部屋の照明やインテリアとして、私たちの暮らしに欠かせない電球。電球の種類や色や大きさもさまざまで、購入するのが難しいアイテムです。今回は、電球それぞれの種類と電球の選び方のポイントをわかりやすく解説します。また、おしゃれな電球や人感センサー付き、リモコン付きなど、おすすめの電球10種類をご紹介します。ぜひ適切な電球選びの参考にしてください。
電球には、「白熱電球」「電球型蛍光灯」「LED電球」の3種類があります。どれも聞いたことがあるかもしれませんが、それぞれどんな特徴があり、どう違うのかご存知でしょうか?
3種類の電球を単純に比較すると、「白熱電球は安価だが寿命が短く電気代が高い」、「電球型蛍光灯は白熱電球よりやや高価だが寿命が長く電気代が控えめ」、「LED電球は他の2つより高価だが寿命が長く電気代が安い」といった違いがあります。
最近はLED電球が主流ですが、それぞれの種類の電球にメリットとデメリットがあります。より自分の環境や使い方に合った電球を選ぶために、まずは押さえておきたいそれぞれの仕組みや特徴について詳しく解説します。
昔からある電球は白熱電球で、最も種類が多く、広く使われている電球です。温かみのある光色と光沢感、立体感の表現ができるのが魅力です。
瞬時に点灯するため、電源のオン・オフが頻繁に行われる場所に適しています。しかし、電力消費率が高く、不経済で環境負荷が高いため、すでに生産が終了し、電球型蛍光灯やLED電球に置き換わっているのが現状です。
ガラスが透明でフィラメントが見えるタイプは「エジソン電球」とも呼ばれ、おしゃれなインテリアアイテムとしても根強い人気があります。
逆にシリカ電球は、ガラスを白く塗ったもので、デザイン的にはクリアタイプに劣るが、まぶしさや光のちらつきが少なく、家庭で広く使いやすいタイプです。
現在では、エネルギーがほとんど熱として放出されるため、エネルギー効率が低く、政府の指針により大手メーカーはこの電球の生産を中止しています。
エネルギー効率が低いため、電気代が高くなるというデメリットがあります。また、3種類の中で最も寿命が短く、交換頻度が高くなりがちなので、交換が困難な高所での使用には不向きであるといえます。
電球型蛍光灯は、蛍光管と呼ばれるガラス管の中にガスと水銀を入れ、電流を流すことで反応を起こし、目に見えない紫外線を発生させる仕組みです。管の内側に塗られた蛍光体が、紫外線を可視光に変換して発光します。
フィラメントを高温にするために多くのエネルギーを使う白熱電球と違い、蛍光灯は化学反応で発光するため余分なエネルギーを使わず、同じ明るさでも消費電力が少なく、長寿命であることが特徴です。
また、暖色系の電球色しかない白熱電球に対して、自然光に近い色や集中力を高める青みがかった色など、さまざまな色を選べるのも蛍光灯のメリットです。
ただし、点灯してから徐々に明るくなっていくため、最大輝度に達するまでの時間が3種類の中で最も長くなっています。また、頻繁にオン・オフを繰り返すと、光の寿命が短くなるというデメリットもあるので注意が必要です。
そのため、オフィスやリビングなど、一度点灯すると長時間点灯するような場所に適しています。逆にトイレやエントランスなど、短時間で素早く明るくする必要がある場所には不向きです。
電気代は白熱電球の約8分の1、電球寿命は白熱電球の20倍と、最も経済的な電球です。電球自体の価格は白熱電球の10~20倍程度ですが、長く使うのであれば間違いなく元が取れます。
蛍光灯と同様、リビングなど長時間明かりをつける場所におすすめです。また、一度取り付ければ当分の間、電球交換の必要がないので、交換が面倒な高所にも向いています。
光色は、自然な白さの「昼光色」と暖色系の「電球色」の2パターンから選択できます。また、LEDは電球が熱くなりにくいという特徴もあります。観葉植物の照明に使う電球は、葉を傷めないLED電球がおすすめです。
電球を買いに行くとき、「パッケージにいろいろな数字が書いてあって、どこを見たらいいのかわからない」「買ったはいいけど、サイズが合わない」と売り場で迷った経験はないでしょうか。ここでは、わかりにくい電球の選び方をわかりやすく解説していきます。
電球の大きさは、電球の大きさと取り付ける場所によって決まります。電球のサイズと取り付けたい場所のサイズが合っていないと、取り付けができないので、まずは確認しましょう。
電球のサイズは、パッケージの表面に「E◯」と表示されています。「E」の後の数字は電球の直径を表しているので、買いに出かける前に寸法を測っておきましょう。
E11やE12、海外規格のE14といった小さい電球もありますが、炎の形を模したシャンデリア電球に使われており、あまり使われることはないようです。
電球に「60w」「100w」と書かれているのを見たことがある方もいるのではないでしょうか。この「w」は「ワット」と呼ばれ、消費電力を表す単位です。
