道路に面した庭や窓、少しひと目が気になるところによく設置されているウッドフェンスは購入せずともDIYで作ることが可能です。大掛かりなイメージのウッドフェンスですがDIYビギナーでも挑戦でき、自作なら素材やデザインも自由選ぶことができます。そこでウッドフェンスの作り方や注意点、さらにおしゃれな施工例などをまとめたので参考にしてみてください。
目次
ウッドフェンスは読んで字のごとく、木素材の塀のことで庭の目隠しとして設置している場合がほとんどで、通常ウッドフェンスに使用されるものは腐食防止となる樹脂が多い木材が使われています。
基本的にウッドフェンスが設置される場所は屋外がメインなので雨でも腐りにくく、耐久性の高い木材が用いられます。
自宅外周に沿って設置されるフェンスにはブロック塀などもありますが、ウッドフェンスは木材を使っているために他素材よりもナチュラルで温かみのある印象になり、庭の目隠しにウッドフェンスを好む方も少なくありません。
何故多くの方がウッドフェンスを設置するのでしょうか。それは先程も記述したように庭など敷地内の目隠しとなるメリットがあるからです。
目隠しのためならブロックやアルミなどでも良いのでは?と思いますが、木材にすることでナチュラル感と温かみのある外壁になります。
さらにデザイン性の高さからおしゃれになるので多くの方がウッドフェンスを選ぶようです。また、ウッドフェンスにすることで柔らかな印象となり威圧感を軽減してくれます。
ウッドフェンスは良い面ばかりでなく、もちろん悪い面もあります。素人でもDIYで設置できるウッドフェンスですが、他の素材に比べて耐久性や耐衝撃性が低いので寿命が短くなっています。使用する木材によっては腐りやすく、デザインの幅が低くなるなどのデメリットがあります。
しかし衝撃に強い素材や腐食防止に優れた素材もあるので、自作する場合は素材選びからじっくりと吟味してください。耐久性の高いものは加工が難しいので施工に手間がかかり、DIY初心者には扱いづらいかもしれません。
ウッドフェンスはリフォーム会社に依頼すると、きれいに仕上がりますが、凝ったデザインや難易度の高いアレンジを加えなければDIYビギナーでも自作することは可能です。DIYにチャンレンジするのであれば、まずは準備するものをチェックしてみましょう。
シンプルなウッドフェンスをDIYする場合、材料や工具など最低限必要なものを確認してください。設置する状況によってはさらに必要なものがあるかもしれません。
【工具】
インパクトドライバー:ネジ締めするときに必要なドライバーは、手動ではなく電動タイプのインパクトドライバーを使ってください。手動では締めが甘くなり、すぐに壊れたり倒壊の恐れもあります。
のこぎり:木材をカットするために使います。あらかじめ寸法に合わせてカットされた木材を使う場合でも、若干の微調整などが必要になるため、準備しておくと良いでしょう。電動タイプだと手軽ですが、扱いになれていないと使いづらいので手動でも大丈夫です。
キリ:ネジ締めや釘を打つ前にキリで穴を開けておくとズレる心配がないのであると重宝します。キリは高いものを準備しなくても100均で売っている安価なタイプでもOKです。
スコップ・ショベル(シャベル):地面にウッドフェンスを設置するための穴あけ用になります。それほど大きな穴を必要としないので、ショベルをわざわざ購入せずともスコップでも使えます。土の状態にもよりますが、100均にある園芸用スコップを使っても良いでしょう。
バケツ:地面に突き刺すだけではすぐに倒れてしまうので、固定用のモルタルを準備するためにバケツが必要になります。モルタルを撹拌するために使ったあとはかなり汚れるので新たに用意しておくのもおすすめです。小さすぎると必要な分量のモルタルが撹拌できないので、少し大きめが良いでしょう。
水平器:設置する際に目視では歪んでしまうので、水平器を使ってウッドフェンスの傾きを調整します。水平器は誤差が少ないものが好ましいため、できればホームセンターで入手するほうがおすすめです。
刷毛など:防腐剤や塗装する場合には刷毛やローラーなどがあると便利です。
【材料】
板材:ウッドフェンス用の木材でツーバイ材やワンバイ材、防腐処理や焼き込み木材がおすすめです。他にもウッドフェンス用の木材が多数あるので好みの板材を選ぶと良いでしょう。
支柱材:支えとなる木材で、耐久性を考慮して90×90mm、3寸角より上のものを選択してください。
