人の指先だけでは作業が困難な細かい部品などを挟んだりする緻密な作業には欠かせないアイテムである精密ピンセット。精密機器の組み立てなどをする特殊な技術系の仕事で使用されているだけでなく、医療現場や園芸など幅広い分野で様々な目的で使用されています。今回は、そんな繊細な作業に大活躍の細密ピンセットの種類や選び方、おすすめ商品9選をご紹介いたします。
目次
精密ピンセットには、「スタンダード型」、「平型」、「ツル首型」、「逆作用型」と大きく分けて次の4種類のタイプに分けられます。自分の使用目的に合ったタイプを選んでいきましょう。
先端部分が真っすぐ尖った形状をしたピンセットです。医療現場では綿やガーゼをつまむ為に使われ、工作や手芸での細かい作業や、毛抜きや魚の骨抜きにも使うことができます。
先端部分が平形になっているため、紙などの薄い物でも確実に掴むことができます。力を入れ過ぎても掴んだ物を傷つけにくい形状になっています。特殊な形のため狭い箇所での使用は難しく、スタンダード型に比べ用途の幅が狭まります。
先端部分が鋭く鶴の首のように曲がった形状をしたピンセットです。真上から見ても手元が見えやすく、作業しやすいピンセットです。カーブの部分をテコのように使用することができ、特に細かな部分を接着する時など繊細な作業でもスムーズに行えます。
ピンセットは一般的に指で握ると先端部分が閉じる仕組みになっていますが、逆作用型のピンセットは逆で、指の力を緩めると先端部分が閉じる構造になっています。ペンチやクリップのように使用することができます。
次からは、【スタンダード型タイプのおすすめ商品】
スタンダード型の精密ピンセットで人気のある商品はどのようなものがあるのでしょうか?おすすめアイテムをご紹介していきましょう。
高い精密加工技術により先端部分がピッタリとかみ合うと定評のあるホーザンのピンセット。最も一般的に使用されている汎用性の高いタイプです。親指がかかる部分は幅が広く肉厚になっているため、長時間作業をしても疲れにくい設計がされているためストレスなく作業を行えます。高品質ながらもリーズナブルな価格も魅力です。
作業工具の専門メーカーであるエンジニアのピンセットです。シャープペンシルの芯よりも細い0.3mmの先端部分で精密な作業に適しています。独自の高精度精密仕上げが施されているため、極細でも高い耐久性があり安心して使用することができます。指が当たる部分には強度の高い厚さ2㎜のステンレスを使用しているため、適度なしなりがあり少ない力でもスムーズに作業を行えます。
プラスチック製ながらも、ガラス強化繊維素材を採用しているため、軽くて適度なしなりがあり使いやすいピンセットです。伝統の三条鍛冶の金属加工技術を採用しているため、プラスチック製であっても先端部分は鋭く挟みやすい仕様になっています。プラスチック製ならではの軽さと、水分を含む物の作業でも錆にくくお手入れも簡単です。
セラミック素材を使用した1000℃の耐熱性がある精密ピンセットです。耐熱性や絶縁性、耐磨耗性などに優れ、ハンダ付け作業の際に使用する銀ロウの付着を防ぎます。先端部分だけにセラミック素材を使用しているため比較的安価で、コストパフォーマンスに優れています。また、先だけが破損した場合も先端部分のパーツを交換することができるため安心です。
スイスの老舗メーカーのデュモントの高品質のピンセットです。先端が極めて細い精度の高い技術が施され、主に電子用の部品などエレクトロニクス関連製品の組立て作業に使用されています。エポキシコーティングを施されたボディーの鮮やかなブルー色がスタイリッシュなピンセットです。
次ページからは、【平型タイプのおすすめ商品】
平型タイプのピンセットはどんな商品が人気なのでしょうか?おすすめ商品をご紹介します。
コチラの記事も参考に
様々なを製造する工具メーカーであるエンジニアのピンセットです。幅広の先端部分には高精度精密仕上げを施されているため、薄いものやデリケートな物でも傷めることなく、しっかり掴むことができます。耐蝕性や耐酸性に優れた合金を使用し、趣味の工作や精密な作業など幅広く様々な用途で使用することができます。
