最近DIYで車の整備を行う方が増えてきたと聞きます。車の整備をご自身で行うには、安全装置や駆動系以外の部分、つまり車検項目以外を自身で整備して楽しんでいる方がいらっしゃいます。その方達の中でも車用に適したグリスはどの様なモノがあるのか?迷われている方も多いようです。今回はプロの視点から今Amazonで売られている市販のグリスを集めてみました。
車やバイク用のグリスをいざ選ぼうとカー用品店やホームセンターに出向くと、価格や種類が豊富にあり迷ってしまいますよね?
車・バイク用のグリスはそれこそ星の数ほどアイテムがあると思っていいのです。これだけ種類が豊富なのは使う所によってグリスの種類を変えましょうと推奨しているのであって、適した箇所に適したグリスを選ばなければいけません。
おすすめのグリスを紹介する前に、そのグリスの選び方を簡単に紹介します。
車、バイク用に限らず、グリスには種類があります。一部ですが車・バイクでよく使われるグリスの種類をまとめてみました。あなたがメンテナンスを行う箇所に合わせて参考になさってください。
グリスの種類 | 用途・弱点など |
鉱油グリス | パラフィン系と呼ばれるグリスです。安価で使いやすいのですが熱に弱く溶け出してしまう特徴があります。 |
PAO系グリス | 潤滑性に優れて低温から高温まで使える合成油グリスです。樹脂への影響は少ないのですがポリカーボネイトなどは劣化させる可能性があります。 |
エステル系グリス | 粘度が低く摩擦が少ないことで潤滑性に優れています。ゴムに対しては膨潤し劣化させてしまうので注意が必要です。 |
フッ素系グリス | 耐熱、耐水、機械安定性に優れていて長期間使える他、いろいろな材質に対しても劣化させることのない非常に優れたグリスです。 |
シリコングリス | 耐熱、耐寒、化学的安定性に優れています。ゴムや樹脂を劣化させることが少ないため様々なシーンで使用されています。 |
ホームセンターに行くと所狭しとならんでいるグリスの数々、その中でも車用やバイク用となるとなかなか種類も多く迷ってしまいますよね。グリスの選び方と言ってもそこまで深刻に考える必要は実は無く、種類さえ分かってしまえば機械用のグリスを使っても大丈夫なのです。
また、グリスの選定の基準は、潤滑させたい箇所で決まります。一つだけ注意するとすると、潤滑させたい箇所にゴムやプラスティックの部品はないかどうかを確認してください。グリスによってはそれらを劣化させてしまう物もあるのでそこは注意が必要です。
あとでも書きますが、グリスの種類によっては混ぜ合わせてしまうと危険なグリスもあります。購入前に必ずパッケージの表記は確認してくださいね。
一見して同じ様な質感にみえるグリスでも、注意点はいくつかあります。今回は車やバイク用に特化した紹介なのですが、他の機械をグリスアップする際も同様に知っておいて安全な事がいくつかあるのです。特に注意が必要な事象をご紹介するので覚えておいてください。
グリスのパッケージに「混ぜるな危険!」と書かれている表記のあるグリスがあります。その様なグリスは他の種類のグリスと混ぜ合わせることで有害ガスが発生したり、グリスそのものが変質したりして大変危険です。パッケージにある表記は必ず守りましょう。
「たっぷりと塗り込んでおけばいい!」とか「少なくても大丈夫!」というのも駆動部にグリスが行き渡らない原因にもなります。そのためグリスの塗布量は適量で塗り込むようにしましょう。ベアリングなどの可動部は特に注意が必要です。
ブレーキなど、車を止める機構の箇所のグリス塗布は当然厳禁です。少しでも着いてしまうとブレーキの効きに影響しますので安全を損ないます。塗らない事、これが原則です!
では車・バイク用のおすすめグリスを紹介します。グリスは走行性能を決めるものではありませんが、無いと様々なトラブルが発生してしまう大切な物です。予算に合わせてグリスを選択してくださいね!
いろいろな用途に使えるグリスです。耐熱温度もー10℃から150℃までと低温から高温まで使えて、使える場所も多岐にわたります。
プーリーやベアリング、エンジン内部の可動部の使用に適したグリスです。
こちらはドアなどの可動部などへの使用に適したグリスです。ドアの開閉で音がするなど、ちょっとした不具合に大活躍します。
ノズル式とスプレー式を簡単に変更できる便利な一本です。高温での仕様もできる万能グリス、DIYで少し気になる箇所のグリスアップならこれ一本で十分です。
安価のためもっとも求めやすいグリスがこちらです。クランクケースカバーのガスケット、マフラーカバーのネジの取り付けんあど使用用途は多岐にわたります。
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車。バイク用のグリスアップに必要な工具はなんでしょう?DIYで整備をする時に持っておいて役に立つ工具を厳選してみました。グリスと合わせて参考になさってください。
手の届かない所に差し込んで使ったりグリスニップルがある箇所にグリスアップするならこちらの工具が必要です。一度に大量に出てこない作りなので手塗りでも重宝します。
たっぷり400gセットできるグリスガンです。こちらも先に紹介したガン同様、一度に大量に出てこないので必要以上に手を汚しません。
今回は車・バイク用のグリスの選び方やおすすめのグリス、工具を紹介しました、参考になったでしょうか?最後になりましたが、グリスは塗布する場所で使い分けが必要です。グリスのパッケージには「〇〇専用」とか「〇〇用」といった表記がされていたり、「万能タイプ」と書かれているグリスもあります。不安であれば専用のグリスを使うべきで、万能タイプのグリスはプロでも実はおすすめしていません。
グリスのことをもっと知りたいのであれば、グリスを販売している専門店や工具に強いお店に質問してみるのもいい方法ですよ!あなたも安全に整備を楽しんでくださいね!
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