家庭やオフィスで趣味やステンシルの型作りなど、一台もっていると便利な「カッティングマシン」ですが、いざ買おうと思っても、特徴や性能がさまざまなため、何を基準に選べばいいのかわからないこともあります。そこで今回は、失敗しないマシンの選び方や、おすすめ機種をご紹介しますので、ぜひお気に入りのマシンを手に入れてください。
目次
カッティングマシンは「カッティングプロッター」とも呼ばれ、ペン型のカッターを使って、自分で作ったデザインや文字などのデータを自動で切り抜いてくれる機械です。
タオルやシャツ、うちわなど、世界に1つしかないデザインのグッズを作りたい方には欠かせないマシンです。
市販されているカッティングマシンは、機種ごとに使用できる用紙や文字の大きさ、素材に違いがあるなど、さまざまな特徴があります。各機種の性能を把握し、使用目的に合ったカッティングマシンを選ぶことが大切です。
カッティングマシンは、各メーカーからサイズや機能の異なる様々な機種が発売されています。これだけ多くの機種があると、何が違うのか、どの機種が自分の用途に適しているのか、わかりにくいものです。ここでは、適切なマシンを選ぶ際のポイントをご紹介します。
ステッカー作りやTシャツプリントのほか、ペーパークラフトなど、さまざまなアイテムの制作に活用することができます。
1つ目のポイントは、作りたいステッカーやカット文字のサイズに対応できる機械を選ぶことです。大きなデザインのものを印刷するにはいくつかのパーツに分けて対応することも可能ですが、できればよく使うサイズに対応した製品を使う方が便利です。
また、カットできるサイズだけでなく、使用できる用紙のサイズも確認しておくことが大切です。長尺物を作る場合や、バックナンバーを一度に大量生産する場合は、ロールシートを使用できるタイプのマシンを選ぶのがおすすめです。
紙だけでなく、さまざまな素材をカットしたい場合は、どの素材に対応しているかを確認しましょう。特に、パッチワークやキルトを作りたい場合は、適切なマシンを選ぶのが大切です。
また、ダンボールやビニール袋など厚みのある素材を切りたい場合は、機種が対応したものかどうかを事前に確認しておきましょう。
機種によって、データの作り方や機械への送り方が異なります。そのため、効率よく作業するためには、裁断するデータの作成方法によって機械を選ぶようにしましょう。
手描きのものを切るのか、画像データから切るのか、それともイラストレーターなどのデザインソフトで自分でデータを作成するのかなど、目的によって選ぶ機種が変わります。
また、カッティングマシンのカットスピードも重要なポイントになります。大量にカットする場合は、高速なカッティングマシンがおすすめです。作業効率が上がり、スピーディーな作業が可能になります。
ただし、速ければいいというものでもないので注意しましょう。初心者の方であれば、カッティングスピードが遅い方が快適に作業ができますし、細かな作業が求められるカットには、カッティングスピードが遅い方が仕上がりが良いケースもあります。
自分でカッティングスピードを調整できる製品であれば、その都度自分のやりやすいスピードに調整できるので便利です。
パソコンと繋いで使用するため、普段使っているOSに対応した機種を選ぶようにすることも大切です。iPhoneやiPad、Androidタブレットに対応しているものもあるので、自分の使用方法に合った機種を選択してください。
また、Illustratorなど、使いたいソフトのデータを読み込めるかどうかもチェックしておくとよいでしょう。
たとえば、Illustratorで作成した文字やデザインをそのまま出力できれば、セルフデザインした商品やお気に入りのイラスト入りのグッズなどを簡単に作成することができます。
せっかくのマシンが手に入っても、使い方が分からなければ宝の持ち腐れとなってしまいます。ここでは、カッティングマシンの基本的な使い方を解説します。
カッティングマシンの活用例としては、精密なペーパークラフトを作ることが挙げられます。一例として、カッティングマシンを使って、これまで丸一日かかっていた精密なペーパークラフトを20分程度で完成させることができるようになったというコメントも聞かれています。
また、思いつくままにどんどん試作が作れてしまうのもポイントです。機種にもよりますが、基本的な使い方は次のとおりです。
【使い方】
まず、カッティングデータを作成します。カッティングマシンにはカッティング用のソフトが付属しているものもあるので、そのソフトを使ってもいいですし、使い慣れたソフトを使っても良いでしょう。
カッティングデータを作成したら、カッティングマシンでカッティング作業を行います。カッティングマシンは、プリンターでオリジナルの文書を印刷するような感覚で、作成済みのデータに従ってカットを行ってくれます。カットした後はカス取りを行います。
カッティングシートを使ってステッカーを作るには、もちろん、カッターを使って手作業でステッカーを作ることもできますが、高品質を求めるなら、カッターでは限界があるでしょう。
それでは、いよいよ推奨機のご紹介です。先ほど説明した選定のポイントを押さえつつ、用途に合わせてお選びください。
