カラフルな見た目で、インスタグラムなどのSNSでも人気のデトックスウォーター。「デトックス」 という言葉から、健康にいい効果があるのでは、と気になっている方も多いのではないでしょうか。そこで今回の記事では、デトックスウォーターにどのような効果が期待できるのかについて説明します。後半では、デトックスウォーターの作り方やおすすめのレシピもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
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また、カラフルでフォトジェニックな見た目から、インスタグラムなどのSNSでも人気があります。モデルやタレントの投稿を見たことがある方も多いのではないでしょうか。
デトックスウォーターは、体内の老廃物を排出することで、ダイエット効果や美肌効果が期待できるとよく言われます。しかし、専門家はデトックスウォーターの効果には懐疑的です。
水にどれだけの栄養素が溶け込んでいるのかを示す実験結果もなければ、健康効果を裏付ける論文もありません。むしろ、野菜や果物からはごく微量しか溶け出さない可能性もあります。
しかし、特別なデトックス効果がなくても、デトックスウォーターの大きなメリットは「水がおいしくなる」ことといえます。味のついていない普通の水を飲むのが苦手な方にとっては、水の摂取を習慣化するための恩恵を受けることができます。
一方、デトックスウォーターの場合は、野菜や果物を粗く切り、ボトルや瓶に水を入れて4時間ほど冷やすだけでOKなんです。準備も後片付けも手間がかからないという点でスムージーに勝っているともいえるのではないでしょうか。
デトックスを始める最も簡単な方法の一つは、食生活を見直すことです。では、まずは、デトックス効果のある食品を見ていきましょう。
アボカド、オクラ、山芋、海藻、納豆など、食物繊維を含む食品はデトックス効果が期待出来ます。こうした食品は水溶性の食物繊維で、炭水化物の消化吸収を緩やかにし、コレステロールなどの余分な脂肪を排出するなど、体内への吸収をコントロールします。また、善玉菌を増やす効果もあり、整腸作用も期待されています。
金時豆、小豆、おから、エリンギ、えのき茸、切り干し大根、アーモンドなどの不溶性食物繊維を含む食品もデトックス効果があります。
これらの食品は水に溶けない食物繊維で、腸の蠕動運動を活発にして有害物質を除去する効果があります。繊維質の食品は、よく噛まなければならないものが多いので、満腹感を得られやすい食品でもあります。
納豆、みそ、しょうゆ、みりんなどの発酵食品もデトックスに良いとされています。腸内の悪玉菌を減らし、善玉菌を増やしてくれますし、便秘の予防・改善にも効果があります。
玉ねぎ、にんにく、ブロッコリー、はちみつ、アボカドなど、オリゴ糖を含む食品も忘れてはいけません。これらの食品は善玉菌の餌となり腸内環境を改善してくれます。
また、バナナ、メロン、サトイモ、肉、魚、牛乳など、カリウムを多く含む食品には利尿作用があり、体内の余分な水分の排出を促します。
腸内環境を整えて便通を良くし、尿の排出を促すこと毒素を体外に排出するのを助けてくれます。このように、普段からデトックス効果の高い食材を選ぶことで、日々の老廃物の排出を助けることができるのです。
また、りんごに含まれるポリフェノールの中には、強い抗酸化力を持つプロシアニジンが含まれており、体の酸化を防ぐことで肌荒れを防ぐ効果が期待できます。
「1日1個のりんごは医者を遠ざける」という言葉があるように、りんごは健康をサポートする果物です。また、りんごは脂肪分解酵素であるリパーゼの働きを阻害し、小腸への吸収を抑えることから、ダイエットに適した果物と言われています。
ベリー系の果物には、ビタミンEやアントシアニンなどのポリフェノールが含まれており、抗酸化作用があるため、アンチエイジング効果が期待できます。シミやシワ、たるみなどから肌を守ってくれます。
最近の研究では、高脂肪食にアントシアニンを混ぜたものを与えると、脂肪合成が抑えられ、内臓脂肪や血中脂肪の蓄積が抑制され、血糖値の上昇も抑えられることがマウス実験で確認されました。
【材料】
【作り方】
たったこれだけのシンプルなレシピです。長時間浸すことが重要なので、材料を切ったらあとはじっくリ待ちましょう。スイカなど香りの弱い食材を使う場合は、長め(6時間程度)に浸けておきます。逆に、香りの強いグレープフルーツやベリー類を使う場合は、より短い時間(約2時間)でOKです。
デトックスウォーターは、生の野菜や果物や野菜を使用しますので、気をつける点がいくつかあります。まず1つ目の注意点として、飲み過ぎないように注意してください。デトックスウォーターを飲みすぎると、むくみの原因になります。1日の摂取量の目安は1.5~2リットルです。
また、皮がついている果物はよく洗いましょう。果物や野菜の皮には、農薬が含まれていることがあります。できれば無農薬のものを使うのが一番です。無農薬のものではない場合は、使用前によく洗ってから使用してください。
3つ目の注意点として、賞味期限を守ってください。デトックスウォーターの賞味期限は大体24時間となっています。もちろん、室温ではなく冷蔵庫で保管するようにしましょう。また、飲むときは、保存容器から直接飲むのではなく、グラスなどの容器に移して飲むようにしましょう。
清潔なガラス瓶で作ったデトックスウォーターは、冷蔵庫で1日から1日半ほど保存しても問題ありません。日本のミネラルウォーターは殺菌が義務付けられていますが、直輸入のミネラルウォーターはメーカーによっては水道水のように殺菌されていないものもありますので、取り扱いには注意が必要です。
