事に対する意欲もないといった特徴があります。
特に、グループやチームで仕事をしていると問題が起きがちです。「自分がやらなくても誰かがやってくれるだろう」「面倒なことは後回しにしたい」と考える癖がついてしまっていることが考えられます。
このようなチームワークでは、与えた仕事を最後まで責任を持ってやり遂げさせたり、仕事に対する評価やフィードバックを与えたりして、モチベーションをあげることで対応できる場合があります。また、もし可能なら肩書きやポジションを与えて責任感を強めることも、変化につながるかもしれません。
仕事への熱意がない人は、仕事をサボりたがる傾向があります。このタイプの人は仕事に興味がなく、勤務時間を乗り切ることにしか関心がありません。ただただ時給を稼ぐために仕事をしているので、仕事に対して前向きではなく、職場にいるのがつらいと感じていることすらあります。
ただし、熱意のない社員が問題になる会社の中には、会社が本気で人材を育てる環境が整っていないケースがあります。やる気があるかないかにかかわらず、組織として人材を育てる努力を怠っている会社には、どうしてもやる気のない社員が出てきてしまいます。
経営者から従業員まで、一人一人の人材を育てるための制度、仕組み、ルール、文化が会社に整っているかを確認することで、従業員のやる気のなさに対応できる場合があります。
自分のしている仕事(職種)が好きではなく、そもそも仕事をする気が起きないというパターンもあります。クビにならないように最低限の仕事だけこなして、あとはダラダラと過ごしているという人が多いです。
これは、自己中心的で自分の欲求を満たしたい人に多くみられる傾向です。休憩時間ではないのに、食べ物や旅行のサイトなど仕事とは関係ないページを閲覧したり、仕事中なのに携帯電話でゲームをしたりと、勝手に個人的な用事のために時間を使ってしまうのです。
このようなタイプの人たちによくみられる言い訳は、「仕事の合間に休憩している」と嘘をつくことです。当たり前のことですが、仕事は仕事、プライベートはプライベートと完全に分けて考えることを徹底することが大切です。
過去にどのような経歴を持っているかにもよりますが、一度やったこととのある仕事だから怠けていてもすぐに対応できると考える人もいます。このようなタイプの人は大きな失敗をする可能性が高いといえます。仕事ができると勘違いしている人への対策は、仕事での失敗や挫折を経験させることです。
受け身でいることが許されていた学生時代の感覚から逃れられない場合もあります。社会人である以上、働いた対価として給料をもらうものだという感覚が薄いため、仕事はサボりがちになります。学校では怠けて寝ていたとしても会社のように怒られることはなかったでしょう。
また授業料を払って授業を受けていた時の学校側の対応と、お金をもらって働く会社での対応は当然異なります。このような感覚を持っていないと、学生気分を引きずって切り替えがうまくいかないことから、サボっているとみなされることがあります。
では、次に仕事をついついサボりたくなってしまう要因についてもみていきましょう。ここでは、人間関係に深刻な悩みがある場合、体調不良がある場合、そして仕事自体が合っていない場合の三つのケースを取り上げます。
残念ながら、人間関係がストレスにならない職場はほとんどありません。職場にはいろいろな人がいますが、必ず1人や2人は合わない相手がいるものです。 仕事ができない同僚、意見が合わない同僚、説教臭くて要領を得ない上司、理解できないコミュニケーションの仕方をする同僚などです。
このような相性の悪い人とは、努力してもなかなかうまくいかないことが多いものです。そして、その相性の悪さから喧嘩に発展してしまうと、たちまち集中力の低下を招いてしまいます。
また、人間関係でストレスを感じていると、悩みも深くなりがちです。離婚するかもしれない夫や妻との関係、親との経済的な問題、子供との確執など、個人的な家庭での人間関係は環境を一新するのも難しいでしょう。
このような問題を抱えていると頭の中が考え事でいっぱいになり、仕事に支障をきたします。仕事でもプライベートでも、人間関係のストレスは集中力を低下させるといえます。
体調が悪いと、仕事をサボりたくなることがあります。発熱や頭痛などの体調不良で休むのはサボりではなく、正当な理由です。しかし、明らかな症状がなくても、どことなく体調が悪いと仕事をサボりたくなることがあります。
慢性的に体調が悪い場合は、深刻な病気が隠れている可能性もあります。頻繁に体調不良で仕事を休むような状況が続いていれば、迷わず医師の診断を受けてください。
仕事が自分にぴったり合うことはめったにありません。しかし、仕事内容が自分にとって重すぎる負担の場合は、ストレスの原因になり得ます。
ほとんどの方は1日の大半を仕事で過ごしますので、自分に合わない仕事を四六時中行っていることで仕事に支障が生じ、周りには仕事をサボっているように思われることもあります。
仕事をサボる癖のある人が使う一般的な言い訳についても解説していきます。体調理由や家族の病気、冠婚葬祭など、周りから理解・同情してもらいやすそうな理由を使うケースがよくみられます。
外傷の場合を除いて、自分の体調が悪いことを他の人が知ることはできません。最も一般的な症状は、頭痛、腹痛、歯痛、嘔吐です。しばらくの間、休まなければならないという印象を与えることでズル休みしようとします。
ただし、大げさにすると、病院に行く必要があるかどうか、何か持病があるかどうかを聞かれることがあります。そのため、診断書の提出を求められないように、一時的に体調が悪く、休養が必要であることを強調して伝えるなど工夫する方もいます。
