キャンプといえば焚き火は外せないという方も多いですが、最近は環境保護の観点からも、地面の上で直接火を焚かないように規制の動きが広がっています。そこで活躍する焚き火台と焚き火シートですが、素材やサイズ、さらには耐熱性等、どれにすれば良いのか悩んでしまうことも。そこで今回は、焚き火シートの選び方と、おすすめのシート12種類をご紹介します。
焚き火シートとは、焚き火台の下に敷くシートのことです。耐熱性や断熱性の高い難燃繊維やガラス繊維、シリカ繊維などで作られており、熱や火の粉による地面への被害を軽減したり、延焼を防ぐ役割を果たします。
焚き火シートはウェットブランケットでも代用できますが、頻繁にキャンプに出かける方であれば、焚き火専用に作られたシートを使用する方が便利です。
また、素材自体が熱に強く、火の粉が散っても燃えにくいという特徴がありますので、使用することでより環境に優しく、快適なキャンプを楽しことができます。
焚き火台シートはどれを選んでも気軽に使えますが、安易に選んでしまうと長く使えないこともありますので、まずは自分に合った選び方を知ることが大切です。ここでは、焚き火シートを選ぶ際に押さえておきたいポイントをご紹介します。
1つ目のポイントは耐熱性です。一口に耐熱性といっても、「連続使用温度」と「瞬間耐火温度」の2つに分けられます。まず、連続使用温度とは、一定時間接触していても耐えられる温度のことで、「長期耐熱温度」と呼ばれることもあります。
一方、瞬間耐火温度とは、瞬間的に耐えられる温度を表してしています。とはいえ、一般的には連続使用温度の方が重要であると言われています。商品を選ぶ際には必ず連続使用温度を確認するようにしましょう。
焚き火シートのサイズは「1m×1m」が最もオーソドックスで、他にも「2m×2m」「3m×3m」などのサイズがあります。基本的には、使用する焚き火台の4倍程度の大きさのものを使用するのがよいでしょう。
小さすぎる焚き火台を選んでしまうと、火の粉や灰があふれてしまい、地面を傷つけたり、芝生に火が燃え移る原因になったりします。
一般的なサイズの焚き火台には、「1m×1m」のサイズがおすすめです。持ち運びや設置・撤収が容易で、ほとんどの焚き火台に合うベストなサイズです。
焚き火シートの素材は大きく分けて「耐炎繊維」「ガラス繊維」「シリカ繊維」の3つがあります。まず耐炎繊維は、火花が出にくいという特徴があります。また、繊維が非常に柔らかいので、キャンパーが持ち運ぶ際にはコンパクトに折り畳むことができます。
他の繊維で作られた焚き火シートは、触るとチクチクしますが、この耐炎繊維は、触ると滑らかです。非常に優れた素材ですが、他の2つの素材に比べるとやや高価になります。
次にガラス繊維ですが、これはガラス素材で作られたシートで、非常に高い耐熱性を持っています。連続使用可能温度は1000度以上です。
シリカ繊維は、ガラス繊維と同様に、触るとチクチクします。表面に細かいガラス片が付着しているものもあり、注意が必要です。また、シリカ繊維には長時間の使用では傷みやすいという欠点があります。
とはいえ、短時間しか焚き火を楽しまないのであれば、好みで素材を選ぶと良いでしょう。肌触りのよいものを選びたいなら、「耐炎繊維」を使ったものや、シリコン加工を施したものがおすすめです。
ここでは、耐熱性が高く、使いやすいおすすめの防火シートを紹介します。どれもキャンパーに支持されている人気商品ですので、購入の際の参考にしてみてください。
おしゃれで豊富なキャンプグッズを販売しているCARBABYの商品です。手頃な価格ということもあって多くの方に購入されている商品ですが、ガラスファイバー製のため耐燃焼性に優れており、使用時に焚き火の延焼等の心配から解放されます。
ロゴス社のロゴを反映したシンプルなデザインのスタイリッシュな焚き火シートです。この焚き火シートは、どこでも持ち運んで使えるコンパクトさでありながら、焚き火の粉や灰からしっかりキャンプサイトを守ってくれます。
火の粉が芝生や地面に直接落ちるのを防ぎ、連続使用温度が約500℃と十分な耐熱性を備えています。卓上グリルなどで使用すれば、伝わってくる熱を和らげ、テーブルの変形や延焼を防ぐことができます。
また、設置場所にシートを広げた後、四隅をペグで固定することも可能ですので、突然の強風にも安心です。
直火が禁止されているキャンプ場での焚き火台はもちろん、自宅でのベランダBBQや、テーブルやテントでバーナーを使用する際のベースシートとしても使用できます。シリコンコーティングされた「耐燃繊維」で、耐熱温度550℃となっています。
火の粉や灰が芝生やウッドデッキに直接落ちるのを防ぎ、火傷の跡や焦げ跡がつきにくくなります。特殊なガラス繊維を使用しながらも滑らかで心地よい肌触りで、チクチク感が軽減され、肌を傷めないのが特徴です。
