「鍵をなくしてしまった」「子供に鍵を持たせようと思っている」など、合鍵を作る理由は人によって様々です。しかしいろいろな種類があるため、どうすれば良いのか分からないという方もいるはずです。この記事では、合鍵作成の基礎知識と値段や鍵の種類について解説していくので、合鍵の作成を考えている方はぜひご覧ください。
倉庫のドアや古い机に使われていた「レバータンブラー錠」ロッカーや金庫・鞄などに使われる「南京錠」家に窓などに使わている「クレセント錠」など錠前にはいろいろ種類がありますが、玄関鍵に使われるなど多く方に利用されているのが「シリンダー錠」と呼ばれるタイプです。
鍵の種類によって、防犯性にも違いがでてきます。ここでは、代表的な鍵の種類をご紹介するので一緒にチェックしていきましょう。
ディスクシリンダー錠は、鍵の両端にギザギザがついており鍵穴がくの字になっています。古いものは1950年代に生産されていますが、その多くは1970年代に製造されています。
当時の、一戸建てやアパート・マンションなどで使われていましたが、現在は廃版になっているようです。このタイプは簡単に鍵は作れますが、仕組みが簡単なためピッキングしやすいといった難点があります。
ピンシリンダー錠は、鍵の片側のみにギザギザが付いています。ピンシリンダー錠の内部には、ピンタンブラーと呼ばれるピン状の障害物があります。ピンタンブラーは上下に分かれており、正しい鍵を刺すと上下のピンが押し上げられ、鍵が回転します。
ものによっては元鍵がなくてもキーナンバーだけで複製できたり、簡単にピッキングができたりするなど、先程のディスクシリンダー錠同様に防犯性は低くなっています。
ディンプルシリンダー錠は、鍵先に丸い凸凹のくぼみがついています。防犯性が高く、ピンシリンダー錠やディスクシリンダー錠の簡単にピッキングできるといった難点を改善したのがこのタイプです。また、簡単に合鍵が作れないのもディンプルシリンダーの魅力です。
玄関鍵はもちろん、オフィスや勝手口・大切なものがしまってある倉庫などの使用に適しています。ただし、最近では専門の道具を使い、ある程度の技術があれば開けらるようになっていることも頭に入れておきましょう。
ここまでは、ディスクシリンダー錠やディンプルシリンダーなど合鍵の種類について詳しく解説してきました。ここからは、合鍵を作る時の値段と時間を種類別にご紹介していくので参考にしてください。
ディスクシリンダー錠の価格相場は300円~1,000円で作成時間は3分~5分程度と低価格・短時間で作成できます。鍵専門業者でなくても、ホームセンターやスーパー・ショッピングモールで営業している店舗・駅構内の鍵修理店や便利屋など様々な場所で取り扱っています。
また、元鍵が折れてしまった場合でも別料金を払えば合鍵が作れる可能性もありますが、ディスクシリンダー錠の中でも防犯性の高い特殊な鍵は、その場では作成できず費用が高くなることもあります。
ピンシリンダー錠の価格相場も300円~1,000円で作成時間は5分~10分程度と低価格・短時間で作成可能です。ホームセンターやスーパー・ショッピングモールで営業している店舗や街の小さな店舗など多くの店舗で作ってもらうことができます。
ディスクシリンダー錠もピンシリンダー錠も店舗によっては身分証明書の提示を求められる場合があるので用意しておくといいでしょう。
防犯性の高いディンプルシリンダー錠は作りが複雑なことから、合鍵の作成には時間がかかります。専用機器が置いてある大手業者なら、1時間程度で作成できることもありますが、数日から数週間かかることがほとんどです。作成にかかる費用も3,000円~5,000円と高額になっています。
ホームセンターなどで営業している店舗や街の小さな店舗では取り扱っていない場合もあるので、事前に確認してから持ち込むようにしてください。また、セキュリティカードや鍵登録システムなどの証明書を求められることもあるようです。
ではいざ合鍵を作ろうとする時、どのような場所に依頼すれば良いのでしょうか?ここからは、合鍵が作成できる場所について詳しく解説していきます。
合鍵は鍵の専門業者(合鍵屋)で作成できます。ショッピングモールや繁華街に店舗を構えていることも多く、通勤・通学の途中や買い物ついでに依頼できます。
また、大手の鍵専門業者なら作成が難しいディンプルシリンダー錠にも対応しているほか、短い時間で高精度な鍵を作成してくれます。
ホームセンターのサービスカウンターでも、合鍵を作ってくれるところが結構あります。簡単なディスクシリンダー錠やピンシリンダー錠など一般的な鍵であれば、その日のうちに受け取りできます。