とはいえ、定期的に体調不良になると会社や同僚も怪しむようになるでしょう。また、性格が適当である場合や常日頃から仕事に手を抜く癖があると思われているなら、嘘がすぐに見破られる場合もあります。
家族の冠婚葬祭など、私生活での重要なイベントは、休暇を申請しやすいものです。例えば、知人の葬儀や親しい人の結婚式などです。ただし、これらは非常に大きなイベントであるため、頻繁に冠婚葬祭を「休む」理由にすると辻褄が合わなくなってきます。
また、大企業の中には、身内の不幸に対して「慶弔見舞金」という制度を設けているところがあります。そのため、事情を詳しく確認するために、誰が亡くなったのか、会社や上司からお見舞いをすべきなのかという質問をされる可能性があります。
特に、子供がいたり、二人暮らしの場合は、仕事を休む正当な理由になります。子供の体調が悪い場合、家族の誰かが世話をしなければなりません。また、インフルエンザなどの高熱や重度の胃腸炎を患っている大人も、看病や食事の準備が必要な場合があります。
こうした状況なら誰もが会社を休むのは仕方ないと同情してくれることでしょう。そのため、家庭の事情を言い訳として使う方がいます。家族が体調を崩して介護が必要になるのは、自分の身に降りかかることではないので、嘘がばれにくいと思うのです。
とはいえ、仕事をサボる癖がついていると大きな代償を払うことがあります。ちょっとした出来心で、またバレないとたかを括って仕事をサボることは、会社にとっても自分自身にとっても損失となりかねません。具体的な危険性を三つ考えてみましょう。
会社員は会社という組織と労働契約を結び、労働の対価として報酬を得ています。そのため、勤務時間中は雇用主の指示に従い、仕事を提供することが当然の義務となります。もし、サボっていることが発覚した場合、クビになる前に次のような措置が取られます。
まず、サボっていたことが発覚した場合は、雇用主による懲戒処分が行われます。次に、もう一度サボり行為が発覚した場合、雇用主はさらなる懲戒処分を行います。
それでも被雇用者がサボり続けた場合、雇用者は懲戒処分・解雇という行動に出ることができます。被雇用者は、契約の条件に従って、労働時間中に仕事を行う責任があります。
職場でサボりが発覚した場合、当然のことながら組織からの信頼を失います。それだけでなく、サボりが発生しやすい特定の仕事から外されたり、信頼できない人と認識されてそのように扱われたり、上司とのコミュニケーションがうまくいかなくなったりする可能性があります。
また、サボっていることがお客様や取引先にバレてしまうと、仕事のパフォーマンスに悪影響が出てしまいます。言い換えれば、サボっていることがバレると、社会的地位を失う可能性があるということです。
営業の仕事で一番怖いのは、サボり癖がついてしまうことです。営業に出る=サボれるという方程式が頭の中にあると、営業に出るたびにサボってしまうことになります。二流、三流の営業マンはサボっている暇はありません。
営業に出ている間も給料をもらっているわけですから、当然仕事をするのは義務です。サボれば結果は自分に返ってきます。もし仕事が嫌で嫌でサボってしまうのなら、営業以外の仕事に転職することをお勧めします。
サボりを繰り返していると、重要な結果になりかねないことは理解していただけたことと思いますが、そうしたリスクを考えた上で、それでも仕事をサボりたい気持ちが消えないこともあります。そのような追い詰められた状況ではどうすれば良いのでしょうか。ここでは四つの解決法を取り上げます。
しばらく休んだり、対処法を試したりしてもサボりたい気持ちが消えない場合は、転職を検討してみてはいかがでしょうか。サボりたい気持ちが強すぎる場合は、仕事や環境が自分に合っていないのかもしれません。
転職することで、サボりたい気持ちがなくなることもあります。念のため、次の仕事ではサボらないように努力してください。そうすると、勤怠が不安定になり、仕事を長く続けることができなくなります。慎重にサボらずに続けられる仕事を探しましょう。
不安や心配が原因でサボりたくなった場合は、周囲の人に相談してみましょう。信頼できる上司や同僚に打ち明けることで、リラックスして仕事に前向きに取り組めるようになります。また、今まで思いつかなかったような問題解決のためのアドバイスをしてくれるかもしれません。悩みや不安が解消されると、仕事をサボる必要がなくなってくるかもしれません。
また、仕事以外のプライベートにも目を向けてみるのも、良い改善策です。仕事以外の楽しみがあれば、仕事を頑張ろうという気持ちになります。具体的にやりたいことをスケジュールに入れてみてください。
ずっとやりたかったゲーム、恋人とのデート、海外旅行の計画、癒される景色を見にドライブなど、休日のイベントを楽しみにすることで、仕事に集中する意欲が湧いてきます。
仕事をサボりたい気持ちが疲労によるものであれば、有給休暇を申請して正式に休みを取るべきです。有給休暇は、従業員として働いているなら取得する権利のある休暇です。
また、事前に休暇を申請しておけば、当日に突然欠勤するよりも上司や同僚に良い印象を与えることができます。休みの日はしっかりと休んでリフレッシュし、また新たな気持ちで仕事に戻れるようにしましょう。
今回は、サボり癖のある人の特徴と、サボりたくなる原因、またサボりたいと感じたら何をすべきかについて解説しました。誰でも仕事がだるくなることはありますが、サボることは自分にとっても周りにとっても問題です。誰も得をしません。
しかし、一度サボる習慣が身についてしまうと、それを解消するのは難しくなります。まずは、サボる人の心理状態やその理由を本人も周りの人も理解し、正しい知識に基づいて改善のための行動を起こすことが大切といえます。