物流業界の大手企業である「ヤマト運輸」は、宅急便を中心とした小口貨物輸送を展開しています。通信販売の利用増加などに伴い業績が非常に安定している企業ですが、仕事内容や給与形態を詳しく知りたいという方は多いのではないでしょうか。そこで今回は、ヤマト運輸の仕事内容をはじめ、給料や福利厚生などについて解説していきます。
目次
ヤマト運輸は日本を代表する物流会社であるヤマトホールディングスの中核会社です。2020年現在の従業員数は18万人を超え、個人・企業向けの小口貨物輸送サービスを展開しています。代表的なサービスには「宅急便」「宅急便コンパクト」「ネコポス」などがあります。
ヤマト運輸の仕事内容はトラックでの集荷と配達業務がメインです。重い荷物の積み降ろしがあるため、ある程度の体力が必要となります。また、時間指定の荷物もあるため、時間通りに荷物を届けられるように配送ルートを考えるのも業務のひとつです。
その他、ドライバー以外では事務やオペレーター、工場内軽作業などの業務もあります。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
ドライバーの仕事は、主に集荷や配達を行うお仕事です。そのため、普通自動車免許が必要となります。ドライバーは、正社員以外に以下のような働き方があります。
【パート契約での配達】
社用の自動車で個人や法人のお客様を訪問し、集荷や配達を行います。担当のエリアが決まっているので、仕事を覚えやすいのが特徴です。
【委託契約での配達】
委託契約の場合は、自分の車で配達を行います。報酬は1個あたり単価の完全出来高制なので、頑張った分だけ稼ぐことができます。
ドライバー以外にも、集配助手や宅急便受付・事務、センターやベースでの仕分け作業、クロネコDM便の配達、工場内軽作業、フォークリフト乗務、倉庫内事務など様々な仕事があります。
運転免許を持っていない方はもちろん、運転に自信がないという方には、ドライバー以外の仕事がおすすめです。
ヤマト運輸の仕事に興味を持っている方は、そもそも自分に向いているかどうかが気になることでしょう。ヤマト運輸のドライバーの仕事に向いている方は以下の通りです。
ドライバーというだけあって車の運転が得意であることはもちろん、地域に密着した働き方が魅力だと感じる方に適していると言えるでしょう。
ここからは、ヤマト運輸のドライバーの給料や年収について解説していきます。就職や転職を検討している方はチェックしてみてください。
ヤマト運輸のドライバーの月給は、基本給がやや低めで、歩合給(インセンティブ)が大きいのが特徴です。正社員の場合、物販や新規顧客獲得といったノルマがありますが、結果を残せば収入を増やせるのがメリットです。
働く地域や営業所によって多少の差があるものの、月の平均給与は25~35万円以上、平均年収は約500万円の社員が多いとされています。
【正社員の給与情報】
内訳:基本月給+インセンティブ+各種手当
昇給:年1回
賞与:年2回
ドライバー契約社員の月給は15万円以上となっており、市内勤務よりも市外勤務の方が3,000円ほど安くなっています。この月給には一律の地域手当を含み、別途6万円ほどの歩合給が支給されます。
月収例として「30歳・入社4ヵ月・既婚」の場合、月給15万3,000円+歩合給7万円+手当で月収34万5,000円となります。注目したいのは、先輩のトラックに同乗している期間も歩合給が支給される点です。さらに、3万円以上の歩合給が支給されます。
入社して早いうちから多くの社員が年収400万円以上に達しており、契約社員で入社した場合でも正社員への登用を希望したほぼ全員が平均1年後に正社員になれると言われています。
ヤマト運輸の平均月収は、約35万円です。契約社員として入社しても、ほぼ全員が正社員として働けるようになり、そのほとんどの方が年収400万円以上の年収に達するとされています。
また、ヤマト運輸は扶養手当があるだけでなく、家族がいる方は家族手当として毎月最低3万円が支給されます。そのうえ、インセンティブの平均額は月6万円となっています。
このように、福利厚生やインセンティブ、特別手当が積み重なり、多くのドライバーの平均月収35万円、年収400万円以上に達しているのです。
ヤマト運輸の給与について知りたいのであれば、実際に働いたことがある方の口コミが参考になります。
契約社員には賞与がほとんどないため年収は300万円強、正社員として5年勤続すると年収500万円ほどという口コミが見られます。
次に、歩合給では法人の顧客が多いほど集荷・配達の個数が多くなるため、歩合給が高くなる傾向があります。そのため、都市部のコースを担当しているドライバーほど高収入になると言われています。
【口コミ1】
