ここ数年のDIYブームで100円ショップの商品など手軽な素材を使ったアイディアも増え、DIYはかつてよりもグッと身近になった感があります。特に最近注目度が高まっているのが、すのこやまな板などの身近なアイテムを活用した「リメイクDIY」です。木材を測って加工して…というのはちょっとハードルが高いと感じる初心者でも、手軽に挑戦できるのがポイントです。今回は、リメイクDIYの材料として使えるアイテムをご紹介します。
目次
リメイクとは、元々は映画用語です。「往年の名画をリメイクする」など、もう一度同じ作品を作り直すというのが本来の意味です。ゲームや音楽などの分野でもこういった意味で「リメイク」という語が使われます。
最近DIY界隈でよく聞かれる「リメイクDIY」の場合はちょっとニュアンスが異なり、すのこなどのアイテムを本来の用途とは異なる形でDIYに活用したり、塗装や装飾によってカラーボックスなどの既製品の雰囲気を大きく変えたりすることを指す場合が多いようです。
ちょっとした棚をひとつ作ることを例に取ってみても、材料を選び、設計し、木材の大きさを測って切って…と一から作り上げるのはなかなか難しいもの。身近なアイテムをうまくリメイクすることで、もっと手軽にDIYを楽しめます!
リメイクDIY素材の代表格が「すのこ」です。防湿のために押入れなどに敷くのが本来の用途ですが、棚や台・カバーなどさまざまなものにリメイクされています。さまざまなサイズのものを選べますし、塗装によっていろいろな雰囲気に変えられるのも良いですね。最近はステンシルで「男前インテリア」風のテイストにアレンジする例も多いようです。
まな板(カッティングボード)も注目素材のひとつです。昔ながらの長方形のまな板より、取っ手の付いたカフェ風のカッティングボードの人気が高いようです。2枚を立てて間に板や網を渡して収納ボックスを作るほか、スマホやタブレットのスタンドにアレンジする方も見られます。ナチュラルな風合いを活かして、多肉植物などグリーンと組み合わせるのも素敵ですね。
リメイクDIYの定番素材として焼き網もあります。折り曲げるだけで簡単なラックが作れますし、バスケットの材料としても便利です。DIYというと木の素材を使ったナチュラルテイストの作品が多いですが、焼き網という金属素材を活用することにより、インダストリアル風など男性的なテイストも表現しやすくなります。
扉やカーテンを付ける、塗装やタイル貼りで雰囲気を変える等、カラーボックスのリメイク方法は多彩です。なかには、カラーボックスで子供用のおままごとキッチンを作ってしまう達人も!シンプルなアイテムだけに、アイディア次第でさまざまなリメイクDIYが楽しめますね。
カフェ風インテリアと相性の良い黒板(ブラックボード)。小さめのサイズのものは、コーヒーやお菓子などを乗せてトレーとして活用できます。チョークでちょっとしたメッセージを添えるのも素敵ですね。フックなどを付けて玄関に掛ければ、家族の伝言メモやカギ置き場として機能的に使えます。
スマホなど、デジタルで写真を撮ったり見たりする機会が増えた現在、使わないフォトフレームが家にある方も多いのではないでしょうか?リメイク素材として使えば、箱と組み合わせて中身の見えるショーケース風のボックスを作ったり、蝶番を使って何枚か繋いでミニパーテーションを作ったりと活用できます。
食べ終わったあとはゴミになってしまうツナなどの空き缶も、リメイク素材になります。サビ風塗装などでヴィンテージ風に加工し、多肉植物を植える寄せ植え鉢にするのがちょっとした流行にもなっています。英字新聞の一部を切り抜いて、ラベルのように貼り付けるのもオシャレですね。
缶の次はビンのリメイクです。大きめのビン、口の細いビンは花瓶として使えます。リボンやレースなどで可愛らしく飾るほか、ラメ塗料やビーズを使ってゴージャスに変身させるのも素敵ですね。流行のハーバリウムを作ってみるのも面白そうです。
ほかにもこんなものが活用可能!次のページでもどんどんご紹介します。
スーパーなどで売っているお米はビニール包装されたものが多いですが、なかには紙の袋に入ったものもあります。この紙製の米袋も、リメイクDIYの素材として注目されています。丈夫で扱いやすく、ランドリーバッグや植木鉢カバー、野菜のストック袋などに活用できます。モノトーンのストライプやドットなど、シンプルな模様をペイントするだけでグッとおしゃれになりますよ。