ただし専門店ではないため、出来上がりの精度が低いこともあるので注意してください。また、大きなホームセンターなら鍵の専門店が入っていることもあるので、お近くの店舗を1度確認してみると良いでしょう。
大きな駅なら、駅構内に店舗を構えていることもあります。乗り換えの合間や出勤時に預けて帰宅時に受け取れるなど、手軽に利用できるのがポイントです。
ただし、鍵の作成だけでなく靴の修理やバッグの修理などを一緒に行っている店舗も多いため、ディンプルシリンダー錠などは取り扱いできないこともあるので注意してください。
最近では、インターネットでも合鍵を作ることができます。インターネットでは、鍵の表裏の写真と鍵ナンバーが必要です。近くに店舗がないという方やお店に行く時間がないという方にはおすすめです。
しかし、受け取りまでに時間がかかる・送料がかかる・値段が高くなるといったデメリットもあります。インターネットの注文はとても便利ですが、不安を感じる方は実店舗に依頼したほうが良さそうです。
ここまでは、合鍵が作成できる場所について詳しくまとめてきました。ここからは、合鍵を作成する際の注意をご紹介していきます。
ディスクシリンダー錠やピンシリンダー錠などの鍵は、比較的簡単に合鍵が作れますが、ディンプルシリンダー錠の鍵のように構造が複雑な鍵は簡単に合鍵は作れません。
専用の機械が必要となるほか、専用の機械があっても作成できない鍵もあります。また、セキュリティカードが発行されている鍵を作成する場合は、カードの提示が必須になるなど作成に手間がかかる場合もあります。
鍵が1つあれば、いくらでも新しい鍵が作れると思っていませんか?しかし、合鍵から新しい合鍵は作れない場合があります。全く同じように見える元鍵と合鍵でも、実際はわずかな誤差が生じています。
そのため、合鍵から新しい合鍵を作成すると、その誤差が大きくなり鍵穴と合わなくなる可能性があります。きちんと鍵穴と合っていない鍵を使い続けると、鍵穴が破損することも考えられます。
そのようなトラブルを避けるためにも、合鍵から新しい合鍵を作るのを断るお店もあります。また、キズが多い鍵や歪んでしまった鍵からも、合鍵は作れない可能性があるので、きれいな状態でオリジナルキーを保管しておくようにしてください。
必要以上に合鍵を作らないことは、家を守ることにつながります。なぜなら、鍵は本数が増えるほど管理をするのが大変になるからです。紛失や盗難のリスクを避けるためにも、必要以上の合鍵は作らないようにしましょう。
また、鍵によっては鍵番号が分ければ合鍵が作れるものもあります。悪用されないためにも、鍵はバッグの中など、できるだけ人目につきにくい場所に保管するように心掛けてください。
ここまでは、合鍵を作成する際の注意点を詳しく解説しました。ここからは、鍵の紛失防止対策についてまとめていくので参考にしてください。
鍵がない状態で、開錠するには専門業者に依頼する必要があります。ここでは、鍵を紛失して開錠してもらった場合の値段をチェックしていきましょう。
ディスクシリンダーやピンシリンダーなど比較的簡単は鍵の開錠の相場は、5,000~20,000円です。また、海外製シリンダーも5,000~20,000円で開錠できます。防犯性の高いディンプルシリンダーになると、相場が20,000~30,000円と高額になります。
鍵を開けることができずにドアを壊さなければならない時の相場は、10,000~30,000円です。また、出張費がかかることもあるため、店舗によって金額に大きな差がでます。
鍵開けには、専門的な技術や知識が必要となるため業者よって対処方法が違ってきます。できれば相見積もりをするのがおすすめですが、業者によってはキャンセル料がかかる場合もあるので、よく確認してから依頼してください。
鍵の紛失が心配な方はスマートキーを利用する方法があります。スマートキーとは、スマホの電波やBluetoothなどの利用して鍵の開け閉めをするシステムです。
万が一鍵を紛失してしまっても、IDやパスワードを分かっていれば紛失したスマートキーを無効化できるので悪用される心配がほとんどありません。
指紋認証機能付き鍵は、防犯性が高く鍵を持ち歩く必要がないので小さなお子様がいるご家庭にもおすすめです。また暗証番号型の鍵も、鍵を持ち歩かなくて済むので、紛失の心配もなくなります。
鍵にはいくつかの種類があり、タイプよって作成時間や金額・作成できる場所が違ってきます。今回は、合鍵作成の基礎知識と値段や鍵の種類について詳しく解説してきました。合鍵は簡単に作れないものがあったり、作るのに手間がかかったりするものがあるので、取り扱いには十分注意してください。