デトックスウォーターを冷蔵していない水筒に入れて持ち歩く場合は、冷暗所での保存ができない場合もありますので、なるべく早く飲むようにしましょう。また、炭酸水で作る場合は、炭酸が抜けないような蓋がしっかり閉まる水筒を選びましょう。
デトックスウォーターの賞味期限を延ばしたい場合は、冷凍保存も可能です。ただ、飲むときは自然解凍して、なるべく早く飲みきるようにしましょう。デトックスウォーターは生き物のようなもので、解凍後は菌が繁殖しやすいので、できれば半日以内に飲むことをおすすめします。
夏場は、外出時に持って行って外で飲もうと考える方も多いでしょう。しかし、常温で数時間も持ち歩くと、品質が変わってしまうことがあります。味が変わるだけでなく、健康を害する可能性もあります。
そうならないためにも、直射日光を避け、高温の場所に放置しないように気をつけてください。外で飲む場合は、職場の冷蔵庫を利用する、水筒に氷を入れて凍らせて外で自然解凍する、タオルや保冷剤で冷やすなどの方法でできるだけ保存状態を良くするようにしましょう。
ここからは、デトックスウォーターおすすめアレンジレシピをご紹介します。美肌効果や夏バテ対策におすすめのレシピなど、さまざまな効能別にまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
ベリー類の一種であるブルーベリーとハーブの一種であるローズマリーには抗酸化作用があり、活性酸素を抑えて老化やシミ、シワ、たるみなどを防ぐ効果があります。
そしてプラムには、ハリのある肌を作り出すβカロテンが含まれているので、ブルーベリー、プラムとローズマリーを組み合わせたデトックスウォーターは美肌に効果的です。ベリーとローズマリーの香りが漂う、爽やかなデトックスウォーターの出来上がりです。
水溶性のカリウムは、体内の水分バランスを整え、むくみを解消します。レモン、オレンジ、キュウリ、ミントを混ぜて、柑橘系の爽やかなむくみ防止ドリンクを作りましょう。
便秘解消のためのデトックスウォーターに最適なフルーツは、ミカンです。ミカンには水溶性の食物繊維であるペクチンが豊富に含まれています。このペクチンが腸内環境を整え、排便を促してくれるので、便秘解消に効果的なのです。
実は、生姜にも便秘解消の効果が期待できます。体を温めることで代謝が上がり、排便が促進されるからです。キュウリなど、デトックス効果が期待できる食材と組み合わせることで、相乗効果を狙うことができます。
アンチエイジングが気になる人のデトックスウォーターレシピは、甘酸っぱいベリー類をたっぷり使うことで、水溶性ビタミンCの抗酸化作用が期待できます。ブルーベリー、ラズベリー、イチゴなどのベリー類に加えて、オレンジを組み合わせるのもおすすめです。
夏の暑さ対策には、シソがおすすめです。シソの栄養価は、野菜の中でもトップクラスと言われています。そのため、シソを1枚加えるだけでも、夏バテ対策の効果が期待できます。その他、甘夏やレモンを加えれば、抗酸化物質を減少させ、疲労物質である乳酸を抑える働きのあるクエン酸を補給することができます。
リラックスタイムにおすすめのデトックスウォーターは、レモンとライムを入れます。リラックス効果のある柑橘系のドリンクは、疲れたときやストレスを感じたときに飲むのがおすすめです。レモンやライムだけでなく、オレンジやグレープフルーツなども相性のよい果物ですのでお試しください。
りんごには毒素や老廃物を排出するデトックス効果があり、シナモンには血管を広げて血流を良くするので、冷え性対策や代謝アップに効果があります。また、シナモンには体内の余分な水分を排出する効果があるので、むくみの解消にもつながります。りんごとシナモンは相性がよく、このデトックスウォーターのレシピで、ダイエットに成功した人もいるようです。
脂肪燃焼には、キュウリ、グレープフルーツ、イチゴ、ショウガを使ったレシピがぴったりです。これらの食材には、体内に溜まった老廃物を排出するデトックス効果と、脂肪の燃焼を促進する効果があります。
オレンジは、血行を悪くするコレステロールを下げる効果があります。また、レモンやライムに含まれるクエン酸には、体内の老廃物を排出するデトックス効果があるため、血行を良くすることができます。
また、ミントにも体内の毒素や老廃物を排出するデトックス効果があるので、オレンジ、レモン、ライム、ミントを使ったデトックスウォーターは血行促進に効果的です。
デトックスウォーターに入っている果物や野菜は、コストがかかるからといって簡単に捨ててしまってはもったいないと思われることでしょう。
一度は水に浸かった果物や野菜は、もちろんフレッシュなものと比べれば味が落ちますが、2~3回は新たに水や炭酸ソーダをつぎ足して再利用できます。ただし、生ものですので、あくまで早く使い切るようにしましょう。
使い終わったフルーツは、取り出してジャムやフルーツソースなどにアレンジする方も多いですが、完全に味が落ちるわけではないので、そのまま冷やしてサラダのように食べることもできます。また、キュウリなどは酢の物にするという方法もあります。
デトックスウォーターに特別な健康効果があるという医学的根拠はありません。しかし、デトックス効果があってもなくても、毎日適量の水を飲むこと自体は、健康や美容に良い影響を与えます。デトックス効果にこだわりすぎず、デトックスウォーターの見た目の美しさや爽やかな味わいを楽しんでみてはいかがでしょうか。また、自宅で簡単に作れるのもデトックスウォーターの魅力です。ぜひ、デトックスウォーターを生活に取り入れて、水分補給を習慣化して健康増進に役立てましょう。