子供がいる場合は扶養手当が月7万でるので結構大きい。いない場合は基本給が低めに設定されているので、残業で稼がないと厳しいと思われる。ただ福利厚生は充実しているので、大企業ならではのメリットがあると感じる。引用:OPENWORK
【口コミ2】
高校卒業後、他の職業場で働いてる友人に比べると給料はいい方だと思います。また、同業者の中でもダントツで給料はいいと思います。なぜなら他の運送会社よりも基本給が高く、残業代もしっかりと出て頑張ったら頑張った分だけ給料に跳ね返って来るからです。引用:カンパニー通信
ここからは、ヤマト運輸のドライバーの仕事内容について詳しく解説していきます。休日や福利厚生の仕組みも併せてチェックしておきましょう。
ドライバーの出勤時間は6時40分~7時30分とやや早めで、不在による再配達の対応など集荷と配達を同時進行で行うことになります。勤務中は忙しいことの多いドライバーの業務のおおまかな流れは以下の通りです。
特に、お届け先の住所に合わせたルート設定や、荷物を積み込む順番など頭を使う場面が多くあり、体力も必要な仕事と言えます。しかし、それに見合った給料を受け取れる仕組みになっているのが特徴です。
セールスドライバーとして働くには、普通自動車免許が必須です。実際、採用条件には免許取得から1年経過していることが含まれています。
しかし、運送業の募集では珍しく、AT限定の普通免許でも採用してもらうことができるのが特徴です。そのため、AT限定の普通免許しか持っていないけれど運送業に就きたいという方にも適しています。
ヤマト運輸では、新卒採用と中途採用の両方の募集が掛けられており、契約社員や委託業務という形で仕事をする事も可能です。
契約社員は主に午後13時~21時までの勤務で週休二日制になっており、労働時間が固定されています。お子様がいるご家庭や、勉強や趣味などの時間も確保したいという方に適した働き方と言えるでしょう。
ヤマト運輸では、毎月8~10日の休みを取得できると言われています。また、シフト制なので休みたい日の希望を出せるのも魅力です。
その他、7日連続の休みをとれるリフレッシュ休暇や、半期に1回取得を義務付けられている公休など、従業員の休暇に関する制度が整っています。
ヤマト運輸は20種類以上の待遇・福利厚生があり、業界トップクラスの厚待遇と言えるでしょう。2019年度の賞与は年2回、約6カ月分を支給されており、「育児休業」「育児短時間勤務制度」「介護休業」「介護短時間勤務制度」などを取得することが可能です。
その他、扶養手当・地域手当・慶弔見舞金(結婚祝金・出産祝金・入学祝金)・財形貯蓄・自動車保険割引・社員持株制度・退職金・保養所利用・会員制スポーツクラブ利用など、福利厚生の種類が充実しています。
このように、社員だけでなく社員の家族にも手当が手厚く用意されているため、安心して働くことができます。
【未経験でも働きやすい】
未経験からでも働けるのがヤマト運輸の大きな特徴です。まず、普通免許の取得から1年以上経過していれば、AT限定でも働くことができます。
ヤマト運輸では仕事内容に応じて小型から大型トラックまで幅広い車両が使われていますが、普通免許を所有していると、軽自動車やワンボックスの他に、1~2トンの小型トラックにも乗ることができます。
【ルートを覚えやすい】
ヤマト運輸の配達コースは基本的に固定されたエリアを担当するため集配ルートを覚えやすいのが特徴です。土地勘のない場所に行くことがほとんどなく、長距離運転をすることもありません。
【研修制度が手厚い】
次に、研修制度が手厚い点もおすすめな理由のひとつです。ヤマト運輸のドライバー研修は、2週間で座学と敷地内での運転実習を行います。次に、約1カ月間先輩社員の車に同乗し、安全運転のチェックと集配ルートを覚えます。
基礎的な仕事内容を覚えた後は自分で運転する時間を増やし、配送車での運転に慣れていきます。最後は乗務許可テストで運転技術を最終チェックが行われて完了です。このように、業務にあたるうえで最も重要な安全運転で業務を遂行するための研修制度が充実しています。
今回は、ヤマト運輸の仕事内容と給料・年収、ヤマト運輸をおすすめする理由をご紹介しましたが、いかがでしたか。ヤマト運輸にはドライバーとドライバー以外の仕事があり、雇用形態は正社員や契約社員、委託業務など様々です。
ヤマト運輸の給与・年収においては福利厚生が充実しており、基本給に歩合給(インセンティブ)と各種手当が上乗せされます。そのため、月の平均給与は25~35万円以上、平均年収は約500万円の社員が多いとされています。
記事の中では、ドライバーの業務内容や必要な資格についてもご紹介しました。これからヤマト運輸で働くことを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。