この単位が大きいほど、電球は明るくなり、消費電力も大きくなります。電球が取り付けられている場所には、規定容量が表示されていますので、この容量を超えないものを選びましょう。
指定容量を超える電球を使用すると、電球が切れたり、火災の原因になったりすることがあり、危険です。指定された容量より小さい容量の電球を使用してください。ボルトは「V」で表示され、電圧を表します。
日本では、地域によって100Vまたは110Vに設定されているのが一般的です。電圧が高い地域では、「110V」の電球の方が長持ちする場合があります。
電球の色にはいくつかの種類があり、色によって部屋全体の雰囲気がガラリと変わるので、意識して選ぶようにしましょう。まず、電球色は温かみのあるオレンジ色の光です。
これは従来の白熱電球の色ですが、LED電球にも使われている色です。明るすぎず優しく照らすので、寝室やリビング、お風呂などリラックスできる部屋に向いています。
逆に、少し見にくいので、勉強部屋や書斎での使用には向きません。薄暗い間接照明や落ち着いたインテリアによく合います。
デイライトホワイトは、明るい自然光に近い色です。外の自然光で見たときとの差が出にくいので、洋服を選んだり、お化粧をしたりするお部屋にもおすすめです。
電球色よりもクリアで昼光色よりも自然な光で、様々なお部屋にマッチするオールマイティーなタイプです。青白く澄んだ光を放つ昼光色(ちゅうこうしょく)は、集中したい空間に向いています。
オフィスや読書、PC作業などのスペースで使用すると、細かい部分までくっきりと見えやすくなります。ただし、はっきり見える分、目が疲れる可能性もあります。
また、脳を覚醒させる効果もあると言われているので、ゆっくり休みたい寝室には不向きな色です。最近では、電球色と昼白色の中間色ともいえる「ウォームホワイト」という色も登場しています。
まだ数は少ないですが、電球色では暗すぎる、昼白色では明るすぎるという方に、暖白色はおすすめです。
電球のガラス部品には種類があり、一般家庭用では「ナス型」と「ボール型」が一般的です。設置場所によって電球の入り口の幅や奥行きが異なるため、電球を交換する際は古い電球と同じ形状のものを選ぶとよいでしょう。
ソケットとは、電球を電気配線に接続するための器具のことです。ソケットを交換することで、電球を水平や斜めに取り付けたり、吊り下げて使用したりと、さまざまな使い方ができるようになります。
今まで使っていたソケットごと交換する場合は、そのソケットが電球に対応しているかどうかを確認しましょう。天井に埋め込むタイプのダウンライトや、洗面所や玄関に多いカバー付きの器具で使用する電球を購入する場合は注意が必要です。
電球全体を覆うカバーがある照明器具は「密閉器具対応」、電球の周囲が凹んでいたり壁に覆われている照明器具は「断熱設置器具対応」と表示されているはずです。このような器具に非対応の電球を使用すると、火災や故障の原因になることがあります。
ここでは、タイプ別におすすめの電球を合計10個ご紹介します。LED電球、白熱電球、電球型蛍光灯、その他サイズやワット数、色もさまざまです。また、人感センサーやリモコンなど、便利な機能が付いた電球もセレクトしています。
2017年度の日本省エネ法の目標基準値をクリアしたLED電球です。広配光タイプは、白熱電球のように広範囲に明るく、リビングやダイニング、キッチン、玄関、階段などの照明に最適です。E26サイズなので、照明器具を交換することなく使用できます。
密閉型器具にも使用できますが、絶縁機能や調光(明るさ調整)機能付きの器具には使用できません。安心の5年保証付き。約40,000時間の長寿命で、ランプ交換の手間を省きます。
廊下や階段、玄関、浴室などにおすすめの広配光タイプのLED電球です。配光角180°で、広範囲を明るく照らします。暖色系の電球色で、温かみを演出できるLED電球です。
長時間点灯するリビングやダイニング、広範囲を照らす必要のある寝室などに向いています。また、室内撮影やテーブルのダウンライト、洗面台の照明などにも最適です。
軽量・コンパクト設計で、明るく広い配光を実現した商品です。密閉型器具に対応本製品は省エネ法における2027年度の目標基準値をクリアしています。
広い範囲に光が広がる広配光設計のLED電球です。ダイニングテーブルだけでなく、学習机やワークスペースへの設置もおすすめです。白熱電球に近いサイズなので、さまざまな器具に取り付け可能です。また、密閉型の器具にも対応しています。
電球の丸い形と使いやすいデザインも魅力です。省エネ法の2027年度目標基準にも適合しているので、電気代を節約したい方にもおすすめです。シンプルなLED電球をお探しの方は、ぜひチェックしてみてください。
パナソニックの電球型蛍光灯です。定格寿命は10,000時間で、消費電力は11Wとなっています。パナソニック電球型蛍光灯をお探しの方は、ぜひチェックしてみてください。
オーム電機の白熱電球60W(2個入り)商品です。クリアタイプに比べ、5%省エネとなっています。定格寿命は1000時間です。