焦げ付きが落ちなくなった古い鍋を処分したら、まだ使える鍋蓋が余ってしまった…なんていうときは、鍋蓋もリメイクDIYに活用してみましょう。ちょっと難易度は高いですが、ランプシェードや時計などにアレンジすることができます。塗装で少し古びた質感にすると、アンティーク風やガレージ風の雰囲気になり、元はお鍋の蓋だったとは思えない仕上がりになります。
何かに使えそうだなと思いながら結局捨ててしまいがちなもののひとつに、かまぼこ板があります。ほどよいサイズ感で扱いやすいので、ちょっとした小物づくりに使ってみるのがおすすめです。ペイントして「bed room」などの文字を入れるだけでも、おしゃれなルームプレートになります。お子さんの夏休みの工作として、自分の名前を入れた子供部屋のプレートを作ってみても良いかもしれません。
リメイクDIYにあると便利な道具を併せてご紹介します。
金属のようなザラザラとした質感が表現できる塗料です。木材やプラスチックなども、塗るだけで簡単に金属風の質感に変えられます。ブラックのほか、シルバーやブロンズなど全6色があり、インダストリアル風やアンティーク風の風合いを出すのに便利です。
焼き網などの金属を扱う際に必須なのがペンチです。大きく折り曲げるだけなら机の角などを利用すればペンチ無しでも可能ですが、細かい部分を正確・確実に加工するには、やはりペンチがあったほうがスムーズです。
すのこやかまぼこ板といった木材の切断面を整えるほか、金属のサビ落としなどにも活用できるのがサンドペーパーです。リメイクDIYでは、塗装はがしに#80を使うことも多いかもしれません。よく使う番手のものをセットで用意しておくと何かと便利です。
リメイクDIYのアイディアは、SNSにたくさん投稿されています。なかには「これがDIY?!」と思ってしまうような本格的で完成度の高いものもあり、刺激になります。
使いたい材料が決まっているときは、「すのこ リメイク」などのキーワードでInstagramやTwitterを検索してみましょう。反対に、作りたいものが決まっている場合は「小物入れ リメイク」のようにして検索します。
素敵なアイディアが見つかったら、ハートのマークをタップして「いいね!」という気持ちを伝えてみましょう。投稿している側としても、見た人から反応があるのは嬉しいものです。この人の他の作品も見てみたい!と思ったら、そのユーザーをフォローしてみるのもいいですね。
インテリア専門SNSのRoomClipもおすすめです。特に「リメイク」というタグで検索すると、完成した作品だけでなく作り方や材料を詳しく紹介しているユーザーもいて参考になります。スマホアプリのホーム画面を眺めるだけでも、インテリアやDIYの流行がなんとなく見えてきて面白いですよ。
身近なものを使って手軽に楽しめるリメイクDIYですが、意外と見落としがちなポイントに「強度」があります。ディスプレイ用や目隠し用のアイテムであればそれほど問題にはなりませんが、重たいものを乗せる台や棚、人が座るイスなどを作る場合は注意が必要です。
すのこやカラーボックスなどは、過度の負荷をかけると壊れる可能性があります。本来の用途とは違った向きで使ったり、人が乗って体重をかけたりする使い方には注意が必要です。
また、作品そのものの強度とともに、棚などを壁に取り付ける際には取り付け方にも注意して下さい。壁が石膏ボードの場合は、「間柱」の入っている箇所にビスを打つと安定して取り付けられます。間柱が入っていない箇所にビスを打つと石膏が崩れてしまい、きちんと棚を固定することができません。また、壁がベニヤ板の場合は、板の向こう側にある配線などを傷つけることがないよう、板の厚みにあったビスや釘を使いましょう。
せっかく作った作品で思いがけずケガをしてしまったり、収納していた大切なものが壊れてしまったりしては残念ですよね。ぜひ、無理のないリメイクDIYを心がけて下さい。
DIYを本格的にやるにはいろいろな材料や道具が必要ですが、リメイクDIYなら身近にある不用品や安価に買えるものをベースにして手軽に取り組めます。実際に、リメイクをきっかけにDIYにハマった!という人も多いようです。ぜひ、今回の記事を参考に「これならできるかも」と思えるものからチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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