米びつや米袋、米俵の中に、オスのカブトムシを小さくしたような3mmくらいの黒い虫を発見してギョッとしたことはありませんか?もしかすると、「コクゾウムシ」という脱穀害虫かもしれません。購入した時はいなかったはずなのに、どこからともなくやってきて、気がつくと大量にいることがあります。当記事では、コクゾウムシがもたらす被害と、その予防・駆除方法について紹介します。
目次
米びつなどに潜む「コクゾウムシ」の特徴や生態についてまず解説します。基本的な知識として簡単におさらいしておきましょう。
コクゾウムシは象の鼻のような口ばしを巧みに使い、米のような硬いものを砕いて食べます。米はコクゾウムシの食料であると同時に、繁殖の場でもあり、1匹のメスが年に3~4回産卵し、その数は200~400個ともいわれています。
コクゾウムシは、大きく分けて2つのパターンで侵入すると考えられています。1つ目は、米を購入したときに元々ついていた場合です。
つまり、米を収穫したときにすでに米粒の中に卵を産んでいたか、精米所などで米を保管している間にコクゾウムシが米の中に入り込んで卵を産んでいたかのどちらかということです。
特に農薬処理をしていない米の場合、購入時からこのゾウムシの卵が米の中に存在している可能性があります。もうひとつは、お米を購入した後、コクゾウムシがお米を見つけて家の中に侵入してくる場合です。
これは、周辺に田んぼがあるなど、家の周りにテントウムシが生息しやすい環境がある場合に起こりえます。
コクゾウムシは嗅覚に優れ、米の匂いを識別することができます。そのため、家の中に侵入したコクゾウムシが米の匂いに引き寄せられ、米びつに侵入するのです。
コクゾウムシはオサムシ科に属する昆虫で、日本には主に2種が生息しています。コクゾウムシ(成虫体長約2.3~3.5mm)と、それよりやや小型のココクゾウムシ(成虫体長約2.1~2.9mm)です。
コクゾウムシには飛ぶことができる個体と飛べない個体があります。日本では、やや大型のグラナリアコガネゾウムシ(成虫体長約2.5~4mm)も発見されていますが、定着していないようです。
ちなみに、グラナリアコガネゾウムシは後翅が退化しており、飛ぶことができません。コクゾウムシの特徴ですが、気温が15℃以下になると活動しなくなります。気温が25~30℃のときに最も活動し、60~80%の高湿度域を好むと言われています。
コクゾウムシは米のイメージが強いですが、小麦やトウモロコシ、パスタなどの乾麺にも被害が及ぶことがあります。ここでは、コクゾウムシによる被害について説明していきます。
コクゾウムシが穀物中で大量に繁殖すると、発熱現象が起こることがありますが、これは、周囲の温度が低いときに活動しやすい温度に環境を変え、幼虫の成長を早めて数を多く繁殖させるためです。
発熱した穀物の温度は30℃にもなり、時には38℃にも達します。発熱した穀物は劣化し、虫を取り除いた後でも食用にならなくなるので、注意が必要です。
コクゾウムシによる主な被害は、穀物を食べることです。コクゾウムシは米を食べ、米の中心部に卵を産み、幼虫は米を食べながら米の内部で成長します。
そのため、気がついたときには大量発生していることが多く、すべての米を処分しなければならないので、家計にも影響することでしょう。また、米類だけでなく、パスタや小麦粉などの小麦製品に侵入して食い荒らすこともあります。
コクゾウムシによる被害は、見た目にも不快で嫌なものです。オスのカブトムシに似た姿をしており、昆虫が苦手な方は食料品の中にコクゾウムシがいることだけでも不快に感じることでしょう。
ゴキブリのように素早く動き回るわけではありませんが、食べるものに害虫がいると嫌な気持ちになります。
コクゾウムシを駆除するには、侵入してしまった食材や穀物を丸ごと捨てることが最も手っ取り早いでしょう。また、食品の近くでは使用できませんが、殺虫スプレーを直接噴霧して駆除することも可能です。
コクゾウムシが繁殖しているなど、自分で対処できないと感じた場合は、害虫駆除業者に相談するのもよいでしょう。それぞれの方法について解説していきます。
部屋など食べ物以外の場所でコクゾウムシを見つけたら、ピレスロイド系の殺虫剤を使用します。ピレスロイド系殺虫剤は家庭用殺虫剤として一般的に使用されており、幅広い種類の昆虫の駆除に有効です。
エアゾールをその場で噴霧して見つけたコクゾウムシを駆除することもできますし、バルサンなどの燻蒸剤を使って部屋中のゴキブリやその他の虫を一度に退治することもできます。