次からは、【ツル首型タイプのおすすめ商品】
ツル首型タイプの精密ピンセットのおすすめ商品をご紹介します。
有名な日本の模型メーカーであるタミヤの精密ピンセットです。模型メーカーならではの視点で開発されているので、精密部品やパーツなどの組立てやシール貼りにも適しています。プラモデルの組立て用に使用するだけでなく、ネイルサロンなどの美容業界でも高評価を得ています。
ハンダゴテを製造するメーカーの太陽電器産業のピンセットです。先端部分が45度の角度で湾曲しており、作業中の手元を見やすい設計になっています。非磁性のステンレス素材を使用しているため、無駄に金属が引っ付くことなくスムーズに作業を行えます。持ち手部分は細めの0.9㎝ですので、手に馴染みやすく快適な使い心地です。
次からは、【逆作用型タイプのおすすめ商品】
逆作用タイプのピンセットのおすすめ商品をご紹介します。
鋭い先端部分が丸い形状になっているため、細かな部品でも傷めることなく確実に固定することができる優れたピンセットです。持ち手部分から先端部分にかけ細く長くなっているため、手が届かない隙間の部分の作業でもスムーズに行えます。
細かい作業をする時にあると便利なアイテムをご紹介します。
手元を明るく照らし、大型ルーペで拡大しながら作業ができる便利な精密作業用スタンドです。明るく数多くのアジャスターが付いているため、楽に位置や角度を自由に微調整することができます。鉄製の台座部分は適度な重さがあるので安定感があり使いやすくなっています。
高品質ステンレス鋼の素材を使用した非磁性のピンセットの便利なセットです。様々なタイプのピンセットがセットになっているため、様々なシーンで活躍できて便利です。耐磁性の先端部分で磁気を嫌う精密機器などの作業にも最適です。
ご紹介しました精密ピンセットのブランドをいくつかご紹介してみましょう。精密ピンセットを選ぶ際にウェブサイトもチェックしてみてはいかがでしょうか?
3000種類もの幅広い工具アイテムを展開しているホーザン。自転車用の工具の他、ドライバーや精密作業に適したピンセットなど多彩なラインナップが特徴です。プロの使用から家庭用の工具まで幅広い分野で様々なアイテムを展開している工具メーカーです。
昭和40年に創業した広島県福山市にある太陽電機産業は、はんだごてでは国内トップクラスのメーカーです。グット又はgoot というブランド名で有名です。創業当時に流行していた「グットくる!」という言葉が社名の由来になっています。
http://www.goot.co.jp/index_j.html
双葉工具株式会社という旧社名のエンジニアは、弱電系の工具メーカーです。先端部分にセラミックを採用した調節用のドライバーやハイテクピンセットなどの特殊な工具を展開しています。2009年には潰れたネジの頭を掴んで回すことができるプライヤ「ネジザウルスGT」を発売しました。
それでは、精密ピンセットを選ぶ際に役立つポイントをご紹介します。
細かい作業を行う精密ピンセットは、掴む対象を傷つけないような素材を選ぶことが大切です。ハンダ付け作業など高温の作業の際には、熱に強いセラミック素材のものを選び、熱に弱いプラスチィック製のものは、耐久性に劣るため注意しましょう。
精密ピンセットは特に刃先がしっかりと噛み合い、細かい物をしっかり掴めることが基本です。握った際に先端部分の噛み合いが良いものを選びましょう。
指が触れる部分に滑り止め加工が施されているものであれば滑りにくく、力が入りやすく疲れにくいので作業効率が向上します。
精密ピンセットは先端部分の素材や持ち手の厚さや幅など使い心地はメーカーによって大きく違ってきます。やはり実際に手に取って掴み心地を確認してから選ぶのがおすすめです。その後、ネットで口コミ評価を参考にして時間をかけて購入することもおすすめです。自分にピッタリ合った使いやすい精密ピンセットを選びましょう。