連続使用温度が700℃と耐熱性に優れており、キャンプ場だけでなく、芝生やデッキなどでも使用できます。カーボンフェルトを使用しているので、ガラスファイバーよりも断熱効果が高く、使い心地も抜群です。また、素材はとても柔らかいので、折りたたんで持ち運ぶのに便利です。
工作機械や作業現場の機器を専門に扱う卸売業者「トラスコ中山」ブランドの商品です。同社のスパッターシートは、溶接作業現場や防炎カバー、防炎養生シートとして使用されているシートですので、品質の面で信頼でき、安心して使用できるのがポイントです。
素材は平織りの耐燃繊維で、表側は火花やノロをはじき、裏側は密着する「両用タイプ」です。素材はノンアスベスト、ノンセラミックなので、安心して使用できます。焚き火台の下に敷いて愛用しているアウトドアファンも多い商品です。
2020年に誕生した、日本発のソロキャンパーによるコアキャンパーのためのキャンプギアブランドから販売されている商品です。
本製品は、熱源から伝わる「熱」と飛び散る「火の粉」の「ダメージ」を遮断し、地面や床を守ってくれますので、特に、直火が禁止されているキャンプ場などで活躍します。
一般的な防炎シートに比べて耐燃性や空気密度が優れており、使用耐熱温度は800℃、瞬間使用温度は1300℃です。
シートに設けられた4つの穴を通して、焚き火シートをペグで地面にしっかりと固定したり、フックに掛けたりすることができます。
火花やこぼれた薪からキャンプ場を守り、焚き火を気軽に楽しむことができます。素材には耐燃性のガラスファイバーを使用しており、飛び散る火花や燃えた薪が焚き火台から落ちても、地面への延焼やシートの変形を防いでくれます。
リュックサックにも入るコンパクトなサイズであることに加え、専用の収納袋も付いているので、汚れた焚き火台と一緒に持ち運ぶときにも便利です。
軽くてソフトな肌触りで、折りたたんだり、丸めたりして小さくコンパクトに収納できますし、キャンプや登山など、バックパックに入れて持ち運ぶのにも便利です。カット面がほつれないので、好きなサイズにカットしてお使いいただけます。
また、防炎カーテン、遮熱カーテン、養生シートの代わりなど、さまざまな用途に使い回せるので、一枚もっていると便利です。
作業温度が700度まで補償されているスタッパシートです。素材は、安全で傷つかないガラスファイバー素材を使用しており、肌触りがソフトなのがポイントです。また、厚みのある生地には全面にほつれ防止の加工が施されているので、長くお使いいただけます。
キャンプ時だけでなく、溶接の火花養生シート、防火シート、防炎カバーとしても使用できます。また、四隅に固定するためのペグ穴が付いているので、強風時でも安心して使いたい方におすすめです。
耐燃性の繊維にシリコンをコーティングしたもので、お値段は比較的安価ですが、耐熱温度は約550℃で、しっかりと火の輻射熱を遮断し、火花や燃えカスが地面に落ちるのを防ぎます。
小型のグリルや卓上焼きに使用すれば、テーブルが焦げることもないので安心です。さまざまなサイズやタイプの焚き火シートが揃っていますので、用途に合わせて選べます。また、ハトメがないひも状のタイプもあるので、比較検討してみるのも良いかもしれません。
チエ化学は、工業用防火シートの専門メーカーです。その技術で作られた家庭用の超厚手の耐火シートは、耐熱作業温度が800度、瞬間作業温度が1500度まで可能です。
溶接や溶断作業の際に出る火花から周囲を守るための養生シート(スパッターシート)として開発されたものです。本来のスパッターシートとしての用途以外にも、不燃シート、耐熱シート、防災シート、など、様々な用途で使用することができます。
ブラックカラーがスタイリッシュな焚き火シートです。シリコン加工により、ガラス繊維特有のチクチクした痛みがなく、快適な肌触りで、ガラスファイバーが苦手な敏感肌のユーザーにもおすすめです。
また、撥水性があるので、地面が濡れている場所でも使用でき、水洗いも可能です。熱にも強く、耐熱温度は約550度で、焚き火台から発生する輻射熱を遮断し、火の粉や燃えかすがこぼれても地面や芝生、ウッドデッキなどへのダメージを軽減します。
地面を焦がさないように、環境に配慮しながら焚き火を楽しみたい方にぴったりの商品です。 軽量で折りたためるので、持ち運びに便利で、ソロから2~3人でのキャンプに適したアイテムです。
また、ハトメが付いているので、風が強い時にはハトメを立てることができます。焚き火台だけでなく、二つ折りにすれば卓上バーベキューグリルにも使用できます。
以上、キャンプやバーベーキューなど火を使う場面で活躍する焚き火シートの選び方とおすすめの商品をご紹介しました。公共の場所で最低限の焚き火マナーを守るためにも、これからキャンプグッズの購入を考えている方は、ぜひ焚き火シートも併せて導入しましょう。