暖かい季節になるとゴキブリなど害虫が増え始めます。できればそういった害虫には会いたくないものですが、目に見えないところに潜んでいるため、退治するのは困難です。この記事では、ゴキブリ退治に有効と言われている「バルサン」の効果的な使い方や使う際の注意点・効果を最大限に引き出すための選び方をまとめていくのでぜひご覧ください。
バルサンは殺虫剤市場において70年の歴史を持ち、主に燻蒸・燻煙式の殺虫剤を取り扱う人気ブランドです。1954年に中外製薬がブランドの使用を開始し、2004年~2018年までは中外製薬から譲渡を受けたライオンが発売していましが、2018年以降はライオンから譲渡受けたレックが製造・販売するようになりました。
強い噴射力と拡散力で殺虫成分を部屋の隅々まで運び、隠れているゴキブリやダニ・ノミなどの嫌な害虫を1度に退治してくれるバルサンは、害虫燻蒸・燻煙式の殺虫剤を使用することを「バルサン」する言われるくらい一般に浸透しています。
通常の殺虫剤や毒エサ・ゴキブリホイホイなどと比べると、くん煙剤タイプは前準備や後片付けが面倒だと思っている方の少なくありません。確かに前準備や後片付けには手間がかかりますが、隠れているゴキブリなども退治できるので、より効率的にゴキブリなどの害虫を駆除できると言えます。
バルサンには、水タイプや煙タイプ・霧タイプなどいくつかの種類があります。種類にって使用に適した場所や効果が異なるので、目的にあったタイプを選ぶようにしましょう。
バルサンを使ってしっかりゴキブリを退治するには、きちんと使用することが大切です。ここからは、バルサンの効果的な使い方についてまとめていくので一緒にチェックしていきましょう。
バルサンの効果的な使い方1つ目は「窓や換気口を閉め切る」ことです。効果をしっかり得るためには、できるだけ空気の逃げ道を作らないことが大切です。殺虫成分が外に逃げないように、窓や換気口はきちんと閉めるようにしましょう。隙間などがある場合は、テープで目張りをするとより効果的です。
バルサンの効果的な使い方2つ目は「部屋の扉を開けておく」ことです。ひとつの部屋だけでなく家全体の害虫駆除を狙うなら、部屋の扉を解放して部屋全体に薬剤が行き渡るようにします。ゴキブリなどの害虫が潜んでいそうな、押し入れや引き出し・戸棚なども開けておくようにしましょう。
バルサンの効果的な使い方3つ目は「精密機械やペットなどをくん煙剤から守る」です。バルサンなどのくん煙剤は使用用途を守っていれば基本、人体や動物への影響はないと言われています。
しかし、小さなお子様やペットが誤ってくん煙剤を吸い込まないように避難させるようにしましょう。お部屋の植物が置いてある場合は、植物も外に出すなどして避難させます。魚類・昆虫類・両生類・爬虫類は影響を受けやすいため、使用後数日は(3日以上あける)部屋に戻さないようにしてください。
また、テレビやパソコン・ゲーム機などの精密機械・お子様が使用するおもちゃ・食器・衣類・寝具などはカバーを付けたり、ビニールシートや新聞紙で覆ったりするなどして薬剤が直接かからないようにしてください。
さらに、くん煙剤の煙や霧が火災報知器やガス警報器に反応することもあるので、電源をおとすか袋で覆うなどして対処します。くん煙剤散布後は、元に戻すのを忘れないように注意しましょう。
バルサンの効果的な使い方4つ目は「焚く時間を夜にする」ことです。人やペット・植物を避難させたり、精密機器や食器・衣類などにカバーをかけたりする手間を考えると昼間に行うのが効率的です。
しかし、ゴキブリは夜行性であるため夜に焚くのが1番効果的と言われています。夜でも時間が取れるという方は、夜の時間帯を狙って焚いてみましょう。
また、バルサンを焚くときは季節にも注意しましょう。ゴキブリは気温が20℃くらいになると活動が活発になります。そのため、活動が活発なる前の3月下旬~4月中旬にかけてバルサンを1度焚きます。
