金槌、木槌、ゴムハンマー、プラスチックハンマーと、ハンマーにはさまざまなタイプのものがあります。どんな方でも一度は使ったことがある、最も身近な工具のひとつではないでしょうか。ショックレスハンマーは、無反動ハンマー・デッドブローハンマーとも呼ばれ、叩いた時に手に伝わる反動や打撃音が少ないという特徴があります。今回は、人気の高いショックレスハンマーを6つ厳選してご紹介します。
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ハンマーは、ヘッド部分の素材によってさまざまな種類のものがあります。金属製のものが最も一般的ですが、硬くて打撃力が強いぶん、相手の素材を傷つけやすく、叩く音や手に響く反動が大きいという面もあります。一方、プラスチックやゴムなどの柔らかい素材のハンマーは、叩く相手を傷つけるリスクや騒音・反動は少ないですが、あまり強い打撃力は出せません。
強い打撃力と静音性を兼ね備え、手の疲労も少なく、相手の素材を傷つけたり凹ませたりする心配も少ないのがショックレスハンマーです。その秘密は、ショックレスハンマーの独特の構造にあります。
ヘッド部は中が空洞になっていて、小さな鋼球がたくさん入っています。打撃すると、内部の鋼球が一気に打撃面に向かって移動し、これによって金属製ハンマーと同様の強い打撃力を与えます。
打撃の際の反動は鋼球が吸収するので、柄にはほとんど反動は伝わりません。また、ヘッド部の表面は樹脂製のため、相手の素材への影響が少なく、騒音も金属と比べて小さくなります。
ショックレスハンマーの代表的なメーカー、オーエッチ工業の製品です。叩く相手を傷つけにくいため、機械や家具類の組立や金型製作などによく使われます。手に伝わる反動も少なく疲れにくいので、長時間同じ作業が続く場合にも適しています。
こちらの商品はウレタン樹脂で特殊成形されているため、耐久性が高い点が大きな特長です。柄が折れる・ヘッドが抜けるといったリスクがないので、安全性という面でも安心して選べます。打撃面硬度は90~95Aと強度の面でも充分です。
「トラスコのものは使いやすさと値段のバランスが良いので、コストパフォーマンスの高さでベストだと思います。」
手頃な価格で、自宅でのDIYやアウトドアなどの用途にも選びやすいショックレスハンマーです。金属加工などの仕事用として使っているユーザーからも「傷が目立ちやすいステンレスにも安心して使える」と好評です。
「金属ハンマーと違って甲高い音が出ないので、日が暮れてからキャンプ場でペグを打つ際に重宝します。」
こちらも、アウトドア用として人気の高いショックレスハンマーです。静かに素早くペグ打ちができると好評です。こちらの1ポンドは「思っていたより重い」という声もあり、どちらかというと男性向きです。女性やお子さんが使う場合には、0.5ポンドのほうがおすすめです。
「ショックレスというのがどの程度のものか半信半疑でしたが、実際に使ってみたら手に伝わる衝撃がほとんどなく、驚きました。」
精密機器や塗装済みパーツなど、傷を付けたくないものを扱う作業に最適です。また、金属を叩いても火花が出ないという点から、火気厳禁の場所での作業にもおすすめです。林業でクサビ打ちの作業に使うユーザーからは「一般的なハンマーの半分の重さのもので同じ作業ができるで、荷物が軽くて済むのがありがたい」という声がありました。
「既製品の組立てに最適です。軽量で疲れにくいのも嬉しいです。」
ドイツのメーカー、ハルダー(HALDER)のアイテムです。自動車のボディなどの組立て・修理や板金加工などの作業も傷をつけることなく安心して行えるため、日本以外にも世界各国のユーザーから選ばれています。
ショックレスハンマーは、業務用としてのほか、テントやタープのペグ打ち用としてアウトドアファンからの人気も高まっています。ここでは、ショックレスハンマー以外でペグ打ち用として人気の高いハンマーをご紹介します。
ペグ用ハンマーとして不動の人気を誇るのがこちらのスノーピークのアイテムです。ヘッドの反対側はフックになっていて、ペグ抜きもスピーディーに行なえます。
「ペグ打ち・ペグ抜きが一気に楽になりました。憧れのスノーピーク製で、所有欲も満たされます。」
こちらの両口ハンマーもペグ用として人気です。ペグ抜き機能はありませんが、重量感があって硬い地面にもしっかりと打ち込めると好評です。リーズナブルな価格も魅力のひとつですね。
「多少重いですが、鍛造ペグもグイグイ打ち込めて作業がすぐ終わります。」
ゴムハンマーも、サブ用として1本持っておいても良さそうです。金属のハンマーと比べて騒音が少ないので、夜間など周囲に配慮が必要な状況で役立ちます。ファミリーでキャンプに行かれる方は、お子さんのお手伝い用としても良いかもしれませんね。
オーエッチ工業は、東大阪市にあるメーカーです。ハンマーのほか、キャスターや荷締機といったアイテムを扱います。家庭用や産業用などさまざまなハンマーを取り揃えていますが、なかでも樹脂やゴムを使ったもののラインナップが豊富です。ショックレスハンマーの代表的なメーカーのひとつと言えます。
機械工具を中心に幅広い品揃えを誇るトラスコ中山ですが、ショックレスハンマーもコストパフォーマンスの高さで人気となっています。今回紹介したような一体成型タイプのほか、グラスファイバー柄のものやコンビネーションタイプのものも好評です。
ショックレスハンマーに限らず、ハンマーのサイズは「ポンド」による重量表記が一般的です。まずはこれを目安に選ぶと良いでしょう。ショックレスハンマーの場合、ほかのハンマーに比べて少ない力で大きな打撃力を与えられるので、普段使っているハンマーより小さいポンド数のものを選んでもOKです。
ヘッド部と柄のバランスも重要なポイントです。手の大きさや体力などによって、使いやすいと感じる柄のサイズや形状は異なります。また、柄の素材も、木製や樹脂製などさまざまなものがあります。実際に持ってみて、滑りにくくしっかりと保持できるものを選ぶとよいでしょう。
初めてショックレスハンマーを使うときは、それまでに経験したことのない使用感に驚くかもしれません。少ない力で一般的なハンマーよりも大きな打撃力を与えられるため、最初は弱めに叩きながら感触を確かめていくのが良さそうです。慣れれば何かと便利なショックレスハンマーをぜひ使いこなして下さい!
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