ステンレスビス:固定用のビスで、雨でも錆びないようにステンレス製のものを使うようにしましょう。ステンレス製で防錆されているビスがあれば、そちらのほうがおすすめです。
足場用ブロック:フェンスの高さによっては足場が必要になります。そのためのブロックがあると作業効率がアップします。
モルタル:地面に支柱を埋めるだけではすぐに倒壊してしまうので、モルタルでしっかりと固めるために準備しましょう。モルタルはセメントに水と砂利を混ぜたものです。
笠木材:ウッドフェンス上部に笠のように設置する木材で、支柱を固定するためやフェンスにかかる雨を少しでも防ぐためにあると便利です。
塗料:フェンスに色を塗るための塗料や防腐剤など、必要に応じて準備してください。
ウッドフェンスにする木材はどれでも良い、というものではありません。屋外に設置するので、腐食しにくくある程度の強度がある木材を使う必要があります。
プロが施工するのであれば強度のある硬い木材も良いですが、自作するとなれば扱いやすいけれど耐久性・耐候性のある木材がおすすめです。
ウッドフェンスに使用する木材はイペやアマゾンジャラ、セランガンバツなどのハードウッドは硬さがあり耐久性・耐候性に優れています。しかし重量があり硬いので加工のしにくさが難点です。
初めてDIYする方はマツやヒノキなどのソフトウッドが扱いやすくなっていますが、防腐剤やペンキで保護する必要があり、こまめなメンテナンスがいります。耐候性をメインに考えるならば人工木材も良いでしょう。
天然木材よりも耐久性がありメンテナンス不要ですが、DIYビギナーには扱いにくい面もあります。加工のしやすさやそれなりの耐久性を考慮すればレッドシダーもおすすめです。
リフォーム会社などプロに依頼しなくても、ウッドフェンスはDIYで自作することが可能です。必要な工具や材料を準備して、正しい手順を踏めば作ることができます。ウッドフェンスの作り方をチェックしてみましょう。
まずは基礎作りから初めます。基礎がしっかりしていないと強風に煽られて倒壊する恐れもあるので注意してください。設置する場所が決まったら基礎作りに取り掛かります。
【ブロック用の穴】
支柱を設置するための基礎となるブロックを埋めるための穴を掘ります。穴はブロックが5cmほど出るくらいの深さで、周囲にモルタルが入る幅、15cmほど広めに掘ってください。
75角ブロックの場合、縦横30cm、深さ30cmがベストです。ブロックの下には砂利を敷くのでブロックサイズよりも深くします。ブロック同士の幅は1.5mまでがおすすめです。ブロックを使わない場合は支柱の3~4割が埋まる穴を掘ります。
【ブロック設置と水平出し】
掘った穴に砂利、または砕石を敷いてしっかりと押し固めます。そこにブロックを置き、水平器で斜めになっていないかチェックしましょう。
2つ目、3つ目、とブロックを設置するときは最初のブロックと高さを揃えます。設置できたらブロックの外側にモルタルを流し込み固めます。
モルタルが固まれば上から土を入れて基礎が出来上がりです。ブロックを使わないのであればこちらの工程は省いてください。
基礎ができたら支柱を立てますが、ブロックを使用した場合はブロックのなかに、そうでない場合は直接土のなかに支柱を立てます。
【支柱を設置】
ブロック、または穴を掘った部分に支柱を設置しますが、笠木を設置するのであればこのときに仮止めすることで作業が捗ります。
笠木を設置しない場合でも、余った木材などで仮止めしておくと良いでしょう。すべての支柱が同じ高さになるように調整してから笠木や木材を設置してください。
【モルタルで固定】
高さが決まり、すべての支柱が設置できたらモルタルで固定します。ブロック内部や穴にモルタルを入れますが、しっかりと固まるまで支柱が動かないように注意してください。
支柱に流したモルタルが完全に固まり固定されたことを確認してからフェンス板を貼っていきます。あらかじめビス留めする場所にキリで印をつけ、インパクトドライバーで固定していきましょう。
板同士の間は適度に空けておかなければ風にあおられやすくなるので、若干間を空けて板貼りしてください。あとは必要に応じて好みのカラーペイントや防腐剤などを塗って完成です。
ウッドフェンスの作り方はそれほど工程数がなく、初めてDIYする方にでも作れるようになっています。しかしより良いものにするためにはいくつかの注意点があるので把握しておきましょう。
ウッドフェンスのフェンス板は、先程も記述したようにまったくの隙間なく貼ってしまうと風に煽られ倒壊の恐れがあります。