その後2~3週間経ったら、卵が孵化した場合に備えてもう1度焚きます。次に、最も活動が活発になる夏場(7~8月)に再度バルサンを焚き、9月下旬~10月初旬にも焚くようにすると、より効果的を得られるはずです。
ここまでは、バルサンくん煙剤の効果的な使い方について詳しくまとめてきました。ここからは、バルサンを使う際の注意点をみてきましょう。
バルサンを焚いたあとは、換気と掃除を徹底することが大切です。使用した商品にもよりますが、1時間以上の換気が必要なタイプもあるので説明書を確認して十分な換気を行うようにしましょう。
また、部屋にはゴキブリ以外にもダニやノミといった害虫の死骸が残っている可能性もあります。じゅうたんなどは、掃除機を使ってしっかりゴミを吸い取るようにしてください。
ほかにも、薬剤がかかってしまった床や窓・テーブルなどの拭き掃除も忘れないようにしましょう。特に、小さなお子様やペットが触れるものは、念入りに拭き取るように心がけてください。
散布後、換気のため部屋に入る時はハンカチなどで口を押えるかマスクをするなどして、中の空気を吸い込まないように注意しましょう。
バルサンを焚くと「継続的に効果が得られる」と思っている方も多いですが、バルサンは、殺虫剤と同じ性質をもっており薬剤がかかることでゴキブリなどの害虫を駆除します。そのため、効果は持続しません。バルサン使用後(1~2週間)は、侵入防止の効果が期待できますが、それも長くは持続しません。
また、バルサンの効果を得られるのは成虫のみで、卵を産み付けられている場合その卵を駆除することはできません。卵から孵化したゴキブリを駆除するためにも、散布後2~3週間ほど経過したら、再度散布することをおすすめします。
ここまでは、バルサンを使う際の注意点について詳しくまとめきました。ここからは、効果を最大限に引き出すためのバルサンの選び方をチェックしていきましょう。
一戸建てや広い部屋で使用したい方・より高い効果を狙うという方には、「こすって煙タイプ」がおすすめです。このタイプは、付属のすり板(フタ)と本体中央の丸いヘッドをこすり合わせることで煙が噴射されます。
くん煙剤の中でも一番威力があるといわれ、高い噴射力と拡散力を発揮します。殺虫成分が部屋の隅々まで行き渡るので、隠れているゴキブリもしっかり駆除してくれます。
また、ゴキブリだけでなく、ダニやノミ・ハエなど様々な害虫に効果的なので、害虫が発生しやすい夏場に利用にもおすすめです。こすった後はすぐに煙が出はじめるので、煙を吸い込まないように注意が必要です。
「水タイプ」は初めて利用する方におすすめのくん煙剤です。水タイプは、火を起こす代わりにプラスチック容器に水入れることで殺虫成分を拡散させます。(セット後は金属缶が熱くなるので触れないように注意してください)
細かい煙が部屋の隅々まで行き渡り、嫌な害虫をしっかり駆除します。煙タイプよりも出るけむりの量が少ないため、アパートやマンションにお住まいの方でも安心して使用できます。煙がでるまでに約30秒の時間があるので、複数の部屋で使用した場合にも適しているほか、煙を吸い込む心配が少ないところもポイントです。
煙や臭いが気になるという方は、煙や臭いがない霧タイプの使用がおすすめです。ハエや蚊の成虫に対しての効果はありませんが、ゴキブリやイエダニ・ノミなどには強い効果を発揮します。
煙タイプや水タイプの部屋の締め切り時間が2~3時間なのに対し、締め切り時間が1時間と短いところがポイントです。火災報知に反応する可能性はありませんが、ガス報知器には反応する可能性があるのでカバーを必ずかけるようにしてください。煙や臭いが出ないため、アパートやマンションにお住まいの方にもおすすめです。
今回は、ゴキブリ退治や有効なバルサンの効果的な使い方や使う際の注意点・効果を最大限に引き出すためのバルサンの選び方についてまとめてみました。暖かい季節がやってくると、ゴキブリなどの嫌な害虫が増加します。ここでご紹介したことを参考にして、バルサンを使って効果的に害虫を駆除してみましょう。