このカッティングマシンは、250×1,000mmまで対応しているので、1台でいろいろな製品を作ることができます。そのため、大小さまざまなサイズのグッズを作る予定のある方におすすめです。
また、使いやすい専用ソフトを標準装備しているので、購入後すぐに作業に取りかかれます。カッティングマット、クラフトカッター、ピンセット、スキージも付属していて便利です。
どの製品にしようか迷ったら、グラフテックが販売している「シルエットカメオ」がおすすめです。特にカッティングシートでオリジナルグッズを作れる家庭用プロッターをお探しなら、シルエットカメオは最適でしょう。
シルエットカメオ4は、ブレード接続やロールストッカー内蔵など、最先端の機能を搭載しています。しかし、それでも3万円前後と他メーカーに比べれば安価な部類に入ります。高機能と低価格がシルエットカメオの大きな魅力です。
また、本体のデザインもよく、リビングで使っても違和感のないすっきりとした佇まいです。インテリアに溶け込むような色や形は、他メーカーのカッティングマシンとは一線を画していると言えるでしょう。
シルエットカメオを使えば、自分だけのオリジナルステッカーが作れます。耐水性・粘着性に優れたシートを使えば、コップやお皿などの食器もおしゃれにデコレーションすることができます。壁面などには、貼ってはがせるシートがおすすめです。
上位機種と同等の性能を持ちながら、低価格で大変コスパのよい商品となっています。最大600mm/sのカッティングスピード、カッティング圧、精度ともにハイクラスで、細かく繊細な柄をカットしたい方やカッティングスピードを重視する方におすすめの製品です。
付属のプラグインソフト「Cutting Master 4」やデザインソフト「Graphtec Pro Studio/Plus」で作成したデータをUSBメモリに保存して本体にセットすれば、パソコンを使わずに出力することも可能です。
また、わかりやすい大型液晶パネルを採用し、使いやすさと操作性の良さも魅力です。Illustratorで作成したオリジナルデータを直接読み込むことも可能です。最大カット範囲は375mm×50mなので、大型看板のステッカー作りにも活躍します。
高速カッティングを誇る「カメオ4」は、A3サイズまでカッティングできる用紙サイズの幅を広げたプロ向けモデルで、パソコンとワイヤレスで接続して省スペースで運用することが可能です。
また、自分でデザインを作成したり、19万点のデザインを収録したストアを利用することもできます。
文字のカッティングに向いているマシンです。最大カット幅は200mmで、3分割にすることで最大580mmの大型ステッカーも作成可能です。
専用デザインソフト「BepopPC」を標準搭載し、200種類以上の絵文字・イラスト・記号を内蔵しているので、お店のウィンドウや看板に貼るオリジナルステッカーを作りたい方にもおすすめの商品です。
曲面へのカッティングスピードに優れ、複雑なデザインも素早く仕上げることができます。より正確なカッティングをサポートする機能が充実しています。また、カッティング完了時やエラー発生時にメールで通知する機能を利用すれば、カッティング中に他の作業を行うことも可能です。
大きなデザインや文字をカットしたい方にマッチするモデルで、本格的なステッカー作りに挑戦したい方におすすめです。最大裁断範囲は340×1000mmなので、キャラクターシールなども一度に裁断することができます。
また、高性能ソフトウェア「Roland CutStudio」が付属しており、Illustratorで作成したデザインをそのまま出力することが可能です。高機能でありながら、重量は約2.7kgと軽量で、家庭でも扱いやすいマシンです。
「Silhouette America」は、幅8インチ、長さ60フィートまでの素材をカットするのに適しています。ポートレートは、紙やカードストック、ステッカーシート、長めのロールビニールや熱転写材など、レターサイズやA4サイズの素材をカットするのに最適です。使いやすさと携帯性を考慮したデザインで、外出先への持ち運びも簡単です。
「ブラザー スキャンカット DX」は、紙だけでなく、布やフェルト、薄いプラスチックシートなど、さまざまな素材に対応します。
また、刃の自動調整機能を搭載しているので、素材ごとに刃を調整するのが面倒という方にもおすすめです。本体のほか、各種ツールも付属しているので、すぐに作業を開始することができます。
パソコンがなくても簡単に作業ができるので、PC等を介して動くマシンは使いにくい、という方にもおすすめの機種となっています。
液晶部分をスキャンして操作することで、シールシートやアイロンプリントシートを簡単にカットすることができます。
また、フラッシュメモリーを使えば、オリジナルデザインのカットも可能です。さらに、カッティングマシンを使うために必要なものがすべて含まれているので、価格もかなりリーズナブルです。
カッティングマシンは、オリジナルアイテムを作るのにとても便利な機械です。パソコンを使わずにシールを作成できるもの、布やフェルトなど紙以外の素材に対応しているもの、Illustratorで作成したデザインを直接出力できるものなど、製品ごとに特徴が異なります。ぜひ、用途に合わせて最適なものを探してみてください。