ある程度の隙間が必要ですが、目隠しとしてウッドフェンスを設置する場合は板材同士の間隔は10mm以内がおすすめです。
どうしても気になるようであれば5mm以内にしても良いですが、その場合は倒れないように支柱をしっかり固定しましょう。
目隠しを目的とするウッドフェンスは高さ180cmが良いでしょう。これは一般的な平均身長が170cmぐらいなので、180cmあればほとんどの場合目隠しとしての役割を果たします。
逆に地面に近い場所はあまり気にならないので、下までフェンス板をびっちりと貼る必要はありません。また、道路からの高さによっても変わってきます。
敷地が道路よりも高い場所であればそれほど高さを必要としない場合もあるので、設置する前に道路側からどのあたりまでの高さがいるのがチェックしておきましょう。あまり高くしてしまうと圧迫感があるので、必要最低限の高さにするのがベストです。
ウッドフェンスは住宅の外壁に合わせたデザインにすることも重要です。外壁が明色であればホワイトや明るめのブラウン・グレーなどのナチュラルカラーが、暗色なら黒など同系色で合わせると失敗がありません。しかし、あえてモダンさを出す場合には白×黒もアリです。
特にDIYで自作するときに注意しなければいけないのが基礎や支柱部分の強度です。ウッドフェンスを設置する際に強度が甘ければ、ちょっとしたことで倒壊し、大きな事故につながる可能性もあります。
基礎や支柱は仕上がりが左右される水平・垂直にすることはもちろん、土に埋め込む部分などもしっかりと強度を上げておきましょう。
基礎・支柱の工程ではモルタルを流す前に水平・垂直を確認しておかなければ、モルタルが固まってしまうと初めからやり直しになってしまうので気をつけてください。基礎で失敗したためにウッドフェンスを諦めた、ということも少なくありません。
ウッドフェンスは設置して終わり、ではなく定期的なメンテナンスを必要とします。何もせずにそのまま放置すれば数年で、腐食や破損によってケガをする場合もあります。
メンテナンスは1~2年に1回、オイルステインを塗装する方法です。ニスやペンキは木材の呼吸を阻害するため、ウッドフェンスの劣化を早めるので通気性のあるオイルステインが良いでしょう。
【メンテナンス方法】
ウッドフェンスをDIYで自作すると、好みの素材やデザインを選び作業する楽しみがありますが、やはりプロに依頼するほうが安心できる部分もあります。
そこで気になるのが自作した場合と業者に依頼した場合の費用です。通常DIYで自作するのであれば、費用は材料費しかかかりません。設置距離や選ぶ材料にもよりますが、一般的には1mあたり5000~1万5000円ほどになります。
プロに依頼すれば材料費に施工費用がかかり、1mあたり1万5000~4万円と倍以上の費用が必要になるでしょう。また、基礎工事の内容によってはもっと高くなる可能性もあります。
費用を抑えて手軽なウッドフェンスにするならDIYで、多少費用がかかってもしっかりと安定したフェンスが良ければプロに依頼すると良いでしょう。
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ウッドフェンスはただ木材を並べて建てるだけでなく、ちょっとしたコツでおしゃれになります。おしゃれなウッドフェンスの参考になる施工例をまとめました。
ウッドフェンスにウッドデッキを組み合わせるとおしゃれな仕上がりになります。ガーデニングとしてウッドデッキに植物を置けばよりナチュナルな癒やしの空間ができ、同じ素材を使うことで統一感も生まれます。ウッドフェンスで目隠しになるので、子どもやペットの遊び場として活用することも可能です。
縦横に板を張り巡らせたイメージのウッドフェンスですが、フェンス板をクロスさせることで素人感のある印象を払拭できます。クロスさせた板材が視認性を下げてくれますが、気になる場合は敷地内のウッドデッキのフェンスとして使ったり、背の高い観葉植物を置くのもおすすめです。
元々あるブロック塀の上に低めのウッドフェンスを設置すればモダンな雰囲気になります。高さを抑えることで圧迫感をなくし、外壁カラーとのバランスを考慮した木材を使うことでおしゃれな仕上がりになります。
目隠しの役割を果たし、人の目に付きやすいウッドフェンスは、DIYで自作することで思い通りのおしゃれな仕上がりになります。それほど長い距離でない、シンプルなデザインにすれば初心者の方でも作れるので挑戦してみるのもおすすめです。