自分でコクゾウムシを駆除するのが難しい場合は、プロに相談してみてはいかがでしょうか。害虫駆除業者は、まず害虫が発生している場所を訪れ、生息場所や周辺環境などを詳しく調査します。
その調査をもとに駆除業者が駆除方法を決定し、見積書を提出しますので、契約前に確認しておくとよいでしょう。
業者によっては駆除後の定期点検などのアフターフォローを行っているところもあります。事前の説明で納得し、迅速に対応してくれる駆除業者を選ぶことをおすすめします。
お米を捨てるのはもったいないという考えで、コクゾウムシを取り除いて使おうとする方は少なくありません。
例えば、コクゾウムシは水に浮くので、お米を洗ってゆっくり研ぐと浮くことを利用して、炊飯の際にコクゾウムシを洗い流す方法が一般的です。
また、新聞紙やシートの上に米を広げ、直射日光が当たらない程度の光が当たる場所に置いておくと、数時間後には虫が逃げ出すという手もあります。
しかし、昔から行われているこれらの方法では、コクゾウムシの卵、幼虫、成虫を完全に駆除することはできないでしょう。これらの方法では、少数の卵、幼虫、成虫が紛れ込んで食べてしまう可能性は十分にあります。
そのため、大変もったいなく残念ですが、基本的にはコクゾウムシの発生を確認した場合には、食べようとせず、保存しているお米を廃棄することをお勧めします。
コクゾウムシがお米につくと、全て食べられずに無駄になってしまいます。コクゾウムシ対策として、日頃からお米の保存方法には気をつけましょう。
購入時の袋にお米が入ったままだと、テントウムシが袋に穴を開けてお米に入り込んでしまうことがあります。お米は密閉容器に入れ、コクゾウムシを予防しましょう。
漏斗を使えば、大きなペットボトルにお米を移し替えるのも簡単です。密閉容器に入れたお米は、そのまま冷蔵庫で保管するのがおすすめです。
冷蔵庫の冷たい環境ではコクゾウムシが動けないし、お米の酸化も防げるので一石二鳥です。家族が多くて冷蔵庫にお米が入りきらない場合は、保冷タイプの米びつを選ぶとよいでしょう。
昔は米びつに乾燥したトウガラシを虫除けとして入れて、お米に虫がつかないようにしていたそうです。トウガラシの成分でもあるカプサイシンには虫除け効果があります。
米に入れるトウガラシの量は、米10kg程度に対して、5本程度で十分です。このとき、トウガラシにヘタがついている場合は、カビの原因になるため、ヘタを取り除いてから加えるようにしましょう。
一般的な殺虫剤や防虫剤は、食品を保管する場所では使用できないものが多いですが、防虫剤の中にはお米の保管に特化したものがあります。例えば冷蔵庫での保管が難しい場合、米びつの中に専用の防虫剤を入れておくとよいでしょう。
また、湿度の高い水の周辺にお米を置くのも危険です。コクゾウムシは湿度が高いと活発になると言われており、お米にカビが生える危険性があります。
よくシンクの下に米びつを置く人がいますが、シンクの下は湿度が高く、風通しも悪いので、米の保管場所としてはあまりよくありません。また、濡れた手や計量カップでお米を計るのは避けましょう。
コクゾウムシは、防虫剤や唐辛子の使用、冷蔵保存、密閉容器への移し替え、防虫剤の添加など、正しい保存方法で防除することができます。
万が一発生した場合は、市販の殺虫剤を使用すれば簡単に駆除することができます。おいしいお米を守るために、今回ご紹介したことをぜひ実践してください。
害虫にお悩みならプロの手ですっきり解決してもらいませんか?『害虫退治屋さん』は、実績300万件以上の実績を持つ害虫駆除業者です。調査・見積もりは無料、24時間・365日対応で、電話1本で害虫1匹から最短15分で駆けつけ、害虫を退治&駆除し衛生的な環境をサポートしてくれます。
ハチ・シロアリ・ゴキブリ・ムカデなどあらゆる害虫に対応、駆除料金8,000円から依頼でき、必ず事前に見積書を提示し、それより高くなることはありません。更に最長10年間の再発防止保証付きで、アフターサポートも万全です。
シロアリ・ハチ・ゴキブリをはじめとする害虫は繁殖力が強く、放置しているとすぐに増え、知らず知らずのうちに大きな被害を生んでしまいます。自宅で発生する不快な害虫を見つけたら、害虫駆除のプロ『害虫退治屋さん』に依頼して、頭を悩ませる害虫に終止符を打ちましょう!
【対応エリア】
青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県
【電話番号受付】
050-3184-4002 ※10:00~19:00・年中無休