定格寿命が10000時間なので、この電球は同社他商品と比べて約10倍長持ちするのが特徴です。照明器具に対応と表示されたEFD10ランプの器具に使用できます。
Echo Show、Echo DotなどのEchoシリーズ製品、Nest Hub Max、Next Mini、Google HomeなどのGoogle Nest製品、HomePod、IFTTT、LINE Clovaに対応しています。
ライトのON/OFFに加え、明るさ、色温度、色彩を音声でコントロールできます。両手がふさがっているとき、ハンズフリーで部屋の照明を音声で操作することが可能です。ハブは必要ありません。
スイッチボットのスマート電球は、Wi-Fiの電波が弱い場所や不安定な場所でも、Bluetoothで電球をコントロールすることができます。
人感センサーと組み合わせて、夜中にトイレに起きたとき、自動でゆっくり20%まで明るくしてくれるので、突然の照明のまぶしさに眠りを妨げられることがありません。
白熱電球の温かみのあるフィラメントの光を忠実に再現したLED電球です。フィラメントを見せるためにゴールドのクリアガラスを使用し、インテリア性を高めています。取り付けるだけで、おしゃれなお部屋を演出します。
白熱電球のレトロ感を残しつつ、LEDの長寿命化で使い勝手が良くなりました。フィラメントのデザインやガラスの色など、豊富なバリエーションがあります。
人感センサー付きで、必要な時に無駄なく光を供給するLED電球です。約10年間交換の必要がなく経済的でおすすめの商品となっています。
自動で点灯・消灯し、40Wタイプの適度な明るさは、トイレや脱衣所、エントランスなどの照明に適しています。
スマート電球は、LED電球に様々な機能を追加したIoT家電です。光と音で部屋の雰囲気を自由に変え、家での時間を充実させたい方におすすめです。
スマートフォンなどのモバイル端末とWi-FiやBluetoothで連携することで、「部屋を明るく照らす」という本来の機能以外にも、様々な機能を利用することができます。
具体的な機能としては、明るさを調整する「調光」、光の色合いを調整する「カラーコントロール」、再生中の音楽に合わせて点灯する「音楽連動」、連携したスマートフォンの音楽を内蔵スピーカーで再生する「スピーカー機能」などがあります。
最近は長寿命のLED電球が主流となり、電球の交換や廃棄の機会も少なくなってきました。意外と「そういえば交換したことがない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。 ここでは、電球の外し方、交換時の注意点、処分方法についてご紹介します。
椅子や脚立を使うときは、グラグラしないか確認しましょう。電球交換の際、足元がしっかり安定していないと、転倒する恐れがあり、危険です。また、電球の交換作業を始める前に、必ず照明器具の電源を切ってください。
電気が通っている状態で電球を交換すると、感電の危険性があります。また、電球が熱くなっているため、やけどにも注意しましょう。
基本的に、電球は「燃えないゴミ」として処分することが、ほとんどの自治体で決められています。ただし、蛍光灯には有害物質である水銀が含まれているので、処分の仕方には注意が必要です。
水銀を含まないLED電球や白熱電球と、有害ゴミとして専用の袋に入れる蛍光灯を区別している場合があります。また、ゴミ袋に「ワレモノ」「キケン」と書いた紙を貼るというルールがある場合もあります。
お住まいの自治体のゴミ出しルールに従ってください。また、電球はガラスでできているため、割れやすく、ゴミ収集員がケガをする可能性があります。入っていた箱に入れるか、新聞紙に包んでから捨てるとよいでしょう。
電球の回収ボックスは、市役所や近所の家電量販店などに置いてあることがありますので、買い物や用事のついでに出しておくこともできます。
電球は日用品のイメージが強いですが、ただ部屋を照らすだけではもったいないです。電球を活用して、おしゃれなインテリアのDIYに挑戦してみてはいかがでしょうか。
雰囲気のあるインテリアを作るには、さまざまなポイントがあります。家具やファブリックの選び方や配置はその筆頭です。しかし、実はそれ以上に照明がインテリアづくりの大きなカギを握っているのです。
センスよく厳選したかわいいアイテムも、照明次第で印象が大きく変わります。つまり、照明の使い方次第で、空間のイメージを大きく変えることができるのです。
そこでおすすめしたいのが、ペンダントライトやデスクスタンド、スポットライトなど、電球を使った照明です。
空間を均一に照らすのではなく、立体的に照明を配置することで、光と影を効果的に使った雰囲気のある空間を演出することができます。
同じ部屋でも、照らす光を変えるだけで、雰囲気は大きく変わります。ぜひ、理想の電球を手に入れて、豊かな家時間を過ごしてみてください。